「佐賀市役所への就職に興味がある」などと考えていますか。

佐賀市役所に入庁できれば、佐賀市に貢献できるやりがいのある業務に従事できます。

しかし、採用試験の倍率は例年10倍を超し、対策が必要な範囲も非常に広いです。

試験に合格して内定を得るためにも、佐賀市役所の仕事や試験の内容を理解して、自分に合った方法で対策を進めることが大切です。

本記事では、佐賀市役所の仕事内容や各試験区分の内容、試験対策の方針などを解説しています。

公務員試験に向けて自分が何をすべきかが明確になるため、ぜひご覧ください。

佐賀市役所の仕事内容・給料・福利厚生・求められる人材

佐賀市役所の採用試験では複数回の面接試験が課されるため、仕事の内容や求められる人材の理解が重要です。

また、就職先を選ぶ際は給料や福利厚生を含む雇用条件も重視すべきポイントとなります。入庁後に後悔しないためにも、これらの情報を事前に確認しましょう。

ここでは、佐賀市役所の職員の仕事内容や求められる人材、給与、福利厚生などを解説します。

佐賀市役所の仕事内容

佐賀市役所の仕事内容を一言で表せば「佐賀市民のために公共サービスを提供する仕事」です。市役所の内部事務や教育、福祉、観光、土地活用といった幅広い業務を行います。

佐賀県庁の仕事と比較して、市民と近い距離で業務に従事できる点が特徴です。

ただし個々の職員は、所属する部署が担当する業務を専門的に行います。

配属される部署は採用される職種にも左右されるため「佐賀市役所に入庁して何をしたいか」を明確にしましょう。

佐賀市役所で採用されている職種は、大きく「事務職」と「技術職」「資格免許職」の3種類です。

事務職

佐賀市役所の事務職の中で、最も採用数が多い職種は「一般事務」です。

一般事務で採用されると、総務や都市戦略、環境、市民生活、保健福祉、子育て、地域振興といった行政事務全般に従事することとなります。

通常3年〜5年で職場の異動があり、さまざまな仕事を経験しながらキャリアを重ねます。多様なスキルや識見、価値観などを得られる職種といえるでしょう。

また、佐賀市役所の事務職では、福祉事務全般や行政事務に従事する「一般事務（社会福祉士）」の採用も行われています。

技術職

佐賀市役所の技術職とは、土木や建築などの特定分野の業務を専門的に行う職種です。

専門性の高い知識が求められるため、理系の大学生や業界に勤務する社会人にも人気があります。

一般事務と同様に定期的な異動はありますが、配属される部署は限定的です。ひとつの分野に特化した知識や経験を得たい方にもおすすめです。

佐賀市役所では、以下の技術職が採用されています。

• 土木
• 建築
• 電気
• 化学

資格免許職

佐賀市役所の資格免許職とは、資格の所持が採用の条件となっている職種です。受験資格にも、所定の資格の所持もしくは取得見込みの状態が求められています。

資格が必要な専門性の高い仕事に、公務員としての安定した雇用や福利厚生の下で従事したい方にもおすすめです。

佐賀市役所では、以下のような資格免許職が採用されています。

• 保健師
• 保育士
• 臨床検査技師 など

佐賀市役所の給料・年収

佐賀市が公表している「職員の給与などの状況（令和4年度）」によれば、佐賀市役所の職員（一般行政職）の平均給料月額は「329,363円」です。

ここに、扶養手当などの各種手当を加算した平均給与月額は「396,317円」となっています。

そして、平均給料月額と平均給与月額から想定できる平均年収は「620万円〜650万円」です。平均年収には、ボーナスに位置付けられる期末・勤勉手当も含まれています。

また、一般行政職に大学卒で採用された場合の初任給は「185,900円」です。通勤手当や住居手当などの諸手当を加算すると最終的な給与月額となります。

平均給料月額	329,363円
平均給与月額	396,317円
平均年収	620万円～650万円
初任給	大学卒：185,900円 高校卒：154,700円

ただし、公務員の給料・年収は勤続年数や役職、手当の受給状況によって大きく異なります。

また上記の平均年収は、平均給与月額と平均給料月額をもとに、弊社で独自に算出した金額です。あくまでも参考として考えてください。

※「平均給料月額」とは、各職種ごとの職員の基本給の平均
※「平均給与月額」とは、給料月額と毎月支払われる扶養手当、地域手当、住居手当、時間外勤務手当等の全ての諸手当の合計
※参考：職員の給与などの状況（令和4年度）

佐賀市役所の福利厚生

佐賀市役所に採用されると、充実した福利厚生の下で働くことができます。

給与面では、6月と12月に期末・勤勉手当が支給されます。ボーナスの扱いで、給料月額の約4.5か月分の金額を年2回に分けて支給する手当です。

また、年間20日の年次休暇に加えて、年間5日の夏季休暇や産前産後休暇、育児休業などの休暇制度も提供されています。

更に、職員厚生会による各種福利厚生が実施されている点も魅力です。

市民サービス向上のため、職員研修にも力が入れられており、新規採用研修を含む階層別研修や特別研修、自己啓発支援制度なども充実しています。

私生活を充実させながらも、職員として成長できる環境であるといえるでしょう。

佐賀市役所で求められる人材

佐賀市役所では「やさしさと活力にあふれるまちさが」を実現するために、人材育成にも力が入れられています。

以下のように、求められる職員像や求められる意識・姿勢、これからの職員に求められる資質などが詳細に掲げられています。

【求められる職員像】

• 市民の立場で考え、市民と協働し、市民から信頼される職員
• 現場を知り、広い視野に立ち、改革･改善にチャレンジする職員
• 仕事の成果を評価できる職員
• 豊富な知識と豊かな創造性で、高いプロ意識を持つ職員
• 健康的で活力ある職員

【求められる意識・姿勢】

• 高い倫理観・使命感・遵法意識
• 地域貢献意識・市民協働意識
• 高いコスト意識
• 説明責任（アカウンタビリティ）意識
• 人権尊重意識

【これからの職員に求められる資質】

• 基本的に必要とされる能力
• 拡大する行政需要に対応する能力

求められる職員像や求められる意識・姿勢などは面接試験でも重要視される可能性が高いです。

上記の内容に即した経験や強みがあれば、面接試験で高い評価を得られる要因となるでしょう。

佐賀市役所の職員になるには

佐賀市役所の職員になるには、佐賀市が実施する採用試験への合格が必要です。

採用試験は、主に基礎能力試験と適性検査が課される一次試験と、作文試験と面接試験が課される二次試験、面接試験が課される三次試験で構成されています。

基礎能力試験で対策が必要な範囲は広く、面接試験も複数回実施されるため、公務員試験の特徴を理解して効率的な対策を行うことは必須です。

そのためにも、まずは公務員試験に合格した方の学習方針や試験期間の過ごし方を確認しましょう。

以下のコラムでは、公務員試験対策の通信講座を提供するアガルートで、実際に公務員試験に合格した方の経験談を紹介しています。

一日の過ごし方や挫折経験、乗り越えるための工夫などにも触れているため、公務員試験のイメージ作りに役立ててください。

佐賀市役所職員になるには？採用試験の倍率・日程・内容など

佐賀市役所では、複数の試験区分で採用が行われています。

各採用区分で試験内容や受験資格、試験日程などが異なるため、自分が受験する区分を明確にしましょう。

ここでは、佐賀市役所の各試験区分の概要や試験日程を解説します。

佐賀市役所の試験日程

佐賀市役所の採用試験の日程は、受験区分によっても異なります。

公務員試験は一次試験の日程から逆算して対策を進めることが重要であるため、自分が受ける試験区分の日程を確認しましょう。

以下では、佐賀市役所で一般事務職の採用がある主な試験区分の日程を紹介しています。

大学卒と高校卒については令和5年の試験日程ですが、中途/社会人採用については、募集要項の公表日の都合上、令和4年の情報となっている点に留意してください。

また、令和6年以降も同様の時期に試験が行われると予想されますが、詳細は佐賀市役所のホームページを確認してください。

日程	大学卒	高校卒	中途/社会人 （令和4年）
受付期間	7月7日～7月31日	7月7日～7月31日	12月1日～12月20日
一次試験	8月16日～8月31日	8月16日～8月31日	12月24日～1月11日
一次合格発表	9月下旬	9月下旬	1月中旬
二次試験	10月上旬	10月上旬	1月28日、29日
二次合格発表	10月下旬	10月下旬	–
三次試験	11月中旬	11月中旬	–
最終合格発表	12月上旬	12月上旬	2月上旬

佐賀市役所の試験概要（大卒）

佐賀市役所では大学を卒業見込みの方や、30代中盤までの方を対象とした大卒程度試験が実施されています。

ここでは、佐賀市役所の大卒程度試験の内容や倍率などを解説します。

佐賀市役所 大卒の採用区分・受験資格

佐賀市役所の大卒程度試験では、幅広い事務職や技術職が採用されています。

【佐賀市役所 大卒程度 採用職種（令和5年試験）】

• 一般事務A：20名程度
• 一般事務（社会福祉士）：1名程度
• 土木Ａ：1名程度
• 建築：1名程度
• 電気A：1名程度
• 化学：1名程度

また、一般事務職の基本的な受験資格は「22歳以上35歳以下の方（翌年4月1日時点）」の方です。

大卒程度の試験ですが学歴の要件はないため、高校卒や短大卒の方でも受験ができます。

ただし、一般事務（社会福祉士）や技術職を受験する場合は、資格や特定科目の履修などが条件に加わる点に留意してください。

佐賀市役所 大卒の採用試験内容

佐賀市役所の一次試験はテストセンター方式で実施されます。

指定の試験期間内に、全国の任意の会場でコンピュータを用いた試験を受ける形となります。

また、一次試験合格者が対象となる二次試験の内容は、作文試験と個別面接です。

ただし、作文試験が採点されるタイミングは三次試験時です。二次試験の合否には影響を及ぼしません。

三次試験の内容は、人物や識見などについての個別面接となっています。

一次試験	【基礎能力試験（60分）】 文書読解能力や数的能力、推理判断能力、人文・社会・自然に関する一般知識、基礎英語などについての択一式試験 【適性検査（35分）】 職務遂行上必要な適性についての検査
二次試験	【作文試験】 表現力や文章構成力などについての記述式試験 【面接試験】 人物や見識などについての個別面接
三次試験	【面接】 人物や見識などについての個別面接

佐賀市役所 大卒の倍率

佐賀市役所の大卒程度試験（一般事務）は、倍率が例年10倍を超える難関試験です。

また、最終合格者に加えて補欠合格者が出る点も特徴です。辞退者が多い場合などは補欠合格者でも採用される可能性があります。

過去3回の試験結果は以下の通りです。

年度	受験者数	一次合格者	二次合格者	最終合格者	倍率
令和5年	378名	163名	57名	24名	15.8倍
令和4年	504名	253名	90名	43名	11.7倍
令和3年	490名	203名	54名	19名	25.8倍

佐賀市役所の試験概要（高卒）

佐賀市役所では、高校を卒業見込みの方などを対象とした高卒程度試験が実施されています。

ここでは、佐賀市役所の高卒程度試験の概要や倍率などを解説します。

佐賀市役所 高卒の採用区分・受験資格

佐賀市役所の高卒程度試験では、一般事務職と一部の技術職が募集されています。

【佐賀市役所 高卒程度 採用職種（令和5年試験）】

• 一般事務B：1名程度
• 土木B：1名程度
• 電気B：1名程度
• 技能労務職：5名程度

また、一般事務職の基本的な受験資格は「18歳以上21歳以下の方（翌年4月1日時点）」です。ただし、大学を翌年3月に卒業見込みの方は受験ができない点に留意してください。

佐賀市役所の短大卒程度試験では事務職の採用がないため、短大や専門学校を卒業見込みの方も高卒程度試験を受験することとなります。

佐賀市役所 高卒の採用試験内容

佐賀市役所の高卒程度試験の一次試験は、択一式のテストセンター方式で実施されます。試験期間内に、任意の会場で基礎能力試験と適性検査を受験することとなります。

また、二次試験の内容は記述式の作文試験と個別面接、三次試験の内容は個別面接です。

大卒程度試験と同様に、作文試験の採点は三次試験のタイミングで行われるため、二次試験の合否には影響を及ぼしません。

ただし、技能労務職については作文試験の採点が二次試験で行われ、二次試験までの試験結果で最終合格者が決定します。

一次試験	【基礎能力試験（60分）】 文書読解能力や数的能力、推理判断能力、人文・社会・自然に関する一般知識、基礎英語などについての択一式試験 【適性検査（35分）】 職務遂行上必要な適性についての検査
二次試験	【作文試験】 表現力や文章構成力などについての記述式試験 【面接試験】 人物や見識などについての個別面接
三次試験	【面接】 人物や見識などについての個別面接

佐賀市役所 高卒の倍率

佐賀市役所の高卒程度（一般事務）は採用数が少なく、受験者数も多いため、倍率が非常に高いです。

また、大卒程度と同様に補欠合格者も出ています。補欠合格者の人数は例年1名〜3名程度です。

過去3回の試験結果は以下の通りです。

年度	受験者数	一次合格者	二次合格者	最終合格者	倍率
令和5年	104名	16名	9名	2名	52.0倍
令和4年	99名	14名	7名	1名	99.0倍
令和3年	88名	18名	9名	2名	44.0倍

佐賀市役所の試験概要（中途/社会人）

佐賀市役所では、社会人経験のある方を対象とした、中途/社会人採用（社会人経験者枠）が実施されています。

ここでは、佐賀市役所の社会人経験者枠の試験概要や倍率などを解説します。

佐賀市役所 中途/社会人の採用区分（種類）・受験資格

佐賀市役所の社会人経験者枠における令和4年試験の採用情報は以下の通りです。

【佐賀市役所 中途/社会人 採用職種（令和4年試験）】

• 一般事務A（氷河期世代）：3名程度
• 電気：1名程度
• 土木：1名程度
• 臨床検査技師：1名程度

ただし、社会人経験者枠の募集内容は例年異なる点に注意が必要です。

令和3年試験および令和2年試験では、一般事務（心理士）や保健師などの採用があった一方で、事務職の募集は任期付き職員という扱いでした。

また、一般事務職の基本的な受験資格は「36歳以上45歳以下（翌年4月1日時点）」かつ「社会人経験が1年以上ある」方です。

学歴の要件はありませんが、技術職や資格免許職では別途条件がある点に留意してください。

佐賀市役所 中途/社会人の試験内容

佐賀市役所の社会人経験者枠の一次試験はテストセンター方式で実施されます。

一次試験期間中の任意の日程を選択し、テストセンター会場で択一式の基礎能力試験と適性検査を受験します。

また、二次試験の内容は個別面接です。ほかの試験区分とは異なり、三次試験は実施されません。

一次試験	【基礎能力試験（60分）】 文書読解能力や数的能力、推理判断能力、人文・社会・自然に関する一般知識、基礎英語などについての択一式試験 【適性検査（35分）】 職務遂行上必要な適性についての検査
二次試験	【面接試験】 人物や見識についての個別面接

佐賀市役所 中途/社会人の倍率

佐賀市役所の令和4年試験における中途/社会人採用（一般事務）の倍率は10.6倍でした。また、5名の補欠合格者も出ています。

令和3年および令和2年試験では、一般事務職の募集がなかった点に留意してください。

年度	受験者数	一次合格者数	最終合格者数	倍率
令和4年	74名	17名	7名	10.6倍

佐賀市役所採用試験対策・勉強方法

佐賀市役所の採用試験は、テストセンター方式で行われる点が大きな特徴です。民間企業と併願する方でも受験がしやすくなっています。

しかし、ほかの地方公務員試験と比較して非常に倍率が高いです。また、試験も三次試験まで実施されるため、入念な試験対策は必須です。

課される試験は基礎能力試験ですが、ほかの公務員試験の併願を考えている場合は、公務員試験の教養試験対策を行うことで基礎能力試験の対策ともなります。

そして、教養試験対策は過去問中心の学習がおすすめです。公務員試験は過去問と同じ論点の問題が頻出であるため、過去問演習だけでも合格水準の知識を得られます。

出題が多い文章理解や数的処理から優先的に学習を始めましょう。

一方で、人文科学や自然科学、社会科学が問われる一般知識分野の学習は、ほかの科目の進捗や自身の理解度に応じて対策方針を決める必要があります。

一般知識の対策や優先度については以下の記事で詳細に解説しているため、ぜひご覧ください。

関連コラム：【公務員試験】一般知識とは？勉強法で大切なことや学習順等を解説

また、面接試験対策は模擬面接の活用がおすすめです。

模擬面接は大学の就職支援や公共職業安定所でも受けられますが、おすすめは公務員予備校の活用です。

公務員予備校の模擬面接であれば、頻出の質問内容や回答のポイントを押さえた指導を受けられます。

また、模擬面接は繰り返し受けることで力が付いてくるため、何度も模擬面接を受けられる予備校がおすすめです。

公務員試験対策の通信講座を提供しているアガルートでは、回数無制限の模擬面接を提供しています。

面接カードの作成指導も受けられるため、万全の状態で二次試験や三次試験に臨めるでしょう。

佐賀市役所職員を目指す人へ

今回は、佐賀市役所の仕事内容や試験の概要などを解説しました。

佐賀市役所に採用されれば、高水準な給与や安定した雇用、充実した福利厚生の下で、佐賀市に貢献できる業務に従事できます。

しかし対策を行うべき範囲が広く、倍率も非常に高い試験であるため、試験日から逆算して計画を立てて効率的に対策を進める必要があります。

公務員試験対策の方法はさまざまですが、おすすめは公務員予備校や通信講座の活用です。

予備校や通信講座を活用すれば、独学の方が躓きやすい数的処理などの理解も促進され、不明点は質問ができます。

筆記試験対策はもちろん、作文試験の添削や模擬面接も受けられるため、合格は大きく近付くでしょう。

特に通信講座であれば、時間や場所に囚われずに対策を進められ、校舎型の予備校よりも安価に利用ができます。

通信講座を提供しているアガルートでは、無料の受講相談を実施しており、公務員試験の悩みや学習方法をオンラインで相談できます。

資料請求も無料であるため、サポートの内容や自分に合った対策方法かを判断してはいかがでしょうか。

公務員試験の合否は対策方法がカギを握っているため、自信をもって合格を目指せる対策方法を選んでください。