登録日本語教員になる費用は?試験・現職者・養成期間ルートごとに解説
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「登録日本語教員になるためには、どれくらいの費用がかかるの?」
「試験ルートや現職者ルート、養成期間ルートの費用はどう違うの?」
上記のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
日本語教員になるための費用については、ルートごとに異なるため、具体的な情報を把握するのは難しいですよね。
登録日本語教員となるまでのルートは多岐にわたり、どのルートを選ぶかによって大きく異なるため注意が必要です。
本記事では、試験ルート、現職者ルート、養成期間ルートごとにかかる具体的な費用について詳しく解説します。
各ルートの特徴や必要な費用を明らかとすることで、登録日本語教員となるまでにどれくらいの費用がかかるかを把握できるようにします。
本記事を読むことで、登録日本語教員になるための費用に関する疑問が解消され、計画的に準備を進めることができるようになるので、ぜひ参考にしてください。
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登録日本語教員に試験ルートでなる場合の費用
登録日本語教員に試験ルートでなる場合、「基礎試験」・「応用試験」・登録実践研修機関での「実践研修」という3つの試験に合格・修了しなければなりません。
試験と研修を修了したあとで、登録を行うことで、登録日本語教員となることができます。
必要となる費用は以下のとおりです。
講習1 | なし |
講習2 | なし |
基礎試験 | 18,900 円 |
応用試験 | |
実践研修 | 50,900円 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 74,200円 |
さらに、以下のような追加費用が発生する場合もあります。
- 独学教材費
独学で準備する場合、教材費として約2万円程度かかることになるでしょう。
もちろん、この金額は目安であるため、人によってそれ以上必要となる場合もあります。
- 講座受講費用
登録日本語教員試験準備のための講座を利用する場合、コースの種類や提供する機関によって異なりますが、一般的には5万円から15万円程度かかることがあります。
- 試験会場までの交通費
試験会場までの交通費や宿泊費も考慮に入れる必要があります。
これらの費用は居住地や試験会場の場所によって異なるため、事前に計算しておくと良いでしょう。
- 書類の送料
登録や試験申し込みの際に必要な書類の郵送費も含めると、さらに数百円から数千円の追加費用がかかります。
試験ルートで登録日本語教員となる場合、これらの費用を考慮すると、総費用は最低でも10万円程度、場合によっては20万円を超えることもあるでしょう。
特に準備講座などを利用する場合や遠方の試験会場に行く必要がある場合は、その分の費用が大幅に増加する可能性があります。
なお、試験ルートの方が必要となる提出書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
試験ルート | 日本語教員試験の受験申込 | なし |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・実践研修修了証書 |
登録日本語教員資格を現職者ルート(経過措置)で得る場合の費用
登録日本語教員資格を現職者ルート(経過措置)で得る場合、そのルートは6つ(区分C・区分D1・区分D2・区分E1・区分E2・区分F)に分かれています。
以下では、各現職者ルートで場合分けをしたうえで必要な費用を見積もっていきましょう。
なお、下記で示す費用に加えて、試験会場までの交通費や書類の送料などの費用が共通してかかるため、必要な費用は多めに見積もっておきましょう。
各区分ごとに提出が必要な書類を一覧で示していますので参考にしてください。
区分Cの費用
区分Cルートでは、基礎研修と実践研修が免除となりますが、応用試験に合格しなければなりません。
基礎試験については、免除される場合であっても、試験の申請は必要となるので、受験料(17,300円)を支払う必要があります。
これに加えて、日本語教員として登録する際に4,400円の費用がかかります。
講習1 | なし |
講習2 | なし |
基礎試験 | 17,300円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 21,700円 |
なお、区分Cルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分Cルート | 日本語教員試験の受験申込 | ・必須の教育内容50項目に対応した日本語教員養成課程等の修了の証明書 ・学士、修士又は博士の学位の証明書 |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 必須の教育内容50項目に対応した日本語教員養成課程等の修了の証明書 ・学士、修士又は博士の学位の証明書 |
区分D-1の費用
区分D-1ルートでは、基礎研修と実践研修が免除となりますが、応用試験に合格しなければなりません。
基礎試験については、免除される場合であっても、試験の申請は必要となるので、受験料(17,300円)を支払う必要があります。
さらに、文部科学省が実施する2つの講習のうち、講習2を受講する必要があるためそのための費用も負担しなければなりません。
講習1 | なし |
講習2 | 17,600 円 |
基礎試験 | 17,300円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 39,300円 |
なお、区分D-1ルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分D-1ルート | 講習の受講申込 | 日本語教育機関の在職証明書 |
日本語教員試験の受験申込 | ・平成12年報告に対応した日本語教員養成課程等の修了の証明書 ・学士、修士又は博士の学位の証明書・講習Ⅱの修了証 | |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・日本語教育機関の在職証明書 |
区分D-2の費用
区分D-1ルートでは、基礎研修と実践研修が免除となりますが、応用試験に合格しなければなりません。
基礎試験については、免除される場合であっても、試験の申請は必要となるので、受験料(17,300円)を支払う必要があります。
さらに、文部科学省が実施する2つの講習を受講する必要があるため、その費用も負担する必要があります。
講習1 | 8,800円 |
講習2 | 17,600 円 |
基礎試験 | 17,300円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 48,100円 |
なお、区分D-2ルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分D-2ルート | 講習の受講申込 | 日本語教育機関の在職証明書 |
日本語教員試験の受験申込 | ・法務省告示基準教員要件に該当する日本語教員養成課程等の修了の証明書・学士、修士又は博士の学位の証明書 ・講習Ⅰ及び講習Ⅱの修了証 | |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・日本語教育機関の在職証明書 |
区分E-1の費用
区分E-1ルートでは、基礎研修・応用試験・実践研修が免除となります。
ただし、試験が免除される場合であっても、日本語教員試験への出願は必要です。そのため、5,900円の費用を負担する必要があります。
さらに、文部科学省が実施する2つの講習を受講する必要があるため、その費用も負担しなければなりません。
講習1 | 8,800円 |
講習2 | 17,600 円 |
基礎試験 | 5,900円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 36,700円 |
なお、区分E-1ルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分E-2ルート | 講習の受講申込 | 日本語教育機関の在職証明書 |
日本語教員試験の受験申込 | ・日本語教育能力検定試験合格証書(昭和62年度~平成14年度) ・ 講習Ⅰ及び講習Ⅱの修了証 | |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・日本語教育機関の在職証明書 |
区分E-2の費用
区分E-2ルートでは、基礎研修・応用試験・実践研修が免除となります。
ただし、試験が免除される場合であっても、日本語教員試験への出願は必要です。そのため、5,900円の費用を負担する必要があります。
さらに、文部科学省が実施する2つの講習のうち、講習2を受講する必要があるためそのための費用も負担しなければなりません。
講習1 | なし |
講習2 | 17,600 円 |
基礎試験 | 5,900円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 27,900円 |
なお、区分E-2ルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分E-2ルート | 講習の受講申込 | 日本語教育機関の在職証明書 |
日本語教員試験の受験申込 | ・日本語教育能力検定試験合格証書(平成15年度~令和5年度) ・講習Ⅱの修了証 | |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・日本語教育機関の在職証明書 |
区分Fの費用
区分Fルートで登録日本語教員になる場合、「基礎試験」・「応用試験」に合格しなければなりません。実践研修については免除されます。
そのため、試験の受験料(18,900円)に加えて、登録日本語教員の登録時に4,400円を支払う必要があります。
講習1 | なし |
講習2 | なし |
基礎試験 | 18,900円 |
応用試験 | |
実践研修 | 免除 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 23,300円 |
なお、区分Fルートで登録日本語教員となる方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
区分Fルート | 日本語教員試験の受験申込 | なし |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・日本語教育機関の在職証明書 |
登録日本語教員に養成機関ルートでなる場合の費用
養成機関ルートで登録日本語教員となる場合、養成機関で一定の教育を受ける必要があります。
養成機関ルートは、原則として以下のプロセスを経て登録日本語教員となります。
- 登録日本語教員養成機関(※1)での養成課程を修了
- 日本語教員試験の応用試験合格(基礎試験は免除)
- 登録実践研修機関(※1)での実践研修修了
※1 具体的な登録実践研修機関、登録日本語教員養成機関の登録については、令和6年11月に決定される予定です。
2024年6月現在、日本語教員養成機関は、登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関として認定されるための準備を行っているところです。
日本語教員養成機関は、次の2つに分けることができます。
- 登録実践研修機関であり、かつ、登録日本語教員養成機関でもある日本語教員養成機関
- 登録日本語教員養成機関である日本語教員養成機関
前者の場合、実践研修は養成課程と一体となって行われるため、養成機関の講座費用(500,000円程度)に実践研修のための費用が含まれます。
一方、後者の場合、養成課程とは別に登録実践研修機関で実践研修を受けなければならないため、別途実践研修の費用(50,900円)を負担しなければなりません。
日本語教員養成機関の登録は、あとでも説明するように、2024年11月頃(令和6年11月頃)を予定していることから、現時点では講座費用はわかりません。
また、登録日本語教員養成機関は、民間企業が運営するため、受講料は会社により異なることが予想されます。
現在のところ、50万円程度の受講料となるところが多いと考えられています。
以下では、養成機関ルートのそれぞれのルートで登録までにどの程度の費用がかかるかを見積もっていきましょう。
登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
登録実践研修機関と登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方が必要となる費用は以下のとおりです。
講習1 | なし |
講習2 | なし |
登録日本語教員養成機関の講座を受講 | 500,000円前後(目安) |
基礎試験 | 17,300 円 |
応用試験 | |
実践研修 | 養成機関の受講料に含まれる |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 543,400円 |
さらに、以下のような追加費用が発生します。
- 試験会場までの交通費
試験会場までの交通費や宿泊費も考慮に入れる必要があります。
これらの費用は居住地や試験会場の場所によって異なるため、事前に計算しておくと良いでしょう。
- 書類の送料
登録や試験申し込みの際に必要な書類の郵送費も含めると、さらに数百円から数千円の追加費用がかかります。
なお、登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
養成機関ルート | 日本語教員試験の受験申込 | ・登録日本語教員養成機関の養成課程修了証書 |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・実践研修修了証書 |
登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方
登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方が必要となる費用は以下のとおりです。
講習1 | なし |
講習2 | なし |
登録日本語教員養成機関の講座を受講 | 500,000円前後(目安) |
基礎試験 | 17,300 円 |
応用試験 | |
実践研修 | 50,900円 |
登録日本語教員の登録 | 4,400円 |
合計 | 572,600円 |
さらに、以下のような追加費用が発生します。
- 試験会場までの交通費
試験会場までの交通費や宿泊費も考慮に入れる必要があります。
これらの費用は居住地や試験会場の場所によって異なるため、事前に計算しておくと良いでしょう。
- 書類の送料
登録や試験申し込みの際に必要な書類の郵送費も含めると、さらに数百円から数千円の追加費用がかかります。
なお、登録日本語教員養成機関の登録を受けた機関で課程を修了する方が用意する必要のある書類は以下のとおりです。
資格取得ルート | 提出のタイミング | 提出書類 |
---|---|---|
養成機関ルート | 日本語教員試験の受験申込 | ・登録日本語教員養成機関の養成課程修了証書 |
登録の申請 | ・登録申請書 ・戸籍謄本若しくは抄本、又は住民票の写し ・日本語教員試験合格証書 ・実践研修修了証書 |
登録日本語教員の資格取得のスケジュール
登録日本語教員として登録するためのスケジュールは、以下のように進行します。
2024年における各重要なステップについて、具体的な時期と内容を詳しく説明します。
登録までのスケジュール(2024年)
2024年(令和6年)3月まで
- 「必須の教育内容50項目に対応した日本語教員養成課程等」(経過措置Cルート対象課程)及び「平成12年報告に対応した日本語教員養成課程等」(経過措置D-1ルート対象課程)の一覧が公開されます。
- 日本語教育機関認定法ポータルが開設され、登録に関する情報が提供されます。
2024年(令和6年)4月
- 登録実践研修機関および登録日本語教員養成機関の登録申請が開始されます。
- 現職者向けの講習がオンデマンド形式で開始されます。講習は経過措置ルートの一環として提供され、現職者がスムーズに登録できるようサポートします。
2024年(令和6年)夏頃
- 日本語教員試験の受験申込受付が始まります。具体的な申込み期間や方法については、6月頃に公表される「受験案内」で詳細が示されます。
2024年11月17日(令和6年11月17日)
- 日本語教員試験が実施されます。試験では基礎試験と応用試験が行われ、受験者の日本語教育に関する知識と技能が評価されます。
2024年11月頃(令和6年11月頃)
- 登録実践研修機関および登録日本語教員養成機関の正式な登録が行われます。これにより、養成課程や研修機関が公式に認定され、登録日本語教員としての資格取得が可能となります。
2024年冬頃(令和6年冬頃)
- 日本語教員試験の合格発表が行われます。合否は日本語教員試験システムを通じてオンラインで通知されます。
- 登録日本語教員の登録申請の受付が開始されます。試験に合格した方は、この時期に登録申請を行い、正式に登録日本語教員として認定されます。
出典: 登録日本語教員の登録申請の手引き p.9
以上のようなスケジュールに従って、登録日本語教員になることができます。各ステップをしっかりと確認し、必要な書類や費用の準備を進めていきましょう。
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