マンション管理士の難易度や合格率は?偏差値で例えると?難しすぎるって本当?
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マンション管理士の資格取得の難易度は、どのくらい高いのでしょうか?
合格までに必要な勉強時間や合格率などは、マンション管理士の取得を検討している方にとって気になることですよね。
結論からいうと、マンション管理士の合格率は8〜12%と非常に難易度が高い資格です。
このコラムでは、マンション管理士と他の資格を合格率や勉強時間などさまざまな観点から比較し、難易度をわかりやすくまとめました。
また、併せてマンション管理士試験の合格率が低い理由についても解説していきます。
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マンション管理士の難易度・合格率やその推移、偏差値など
マンション管理士の合格率は、令和5年度(2023年度)は10.1%でした。なお、例年8%~12%程度で推移しています。
また、同じく不動産関連の国家資格としては、宅建が15~17%、管理業務主任者が17%~24%、賃貸不動産経営管理士が30%前後となっています。
マンション管理士試験は、合格率の観点では比較的難易度が高い部類であるといえるでしょう。
以下では、
- 合格率の推移について
- 年齢別でみる合格率
- マンション管理士の難易度を大学の偏差値で例えると?
といった、より細かな内容について見ていきます。
合格率の推移について
試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和5年 | 11,158 | 1,125 | 10.1% |
令和4年 | 12,209 | 1,402 | 11.5% |
令和3年 | 12,520 | 1,238 | 9.9% |
令和2年 | 12,198 | 1,045 | 8.6% |
令和元年 | 12,021 | 991 | 8.2% |
平成30年 | 12,389 | 975 | 7.9% |
平成29年 | 13,037 | 1,168 | 9.0% |
平成28年 | 13,737 | 1,101 | 8.0% |
平成27年 | 14,092 | 1,158 | 8.2% |
平成26年 | 14,937 | 1,260 | 8.4% |
平成25年 | 15,383 | 1,265 | 8.2% |
平成25年から現在に至るまでのマンション管理士試験の合格率は約7%〜12%の間で推移しており、平均合格率は約9%です。
注目すべきは、令和に入ってからの合格率の値が上昇傾向にあることです。
平成25年から平成30年までの合格率は8%前後でしたが、令和4年以降の合格率は10%を上回っています。
合格率の観点からは、近年のマンション管理士試験の難易度は下がっていると言えるでしょう。
年齢別でみる合格率
マンション管理士の合格率を年齢別に表にまとめてみると、以下のようになりました。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
〜29歳 | 894人 | 84人 | 9.4% |
30〜39歳 | 1,557人 | 207人 | 13.3% |
40歳〜49歳 | 2,522人 | 303人 | 12.0% |
50歳〜59歳 | 3,212人 | 324人 | 10.1% |
60歳〜 | 2,973人 | 207人 | 7.0% |
全体の合格率9.9%と比較すると、30〜40代は合格率が高い傾向にありました。
30〜40代の方は一定の社会経験があり、自分自身の市場価値を高めたい意欲があると考えられます。
また、合格者の平均年齢は47.9歳となり、最高年齢は78歳でした。
マンション管理士の難易度を大学の偏差値で例えると?
マンション管理士の難易度を大学の偏差値に例えると、下記表となります。
大学 | 偏差値 | 試験 |
東京大学 京都大学 | 68~ | 司法試験・予備試験 |
慶應大学 早稲田大学 智大学 | 65~67 | 不動産鑑定士・司法書士 弁理士 |
明治大学 青山学院大学 立教大学 中央大学 法政大学 | 60~64 | 土地家屋調査士・中小企業診断士 社労士・行政書士・技術士二次試験 通関士・マンション管理士・ケアマネジャー |
日本大学 東洋大学駒澤大学 専修大学 | 55~56 | 技術士一次試験・宅建・測量士 管理業務主任者・社会福祉士 インテリアコーディネーター |
マンション管理士試験の偏差値は60~64で、難易度としては社労士・行政書士試験などと同じ位です。
マンション管理士試験に合格するまでに必要とされている勉強時間の目安は、およそ500時間程度。
また、同様の偏差値でみると、MARCHと同じくらいの難易度であると言えます。
マンション管理士と関連する資格となる「管理業務主任者」や「宅建」と比べると、難易度は高いことがわかります。
マンション管理士試験の難易度が高いと考えられる理由
マンション管理士試験は、数ある不動産系国家資格の中でも特に難易度が高いと言われています。
マンション管理士試験の難易度が高いと考えられる主な理由は、以下の3つ。
- 合格率が低い
- 受験資格に制限がない
- 他資格を保有している受験者が一定程度存在する
それぞれについて、詳しく解説します。
合格率が低い
マンション管理士試験の難易度が高いと言われている最大の理由は、ほかの不動産系国家資格よりも合格率が低いことです。
マンション管理士を含む不動産系国家資格四冠の例年の合格率、および最新の合格率は以下の通り。
試験種 | 例年の合格率 | 最新の合格率(令和5年) |
マンション管理士試験 | 7%〜12% | 10.1% |
宅地建物取引士試験(宅建) | 10%台後半 | 17.2% |
管理業務主任者試験 | 20%前後 | 21.9 |
賃貸不動産経営管理士 | 30%弱 | 28.2% |
例年のマンション管理士試験の合格率は7%〜12%で推移しており、最新の令和5年の合格率は10.1%でした。
対して、宅建試験の例年の合格率は10%台後半・最新の合格率は17.2%です。
上記の資料を見ると、マンション管理士試験の合格率は、不動産系国家資格四冠の中で最も低いことがわかります。
10人の受験者のうち1人しか合格できないと考えれば、難易度の高さをイメージしやすくなるでしょう。
受験資格に制限がない
受験資格に制限がないことも、マンション管理士試験の難易度が高いと言われている理由のひとつです。
マンション管理士試験には、原則として学歴・職歴・年齢などによる受験資格の制限がありません。
そのため、さまざまな属性の方が受験可能であり、受験者数が増えやすい要素を持っていると考えられます。
受験者の数が増えると合格率は下がるため、相対的に試験に合格する難易度は高くなると言えるでしょう。
他資格を保有している受験者が一定程度存在する
マンション管理士試験の難易度が高いと言われている3つ目の理由は、すでに関連資格を保有している受験者が一定数存在することです。
管理業務主任者試験に合格している方がマンション管理士試験を受ける場合、全50問のうち特定の5問が免除されます。
そのため、先に管理業務主任者の資格を取得してからマンション管理士試験を受験するケースが多く見受けられます。
なお、「【平成30年】マンション管理士の業務についてのアンケート調査結果の概要」によると、管理業務主任者の資格を保有しているマンション管理士の割合は全体の8割以上です。また、宅建の資格を保有している受験者も少なくありません。
管理業務主任者試験とマンション管理士試験は一部の科目が共通しており、いずれか片方の知識があれば、もう片方の試験に役立つと言われています。
つまり、関連資格を持っていない方は、強力なライバルと一緒に試験を受けなければなりません。
マンション管理士試験試験の合格率が低い理由
難関資格と言われ、合格率が8~12%と低いマンション管理士試験。
明確な合格ライン(基準点)はありませんが、相対的に上位7~9%に入らなければいけません。
令和5年度マンション管理士試験は受験者数11,158人に対し、合格者数1,125人、合格率は10.1%という結果でした。
試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和5年 | 11,158 | 1,125 | 10.1% |
令和4年 | 12,209 | 1,402 | 11.5% |
令和3年 | 12,520 | 1,238 | 9.9% |
令和2年 | 12,198 | 1,045 | 8.6% |
令和元年 | 12,021 | 991 | 8.2% |
平成30年 | 12,389 | 975 | 7.9% |
平成29年 | 13,037 | 1,168 | 9.0% |
平成28年 | 13,737 | 1,101 | 8.0% |
平成27年 | 14,092 | 1,158 | 8.2% |
平成26年 | 14,937 | 1,260 | 8.4% |
平成25年 | 15,383 | 1,265 | 8.2% |
マンション管理士は「名称独占資格」ですから、マンション管理士以外の者がマンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用することが禁止されています。
マンションの管理や運営に関するアドバイスをプロ目線で行うため、厳しい合格率に勝ち抜いた者だけが名乗れる仕組みになっているわけです。
合格率が低く設定されている点に関しては、仕事を依頼する管理組合・区分所有者にとって非常に信頼がおけることでしょう。
また、管理業務主任者試験に合格すると、マンション管理士試験で5問が免除されます。
毎年、受験者の約4割がこの5問免除で受験されますので、その中で合格を勝ち取るには、出題傾向をしっかり把握して効率的に学習を勧める必要があります。
特にメインとなる、「区分所有法」や「標準管理規約」を得意科目にして、しっかり得点出来るようになれば、7~9%の壁もこわくありません。
【動画でも解説】マンション管理士試験の難易度と合格率が低い理由について
マンション管理士の難易度や、合格率が低い理由などについては、アガルートアカデミーの工藤美香講師がYoutubeにて無料で解説しています。
こちらの動画も併せてご覧ください。
アガルートのマンション管理士講座利用者の合格率は42.64%
マンション管理士試験の合格率は7%〜12%であり、数ある国家資格の中でも特に合格率が低い部類に入ります。
しかし、資格試験予備校アガルートアカデミーのマンション管理士講座受講生の合格率は、令和5年度において全国平均合格率の4.22倍にあたる42.64%です。
マンション管理士試験は出題範囲が広いため、すべての知識を網羅することは困難です。
対して、アガルートアカデミーの講座では合格に必要な内容がコンパクトにまとまった教材を使用するため、短時間で大きな学習効果を得られます。
さらに、不明点をいつでも質問できるフォロー制度が整っているため、独学よりもスムーズに合格を目指せるでしょう。
なお、アガルートアカデミーでは資料請求や受講相談も無料で可能であるため、まずは資料を取り寄せたり、相談して見ても良いでしょう。
他資格と比較したマンション管理士の難易度・合格率ランキング
ここでは、マンション管理士試験の難易度について、他の資格と比較したランキングとして見ていきます。
具体的な項目は以下の通り。
- 合格率でみるマンション管理士の難易度ランキング
- 勉強時間で見る難易度ランキング
合格率でみるマンション管理士の難易度ランキング
マンション管理士と他の資格の例年の合格率低い順に表にまとめてみると、以下のようになりました。
ランキング | 資格名 | 合格率 |
1位 | 社労士 | 6~7% |
2位 | 土地家屋調査士 | 8~9% |
3位 | マンション管理士 | 8~12% |
4位 | 行政書士 | 11~15% |
5位 | 宅建士 | 15~17% |
6位 | 管理業務主任者 | 20~23% |
マンション管理士の合格率は例年8~12%という水準になっています。
令和5年マンション管理士試験の合格率は10.1%となり、例年より高い傾向にありました。
マンション管理士の合格率8~12%は難関資格と言われている土地家屋調査士(8~9%)と同等かそれよりは少し簡単といった合格率の低さ、難易度が高い資格になります。
また、マンション管理士、宅建士、管理業務主任者の3つの資格は「不動産三冠資格」と位置づけられ、数多く存在する不動産の資格の中でも特に評判が高い資格です。
宅建士の合格率は15~17%、管理業務主任者の合格率は20~23%であり、マンション管理士の合格率より2倍以上合格率が高くなっています。
合格率は難関資格に匹敵し、不動産三冠資格の中でも特に合格率が低いことから、マンション管理士は難関資格だといえるでしょう。
関連記事:マンション管理士と行政書士のダブル取得はどう?相性は?難易度はどっちが高い?
勉強時間で見る難易度ランキング
次に、勉強時間の面から上記に挙げた各資格の勉強時間を表にしました。
ランキング | 資格名 | 合格に必要とされる勉強時間 |
1位 | 社労士 | 1,000時間 |
2位 | 土地家屋調査士 | 1,000時間 |
3位 | 行政書士 | 600~1,000時間 |
4位 | マンション管理士 | 500時間 |
5位 | 管理業務主任者 | 300時間 |
6位 | 宅建士 | 300~400時間 |
社労士、土地家屋調査士、行政書士は1,000時間もの勉強時間が必要で長期間にわたって勉強することが必要です。
一方、マンション管理士の勉強時間は500時間とこれら難関資格の勉強時間の半分程度ですが、1日3時間勉強したとしても半年近く勉強が必要です。
また、宅建の勉強時間は300~400時間となっています。
マンション管理士は不動産三冠資格の中でも合格までに必要な勉強時間が長く、難しい資格であることが推察されます。
マンション管理士に合格するための2つのポイント
以上見てきた通り、マンション管理士試験は一定程度高い難易度となっており、合格のためにはしっかりとした戦略が重要となってくるでしょう。
ここでは主に以下の2点
- 5問免除を活用する
- 予備校を活用する
についてそれぞれ詳しく見ていきます。
5問免除を活用する
マンション管理士試験は原則50問が出題されますが、この内5問を免除することのできる制度があります。これにより通常の受験生より合格点が5点下がります。
ちなみに、マンション管理センター『マンション管理士試験関係Q&A』によれば、5問免除になると試験で免除される出題範囲は、「マンション管理適正化法」の5問となっています。
なお、5問免除の適用条件としては以下の2つ
①管理業務主任者試験に合格し、受験申込み受験申込時に受験整理票の所定欄に管理業務主任者試験の合格証書の「合格番号」を記入した方
②平成14年4月までに行われた移行講習の課程を修了し、受験申込時に受験整理票の所定欄に移行講習修了証書の「修了番号」を記入した方
のいずれかの条件を満たすというもの。
特に前者については、管理業務主任者試験が一般にマンション管理士と比べ合格率や合格に必要な勉強時間の観点から難易度が低いとされており、かつ試験の出題範囲がかぶっています。
そのため、マンション管理士と管理業務主任者のダブル受験・合格を目指す人も一定程度存在します。
検討してみてはいかがでしょうか?
なお、5問免除に関する詳細は以下のコラムを参考にしてみてください。
予備校を活用する
これまでみてきたとおり、マンション管理士試験は一定程度の難易度を有しています。
そうした中、一般論として予備校を活用すると、予備校が合格に適したカリキュラムを用意してくれることなどにより合格しやすくなると考えられます。
中でもアガルートアカデミーのマンション管理士講座は高い実績を誇っており、令和5年度マンション管理士試験のアガルート受講生の合格率は42.64%(全国平均の4.22倍)となっています。
予備校の検討をしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
マンション管理士試験の難易度について、より明確にイメージして頂けたのではないでしょうか。
まとめると、以下の点がポイントとなります。
- マンション管理士の合格率は例年8〜12%と難易度が高い
- 必要な勉強時間は500時間程度
- 男女別の合格率はほとんど同じ
- 年齢別で見ると30〜40代の合格率が高い
- 偏差値で例えると60〜64程度で、MARCHや関関同立など難関私立大並み
とはいえ、しっかりと勉強すれば、才能などに関係なく合格ができる試験でもあります。
アガルートの通信講座のように、プロが用意したカリキュラムを活用すれば、より効率的に合格を目指すことが可能です。
また、アガルートの受講生の合格率は34.9%となり、全国平均の3.52倍となるため実績も十分にあります。
最短ルートでマンション管理士を目指してみてはいかがでしょうか。
関連コラム:管理業務主任者の難易度とは?合格率推移&他資格と比較すると
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