教員を目指している方の多くが、「教員採用試験で併願はできるの?」と併願について気になっているのではないでしょうか。

また、「自治体に併願がバレてしまうのではないか」と思い、併願するかどうか迷っている方も多いでしょう。

結論、教員採用試験の併願は可能です。

ただし、メリット・デメリット、注意すべき点などがあるため、関連する情報を把握する必要があるでしょう。

本コラムでは、教員採用試験の併願について詳しく解説します。

併願を検討している方は、ぜひ今後の参考にご覧ください。

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教員採用試験は併願ができる?

教員採用試験は、併願が可能です。

制度として、教員採用試験の併願は禁止されていません。

また、併願数などの上限も定められていないため、心配であればいくつもの自治体に受験申し込みができます。

教員採用試験は倍率の高い試験です。

「今年こそ絶対に合格したい」という方は、併願でチャンスを増やしましょう。

しかし、併願数には注意が必要です。

教員採用試験は、各自治体で同じ時期に実施されます。

併願をしても、一次試験や二次試験の試験日が重なってしまった場合には、どちらか一方しか受験できません。

また、併願すると受験する数が多くなるため、体力やメンタルの強さが必要になります。

希望する自治体の試験日をしっかり確認し、無理のない受験スケジュールを立てることが大切です。

教員採用試験で併願していることはばれる?

結論、教員採用試験で併願していることを自治体にばれることはありません。

受験生の情報は、個人情報として保護されており、自治体が公開することや自治体同士で情報交換することはないため安心してください。

受験する際に自分から併願している事実を伝えなければ、相手側に知られる可能性はかなり低いでしょう。

面接時に併願していることは隠す?

教員採用試験では、面接などの選考時に併願していることを無理に伝える必要はありません。

ただし、併願しているかどうかを問われた場合に嘘をついて隠し事をすると、面接官などに不信感を与えてしまいます。

併願を伝える際には、なぜ併願をしているのかをしっかり伝えることが大切です。

また、信頼を得られるよう正直に併願内容を伝えることと、誠心誠意丁寧に対応することも忘れないようにしましょう。

自治体によっては面接時に質問される場合があるため、併願している方はきちんと答えられるよう回答案を用意しておくことをおすすめします。

また、教員採用試験と民間企業の併願の場合でも、相手側に併願していることを無理に伝える必要はありません。

教員採用試験の併願と同様に、面接などで質問された際には隠さずに併願をしていることを伝えましょう。

また、教員採用試験で民間企業を併願していると伝えても、教員に採用されれば教員になる方がほとんどのため、面接官が併願を気にすることはあまりありません。

しかし、民間企業の場合、教員採用試験との併願を伝えると内定後の辞退と判断される可能性があります。

そのため、なるべく併願を伝えないほうが無難です。

教員採用試験を併願するメリットとデメリット

教員採用試験を併願するメリットとデメリットを紹介します。

教員採用試験を併願するメリット

教員採用試験を併願する主なメリットは、以下の3つです。

  • 合格の可能性が高くなる
  • 進路先の選択肢が増える
  • 試験の場数が踏める

合格の可能性が高くなる

教員採用試験を併願すると、さまざまな自治体で複数回受験できるため、合格の可能性が高まります。

ひとつの自治体だけに絞って試験を受けた場合は、不合格になるとその時点で受験は終了です。

併願をしておけば、1回の試験で失敗してしまっても、まだ合格するチャンスが残っています。

「第一志望がダメだったとしても、まだ第二志望、第三志望がある」と思えるため、気持ちに余裕が生まれやすいでしょう。

教員採用試験は、本番が近づいてくると緊張感が高まり、試験当日に本来の実力が発揮できないというケースも少なくありません。

失敗してしまうことも想定し、併願で心のゆとりを持っておきましょう。

進路の選択肢が増える

複数の自治体で受験ができる併願は、進路の選択肢を広げられます。

合格した自治体の中から最終的な進路先が決められるため、受験が終わるまでにゆっくり考える余裕が生まれます。

第一志望の自治体に悩んでいる場合でも、試験日が被らなければすべて受験することが可能でしょう

まずは気になる自治体をいくつか受験し、合格後に最終的な判断ができるという点も併願のメリットです。

試験の場数が踏める

併願でいくつかの自治体を受験すれば、その分場数を踏めます。

試験を複数回経験すれば試験内容だけでなく、教員採用試験当日の雰囲気や流れなども把握できるでしょう。

また、教員採用試験には面接試験があります。

面接の経験が積めるため、どういった質問がよくされるのか、どんな内容を詳しく聞かれるのかなどが、少しずつわかってきます。

場数を踏む回数を重ねていくと試験の雰囲気にも慣れ、「試験会場の雰囲気に飲まれていつものようにできなかった」という状況も減っていくでしょう。

筆記試験を複数回受験すると、試験内容や形式、今年の傾向がわかるようになります。

第二志望で出題された問題と類似した問題が第一志望で出ることもあるため、毎回自己採点で試験の振り返りをしていけば、回数を重ねるごとに得点がアップするでしょう。

教員採用試験を併願するデメリット

教員採用試験を併願する主なデメリットは、以下の2つです。

  • 対策する範囲が広くなる
  • スケジュールの調整が難しく過密になる

対策する範囲が広くなる

教員採用試験は各自治体によって実施されるため、試験内容がそれぞれ異なります。

そのため、併願数が増えれば増えるほど、対策しないといけない範囲が広くなるデメリットがあります。

教員採用試験の筆記試験の科目は、教職教養、一般教養、専門教養の3つです。

しかし、東京都の筆記試験では一般教養は出題されません。

そのため、東京都が第一志望かつ併願しない場合は一般教養を勉強する必要はなく、ほかの試験対策に注力できます。

対して、併願する場合は併願先も一般教養がない自治体を選ばないと、一般教養を勉強しなければならなくなります。

特に、教職教養と一般教養の出題範囲は大変広いです。

さらに自治体によって出題傾向が異なるため、併願先の数と傾向に合わせて重点的に勉強すべき分野が増えるでしょう。

併願を希望する場合は、各自治体の試験内容も確認し、実施される内容が似ている自治体を選ぶことをおすすめします。

対策しきれない併願数にならないよう注意しましょう。

スケジュールの調整が難しく過密になる

教員採用試験はどの自治体も同じ時期に行うため、併願数が多いと試験日が多くなり、過密スケジュールになりがちです。

教員採用試験では、第一志望の試験日と被っている自治体は併願先にできませんが、一日でもずれていれば併願が可能です。

そのため、ついつい不安になって併願する数を多くしてしまうケースがあります。

各自治体の試験の時期が被っているため日程調整が難しく、中には「試験日が3日連続になってしまった」、「一週間で4回試験を受けなければならない」という過酷な状況になってしまうことがあるでしょう。

試験本番は、想像以上に体力や気力を使います。

連日の受験により体力や気力を消耗し、第一志望で自分の実力が発揮できずに落ちてしまったという状況は避けたいです。

併願する自治体を決める際には、移動する時間も含めて日程を調整し、余裕を持てるスケジュールになるよう調整しましょう。

過密スケジュールを避けるためには、受験する自治体を2〜3くらいにしておくことがおすすめです。

教員採用試験を併願するスケジュールの例

教員採用試験の併願スケジュール例を紹介します。

紹介するスケジュールは、2024年(令和6年)実施の試験日となっています。

東京都と静岡県の2つを併願する例

試験日自治体試験内容
5月11日・12日静岡県一次試験
6月10日〜17日静岡県二次試験(適性)
6月29日〜30日静岡県二次試験(面接)
7月7日東京都一次試験
8月17日〜25日東京都二次試験

教員採用試験は、地域が近いと日程も被りやすい特徴があります。

しかし、静岡県と東京都であれば試験全体の実施時期がずれているため、余裕のあるスケジュールで併願が可能です。

また、静岡県の二次試験が終わったあとに、東京都の教員採用試験が始まるため、各自治体の試験対策に集中しやすいでしょう。

長野県・富山県・群馬県を併願する例

試験日自治体試験内容
6月29日・30日長野県一次試験
7月7日群馬県一次試験
7月13日・14日富山県一次試験
8月5日~9日長野県ニ次試験
8月17日・18日富山県二次試験
8月21日~9月4日群馬県二次試験

受験する自治体が3つになると、その分スケジュールは過密になります。

ただし、富山県と群馬県の二次試験以外は試験日が近くないため、体力と気力が回復できる期間がしっかりあるスケジュールです。

二次試験は記載した日程のうち1日だけ受験するケースも多いため、実際にはもう少し余裕がある日程になるでしょう。

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さらに、独学での対策が難しいといわれる論文と人物試験に関するテキストや実践的なサポートも充実。

オンラインの質問サービスや論文添削などもあるため、通信講座でも講師からの指導や手厚いフォローが受けられます。

また、受験する自治体の試験内容に合わせて自由に選択できるオンライン指導で、模擬面接、模擬授業、場面指導、指導案アドバイスなどの対策が可能です。

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まとめ

本コラムでは、教員採用試験の併願について詳しく解説しました。

以下、コラムの要点です。

  • 教員採用試験の併願は可能であり、併願数の上限も定められていない
  • 受験者の情報は個人情報のため、各自治体が知ることはない
  • 面接などで併願を聞かれた場合は嘘をつかずに、併願している内容と理由をしっかり伝えることが大切
  • 併願は、合格の可能性が高くなる、進路先の選択肢が増える、試験の場数が踏めるなどのメリットがある
  • 併願は対策範囲が広くなる、スケジュールの調整が難しく過密になるデメリットがあるため、併願数と日程の調整には気をつける
  • 併願に不安があれば、アガルートの通信講座を活用した効率的な対策がおすすめ

教員採用試験は倍率が高い試験のため、併願は有効です。

日程や受験する数に気をつければ合格するチャンスが広がるため、上手に併願を利用して教員採用試験に合格しましょう。

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