公認心理師試験は、心理学の幅広い知識を問う国家試験です。合格には、計画的な勉強法と時間管理が不可欠となります。

本コラムでは、試験対策の効率的なアプローチを紹介します。

ブループリントの確認から始まり、テキストの読み込み、過去問演習、苦手分野の克服に至るまで、合格への道のりを段階的に解説するのでぜひ参考にしてください。

公認心理師試験の勉強法

公認心理師試験は、心理学の幅広い知識と応用力を要求される国家試験です。

試験に合格し、専門家としての資格を得るためには、効率的かつ計画的な勉強法が必要不可欠です。ここでは、公認心理師試験の勉強法について、成功への道筋を示します。

ブループリントの確認

勉強の出発点として、まずは公認心理師試験のブループリントを確認することが重要です。

ブループリントは、試験の出題範囲や内容を示したガイドラインであり、どのような知識が求められるのか、試験でどのような能力が評価されるのかが明記されています。

試験勉強を始める前にブループリントを一通り読み、理解しておくことで、勉強の方向性が定まり、効率的な学習計画を立てやすくなります。

テキストの読み込み・講義視聴

公認心理師試験の勉強では、テキストや参考書の選定が重要です。

過去に合格した受験生が推薦するテキストや問題集を選び、これらの教材を読み込んでいくことが肝心です。

また、受験講座やオンライン講義などを利用することで、講師の解説を直接聞くことができ、理解を深めることが可能です。

講座を利用しない場合でも、YouTubeなどのオンラインプラットフォームで公認心理師試験に関連する動画を視聴することで、さまざまな角度からの知識を得ることができます。

加えて、大学院で学んだ関連授業の復習や、過去問解説書の読み込みも有効です。

過去問を最低2周する

公認心理師試験の勉強法の中でも、過去問題を解くことは最も効果的な手段の一つです。

過去3年分の試験問題を最低2周、できれば3周することを推奨します。

新しい過去問ほど出題傾向を把握しやすいため、より新しい過去問から手を付けると良いでしょう。

過去問を繰り返し解くことで、出題される問題の傾向や難易度を理解し、試験対策を具体的に行うことが可能になります。

模試で力試し

模擬試験を利用して自分の実力を試すことも、公認心理師試験の勉強法としては非常に有効です。

模擬試験を受験することで、実際の試験と同じ環境下での時間管理や問題解答の経験を積むことができます。

また、模試の結果をもとに、自分の強みや弱点を明確に把握し、残りの勉強期間での学習計画を再調整することが重要です。

得意分野はさらに強化し、苦手分野は集中的に学習することで、全体的な知識のバランスを整え、試験当日に最高のパフォーマンスを発揮できるようにしましょう。

公認心理師試験の合格には、上記のような計画的かつ継続的な勉強が欠かせません。

自分に合った勉強法を見つけ、コツコツと努力を積み重ねることが、最終的には合格への道を開く鍵となるでしょう。

公認心理師試験の勉強スケジュール

公認心理師試験の合格を目指すにあたり、計画的かつ段階的な勉強スケジュールの策定は非常に重要です。

以下では、長期戦となる勉強の道のりを、月ごとの目標設定と共に整理し、効率的に知識を身につける方法を紹介します。

8月　ブループリント確認、過去問試し解き、学習計画立て

公認心理師試験の勉強を始めるにあたり、まずは試験の全体像を把握することが第一歩です。

試験の出題範囲や内容を明示したブループリントを確認し、試験にどのような知識が必要なのかを理解します。

この段階で過去問を試し解きし、自身の理解度をチェックします。

ここで出てきた疑問点や苦手な分野を洗い出し、これを基に具体的な学習計画を立てることが重要です。

9月～10月　テキスト読み込み・講義視聴

次に、選定したテキストや参考書を丁寧に読み込み、知識を深めていきます。

この期間は、理解を助けるためにオンライン講義やYouTubeなどの動画資料を積極的に活用しましょう。

さまざまな角度からの解説を聞くことで、理解がより深まります。学習計画に沿って、計画的に知識をつけていくことがポイントです。

11月～12月　過去問演習

基礎知識がある程度身についたら、過去問演習に移ります。

過去問を解くことで、試験の形式や問題の傾向を把握し、実戦的な対策を行うことができます。

苦手な問題や分野が明確になるため、その都度テキストや講義資料に戻り、理解を深めることが大切です。

1月　苦手分野対策・事例問題対策

過去問演習を通じて明らかになった苦手分野に対する対策を強化します。

特に事例問題は、具体的なケースを通じて試験の理解と応用力が試されるため、重点的に取り組みます。

事例問題に対するアプローチ方法を確立し、実践的な解答力を身につけましょう。

2月　本番を想定して演習、総復習

試験本番を想定したタイミングでの演習を行います。

実際の試験と同じ時間配分で過去問や模擬試験に挑み、時間管理の練習をします。

また、これまでの学習内容を総復習し、知識の整理を行うことが大切です。

3月　新しいことに手を出さない。やってきたことに自信を持つ！

試験直前期には、新しい学習内容を追加するのではなく、これまでの学習内容を確実に身につけることに注力します。

新しいテーマに手を出すと、かえって混乱を招く恐れがあります。やってきた勉強方法に自信を持ち、落ち着いて試験に臨む心構えを整えましょう。

公認心理師試験の勉強スケジュールは、長期にわたる努力と忍耐が必要とされます。

しかし、この計画的なアプローチにより、効率よく知識を身につけ、試験の合格を目指すことができます。

自分自身のペースを大切にしながら、着実にステップを踏んでいきましょう。

公認心理師試験合格に必要な勉強時間

公認心理師試験は、心理学の広範な知識と技術を網羅する国家資格試験であり、合格には十分な準備と計画的な学習が必要です。

多くの合格者の経験に基づき、試験に合格するためには、約300～450時間の勉強が必要とされています。

この時間の活用方法としては、テキストの読み込み、講義の視聴、過去問の演習、苦手分野の克服、事例問題の対策などの学習に割り当てて勉強すると効率的です。

公認心理師試験の総勉強時間は300～450時間

300～450時間という時間は、試験のブループリントに沿った学習内容の理解と応用力を養うために必要とされる最低限の時間です。

勉強のペースや方法、個人の学習効率によって、必要な勉強時間には個人差がありますが、この範囲内で計画を立てることが一般的に推奨されています。

テキストの読み込み・講義視聴　100～150時間

公認心理師試験の基礎となる心理学の知識を身につけるためには、専門のテキストや参考書の綿密な読み込みが必要です。

また、理解を深めるためには、講義の視聴も効果的です。

これらの活動には、全勉強時間の約1/3にあたる100～150時間を割り当てることが望ましいです。

過去問演習　150～200時間

過去の試験問題を解くことで、試験の形式や出題傾向を理解し、実際の試験に対する対策を行います。

この過去問演習には、全勉強時間の約半分、150～200時間を費やすことが推奨されます。

過去問を繰り返し解くことで、知識の定着を図り、試験での得点力を高めることができます。

苦手分野克服・事例問題対策など　50～100時間

過去問演習や学習の過程で明らかになった苦手分野の克服や、試験で頻出の事例問題に対する対策には、50～100時間の勉強時間を割り当てます。

これにより、全体的なバランスを整え、試験のあらゆるセクションで高得点を獲得するための準備を行います。

総じて、公認心理師試験の勉強スケジュールは、自身の状況に応じて柔軟に調整しつつ、上記の時間配分を基本として計画を立てることが重要です。

確実な準備と持続的な努力が、試験合格への道を切り開きます。

講座利用で修論・就活・国家試験の同時進行を乗り切ろう！

大学院生活は、学問の深化を求めると同時に、将来への大切な一歩を踏み出す期間でもあります。

特に公認心理師試験を目指すAルートの受験生は、修士論文の提出、国家試験の準備、そして就職活動と、重要かつ時間を要するタスクを同時に進めなければなりません。

これらの多岐にわたる課題を効率よく、かつ効果的に乗り切るためには、専門の講座の利用が非常に有効です。

講座の利用が推奨されるる理由

大学院生活は、短いようで非常に多くの課題が詰まった貴重な時間です。

講座を利用することで、修士論文、国家試験、就職活動という三つの大きな山を効率良く乗り越え、将来に向けた大きな一歩を踏み出すサポートを得ることができます。

時間の効率化

講座を利用する最大の利点は、時間の効率化です。自学自習も重要ですが、特に国家試験の勉強に関しては、範囲が広く、深い知識が求められます。

講座では、試験に必要な知識を体系的かつ効率的に学ぶことができ、限られた時間の中で最大限の成果を得ることが可能です。

専門知識の習得

大学院での研究活動と並行して、公認心理師試験に特化した専門知識を身につける必要があります。

講座では、試験の傾向と対策に精通した講師から直接学ぶことができ、独学では得られない深い理解が可能になります。

モチベーションの維持

論文執筆、試験勉強、就職活動といった重圧感のあるタスクを一人でこなすのは、精神的にも大きな負担となります。

講座を利用することで、同じ目標を持つ仲間やサポートしてくれる講師との交流が生まれ、モチベーションの維持に繋がります。

就職活動のサポート

一部の講座では、国家試験対策だけでなく、就職活動に役立つ情報提供や対策も行われています。業界の動向や求人情報、面接対策など、就職活動に必要な支援を受けることができます。

時間管理と効率化は、成功への鍵。自分の夢に向かって、賢く、効果的に時間を活用しましょう。