宮城県庁の公務員面接試験は、どのような雰囲気、流れで行われているのか気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、宮城県庁の公務員面接試験に合格した方の面接を再現します。
再現した面接内容を参考に面接対策をしましょう。

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【宮城県庁】公務員試験の面接再現【2022年】

試験日・試験時間・面接官

試験日:集団討論、個別面接は2022年7月15日(金)、採用面接は8月30日
試験時間:集団討論は9:20~10:10。個別面接は13:30~14:00。採用面接は11:10~11:30
面接官:男性3名

場所・雰囲気

集団討論、一次面接、採用面接いずれも同じ場所でした。教室程度の大きさで、面接官とは3mくらいの距離でした。

集団討論、個別面接はマスク着用でしたが、採用面接はマスクを外してアクリル板を挟んでの面接でした。

面接内容・再現

私:失礼いたします。

面接官:受験番号と名前をお願いします。

私:はい。受験番号〇〇〇〇、〇〇〇〇と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

面接官:どうぞおかけください。緊張されていますか。

私:はい、大変緊張しております。

面接官:そうですよね。少し緊張はほぐれましたか。では面接を始めます。

面接官:(面接カードを見て)〇〇さんは〇〇大学法学部に所属されていますが、法学部を選んだ理由は選んだ理由はなんですか。

私:はい。社会生活を営む上でルールは重要ですが、なぜルールを守る必要があるのか、ということを改めて追求したいと追求したいと考えたからです。ただ、私は元々理系志望であり、生物学の研究者を志していました。実際に生物部に所属したり、大学の研究プログラムに参加したりしていましたが、その中で理系よりも文系に興味を持ち始めた、という経緯もございます。

面接官:なるほど。サークル活動の欄に、海外インターンシップ運営団体とありますが、具体的な活動内容を教えてください。

私:はい。海外インターンシップを企画、企画、実施する団体に所属していました。日本の学生が海外企業に行く、あるいは海外の学生が日本企業に来るインターンシップを扱い、その企画、受け入れ企業選定、渡航補助などをするものです。ただ、私が所属した支部は、前年に生じた金銭トラブルの対応に追われていたため、活動内容もほとんどがトラブル対応でした。

面接官:金銭トラブルというのは法的な問題になるようなものですか。

私:いいえ。問題の概要は、総会を通さずに100万円規模の企画を実施したことと、見積もりの甘さから債務返済困難な事態に陥ったことでした。外部への債務返済については、本部から一時的に一時的に資金を借り受けることで対応しました。したがって、法的な問題にはなりませんでした。

面接官:大変だったようですね。では次の質問に移ります。あなたが宮城県職員を志望する理由を教えてください。その際、国や市町村ではなく、なぜ県を選んだのか、という理由も併せて教えてください。

私:はい。若い世代が働きたい、住みたいと思えるような環境づくりに貢献したい、という思いから宮城県職員を志望します。就職活動が始まった頃、周囲の友人のほとんどが県外、特に首都圏への就職を希望しており、若者が県外へと流出する現状に危機感を抱きました。学問都市でもある宮城県は、豊かな自然や農林水産資源、独自の文化などたくさんの魅力を持っています。しかし、担い手がいなければ衰退してしまうと考えます。ここで、少子高齢化、若い世代の人口流出という問題に対しては、さまざまなアプローチが可能です。特定のサービス領域を扱う民間企業とは異なり、公務員としてならば分野横断的な施策を実行することが可能です。この際、宮城県の人口減少問題に取り組むためには、国では遠すぎますし、市町村では市町村を跨いだ全県的な施策実行が難しいと考えます。以上から、私は宮城県職員を志望します。

面接官:ありがとうございます。若者の人口流出という問題は、まさに宮城県が現在取り組んでいる問題ですね。宮城県職員に採用された場合、本庁以外に勤務することもあります。構いませんか。

私:はい。むしろ宮城県を広く知るという意味で、さまざまな赴任地を経験したいと考えています。

面接官:そうなんですね。特に行きたい場所はありますか。

私:沿岸部です。私は内陸の町で生まれ育ちました。県内の実情を広く知る上で、沿岸部に興味があります。

面接官:分かりました。ご家族は宮城県職員を志望されていることをどのように捉えていますか。

私:はい。両親は私が宮城県職員を目指していることを応援してくれています。

面接官:そうですか。面接カードを見ますと、短所の欄に完璧主義とあります。今後社会人としてこの点にどう向き合っていくべきと考えますか。

私:はい。高い質を追求することと現実的な制約との折り合いを取ることが重要だと考えます。その際、自分一人では完璧を追求しがちになるため、例えばサークル活動では先輩に客観的な意見を求め、そのアドバイスをもとに方針を立て直す、ということをしていました。

面接官:大切なことですね。社会人になるとやりたいことだけではなく、やらなければいけないことも多くなります。モチベーション維持に悩む人も多くいますが、どうすれば良いと思いますか。

私:はい。業務の目的を知ることと、理想と現状のギャップを認識することが重要だと考えます。私は、モチベーション低下の一因は、日常業務の目的を見失うことだと捉えています。したがって、手段としての日常業務の先にある目的を認識し、理想、すなわち一番大きな目的と日常業務とがどう結びついているかを考えることで対処できるのではないでしょうか。

面接官:そうかもしれませんね。次の質問ですが、学生時代に一番力を入れたことを教えてください。

私:はい。サークルのガバナンス強化に注力しました。一ヶ月以内にガバナンス強化に関する施策を考えて実行、本部に報告して評価を得られなければ、組織がなくなるという状況でした。がむしゃらに頑張る中でも、客観的視点からのチェックを怠らないよう心がけ、期限内に施策を終えることができました。

面接官:そうでしたか。これまでに何か挫折経験はありましたか。

私:はい。第一志望の大学に落ち、浪人したことです。一つ一つの知識を完璧にしようとこだわるあまり、全体の学習が遅れてしまったことが敗因でした。予備校に通い、一年浪人した際に、こだわりすぎないスピード感のある学習を試行錯誤することで、自分なりの勉強法を模索しました。最終的に第一志望は受験しなかったのですが、こだわりすぎないことにこだわること、という完璧主義になりすぎる自分に対する教訓を得ました。

面接官:ありがとうございます。では、あなたはご自身の強みが何だと思いますか。

私:はい。私は、問題解決に向けて全力で取り組む熱意を持っています。この熱意によって、チームの士気向上に貢献する事が出来ます。

例えば、サークルでは、外部企業との渉外や組織の規約改正などに全力で取り組む私の姿を見たことで、新たに3名が次年度の幹部に立候補してくれました。

面接官:なるほど。(面接カードの)趣味欄にたくさん記述がありますが…バイクに乗るんですか。

私:はい。

面接官:何かきっかけがあったんですか。

私:はい。父の後ろに乗せてもらったことが最初のきっかけです。父から風を切って走る感覚の楽しさを教わりました。また、自分でギアを操作して乗りこなしてみたい、という憧れが高まったため、免許を取得することを決めました。

面接官:そうなんですね。また、けん玉初段という記述もありますが、これはどういうものですか。

私:はい。小学校の頃の恩師に教わりました。段位は日本けん玉協会が認定するもので、10級、9、8、7…と昇格していき、1級を超えると段位が取得できるようになります。

面接官:そうなんですね。何か得意技はありますか。

私:はい。うぐいすの谷渡り、という技です。けん玉の皿に縁に玉をひっかけて静止させ、そこから反対側の皿の縁へと移動させるものです。

面接官:なるほど。たくさんけん玉の質問をしてしまってすみません。けん玉を用意しておけばよかったですね。

面接官:では、次の質問です。(面接カードを見て)宮城県職員の他に、大学職員と大学院進学も考えているようですが、もし宮城県職員に採用された場合、どうされますか。

私:はい。私の第一志望は御庁ですので、その場合、他は辞退いたします。

面接官:なるほど。また、人口減少問題に関心があるようですが、それ以外に携わりたい分野や業務はありますか。

私:はい。福祉分野です。自分自身もいずれ子育てを経験し、当事者になるかもしれません。そういった点からも興味がございます。

面接官:そうなんですね。宮城県職員に採用された場合、公用車を運転する機会があるかもしれません。現在はどの程度運転されていますか。

私:はい。車は月に2回程度、両親の車を借りて練習しています。ただ、バイクに関しては、通学を含めて週に4回ほど乗っています。

面接官:なるほど。次の質問ですが、あなたは周囲の友人からどんな人物だと言われることが多いですか。

私:はい。真面目だと言われることが多いです。小学生の頃には「〇〇さんの脳内には適当という文字がない」と言われていました。それ以降も、些細なルールもきっちり守ったり、仕事に対して手を抜かないで取り組む姿勢などを見て、真面目だと評されることが多いです。

面接官:そうですか。

面接官:質問は以上になります。お疲れ様でした。

私:本日はお時間をいただき、大変ありがとうございました。失礼いたします。

面接を終えての印象

事前に提出した面接カードに沿った質問内容でした。

面接対策講座で挙げられている過去の質問例を参考に準備していきましたが、十分対応可能でした。男性三人の面接官に当初は緊張しましたが、圧迫気味ということもなく、終始なごやかな雰囲気の面接だったかと思います。

個別面接では志望動機を深ぼられましたが、採用面接では志望動機にあっさり触れる程度でした。採用面接で特徴的だったのは、自動車免許の有無や運転経験の程度、具体的な赴任希望地といったような具体的な質問が多かったことです。

模擬面接と比べて実際はどうだったか

私は、個別の模擬面接は行っておらず、個別面接練習との比較をすることはできません。

ただ、面接の再現動画と比べると、非常によく似た内容だったと思います。入退室の順番はもちろん、受け答えのテンポや具体的な質問項目などが類似していました。

民間企業の就職活動の中でいくつか面接を経験してはいましたが、公務員試験の面接はまた異なるものです。面接前は非常に緊張していましたが、再現動画と似ていることに気付いてからは、落ち着いて面接を受けることが出来たと思います。

他の受験生の印象

突出して印象に残るような受験生はいませんでした。

全員がきちんとした格好で会場に来て、落ち着いた態度で面接時間まで過ごしていたためだと考えます。ただし、集団討論の際には、他受験生との討論したため、様々な人柄・性格の受験生がいることを実感しました。

周囲を気にしてなかなか発言できない方がいる一方で、持論を展開する方などもいました。

限られた時間内で結論を出さなければならない集団討論では、攻略する必要があるのではないか、と感じるような発言の受験生もいたと思います。

受験生へのアドバイス

私が後悔したのは、民間の就活経験を過信して模擬面接に申し込まなかったことです。

民間と公務員試験には、共通点もあれば異なる点もあります。重要なのは、①模擬面接の回数をこなすこと、②公務員試験ならではの質問に慣れること、③自分なりの回答例を全て言語化・暗記しておくことの三点だと思います。

一言一句違えず暗記した文章を話す必要はありませんが、暗記することで、質問にスムーズに対応することができるようになります。

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