【2024-2025年】公認心理師試験の試験内容・受験資格・日程・申込方法を解説
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心理学の専門職を目指す人々にとって、公認心理師の資格は近年特に注目を集めている資格です。
公認心理師の資格は、心理学の知識を活かして、さまざまな分野で人々の心のケアを提供するための国家資格であり、資格取得までのルートが明確に規定されています。
そのため、公認心理師の資格取得を目指す方は、公認心理師の資格取得に向けたプロセス、試験の内容、受験資格、日程、そして申込方法についての正確な情報を求めています。
- 公認心理師試験はどのように構成されているの?
- どのような受験資格が必要なの?
- 試験の日程や申込方法にはどのような特徴があるの?
こうした疑問に応えるべく、本コラムでは、2024-2025年度の公認心理師試験に関する詳細な情報を提供します。
この記事を参考にすることで、公認心理師試験について詳しく知ることができるのでぜひ参考にしてください。
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公認心理師試験は、公認心理師として必要な知識及び技能を問う国家資格試験です。
この試験は保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術を活用する業務を行うための基本的な能力を測るものとされています。
出題範囲 | 公認心理師として必要な知識及び技能 |
出題形式 | 全問マークシート形式で、5つまたは4つの選択肢から1つを選択します。 |
試験時間 | ・午前 10:00 ~ 12:00(120分) ・午後 13:30 ~ 15:30(120分) ※事前に配慮申請し、時間延長が認められた場合、試験時間が延長されます。 |
合格基準 | 合格基準は、総得点の60%程度以上を基準とし、問題の難易度で補正するという考え方を基に決定する。 |
試験地 | 【東京都】 【大阪府】 |
受験料 | 払込金額:28,700円(非課税) |
公認心理師試験では、心理学の基礎知識をはじめ、臨床心理学、発達心理学、社会心理学、神経心理学、実験心理学など、心理学の幅広い分野から出題されます。
これは公認心理師が多様な環境と状況で心理的支援を提供する必要があるためです。
試験はマークシート形式で実施され、約150~200問程度の問題が出題されるのが一般的です。
試験時間は4時間と長めに設定されており、広範な知識が求められます。
合格基準は総得点の60%程度とされていますが、年度によって若干の変動があることがあります。試験は東京都・大阪府の指定会場で行われ、受験料は約28,700円です。
出題傾向としては、心理療法の理論や方法、心理評価・測定、心理学における研究方法、心理学の応用、特定の心理的問題に対するアプローチ方法など、公認心理師としての業務に直接関連する内容が中心となります。
また、社会の変化や新しい研究成果を反映した問題も出題され、常に最新の知識を追求する姿勢が求められます。
出題基準・ブループリント(科目)
公認心理師試験出題基準は、公認心理師として必要な基本的な知識及び技能を具体的に示したものであり、公認心理師法第5条に基づいています。
公認心理師の試験は、保健医療、福祉、教育その他の分野で専門的な心理学の知識と技術を用いて業務を行う公認心理師の能力を測定する目的で実施されるものです。
公認心理師の業務は、心理に関する支援を要する者の心理状態の観察と分析、相談に応じての助言や指導、関係者への助言や指導、そして心の健康に関する知識の普及と情報提供に分けられます。
これらの業務を適切に行うためには、特定の知識と技能が必要とされ、公認心理師試験出題基準はそのためのガイドラインとなっています。
公認心理師試験委員会は、この基準に従って、試験の内容、範囲、及び適切なレベルを確保する責任を持っています。
ただし、この出題基準は大学や大学院の教育内容を全て網羅するものではなく、教育のあり方を拘束するものでもありません。
それゆえ、試験準備の際には、公認心理師としての実践に必要な知識と技能を網羅的に学習し、理解を深めることが重要です。
以下の表が、公認心理師の出題基準となります。
項目 | 出題割合 |
---|---|
公認心理師としての職責の自覚 | 約6% |
問題解決能力と生涯学習 | |
多職種連携・地域連携 | |
心理学・臨床心理学の全体像 | 約3% |
心理学における研究 | 約2% |
心理学に関する実験 | 約2% |
知覚及び認知 | 約2% |
学習及び言語 | 約2% |
感情及び人格 | 約2% |
脳・神経の働き | 約2% |
社会及び集団に関する心理学 | 約2% |
発達 | 約5% |
障害者(児)の心理学 | 約3% |
心理状態の観察及び結果の分析 | 約8% |
心理に関する支援(相談、助言、指導その他の援助) | 約9% |
健康・医療に関する心理学 | 約9% |
福祉に関する心理学 | 約9% |
教育に関する心理学 | 約9% |
司法・犯罪に関する心理学 | 約5% |
産業・組織に関する心理学 | 約5% |
人体の構造と機能及び疾病 | 約4% |
精神疾患とその治療 | 約5% |
公認心理師に関係する制度 | 約6% |
その他(心の健康教育に関する事項等) | 約2% |
出題基準に加えて、公認心理師試験では、ブループリントと呼ばれる書類が公表されています。
公認心理師試験におけるブループリントとは、公認心理師試験の設計表であり、試験の各主要項目の出題比率を定めたものです。
ブループリントに沿って、近年、心理学の専門家に対する需要が増加している社会の変化や、国民の精神的健康を維持・向上させるために必要な幅広い分野からの出題が行われます。
より高頻度で出現するか緊急性の高いテーマは、特に重点を置いて選ばれるため、優先的に勉強すべき項目であると言えるでしょう。
大項目 | 中項目 |
公認心理師としての職責の自覚 | (1) 公認心理師の役割 |
(2) 公認心理師の法的義務及び倫理 | |
(3) 心理に関する支援を要する者等の安全の確保と要支援者の視点 | |
(4) 情報の適切な取扱い | |
(5) 保健医療、福祉、教育その他の分野における公認心理師の具体的な業務 | |
問題解決能力と生涯学習 | (1) 自己課題発見と解決能力 |
(2) 生涯学習への準備 | |
多職種連携・地域連携 | 多職種連携・地域連携の意義及びチームにおける公認心理師の役割 |
心理学・臨床心理学の全体像 | 心理学・臨床心理学の成り立ち |
人の心の基本的な仕組みとその働き | |
心理学における研究 | 心理学における実証的研究法 |
心理学で用いられる統計手法 | |
統計に関する基礎知識 | |
心理学に関する実験 | 実験計画の立案 |
実験データの収集とデータ処理 | |
実験結果の解釈と報告書の作成 | |
知覚及び認知 | 人の感覚・知覚の機序及びその障害 |
人の認知・思考の機序及びその障害 | |
学習及び言語 | 人の行動が変化する過程 |
言語の習得における機序 | |
感情及び人格 | 感情に関する理論と感情喚起の機序 |
感情が行動に及ぼす影響 | |
人格の概念及び形成過程 | |
人格の類型、特性 | |
脳・神経の働き | 脳神経系の構造と機能 |
記憶、感情等の生理学的反応の機序 | |
高次脳機能の障害と必要な支援 | |
社会及び集団に関する心理学 | 対人関係並びに集団における人の意識及び行動についての心の過程 |
人の態度及び行動 | |
家族、集団及び文化が個人に及ぼす影響 | |
発達 | 認知機能の発達及び感情・社会性の発達 |
自己と他者の関係のあり方と心理的発達 | |
生涯における発達と各発達段階での特徴 | |
非定型発達 | |
高齢者の心理社会的課題と必要な支援 | |
障害者(児)の心理学 | (1) 身体障害、知的障害及び精神障害 |
(2) 障害者(児)の心理社会的課題と必要な支援 | |
心理状態の観察及び結果の分析 | (1) 心理的アセスメントに有用な情報とその把握の手法 |
(2) 関与しながらの観察 | |
(③) 心理検査の種類、成り立ち、特徴、意義及び限界 | |
(④) 心理検査の適用、実施及び結果の解釈 | |
(⑤) 生育歴等の情報、行動観察、心理検査の結果等の統合と包括的な解釈 | |
(⑥) 適切な記録、報告、振り返り | |
心理に関する支援 (相談、助言、指導その他の援助) | (1) 代表的な心理療法並びにカウンセリングの歴史、概念、意義及び適応 |
(2) 訪問による支援や地域支援の意義 | |
(3) 要支援者の特性や状況に応じた支援方法の選択、調整 | |
(4) 良好な人間関係構築のためのコミュニケーション | |
(5) 心理療法及びカウンセリングの適用の限界及び相補性 | |
(6) 要支援者等のプライバシーへの配慮 | |
健康・医療に関する心理学 | (1) ストレスと心身の疾病との関係 |
(2) 医療現場における心理社会的課題と必要な支援 | |
(3) 保健活動における心理的支援 | |
(4) 災害時等の心理的支援 | |
福祉に関する心理学 | (1) 福祉現場において生じる問題とその背景 |
(2) 福祉現場における心理社会的課題と必要な支援方法 | |
(3) 虐待、認知症に関する必要な支援 | |
教育に関する心理学 | (1) 教育現場において生じる問題とその背景 |
(2) 教育現場における心理社会的課題と必要な支援 | |
司法・犯罪に関する心理学 | (1) 犯罪、非行、犯罪被害及び家事事件に関する基本的事項 |
(2) 司法・犯罪分野における問題に対して必要な心理的支援 | |
産業・組織に関する心理学 | (1) 職場における問題に対して必要な心理的支援 |
(2) 組織における人の行動 | |
人体の構造と機能及び疾病 | (1) 心身機能、身体構造及びさまざまな疾病と障害 |
(2) 心理的支援が必要な主な疾病 | |
精神疾患とその治療 | (1) 代表的な精神疾患の成因、症状、診断法、治療法、経過、本人や家族への支援 |
(2) 向精神薬をはじめとする薬剤による心身の変化 | |
(3) 医療機関への紹介 | |
公認心理師に関係する制度 | (1) 保健医療分野に関する法律、制度 |
(2) 福祉分野に関する法律、制度 | |
(3) 教育分野に関する法律、制度 | |
(4) 司法・犯罪分野に関する法律、制度 | |
(5) 産業・労働分野に関する法律、制度 | |
その他(心の健康教育に関する事項等) | (1) 具体的な体験、支援活動の専門知識及び技術への概念化、理論化、体系化 |
(2) 実習を通じた要支援者等の情報収集、課題抽出及び整理 | |
(3) 心の健康に関する知識普及を図るための教育、情報の提供 |
公認心理師試験はいつ?日程・スケジュール・申込み方法
次に、2024年度(第8回)公認心理師試験の日程・スケジュールを紹介していきましょう。
2024年(第8回)公認心理師試験の試験日 | 2025年3月2日(日) |
2024年(第8回)公認心理師試験の受付期間・申込み方法 | 2024年12月2日(月)から2024年12月27日(金)まで(消印有効) ※ 受験申込みは実施団体ホームページ上の 「受験関連書類作成システム」にて手続してください。 |
2024年(第8回)公認心理師試験の受験票交付日 | 2025年0月12日(水)よりダウンロード可能 ※ 郵送はありません。 |
2024年(第8回)公認心理師試験当日の時間割 | ・午前時間 試験時間 10:00 ~ 12:00(120分) 1.3倍受験者 10:00 ~ 12:40(160分) 1.5倍受験者 10:00 ~ 13:00(180分) ※事前に配慮申請し、時間延長が認められた場合、試験時間が延長されます。 ・午後時間試験時間 13:30 ~ 15:30(120分) 1.3倍受験者 14:00 ~ 16:40(160分) 1.5倍受験者 14:00 ~ 17:00(180分) ※事前に配慮申請し、時間延長が認められた場合、試験時間が延長されます。 |
2024年(第8回)公認心理師試験の合格発表日 | 2025年3月28日(金)14時予定 ※ 当センターホームページに合格者の受験番号を掲載します。 |
2024年(第8回)公認心理師試験の試験日
2024年(第8回)公認心理師試験の試験日は2025年3月2日(日)です。
2024年(第8回)公認心理師試験の受付期間・申込み方法
項目 | 内容 |
---|---|
受験申込受付期間 | 2024年12月2日(月)から2024年12月27日(金)まで(消印有効) |
申込先 | 〒112-0006 東京都文京区小日向4-5-16 ツインヒルズ茗荷谷10階 一般財団法人公認心理師試験研修センター 第8回公認心理師試験 受付係 |
申込方法 | ※ 2ページを参照し、オンライン手続と郵送手続を行ってください。 ※ 「受験関連書類作成システム」から出力される『証明書等郵送用ラベル』を必ず使用していただき、不着等の事故を防止するため、必ず簡易書留で郵送してください。簡易書留郵便の控えは、受験票をダウンロードするまで保管してください。 |
受験手数料 | 払込金額:28,700円(非課税) 払込期限:2024年12月27日(金)まで(厳守) 払込方法:クレジットカード決済又はコンビニエンスストア決済 ※ 2024年12月28日(土)以降の払込みのものは受付できません。 ※ 「受験関連書類作成システム」以外での払込みはできません。 ※ 決済後、決済完了メールを送信します。領収証は発行できませんので、払込みの領収書が必要な場合は、コンビニエンスストア決済を選択して、お客様控えを大切に保管してください。クレジットカード決済の場合は利用明細又は当センターからお送りする決済完了メールで代用してください。 ※ 受験申込受付後は、受験手数料は返還できません。 |
2024年(第8回)公認心理師試験の受験票交付日
公認心理師の受験票は2025年2月12日(水)に、日本心理研修センターのホームページ上にある『受験関連書類作成システム』からダウンロードすることができます。受験票の郵送はありません。
2024年(第8回)公認心理師試験当日の時間割
2024年(第8回)公認心理師試験は2025年3月2日(日)です。
項目 | 内容 |
---|---|
持参物品 | ⑴ 受験票:2025年2月12日(水)以降、当センターホームページ「受験関連書類作成システム」上からPDF形式の受験票をダウンロード及びA4サイズで印刷 ⑵ 筆記用具:HBの鉛筆又はシャープペンシル(ボールぺンは不可)、プラスチック消しゴム ⑶ 時計:時計機能だけの腕時計のみ認める(辞書機能付、通信機能付、スマートウォッチ等は不可) |
試験会場の開場及び入室時刻 | ・2025年3月2日(日) 8時30分から9時20分までの間に入室。 ・9時30分から注意事項等の説明開始。 |
試験室への入室 | ⑴ 試験会場入口付近には建物やフロア等の案内、試験室入口には受験者の座席表が受験番号により掲示 ⑵ 試験室及びトイレ以外への立ち入り禁止 ⑶ 試験監督員等の指示に従う ⑷ 入室時刻までは試験室内への立入り不可、待機場所なし |
座席 | ⑴ 試験室内の座席は、机上に貼り付けられた受験番号を受験票で確認し着席 ⑵ 着席後、受験票を机上通路側に置く |
昼食その他 | ⑴ 試験会場に食堂なし。昼食・飲物は各自用意 ⑵ ごみ箱使用禁止。ごみは各自自宅まで持ち帰り ⑶ 体温調節のしやすい服装で来場 |
2024年(第8回)公認心理師試験の合格発表日
2025年03月28日(金)に日本心理研修センターのホームページ上に合格者の受験番号が掲載されます。時間は14時が予定されています。
また、日本心理研修センターのホームページ「受験関連書類作成システム」上から PDF形式の試験結果通知書等をダウンロードすることが可能です。
合格書類の郵送はないので注意してください。
公認心理師資格の取り方
公認心理師の資格取得のためには、国家試験への合格が必須です。
この試験では、心理学の専門家として、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業など様々な分野で必要とされる心理的支援の提供能力が評価されます。
試験に合格し、自分の名前を公認心理師登録簿に記入することで、正式に「公認心理師」という肩書を使用し、専門職として活動できるようになります。
こうして、公認心理師は、心理学に関する専門的な知見を有する法的に認定された専門職者として認められます。
ただし、この国家試験を受けるためには、特定の受験資格が要求されます。これには、認定された教育プログラムの修了や一定期間の実務経験など、特定の要件を満たす必要があります。
これらの要件は、7つの異なる経路(区分AからGまでがあったが、区分Gは終了しています)を通じてクリアできるように分類されています。
公認心理師試験の受験資格
公認心理師の受験資格を取得するまでには、区分Aから区分Gまでの異なるルートが存在します。
ここでは、それぞれの区分における受験資格取得までの流れを紹介し、大学や大学院でのカリキュラムの履修、必要な科目、認定されるプログラム施設について説明します。
以下は、それらの区分と受験資格をまとめた表です。
区分 | 受験資格 |
---|---|
A | 4年制大学で25科目履修後、大学院で10科目履修 |
B | 4年制大学で25科目履修後、認定施設で2年以上の実務経験 |
C | 国内外の大学で心理学を履修後、様々な条件を満たす |
特例措置D1 | 2017年9月15日前に大学院で6科目履修(特例措置) |
特例措置D2 | 2017年9月15日前に大学院入学、同日以後に6科目履修(特例措置) |
特例措置E | 2017年9月15日以前に大学で25科目履修後、大学院で10科目履修(特例措置) |
特例措置F | 2017年9月15日以前に大学で25科目履修後、認定施設で2年以上の実務経験(特例措置) |
特例措置G | 終了 |
区分A
区分Aは、公認心理師を目指す人にとって最も一般的なルートです。
このルートでは、まず4年制大学で心理学に関連する指定された25科目を履修し、卒業後に大学院に進学してさらに10科目を履修します。
大学院での履修科目には、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働分野に関する理論と支援の展開、心理的アセスメント、心理支援に関する理論と実践などが含まれます。
また、450時間以上の心理実践実習も必須です。
この教育課程を修了することで受験資格が与えられ、その後国家試験に合格することで公認心理師として認められます。
区分B
区分Bでは、4年制大学で指定された25科目を履修後、特定の実務経験施設で2年以上の実務経験を積むことが受験資格取得の条件となります。
ただし、この実務経験は、厚生労働省によって認定されたプログラム施設での業務が対象です。
プログラム施設では、公認心理師として必要な技能や知識を実務を通じて学びます。
このルートを選択した場合、大学院への進学は必須ではありませんが、実務経験を積むためにはプログラム施設での勤務が必要です。
区分C
区分Cは、海外の教育機関を卒業した人向けのルートです。
外国の大学で心理学関連の科目を修了し、さらに外国の大学院で心理学に関する科目を修了した人が対象です。
日本国内の大学や大学院のカリキュラムに相当する科目を履修していることを証明し、その上で厚生労働省の認定を受けることで受験資格を得られます。
このルートを通じて国家試験に合格することで、海外で学んだ知識と技術を活かして日本で公認心理師として活動することが可能になります。
区分D(特例措置・期間の定めなし)
区分Dは、公認心理師法施行前に大学院で特定の科目を履修済み、または履修中の人向けの特例措置です。
公認心理師法が2017年9月15日に施行されたことを受け、その日以前に大学院に入学し、定められた科目を履修している(または履修中の)人が対象となります。
この特例措置は、既に心理学の専門教育を受けているが、新しい公認心理師の制度の施行前にあたるために直接的な受験資格を得られなかった人々のために設けられました。
履修が必要な科目は、大学院で6科目以上と定められており、各大学院では科目の読替え対応が行われることがあります。
この区分によって受験資格を得た後、国家試験に合格することで公認心理師として認められます。
区分E(特例措置・期間の定めなし)
区分Eは公認心理師法の施行前に4年制大学で「指定の科目」を履修し、法施行後に大学院で「指定の科目」を履修することで受験資格を得る特例措置です。
このルートは、法施行前にすでに心理学の学びを始めていた人々が、新しい制度に対応する形で公認心理師資格を目指せるように設けられました。
具体的には、大学での心理学関連の基礎教育を受けた後、大学院で公認心理師として必要な専門的な知識と技術に関する教育を受けます。
大学院での履修が必要な科目は10科目に及び、これらを修了することで受験資格が与えられます。
区分Eを利用することで、法施行前に心理学の教育を受けていた人も、追加の学びを通じて公認心理師になる道を選択可能です。
区分F(特例措置・期間の定めなし)
区分Fは、公認心理師法施行前に4年制大学で「指定の科目」を履修し、その後「特定の施設」で2年以上の実務経験を積むことで受験資格を得る特例措置です。
このルートは特に、学士レベルでの心理学教育を受けた後、実際の現場での経験を積むことによって、理論と実践のスキルを統合し、公認心理師としての資格を目指す人々を対象としています。
実務経験を積む施設は、公認心理師法に基づき認定された特定の施設であり、ここでの経験を通じて、実際に心理支援が必要な人々への対応能力を高めることが期待されています。
実務経験の期間は最低でも2年間が必要ですが、実際にはその内容に応じて異なる場合もあるので注意してください。
区分G(特例措置・終了)
区分Gは、公認心理師資格取得のための特例措置の一つで、2022年9月までの5年間限定で設けられていたルートです。
この区分は、公認心理師法施行前から心理職で働いていた人を対象とし、5年以上の実務経験を積んでいることが条件でした。
特に、現場での実務経験を重視するこのルートは、理論だけでなく実践的な経験を持つプロフェッショナルに公認心理師の資格を取得する機会を提供しました。
しかし、特例措置としての期間が終了し、現在ではこのルートでの受験資格の取得はできなくなっています。
区分Gを利用して受験資格を得ていた人々は、その期間内に国家試験を受験し、合格することで公認心理師となる道を歩むことが期待されていました。
公認心理師に最短ルートでなるには
公認心理師になるための道は、国家試験の合格とその後の公認心理師登録簿への登録を必要とします。
しかし、そのためにはまず受験資格を獲得する必要があり、この受験資格を得る方法は複数あります。
資格取得のルートは、個人の学歴や経験に応じて異なりますが、最短ルートで公認心理師になるにはどれくらいの期間が必要なのでしょうか。
なお、詳細な受験資格については、厚生労働省や試験を実施する日本心理研修センターに問い合わせてください。
1から学ぶ場合は大学+大学院の6年(区分A)
公認心理師として1から学び始める場合、最短で資格を取得するルートは、公認心理師に関するカリキュラムが設定されている4年制の大学で必要な科目を履修し、その後、同じく公認心理師に関するカリキュラムがある大学院でさらに2年間学ぶことです。
合計で6年間の教育と学習が必要になります。
大学では25科目、大学院では10科目の指定されたカリキュラムを修了する必要があります。
また、大学には通信制のオプションも存在しますが、必要な実習時間を満たすことが重要です。
心理系の学部を卒業していれば大学院2年(区分D)
既に心理系の学部を卒業している場合、期限の定めのない特例措置Dにより、公認心理師に関する指定されたカリキュラムがある大学院での2年間の学習を通じて受験資格を得ることができます。
ここでの「経過措置対応科目」とは、大学院において必要とされる10科目中、特例として指定された6科目以上を修了する必要があるというものです。
これにより、心理系の大学を卒業している方は、追加で大学での学習を行うことなく、指定された科目を履修することで受験資格を獲得できます。
特定の心理系の科目を大学で履修していた場合は大学院もしくは実務2年(区分E・F)
特定の心理系の科目を大学で既に履修していた場合、同様に期限のない特例措置が適用され、再度大学で学ぶ必要はありません。
このケースでは、指定されたカリキュラムがある大学院で2年間の学習、もしくは指定施設で2年以上(標準は3年)の実務経験を積むことで受験資格が得られます。
これにより、学生は自身の経験や学びの状況に応じて柔軟に受験資格を得る道を選ぶことができます。
このルートでは、「経過措置対応科目」の修得が受験資格獲得の条件となり、在籍するコースは問われません。
区分E
区分Eでは、心理系の学部を卒業後、特定の「大学院における必要な科目」を修得し、大学院を修了することが受験資格取得の条件となります。
これにより、大学を卒業した後に大学院での学習を通じて、必要な科目を修得することで公認心理師の受験資格を得られます。
区分F
一方、区分Fでは、大学卒業後に厚生労働省によって認定された施設での実務経験が2年間必要です。
この実務経験は、法律に定められた特定の施設で行われ、標準としては3年間の実務経験が推奨されています。
大学を卒業した後、実務経験を積むことで、大学院での学習を経ずに公認心理師の受験資格を獲得できる可能性があります。
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