国語教員に興味がある方の多くは、国語教員の倍率や難易度が気になっているのではないでしょうか。

国語教員になるための流れや難易度を把握しておけば、どれくらいの時期にどんな対策をしておけば良いのかなどの目安がわかるメリットがあります。

本コラムでは国語教員を目指す人に向けて、国語教員の倍率や国語教員になる流れについて詳しく解説します。

国語教員に向いている人の特徴も紹介するため、ぜひ最後まで読んで今後の参考にしてください。

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国語教員になるのは難しい?試験倍率を紹介

教員採用試験の国語の倍率は、中学校教員で3.1〜3.4倍、高校教員で3.4〜4.3倍で推移しています。

受験者の3人〜4人に1人が合格するくらいの倍率であり、国語教員の難易度はやや高めだといえるでしょう。

次に、ほかの主要教科と国語の試験倍率を比較します。

以下、令和3年〜5年における中学校・高校の教員採用試験の全国平均倍率です。

中学校

教科率(全国平均)
国語3.2倍
社会6.1倍
数学4.1倍
理科3.1倍
英語3.5倍

高校

教科倍率(全国平均)
国語3.8倍
公民8.8倍
地理歴史6.7倍
数学6.5倍
理科6.1倍
※参考:公立学校教員採用選考:文部科学省
※過去3年間の倍率の平均値です。

中学校では、国語の全国平均倍率は3.2倍でした。

社会・数学・理科・英語と比較すると、2番目に低い倍率です。

主要教科でもっとも高い倍率の教科は、社会の6.1倍でした。

国語教員の倍率は社会の約2分の1であり、倍率が高めの社会や数学の教科と比べると難易度は低めだと考えられるでしょう。

高校では、国語の全国平均倍率は3.8倍でした。

中学校の3.2倍よりもやや高い数値であるため、中学校よりも高校の国語教員になるほうが難しいと考えられます。

しかし、高校の国語教員の試験倍率は、主要教科の中でもっとも低い数値です。

主要教科でもっとも高い倍率は、公民の8.8倍で、続いて地理歴史の6.7倍、数学や理科も6倍以上を推移しています。

つまり、高校の国語教員は中学校の国語教員よりも倍率は高いですが、ほかの教科と比較すると大幅に倍率が低いということです。

「高校教員になりたい」という場合には、国語の教員は他の教科よりも難易度が低く、なれる可能性が高いと考えられます。

ただし、教員採用試験の倍率は受験する年や自治体により異なるため注意が必要です。

受験する自治体によっては、倍率が高いもしくは低い場合があります。

国語教員になるためには?

国語教員になるためには、以下の2つの過程が必要です。

  • 教員免許を取得する
  • 教員採用試験に合格する

教員免許を取得する

国語の教員になるためには、まず教員免許を取得しましょう。

教員免許には、以下の3種類があります。

  • 普通免許状
  • 特別免許状
  • 臨時免許状

中学校や高校の国語教員として働く場合には、一般的に普通免許状の取得が必要です。

また、普通免許状は最終学歴や過程によって、以下の3区分にわかれます。

  • 一種免許状:四年制大学を卒業し、学士を取得した人が取得できる
  • 二種免許状:短期大学を卒業し、短期大学士を取得した人が取得できる
  • 専修免許状:大学院などを卒業し、修士の学位を取得した人が取得できる

一種免許状は、教員のほとんどが取得している免許状です。

中学校・高校どちらの教員にもなれます。

対して、二種免許状は小学校・中学校の教員のみになれる免許状です。

仕事内容や教員採用試験の合格に関しては特にデメリットはありませんが、高校教員になれない、校長などの管理職には就けない免許状になっています。

高校の国語教員や将来的に管理職を目指す場合は、教職課程がある四年制の大学に進学して一種免許状を取得しましょう。

専修免許状は大学院などを卒業し、修士の学位を取得できた場合に取得できる資格です。

現職の教員がランクアップするために取得するケースもあります。

また、教員免許は教科別です。

それぞれ「中学校教諭一種免許状(国語)」、「高等学校教諭一種免許状(国語)」のように呼ばれています。

なお、教員免許状の有効期限は10年に設定されており、全国の学校に適用可能です。

有効期限満了日が来る前に教員免許更新講習を受ければ、有効期限が更新できます。

教員採用試験に合格する

実際に働くには教員採用試験に合格し、教員採用試験名簿に登録・採用される必要があります。

教員採用試験は、都道府県や政令都市の各教育委員会が実施している試験です。

合格すると、受験した自治体の教員採用試験名簿に登録することができ、年度の採用人数内に選ばれると正式に国語教員として働けます。

ただし、教員採用試験は成績順に登録されるため、試験に合格しても成績が低ければ、採用人数からもれて先生になれない可能性もあるでしょう。

また、教員採用試験は、一般的に一次試験(筆記試験)と二次試験(人物試験)が実施されます。

一次試験の筆記試験は、以下の3つの科目にわかれます。

  • 教職教養試験
  • 一般教養試験
  • 専門教養試験

教職教養は、文部科学省が目指す教育の方向性を理解しているかどうかが問われる試験です。

教育原理・教育法規・教育心理・教育史・教育時事などが出題分野となります。

対して、一般教養は教科問題と時事問題、一般常識の分野などが出題分野です。

教科問題では、国語、算数、英語、理科、社会の5教科の高校レベルまでの問題が出題されます。

専門教養は、志望する教科の専門知識と教科に応じた指導要領・指導方法などが問われる試験です。

また、二次試験の人物試験では、以下の試験が実施されます。

  • 論文試験
  • 面接試験
  • 実技試験

論文試験は、自治体によって内容が異なります。

一般的に、約600〜2000字の小論文を約1時間の試験時間で書く内容となっています。

面接試験は、受験生の人柄や人間力、教育に対する価値観、指導能力が問われる試験です。

最近の教員採用試験は人物重視の傾向があるため、対策をしっかりする必要があるでしょう。

実務試験は試験官の前で、希望する教科の実技を行う試験です。

一般的に、小学校教員、中学校・高校の英語、音楽、体育、美術、家庭科を志望する場合に実施されます。

ただし、教員採用試験の内容は、各自治体で大きく異なるため注意が必要です。

例えば、筆記試験で省かれている科目があったり、論文試験を一次試験で実施したり、実務試験がなかったりと、試験内容やレベル、出題範囲は受験する年や自治体によってさまざまです。

教員採用試験を受ける際には、必ず受験する自治体のホームページなどで試験内容を確認するようにしましょう。

教員採用試験の国語の難易度は?

大学入試共通テストまでの国語をしっかり勉強している方であれば、特別難しいことはないでしょう。

教員採用試験の専門教養「国語科」で出題される問題は、高校入試〜高校1年生のレベルを中心に、大学入試共通テストレベルまで幅広く設定されています。

また、専門教養「国語科」の出題科目は、中学・高校で指導する以下の科目が該当します。

  • 国語常識
  • 現代文
  • 古文
  • 漢文
  • 学習指導要領・指導法

ただし、各自治体によって出題範囲や問題のレベルは異なります。

自治体のホームページなどで受験要項などが公開されているため、勉強を始める前にチェックしておきましょう。

また、出題のパターンは以下の3つにわかれます。

  • 中学校・高校で同じ問題が出題される
  • 中学校・高校で異なる問題が出題される
  • 中学校・高校で一部同じ問題が出題され、そのほかは違う問題が出される

試験の出題パターンについても自治体で変わるため、事前に確認しておきましょう。

特に、学習指導要領については、中学校もしくは高校だけで良いのか、両方出題されるのかについては最低限把握しておく必要があります。

なお、各自治体のレベルや例年の傾向は、過去問題で確認が可能です。

過去問題を実際に解けば、問題形式やレベルがわかるだけでなく、自分の現在の実力を把握することにも繋がります。

国語教員に向いている人の特徴3選

国語教員に向いている人の特徴3選は、以下のとおりです。

  • 文章を読む・書くのが得意
  • 人に教えるのが好き
  • 昔国語が苦手だった

文章を読む・書くのが得意

文章を読む・書くことが得意な人は、国語教員に向いています。

国語教員は文法や言葉の働き、文章を読み取る力などを教える先生であり、文書に触れることが多い職業です。

さらに、生徒たちが国語力を身につけられるよう指導を行うため、国語教員は文章校正能力も求められます。

文章を読む・書くことが得意であれば校正能力も身につきやすく、国語教員として指導する際に活かせるでしょう。

また、高校の国語教員は、古文・漢文・近現代の文学を扱う「言語文化」という科目も教えます。

古文や漢文、文学など読むことが好き、得意という方も、国語教員に向いているといえるでしょう。

人に教えるのが好き

国語教員として向いている人の特徴として、人に教えることが好き、コミュニケーション能力が高いという点が挙げられます。

学校の先生は、生徒に授業を通して各教科の内容を教えるのが仕事です。

多くの生徒に対し、国語を学ぶ魅力や必要性、知らなかった・わからなかったことがわかるようになったという達成感を授業を通して感じてもらうには、多くの時間が必要になることもあるでしょう。

教えることが好きという人でなければ意欲的に指導できず、国語教員としての仕事を続けることが難しくなる可能性があります。

また、教員は生徒や保護者、ほかの先生と接する機会が多いため、コミュニケーション能力が求められる職業です。

多感な年齢である中学生や高校生、国語が嫌いという生徒とも向き合わなければならないでしょう。

相手の立場に立って話ができる力、相手の話をよく聞き、伝えようとしていることを汲み取る力が求められる教員には、高いコミュニケーション能力をもっている人が向いています。

昔国語が苦手だった

実は、中学生や高校生の時に国語が苦手だったという人が国語教員に向いているケースがあります。

苦手な経験をもっている人は、苦手だったからこそ国語が嫌い・苦手という生徒の気持ちがよくわかり、どうすれば理解しやすくなるのかを深く理解している場合が多いです。

国語が苦手な生徒たちの気持ちに寄り添うことができるため、国語教員に向いているといえます。

自分の経験を活かし、国語に対して苦手意識をもつ生徒たちのサポートができる能力は、国語教員として働くうえで大きな強みとなるでしょう。

まとめ

本コラムでは、国語教員の倍率や難易度、国語教員になるための流れについて解説しました。

以下、要点をまとめます。

  • 教員採用試験の国語の倍率は、中学校教員で3.1〜3.4倍、高校教員で3.4〜4.3倍で推移
  • 国語はほかの教科よりも倍率が低く、比較すると難易度はやや低いと考えられる
  • ただし、受験する年や自治体によって倍率は異なるため注意が必要
  • 国語教員になるためには、教員免許状を取得したあとに教員採用試験に合格し、採用される必要がある
  • 教員採用試験の国語は高校入試〜大学入試共通テストレベルであり、特別難しいことはない
  • 国語教員に向いている人の特徴は、文章を読む・書くのが得意、人に教えるのが好き、昔国語が苦手だったの3つが挙げられる

教員採用試験は、受験する自治体によって倍率や試験内容が変わります。

過去問から例年の傾向を把握し、適切な対策を行いましょう。

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