本稿では、外務省専門職員の仕事内容から採用試験対策まで解説いたします。

学んだ外国語を生かした仕事がしたい。そう思った時、まず思い浮かべる職業の筆頭が外交官ではないでしょうか?

外交現場の最前線で、得意な語学を駆使し、その国の政治・経済だけでなく文化・芸術そして人と接することを仕事にできるのが外務省専門職員です。

ぜひ本稿をきっかけにチャレンジしてみて下さい!

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外務省専門職員とは?外務省の総合職職員との違い

外務省専門職員とは高い語学力を有し、語学に関連する国・地域で条約、経済、経済協力、軍縮、広報文化など広い分野での専門性を発揮しつつ外交の現場で活躍する国家公務員専門職のひとつです。

よく比較されるのが、国家公務員総合職に合格して外務省に採用されるルート(外務省の総合職職員)です。

外務省の総合職職員は本省、在外の様々な地域・分野のポストを経験して、将来の幹部職員として活躍することが期待されています。

対して外務省専門職員は地域の専門家として、現地における人脈づくりや交渉の下地づくりなど、地域の専門家ならではの深いレベルで外交の第一線で活躍することが期待されます

外務省専門職員の業務内容

ここでは外務省専門職員の業務内容について解説していきます。

令和4年1月時点、外務省は東京霞ヶ関にある外務省本省と、世界153カ国に置かれている230在外公館(大使館・領事館・政府代表部)、その他23の領事事務所で構成されています。

外務省専門職員は入省後1年間の本省勤務の後、在外研修・在外公館勤務を経験し、本省に戻ってからは概ね5〜6年ごとに本省勤務と在外公館勤務を繰り返すので、本省・在外公館の両方が活躍の場となります。

外交関係でよく使用される概念に「バイ」と「マルチ」があります。

バイはバイラテラル(bilateral)の略で二国間という意味、マルチはマルチラテラル(multilateral)の略で多国間という意味で使用されます。

例えば、「国連といったマルチ(多国間)の外交と、日米同盟のようなバイラテラル(二国間の)の関係は、どちらも重要である」といったように使われます。

外務省専門官の仕事は在外公館でのバイラテラル(二国間の)の外交イメージが強いですが、マルチ外交にも携わることもあります

在外公館での仕事

在外公館での仕事には、以下のようなものがあります。

国際交流:現地のスタッフや関係者とコミュニケーションを取ってその国の様々な情報分析や、日本の文化芸術を知ってもらうための広報・文化交流活動なども盛んに行っています。

国際会議:日本から来る出席者・担当者のアテンドだけでなく、会議開催地に勤務する外務省専門職員が出席して発言したり、会議の内容を分析することもあります。

在外邦人の保護:海外で事故や事件が起きた場合は、邦人保護やトラブル相手との交渉など現地における警察のような役割も果たします。
非常事態に備えた判断力、幅広い知識と経験が必要とされます。

外務本省での仕事

外務本省での仕事には、以下のようなものがあります。

通訳担当官:研修語の非常に高い才能を認められると、通訳担当官として登用され、本省での重要な会議や首脳会談、記者会見などの場で通訳の仕事を行うことになります。

対象言語の国の文化や社会情勢、独特の言い回しなど様々な分野に精通するスキルが要求されます。

マルチ外交業務:外務省本省の経済局や国際協力局に配属されると、国の垣根を超えた幅広い視野で様々な企画立案が行われているので、より幅広い地域やスキームでのプロジェクトに関わることもあります。

例えば発展途上国でのODAを管理する業務のように、プロジェクトごとに仕事に携わったりします。

外務省専門職員の給与・年収・待遇

外務省専門職員や外務省職員(総合職・一般職)は行政職俸給表(一)が適用されます。

人事院の令和5年度国家公務員給与等実態調査によると、行政職俸給表(一)が適用された外務省専門職員や外務省職員の平均給与月額は404,015円、俸給は322,487円で、平均年収は約666万円(約6,666,248円)でした。

下記は東京都特別区内に勤務する場合における令和3年4月1日時点の給与例です。

初任給218,640円(行政職俸給表(一)1級25号俸)
※大学卒業後に職歴等がある場合には、これに応じた初任給を決定。
諸手当本府省業務調整手当、通勤手当、扶養手当、住居手当
超勤手当、期末・勤勉手当(賞与) など
在外研修を受けている期間中は俸給等のほかに研修員手当が支給されますが、
在外公館勤務になった場合は研修員手当に代わって在勤基本手当等が支給。
勤務時間7時間45分/日
休暇土曜日、日曜日、祝日、年次休暇(年20日・初年は15日)、病気休暇
特別休暇(夏季・結婚・出産・忌引など)、育児休業、介護休暇

国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査結果によると、民間企業に勤務した給与所得者の平均年収は443万円(男性535万円・女性302万円)でしたので、この数字と比較しても外務省専門職員の給与は高い水準にあるといえるでしょう。

※平均給与月額…俸給及び諸手当の合計
※平均年収は平均給与月額×12ヶ月+平均給与月額×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※出典:令和5年度国家公務員給与等実態調査
※出典:令和3年分民間給与実態統計調査結果

外務省専門職員に必要なスキル・英語のレベルとは?

外務省専門職員として活躍するためには当然のことながら英語力は重要です。

したがって、願書提出時にはTOEFL®又はIELTSのスコアを提出することが推奨されていますし、優れたスコアは高い語学能力を示すものとして評価の対象となります。

また、英語以外に得意言語があれば当該語学の公的な語学試験のスコアの提出も推奨されています。

他方、語学力のみによって採用の可否が決まるわけではありません

外国語能力は入省後の研修でしっかり身につけることができます。

求められるのは語学力だけでなく、柔軟な思考力、交渉能力、コミュニケーション能力、そしてどんな環境でも働くことができる心身の強さです。

実際、語学力が不十分であっても、高い能力と意欲が評価されて採用され、入省後に語学力と外交官としての素養を得て活躍している職員も少なくないようです。

外務省専門職員になるまでの流れ

外務省専門職員になるには、外務省が独自に実施している「外務省専門職員採用試験」に合格する必要があります

試験は、21歳以上30歳未満であれば学歴に関係なく受験できます。

合格後、40数言語の中から研修言語が決定されます。

翌年4月から1年3ヶ月程度の国内研修、2〜3年の在外研修を経て、そのまま館務に就くか、あるいは研修語を国語(又は通用語)とする別の国にある在外公館に転勤になるか、又は本省に戻って勤務することになります。

以後、おおむね5~6年ごとに本省勤務と在外公館勤務を繰り返します。

そして能力及び勤務成績に応じて昇進し、場合によっては幹部へ登用されることもあります。

※以上は2022年時点での情報です。

外務省専門職員の採用試験制度・試験科目

受験資格

  • (1)2023年4月1日における年齢が21歳以上30歳未満(1993年4月2日から2002年4月1日までに出生)の者。学歴は問いません。
  • (2)2023年4月1日における年齢が21歳未満の者(2002年4月2日以降に出生の者)で、次に掲げる者。
    • ア 大学を卒業した者若しくは2024年3月までに大学を卒業する見込みの者、又は人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。
    • イ 短期大学若しくは高等専門学校を卒業した者、2024年3月までに短期大学若しくは高等専門学校を卒業する見込みの者、又は人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。

 注)日本の国籍を有しない者又は外国の国籍を有する者は、この試験を受けることができません。

受験年4月1日の時点で年齢が21歳以上30歳未満であれば、学歴は不問です。
中卒でも高卒でも受験できます。

受験年4月1日における年齢が21歳未満の場合には、大学・短大・高専卒業または卒業見込み等一定の学歴が要求されます。

ただし、以下の内容に該当する者は受験することができません。

  1. 日本の国籍を有しない者又は外国の国籍を有する者
  2. 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
  3. 一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
  4. 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
  5. 平成11年改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている者(心神耗弱を原因とするもの以外)

試験日程・スケジュール(2024年)

概要日付
公告日2月22日(水)
受付期間3月24日(金)~4月7日(金)
一次試験6月10日(土)・6月11日(日)
一次試験合格発表7月10日(月)11時
二次試験7月25日(火)~8月3日(木)
二次試験合格発表8月23日(水)11時
2024年外務省専門職員採用試験実施計画より

研修語通知と意思確認:事前に電話で最終選考に残った旨の連絡があり、8月末日に外務省にて実施。

最終合格者は外務省専門職員採用候補者名簿に記載され、試験実施の翌年4月に外務事務官として外務省に採用される

※出典:採用情報等|外務省

外務省専門職員試験の試験地

外務省専門職員試験の試験会場は、一次試験は東京都と大阪、二次試験は東京都で実施されます。

スケジュール試験地
一次試験東京都・大阪市
二次試験東京都

一次試験の受験科目・出題数・スケジュール

実施日 試験種目(解答時間) 試験科目 出題数・解答数等
1日目(土) 専門試験(記述式)
 (各科目2時間)
(必須科目) 国際法 各科目3題出題、
うち各科目2題選択解答
(選択科目)
※ 憲法又は経済学
時事論文試験
(1時間30分)
1題出題
2日目(日) 基礎能力試験(多肢選択式)
(2時間20分)
知能分野27題、
知識分野13題
計40題出題
外国語試験(記述式)
(2時間)
外国語文和訳 2題出題
和文外国語訳 2題出題

※1日目の専門試験(記述式)の選択科目は、試験当日に憲法・経済学の2科目のうち、1科目を選択解答。
※2日目の基礎能力試験において一定の基準点に達しない者は、他の科目の成績のいかんにかかわらず不合格となります。
※外国語試験は、英語・フランス語・ドイツ語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語・イタリア語・アラビア語・ペルシャ語・ミャンマー語・タイ語・ベトナムム語・インドネシア語・中国語・朝鮮語のうちから1か国語を選択できますが、ここで選択した言語は2次試験での外国語試験(面接)での言語に使われるため、翻訳・会話の両方で使える言語を選択する必要があります。

二次試験の受験科目・出題数・スケジュール

実施日 試験種目 内容
第1次試験合格通知書で
指定する日時
外国語試験(面接) 外国語会話
人物試験 個別面接(2回)・グループ討議
身体検査 胸部X線撮影などを含む
一般的な身体検査

※外国語会話は、第1次試験で受験した外国語で行われます。
※個別面接の参考とされる性格検査が実施されます。
※人物試験において一定の基準点に達しない者は、他の科目の成績のいかんにかかわらず不合格となります。
※参考:2022年度外務省専門職員採用試験案内

外務省専門職員の倍率(2022年)

区分受験者数合格者数最終合格者数倍率
外務省専門職員(2022)233105554.2倍
国税専門官9,8185,7293,2743.0倍
労働基準監督官A1,1499682983.8倍
国家一般職(行政)16,3189,125 6,4762.5倍
東京都行政1類B(2022)1,6771,0405403.1倍
特別区1類事務(2022)8,4174,2462,3083.6倍
2022年度外務省専門職員をはじめ、国家公務員・地方公務員の受験申込者数と合格者数、倍率一覧

2022年度外務省専門職員の受験申込者数335人、一次試験受験者数233人に対し、最終合格者数は55人と倍率は4.2倍で、国家公務員や地方公務員と比較して高めと言えます。

もっとも、外務省専門職員は語学試験(記述試験)や専門記述など他の公務員試験にはない試験種目があるので、一概に倍率だけで難易度を判断することはできません

また、試験科目や出題形式、国家一般職と試験日程が重なりなどの関係で他の公務員試験との併願が難しいことも倍率を低くする要因ともいえます。

外国語や専門科目を深く勉強しなければ土俵に乗ることさえもできないので、本気で外務省専門職員を目指している人々に混じっての非常にレベルの高い競争になります。

※倍率は一次試験受験者数÷最終合格者数で算出

外務省専門職員の試験対策

ここでは各試験の対策と難易度を解説します。

外務省専門職員の公務員試験は、一次試験と二次試験で構成されています。

一次試験

一次試験では、専門試験(記述式)、時事論文試験、基礎能力試験、外国語試験(記述式)が実施されます。

専門試験(記述式)の概要と対策

国際法(必須科目)、憲法又は経済学(選択科目)の各科目から3題出題され、各科目2題を選択解答します。

各科目2時間の合計4時間です。
外務省のHPで過去5年分の本試験問題を入手して傾向を知りましょう。

※参考:外務省専門職員採用試験 専門科目試験 過去問題(過去5年分)|外務省

専門記述試験の比重が大きいので、ここで大きく差が付きますので、とにかく試験直前まであらゆる論点について記述練習を繰り返すことが有効です。

また、記述試験は自力で答案用紙を埋めていかなければならないので、定義の正確な暗記が必須です。

他方で、他の公務員試験だと平均で8科目ほど学習する必要がありますが、外務省専門職員の試験は他の公務員試験と異なり学習すべき科目数が圧倒的に少ない傾向にあります。

そのため、狭く深い勉強が向いている人には有利と言えます。

国際法の試験傾向と対策

専門科目の中でも出題範囲も広く、学習量と学習時間を必要とします。

暗記だけでは対応できない横断的な出題にも対応できるよう、まずは細かなことに気をとられることなく国際法の全体像を掴むことがポイントです。

同時に国際裁判所の判決・定義・要件は論文を書く上で必要不可欠ですので、正確な暗記が必須です。

英米法的要素が強いので、国内法の「条文を中心とした学習」ではなく、「判例の積み重ねが法」という発想の転換が必要です。

憲法の試験傾向と対策

条文数も少なく、社会の時間に触れたことのある馴染みのある科目ですし、暗記量もそれほど多くはないので勉強しやすい科目と言えます。

また、基礎能力試験の政治・経済でも憲法の条文や判例からの出題があるので、先に基礎能力試験の政治・経済で憲法の考え方に馴染むことも効率的な学習方法です。

例年、人権2問・統治1問出題されることが多く、人権分野の学習の比重が高くなります。

憲法は条文が少なく、文言も抽象的なので解釈に幅があってそれが出題される「論点」となります。

そして最高裁の判例が権威ある解釈であり、憲法の条文の一部のような役割を果たしています。

したがって、憲法記述で高得点を狙うためには、①判例の理解、②定義の正確な暗記、③頻出論点の論証パターンの暗記の3点がポイントとなります。

経済学の試験傾向と対策

最初のとっつきが悪く、思考パターンに慣れるまでになれるまでに時間はかかりますが、暗記量は他の専門科目と比べて圧倒的に少ないのが特徴です。

ここでも答案用紙を埋めるために必須の経済用語の定義は正確に暗記しましょう。

グラフも慣れが必要ですが、パターンさえマスターすれば時間をかけずに作図と回答ができるようになります。

計算も経済学に必要な数学の知識は限られていますので心配無用です。

時事論文試験の概要と対策

1時間30分で1題出題されます。
外交や国際情勢に限ることなく、国内問題も含めた幅広い時事問題が出題されます。

国内の動向や国際情勢に関する一定程度の時事に関する知識と考える力が必須です。

外務省のHPで過去5年分の本試験問題を入手して傾向を知りましょう。

時事論文で必要とされるのは、詳細な知識よりも、「問題文をよく読み」、「正確な日本語で」、「問いに答える」能力です。

面接が「話すことによるコミュニケーション」だとすると、論文は「書くことによるコミュニケーション」です。

問題文(長文です)にある情報を「読み」「考え」「正確な日本語で」「問いに答える」ことが問われています。

なので、常識の範囲の時事知識さえあれば十分で、自分の考えをしっかりと持ち、それを論理的に表現できるかによって評価は決まります

手書きで長文を書く機会が減っている昨今です。日々ニュースに耳を傾け、見聞きしたニュースに対して自分がどのように考えたかをメモ程度でもいいので、毎日手書きで残すようにすることをお勧めします。

このメモの習慣は、2次試験でも大きな威力を発揮します。

基礎能力試験の概要と対策

選択式(5肢択一)の形式で出題されます。

対策方法は過去問による問題演習につきます。

試験問題は、同日に実施される国家一般職の採用試験と同じ試験問題が出題されますので、国家一般職試験の過去問を徹底的に潰すことです。

特に出題割合の高い知能分野、なかでも数的処理(判断推理・数的推理・資料解釈)を得意科目とすることが合格への近道です。

数的処理は慣れが必要なので、毎日最低でも30〜60分は学習時間を確保しましょう。

知識分野は大学受験時に学習した科目を中心に過去問演習を繰り返すことです。受験年度の2月くらいに時事対策本が出揃うので、その時期からの集中的な学習で間に合います。

なお、時事対策は時事論文対策や面接対策にもなるのでしっかりと学習しておくことをお勧めします。

外国語試験(記述式)の概要と対策

和文外国語訳には語彙力と表現力が必須です。

単語を丸暗記するだけでなく、和訳の学習も兼ねて多くの文章(外国語)を読んで用語選びのセンスを磨くことが重要です。

外務省HPから過去問の3年分を手に入れることができますので、ぜひ入手して出題傾向を掴みましょう。

※出典:外務省専門職員採用試験 専門科目試験 過去問題(過去5年分)|外務省
※外国語試験の過去問は郵送で請求する必要があります。

外国語試験は毎年国際的な時事問題が出題されます。
これらに対応するために時事用語にも慣れることが必要です。

外務省HPに載っている外交青書(日本語版・英語版)を使用教材として用いるのも良いでしょう。

外務省専門職員の採用試験で求められる語学力は、英検準1級、が目安といえます。

もちろん、これは標準的な合格ラインの目安であり、これとは別に、外交官や公務員として必要な国際英語・ビジネス英語の能力が求められます。

英語に関しては、TOEIC®TEST800点以上、国連英検B級以上、英検準1級以上レベルの語学力が目安と言って良いでしょう。

二次試験

第2次試験では、個別面接(日本語)2回、グループ討議(日本語)、外国語会話、身体検査があります。

受験生は、志望動機や外務省でどんな仕事をしたいのか等を伝えることによって、外務省専門職員としての適正や意欲を試されます。

外国語会話は、第1次試験で受験した外国語で行われ、個別面接の参考とされる性格検査が実施されます。

人物試験において一定の基準点に達しない者は、他の科目の成績のいかんにかかわらず不合格となりますので、全く手を抜くことはできません。

外国語会話の試験官はネイティブの方とは限らず、日本人の方が外国語で面接したり、面接時間が短かくあっさりと終わった人もいるようですが、通常の面接と同様の20分くらいみっちりもあったようです。

志望動機や自己PRや力を入れたこと、仲間と力を合わせて成し遂げたこと、外務省でどんなことにチャンレジしたいかなど、通常の面接同様の想定問答を外国語で表現できるように準備しておきましょう

最後に

世界は果てしなく広く、人生は思いの外長いものです。

筆者がカンヌ映画祭の仕事でニースを訪れた日の夜、パスポートを盗まれる事件に遭いました。

翌朝電話で事情を伝えたら「それはお困りでしょう。すぐに対応します」と的確な指示を出したうえ、数時間後には仮パスポートを発行してくださったのは、マルセイユの日本領事館に務める外務省専門職員の方でした。

フランスの片田舎にある小さなオフィスで、日本の文化を紹介するいろんな資料が飾られていて、地元の方が気軽にくつろいでいたのが印象に残っています。

世界153カ国に置かれている230在外公館(大使館・領事館・政府代表部)、その他23の領事事務所で外務省専門職員は活躍しています。

本稿が、あなたが学んだ語学とゆかりのある地で働くための一助になれば幸いです
最後まで読んでくださってありがとうございます。

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この記事の著者

小林 美也子講師 (講師紹介はこちら


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