平成23年度に公安調査庁へ入庁された公安調査官の方にインタビューを行いました。

公安調査庁への入庁を志した理由や入庁前後で感じたギャップ、やりがいを感じる時など、詳しくご回答いただいています。

これから公務員を目指す方は、ぜひ参考になさってください。

現在どのような業務をされていますか?

私は現在、経済安全保障関連調査の一環として、日本の高度な技術・製品の獲得を狙った懸念組織の活動などを分析しています。

具体的には、「日本の技術・製品が流出し、核兵器などの開発や拡散に利用されることを防ぐ」ため、全国で集められた情報を基に、「誰が」、「どの技術・製品を」、「どのような手口で」獲得しようとしているのか、また、獲得を狙う背景に何があるか、などを分析します。

分析の結果は、情報を必要とする政府関係機関に提供し、各種施策に貢献しています。

大学時代はどんな生活をされていましたか?

学生時代、私は運動部に所属しており、小学生から続けてきたスポーツが生活の中心となっていました。

週に1~2日の休養日はありましたが、基本的には、大学の講義を夕方まで受けて、夜に練習する。
そんな毎日の繰り返しでした。

幸いなことに、2年までに、卒業に必要な単位の大半を取ることができましたので、3年以降に確保できた時間では、クラスメイトやアルバイト仲間など、部活動以外の友人との付き合いも大切にしていました。

公安調査庁への入庁を志した理由は?

当庁への入庁を志したきっかけは、業務説明会への参加です。

スポーツ界という狭い世界で暮らしてきたこともあってか、当庁の「情報の力で国民を守る」という仕事に、大きな魅力を感じたのです。

自身の性格も踏まえて仕事を楽しめそうとも思いました。

入庁を決めた最大の理由は、当庁職員の人柄です。

私が説明会や面接で接した方は、それぞれが「他人を魅了する何か」を持っているように感じ、一緒に働きたいと強く思ったことを今でも覚えています。

入庁する前と後でギャップを感じる部分はありますか?

私は、当庁の業務内容というより、他人とのコミュニケーション面でギャップを感じました。

大学生までは、コミュニケーションを取る相手をある程度は選ぶことができましたが、仕事では、様々な個性や考えを有する職員とコミュニケーションを取りながら業務を進めることになります。

私にとっては全く悪いギャップではなく、むしろ視野が広がりプラスに作用しています。

コミュニケーション面の違いは、組織を問わず、多くの方が、社会に出た時に感じるギャップなのかもしれません。

業務にやりがいを感じるのはどのような時ですか?

自分で考え、企画した業務を最後までやり遂げた時にやりがいを感じます。

分析業務では、①情報のニーズを踏まえ、資料の内容を検討、②全国の局・事務所に情報入手を依頼、③得られた情報を分析し、資料を作成、④政府関係機関に資料を提供し、各種施策に貢献、この一連のプロセスを完遂できた時です。

また、情報のピースが集まって仮定したストーリーが証明されたり、想定とは異なる情報が得られて新たな事実が見えたりした時に、他では得られない業務の楽しさを味わえます。

公安調査庁に入庁して良かったことは?

私が当庁に入庁して良かったことは、研修の機会が豊富にあるほか、若いうちから自分で企画した業務に挑戦できるなど、入庁年次を問わず、様々な経験を積むことのできる組織風土があったことです。

私は現在、国家の安全保障に貢献していると実感できる時があり、さらに楽しみながら仕事に取り組めていますが、恐らく、こうした経験が活きているのでしょう。

1日の3分の1は、仕事をしていますので、その時間を楽しめるというのは、贅沢かつ幸せなことなのだと思っています。

これから挑戦してみたいことはありますか?

私は、入庁以来、従事している経済安全保障関連調査について、国民の生活や安全にとって極めて重要な分野だと考えています。

当庁の主要な調査分野の一つとして、さらに発展させたいとの思いがありますので、抽象的ですが、この一助となることが私の長期目標です。

このためには、まず、私自身がこの分野のスペシャリストに成長しなければなりません。
そして、同僚、部下、後輩などへの知識や経験の伝承も重要で、このスキルも習得する必要があります。
これらに挑戦したいと考えています。

学生の方へのメッセージ

私は、公私ともに充実した生活を送っている人には、「自分を客観的に理解している」という共通点があると考えています。

そのため、就職活動の中で、強み・弱み、有する価値観、性格などを自己分析する機会がある場合は、是非、この機会を大切にしてほしいと思います。

当庁には、業務の性質上、あらゆる個性を持った職員が、それぞれの個性を活かして活躍する場がありますので、当庁業務に興味がある方は、就職先の選択肢に当庁を加えてもらえれば幸いです。

最後に

公安調査庁で経済安全保障関連調査に携わっている公安調査官の方にお話を伺いました。

公安調査庁に興味を持たれた方は、ぜひ採用ページをご覧ください。

公安調査庁職員採用案内

この記事の著者 公安調査庁 公安調査官

平成23年度 公安調査庁に入庁。
公安調査庁調査第二部所属。

経済安全保障関連調査に関する業務を担当している。

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