大阪府庁の公務員面接試験は、どのような雰囲気、流れで行われているのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、大阪府庁の公務員面接試験に合格した方の面接を再現します。
再現した面接内容を参考に面接対策をしましょう。

【大阪府庁】公務員試験の面接再現【2021年】

試験日・試験時間・面接官

試験日：2021年7月2日（金）
試験時間：10時35分～10時50分
面接官：3人（男性1人、女性2人）

場所・雰囲気

小さい会議室、面接官との間は2m近く離れており、アクリル板が設置されていました。

面接内容・再現

私：失礼いたします。

面接官A：受験番号と名前お願いいたします。

受験者：受験番号〇〇〇〇、〇〇〇〇です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

面接官A：おかけになってください。

面接官A：緊張されてますか？

受験者：はい、とても緊張しています。

面接官A：大阪府庁に来られたことはありますか？

受験者：はい、本庁を見に行ったことがあります。

面接官A：そうですか、面接では〇〇さんのお人柄だったりを見ていきたいので、リラックスして、いつも通りの〇〇さんを見せてください。質問は基本的に私の方からさせていただきます。

受験者：はい、よろしくお願いいたします。

面接官A：エントリーシートを拝見させていただいた中から、気になったところを質問させていただきます。取り組んでみたい仕事として「地域格差の是正」をあげていらっしゃいますが、なぜそこに興味をもたれたのでしょうか？

受験者：はい、私は昨年の夏からボランティア活動として、豊中市で高齢者支援の活動をさせていただいています。そこで、いろんな高齢者の方々のお話を聞く機会がありました。その中で、豊中市内においても、高齢化が加速し、高齢者が多い地域も増えていったという話を聞き、そういった問題をもっと調べていきたいと思ったことから、興味を持ちました。

面接官A：高齢者問題に興味を持ったということでよろしいですか？

受験者：先ほどの話をきっかけに、大阪府においても高齢化率の低い自治体がある一方で、高齢化が深刻化している現状を知り、行政の立場としてこの問題を何とかしたいと考えるようになりました。

面接官A：なるほど、今の話を聞いていると、府庁よりもより市民に近い市役所の方が向いていると思ったのですが、なぜ市役所ではなく、府庁を志望しているのですか？

受験者：はい、確かに市役所の方がより地域に密着した形でこの問題に取り組むことができると思います。しかし私は、一つの地域（例えば豊中市）だけではなく、大阪府全体の底上げをしていきたいと考えていて、あらゆる地域で府民が活躍し、高齢化が続く社会においても発展できる地域を作りたいと考えているので、市役所ではなく府庁を志望しました。

面接官A：なるほど、分かりました。

面接官A：質問を返させていただきます。〇〇さんが集団の中で発揮している自分の強みなどをお話しください。

受験者：はい、私は状況に応じて柔軟な対応ができる力を持っています。先ほどお話しした高齢者支援のボランティア活動での話です。今年度の活動内容を決める会議がありました。今年度からは新しい取り組みを始めようと決めており、アイディアを出し合いながら議論を進めていく予定でしたが、なかなか意見が出ない状況が30分ほど続き、議論が停滞していました。
そこで私は、まず意見を出しやすい環境を作ることが大事だと考え、「駅前の清掃活動はどうか」など、とにかく自分が最初に意見を出すようにアイディアを振り絞りました。
結果、他の人からも意見が出るようになり、活動計画をまとめることができました。このように集団の中で足りないなと思ったところに柔軟に対応できる力を持っています。

面接官A：そうですか。〇〇さんは集団の中ではリーダー的なポジションが多いのでしょうか？

受験者：はい、先ほどの話では自分が先頭に立って議論を進めていきましたが、集団ごとにリーダーがいいのか、サポート役の方がいいのかを考え、適したポジションについています。

面接官：A：なるほど、それで柔軟な対応力があるということですね。わかりました。

面接官A：これから大阪府庁で働くにおいて、集団の中で意見が合わなかったりする場面あると思いますが、〇〇さんならどうしますか？

受験者：はい、これからの仕事で何かしらの企画であったり、議論をする場面では、自分の意見と上司の意見が合わないことや、集団で意見がまとまらなかったりすることがあると思います。その時は、まだ自分は新人職員の身ですので、しっかりと自分の主張はしながらも、最終的には経験の豊富な上司の判断に従うつもりです。

面接官A：なるほど、ありがとうございます。

面接官A：最後に３０秒間で〇〇さんの自己P Rをお聞かせください。

受験者：はい、私はスーパーマーケットのアルバイトで培ってきた「柔軟な対応力」を生かし、大阪府に貢献します。これからの大阪府の仕事においては、様々な施策を打ち出す中で、いろんな課題が見えてくると思います。そこで、自分の強みを生かし、様々な立場の人と協力しながら意見を取り入れ、課題解決に努めていきたいと考えています。そして大阪府の発展に全力で励みたいと考えています。以上です。

面接官A：ありがとうございました。これで面接を終了します。

受験者：本日はありがとうございました。失礼します。

面接を終えての印象

面接官の方は50代くらいの物腰やわらかな方で、こちらの話をよく聞いてくれてるんだなという印象を受けました。面接を受ける前に自分が考えていたよりも面接自体は穏やかな雰囲気で終了しました。

終わった瞬間ホッとしたのと同時に、緊張しすぎて思うように回答できない場面もあったと反省しました。

ただ、詰まりながらではあったものの、自分の考えや言いたいことなどはしっかりと面接官に伝わった実感はあり、手応えはありました。

模擬面接と比べて実際はどうだったか

模擬面接ではかなり圧迫気味だったのですが、実際の面接は穏やかな雰囲気で話しやすい感じでした。しかし模擬面接同様、浅い回答に対しては突っ込んでくる姿勢でした。（こちらの答えに対して「それはなぜ？」と突っ込んでくる感じ）

2次面接も最終面接も3人の面接官で、内2人が聞き役（特に質問をしてこない）でしたが、視線が鋭く、こちらの挙動などを伺っている様子でした。そこは模擬面接の時とは大きく違うポイントだったのではないかと思います。

他の受験生の印象

面接は基本的に1人で受験するので、他の受験生の印象等は掴みずらかったのですが、控室などでは書籍を読んでいたり、面接対策用のシート（回答集）を読んで面接の順番を静かに待っていました。

受験生の雰囲気は、真面目そうな方々が大多数でした。

自分もですが、緊張していそうな方が多く見受けられ、「自分だけが緊張しているんじゃない」と安心できた覚えがあります。なので、そこまで他の受験生を気にすることなく、自分のことに集中しながら控室で待機していました。

受験生へのアドバイス

試験会場は基本的に咲洲庁舎というところで、試験会場まではそれなりの距離があります。なので、余裕を持って1時間前には到着するようにしました。早すぎると思いますが、自分も一度試験に遅れかけたことがあるので、用心してそれぐらいに到着することをお勧めします。（早く着けばリラックスできるし、面接対策もできる。）

大学卒の試験は夏ごろですので、かなり暑いです。空調は効いていますが、クールビズで行かないと汗まみれになります。

前の項目でも書きましたが、面接試験は自分だけでなく、他の受験生も緊張しています。なので、焦らずリラックスして面接までの時間を過ごしましょう。あまり周りを意識すると焦るだけです。

面接官は人によりますが、自分の場合は穏やかな雰囲気の方で、話しやすかったです。面接官を「敵」と思わず、「自分のことをこの人に知ってもらおう」という意識で臨みましょう。面接官の方はしっかりと話を聞いてくれますので安心して話してください。