国土交通省は日本の住宅や交通、物流、防災などを支える重要な官公庁です。

非常に魅力的な職場ですが、採用されるには難関の国家総合職試験か国家一般職試験に合格する必要があります。そこで本記事では、国土交通省の試験概要や雇用環境、出身大学、合格した人の特徴などを解説しています。

「国土交通省は自分に合っているか」「採用に向けて何をすべきか」が理解できるため、ぜひご覧ください。

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国土交通省に就職するには?

国土交通省に就職するためには、国家総合職採用試験もしくは国家一般職採用試験に合格したあとに、官庁訪問で内定を得る必要があります。

官庁訪問とは、各官公庁で実施される採用面接のようなものです。公務員試験に合格しても官庁訪問で内定が出なければ国土交通省で働くことはできません。

試験から採用までの流れは大きく以下の通りです。

  1. 試験申込
  2. 一次試験
  3. 一次合格発表
  4. 官庁訪問(国家一般職の受験生)
  5. 二次試験
  6. 最終合格発表
  7. 官庁訪問(国家総合職の受験生)
  8. 内定

国家総合職と国家一般職では官庁訪問のタイミングが異なります。

また国家総合職と国家一般職では試験の難易度や内容が異なるため、受験先を明確にして対策を進める必要があります。

国土交通省採用試験の試験概要【2024年】

国土交通省に採用されるには、以下のいずれかの試験に合格する必要があります。

  • 国家総合職採用試験
  • 国家一般職採用試験

ここでは各試験形態の概要を解説します。

国家総合職の試験概要

国家総合職とは国家公務員の幹部候補を指し、数ある公務員試験の中でも最高水準の難易度を誇ります。

国家総合職の日程と基本的な受験資格は以下の通りです。

一次試験日:3月17日(令和6年試験)*1

受験資格:採用日時点で22歳以上30歳以下の方*2

*1教養区分を除く
*2大卒程度試験の場合

大卒程度試験に学歴の制限はありません。

また、採用試験は筆記試験が課される一次試験と、主に論文試験・人物試験が課される二次試験で構成されています。

一次試験【基礎能力試験】
公務員に必要な基礎的な知能および知識についての択一式試験

【専門試験】
各試験区分に応じて必要な専門的知識についての択一式試験
二次試験【専門記述試験】
各試験区分に応じて必要な専門的知識についての記述試験

【政策論文試験】
政策の企画立案に必要な能力や総合的な判断力、思考力についての記述式試験

【人物試験】
人柄や対人的能力などについての個別面接

なお国家総合職採用試験では、大学院修了者が対象の院卒者区分も実施されています。

国家一般職の試験概要

国家一般職とは、主に事務処理などの典型的な業務に従事する職員を指します。

ただし国土交通省の本省に採用されれば、総合職と同じ仕事に従事することとなります。

国家一般職の試験日程と基本的な受験資格は以下の通りです。

一次試験日:6月2日(令和6年試験)

受験資格:採用日時点で22歳以上30歳以下の方*

*大卒程度試験の場合

国家総合職と同様に学歴に関係なく受験できます。

また採用試験は筆記試験が課される一次試験と、人物試験が課される二次試験で構成されています。

一次試験【基礎能力試験】
公務員に必要な基礎的な知能および知識についての択一式試験

【専門試験】
各試験区分に応じて必要な専門的知識についての択一式試験

【一般論文試験】
文章による表現力や課題に関する理解力などについての記述式試験
二次試験【人物試験】
人柄や対人的能力などについての個別面接

ただし行政職以外は試験内容が一部異なる点に留意してください。また国家一般職試験では、高卒程度や社会人採用も実施されています。

国土交通省に採用された人の出身大学

国土交通省の平成26年の文書によれば、採用された職員の主な出身大学・学部は以下の通りです。

【Ⅰ種採用(現国家総合職)】

  • 東京大学法学部
  • 東京大学経済学部
  • 東京大学大学院公共政策学教育部
  • 一橋大学経済学部
  • 京都大学総合人間学部
  • 京都大学法学部
  • 慶應義塾大学経済学部
  • 慶應義塾大学法学部
  • 早稲田大学法学部 など

【Ⅱ種採用(現国家一般職)】

  • 中央大学法学部
  • 同志社大学法学部
  • 同志社大学経済学部
  • 明治大学法学部
  • 明治大学政治経済学部
  • 立命館大学法学部
  • 大阪大学経済学部
  • 関西学院大学経済学部
  • 駒澤大学文学部
  • 北海道大学法学部
  • 早稲田大学教育学部 など

国公立、私立、学部を問わず採用が行われています。

また面接担当者の対談によれば、学歴は関係なく意欲ややる気のある方を面接で見極めているとのことです。

参考:採用昇任等基本方針に基づく任用の状況(平成24年度)
参考:「ようこそ国土交通省へ!」 現役の採用面接官が教える”キャリア官僚が求める人材”とは?

国土交通省の難易度・倍率と採用実績

ここでは、国土交通省に採用される難易度や倍率を紹介します。国家総合職国家一般職に分けて解説します。

国家総合職の採用人数と倍率【2023年】

以下では、国家総合職の令和5年試験の結果と国土交通省の採用実績を紹介します。

区分受験者最終合格倍率採用実績
政治・国際993名211名4.7倍2名
法律6,363名352名18.1倍12名
経済813名142名5.7倍4名
人間化学258名33名7.8倍0名
デジタル111名49名2.3倍1名
工学640名294名2.2倍35名
数理科学・物理・地球科学124名21名5.9倍0名
化学・生物・薬学234名32名7.3倍0名
農業科学・水産368名116名3.2倍2名
農業農村工学126名55名2.3倍1名
森林・自然科学175名55名3.2倍3名
教養2,531名423名6.0倍9名
合計12,736名1,783名7.1倍69名

国家一般職の採用人数と倍率【2023年】

一方で、国家一般職の令和5年試験の結果と国土交通省の採用実績は以下の通りです。

区分受験者最終合格倍率採用実績
北海道793名457名1.7倍35名
東北1,221名594名2.1倍31名
関東甲信越5,787名2,098名2.8倍85名
東海北陸1,922名712名2.7倍36名
近畿2,312名822名2.8倍40名
中国1,071名580名1.8倍27名
四国764名360名2.1倍25名
九州1,994名692名2.9倍39名
沖縄449名161名2.8倍0名
合計16,318名6,476名2.5倍319名

ただし上記は行政職の結果です。ほかにも技術系職種の試験が実施されています。

国土交通省に合格した人の特徴・傾向

効率よく対策を進めるためにも、実際に採用された人の学習の取り組み方を確認しましょう。

ここでは国土交通省の一般職内定者向けの資料をもとに、国土交通省に合格した方の特徴や傾向を紹介します。

参考:一般職(大卒程度) 内定者 GUIDEBOOK

1.合格者のうち7割が予備校を利用

国土交通省に採用された方の68.8%が予備校を利用しています。

独学や大学の公務員講座でも合格を目指せますが、学習の質やサポート体制を踏まえると予備校の方が効率的といえます。

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2.5割以上が大学3年の4月~6月に試験対策を開始

国土交通省に採用された方の50%が大学3年の4〜6月に勉強を始めています。

国家公務員試験の合格には800〜1,500時間程の学習が必要です。

試験日から逆算して対策を始める時期を見極めましょう。

また人物試験対策の開始時期については、69%の方が大学3年の1〜3月と回答しています。

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生活や目的に合わせて利用しやすいため、ぜひ確認してください。

3.約8割の合格者が専門試験対策に最も力をいれていた

国土交通省に採用された方の87.5%が、専門試験対策に最も力を入れていました。

専門試験の配点は教養試験の2倍であり、専門試験を突破しなければ面接試験の受験すらできません。

専門試験にはなじみのない科目もあるため、効率的に学習を進められる方法を見つけましょう。

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教養区分の日程の方が近かったので、教科書を一見して解けそうだと思った基礎知能分野ではなく、知識がないと解けない基礎知識分野の方を、まず全て動画を見て学習しました(教科書と問題を一周)。
基礎知識分野を見終えた時点で、教養区分の日になったので、基礎知能分野はほぼ勉強なしで挑んだところ、国家公務員の総合職レベルとなると解けないものもあると知ったので、基礎知識の分野を教養区分後の1ヶ月ほど勉強(全動画を一周、問題集も一周ずつ)を行いました。
約半年で対策を進めていましたので、今までやっていたバイトもやめ、1日の多くを学習時間に割り当てていました。

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合格者の声|専門試験の対策をしっかり行い国土交通省に合格! 酒井 啓渡さん | 公務員試験コラム

国土交通省の福利厚生

国土交通省の職員は手厚い福利厚生や給与の下で働くことができます。ここでは、国土交通省の福利厚生や給与について解説します。

国土交通省で働く公務員の福利厚生

国土交通省では充実した休暇制度共済制度が整備されています。

有給休暇

国土交通省に採用されると年間20日間の有給休暇を使えます。

また夏季休暇・結婚休暇などの特別休暇や、育児休業、子の看護休暇といった休暇・休業制度もあります。

さらに早出遅出出勤や育児時間なども実施されているため、ワーク・ライフ・バランスを達成しやすいでしょう。

共済制度

国土交通省では全職員が共済組合に加入しています。

共済組合に加入すると、医療費・出産費などの給付事業や貸付事業、保険事業などを利用できます。

国土交通省で働く公務員の給与・年収

「令和5年度国家公務員給与等実態調査」によると、国家公務員(行政職俸給表(一))の給与・年収は以下の通りです。

平均給与月額404,015円
平均年収(想定)650~670万円

平均年収にはボーナスに相当する期末・勤勉手当も含まれています。

また国家総合職と国家一般職を比較する場合、同年代なら国家総合職の方が高水準な給与水準となりやすいです。

以下では、国土交通省の給与を詳しく解説します。

初任給

国土交通省の初任給は採用区分によって異なります。

区分初任給*
総合職(大卒程度)240,840円
総合職(院卒程度)268,920円
一般職(大卒程度)235,440円
一般職(高卒程度)199,920円
*令和6年4月1日の給与例

上記の初任給には東京23区内での勤務で支給される地域手当が含まれています。

そして後述する各種手当を加算した金額が最終的な給与月額です。

賞与

賞与とは「期末・勤勉手当(ボーナス)」のことです。

支払時期6月・12月
支払金額*給料月額等2×4.42か月分*2
(6月:2.16か月分/12月:2.26か月分)
*1令和5年支給実績
*2給与月額等=給与月額+地域手当+扶養手当等

期末勤勉手当の支給月数は年によって異なりますが、例年4.4〜4.5か月分程です。

諸手当

国土交通省に採用されると、基本給に加えて以下のような諸手当が支給されます。

  • 扶養手当
  • 通勤手当
  • 住居手当
  • 超過勤務手当
  • 単身赴任手当 など

昇給

国土交通省の職員は年1回昇給があります。

人事評価にもよりますが、年間4号俸の昇給が一般的です。

国土交通省へ入省後の研修とキャリアパス

国土交通省の入省後の研修やキャリアパスは総合職と一般職で異なります。

ここでは国家一般職で採用された際の研修内容やキャリアパスを紹介します。

国土交通省入省後の研修内容

国土交通省に入庁した直後は、合宿形式(10日間)の新規採用職員研修を受講します。

また二年目以降は公務員としての総合的な識見や行政能力の向上を目的として、役職に応じた研修が実施されます。

  • 行政基礎研修
  • 中堅事務研修
  • 初任係長研修
  • 中堅係長研修 など

ほかにも専門分野の知識・技術向上が目的の専門課程研修や、新たに発生した行政課題への即応を目的とした特別課程研修など、充実した研修制度が整っている点も国土交通省の魅力でしょう。

国土交通省でのキャリアパス

国土交通省に国家一般職で採用されると、本省係員として各局等の課や室などに配属されます。

その後は2〜3年程の頻度で行われる人事異動によりさまざまな業務に携わり、30歳程で係長に昇任します。

国家一般職での採用でも本人の評価次第では課長補佐や課長、局次長などへの昇進が可能です。

国土交通省に合格するならアガルートがおすすめ!

今回は国土交通省の採用情報や試験概要、入省後の待遇などを解説しました。

国土交通省は国の住宅・交通などに携われる仕事内容や高水準な待遇などが魅力の職場です。

国土交通省の職員になるには、難関の国家公務員試験に合格する必要があります。

公務員試験の対策方法はさまざまですが、独学での合格は決して簡単ではありません。

そこでおすすめの対策方法が、通信講座の活用です。

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この記事の執筆者 渡邉新太

渡邉新太(わたなべ あらた)

大学現役時に以下の公務員試験に独学で合格。
・国家公務員一般職
・国税専門官
・東京特別区
・地方上級(地元県庁)

そして、公務員としての勤務を経た後に、フリーランスのWebライターとして独立。
現在は公務員時代の知識や経験を活かして、多くの方の人生の選択に役立てるよう日々奮闘しています。

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