2級建築施工管理技士になるためには、第一次・第二次検定の両方に合格しなければなりません。

また、各検定を受けるためにはいくつか条件があります。

特に第二次検定の受検資格には実務経験が求められるため、自分が該当しているのか不安になる方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、2級建築施工管理技士の受検資格についてわかりやすく解説します。

条件を満たす実務経験の具体例や実務経験なしで2級建築施工管理技士になる方法についても触れるため、興味がある方はぜひ参考にしてください。

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2級建築施工管理技士の受検資格

2級建築施工管理技士の試験には第一次・第二次検定があり、それぞれ受検資格が異なります。

第一次検定の受検資格

第一次検定の受検資格は、以下のとおりです。

  • 試験実施年度に満17歳以上となる者 

※出典:2級建築施工管理技術検定のご案内

第一次検定の受検資格は「年齢のみ」となります。

試験実施年度に満17歳以上であれば、誰でも検定に挑戦可能です。

例えば令和7年度に申請する場合、生年月日が平成21年4月1日以前の人は条件を満たしています。

ただし受検資格は変更される可能性があるため、受検する際には必ず一般財団法人建設業振興基金で受検の手引を確認しましょう。

第二次検定の受検資格

第二次検定の受検資格は、以下のとおりです。

  1. 2級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験3年以上
  2. 1級建築施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験1年以上
  3. 一級建築士試験合格後、実務経験1年以上

※出典:2級建築施工管理技術検定のご案内

第二次検定を受けるには、2級もしくは1級建築施工管理技術検定の第一次検定に合格しなければなりません。

建築施工管理技術検定ではなく、一級建築士試験の合格でも条件を満たせます。

また試験の合格に加えて、定められた年数の実務経験も必要です。

2級の第一次検定の合格者は3年以上、1級の第一次検定もしくは一級建築士試験の合格者は1年以上の実務経験を積めば第二次検定を受検できます。

ただし、第二次検定も第一次検定と同様に受検資格が変更される可能性があるため、事前に一般財団法人建設業振興基金で受検の手引を確認しておきましょう。

令和6年に受検資格が緩和!

2級建築施工管理技士の試験は、令和6年度の検定から受検資格が緩和されました。

2級の主な変更点は、第二次検定の学歴です。

旧受検資格では、大学・短期大学・専門学校・高校の指定された学科を卒業しなければならない条件が設けられていました。

指定学科以外の学歴でも受検は可能でしたが、実務経験が3〜4年6か月以上必要だった形です。

しかし令和6年度以降は学歴の条件がなくなり、受検資格に該当する試験に合格して実務経験を積めば受検できるように。

学歴が関係なくなったため、以前よりも受けやすい資格検定になっています。

2級建築施工管理技士に必要な実務経験

2級建築施工管理技士の第二次検定を受検するには、実務経験を積まなければなりません。

受検に必要な実務経験の具体例と実務経験証明の書類について解説します。

必要な実務経験の具体例

下記は、実務経験として認められる工事種・工事内容の具体例です。

  • 建築一式工事
    事務所ビル建築工事、共同住宅建築工事など
  • 大工工事
    大工工事、型枠工事、造作工事など
  • とび・土工・コンクリート工事
    とび工事、足場仮設工事、囲障工事、(PC、RC、鋼)杭工事、コンクリート工事、地盤改良工事など
  • 鋼構造物工事
    鉄骨工事、屋外広告工事など
  • 鉄筋工事
    鉄筋加工組立て工事、ガス圧接工事など
  • タイル・レンガ・ブロック工事
    コンクリートブロック積み工事、レンガ積み工事、ALCパネル工事、サイディング工事など
  • 左官工事
    左官工事、モルタル工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事
  • 石工事
    石積み(張り)工事、エクステリア工事など
  • 屋根工事
    屋根葺き工事など
  • 板金工事
    建築板金工事など
  • ガラス工事
    ガラス加工取付け工事など
  • 塗装工事
    塗装工事など
  • 防水工事
    アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事
  • 内装仕上工事
    インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内部間仕切り壁工事、床仕上工事、畳工事、ふすま工事、家具工事、防音工事など
  • 建具工事
    金属製建具取付工事、金属製カーテンウォール取付工事、サッシ取付工事、シャッター取付工事、木製建具取付工事など
  • 熱絶縁工事
    建築断熱工事など
  • 解体工事
    建築物解体工事

※出典:2.建築施工管理に関する実務経験について

注意点として、道路やトンネル工事などを含む土木一式工事、電気設備などの電気工事は受検資格を満たす実務経験に含まれません。

そのほか、エレベータ設備工事などの機械器具設置工事や給排水設備工事の管工事なども認められない工事とされています。

また必要な実務経験として記載するには、従事した立場も重要です。

建築工事において、以下のいずれかの立場で従事した場合に実務経験として認められます。

  • 施工管理
    受注者(請負人)の立場で施工を管理(工程管理、品質管理、安全管理などを含む)した経験
  • 設計監理
    設計者の立場での工事監理業務の経験
  • 施工監督
    注者側の立場で現場監督技術者としての工事監理業務の経験

※出典:2.建築施工管理に関する実務経験について

建築工事の施工に直接かかわらない業務の経験は、実務経験として認められません。

例えば、建築工事の経験が10年以上あっても、現場の作業員としての実績しかない場合は「実務経験なし」と判別されるため注意してください。

実務経験証明の書き方

第二次検定に申し込む際は、基本情報を記載するA票と実務経験を記載するB票を提出します。

B票である実務経験証明書に記載する項目・内容は以下のとおりです。

  • 証明者
    現在勤務している会社の事業主による証明
  • 在籍期間中の受検種目に関する実務経験の内容
    建築施工管理に関する経験のうちの代表的な工事種別(業種)、担当した代表的な工事内容、工事現場での従事した立場など
  • 実務経験のうち1年以上の指導監督的実務経験の内容
    工事における地位職名、工事で自分が行った具体的業務内容、従事した期間など

実務経験証明書には、記載内容の証明者として勤務先の代表者の記載が求められます。

実務経験のごまかしは危険

実務経験の内容は、ごまかしや不正をせず正しく書きましょう。

記載の不正が発覚した際には、合格の取り消しや受検禁止などのペナルティがあるため注意が必要です。

また受検者や証明者の理解不足により、実務経験に認められない工事内容にもかかわらず記載してしまうケースが発生しています。

間違った内容で提出してしまうと、不正の意識がなくてもペナルティが課されることがあります。

受検を申し込む際には、受検の手引をしっかり読んで、自分の実績が要件に満たしているかの確認が重要です。

実務経験なしで2級建築施工管理技士になるには?

実務経験なしで2級建築施工管理技士になることはできません。

しかし実務経験なしでも第一次検定に合格すれば、「2級建築施工管理技士補」の資格を取得できます。

2級建築施工管理技士補とは、建築工事における責任者を補佐する役割を担うための資格のことです。

建築業界全体で高齢化が進んでいることや、主任技術者や監理技術者などの人材不足などを背景に設置されました。

2級建築施工管理技士補でも施工管理の資格保有者として認められ、就職や転職に有利になるメリットがあります。

また、工事の現場で責任のある立場を任されるチャンスも広がるでしょう。

実務経験がない方は、まず2級建築施工管理技士補として実務経験を積み、受検資格を得てから第二次検定合格を目指しましょう。

まとめ

本コラムでは、2級建築施工管理技士の受検資格を解説しました。

コラムの要点は、以下のとおりです。

  • 第一次・第二次検定で受検資格が異なる
  • 第一次検定は満17歳以上の年齢条件のみで、実務経験は求められない
  • 第二次検定では2級もしくは1級の第一次検定、一級建築士試験の合格に加えて、一定の実務経験が求められる
  • 令和6年度の検定から受検資格が緩和されて受けやすくなった
  • 必要な実務経験として認められるためには、工事の種類・工事内容・従事した立場の各要件を満たさなければならない
  • 受検申込時には実務経験証明書を提出する
  • 実務証明書の不正・ごまかしを行うと、合格取り消しや受検禁止などのペナルティが課される
  • 実務経験がない場合は第一次検定で2級建築施工管理技士補の資格を取得し、実務経験を積む必要がある

2級建築施工管理技士の試験は受検資格が設けられていますが、令和6年度の緩和により以前より受検しやすくなりました。

第一次検定は17歳以上であれば誰でも受検可能なため、興味がある方はぜひ挑戦してみましょう。

また、建築工事に直接かかわっている方は、第二次検定の受検資格である実務経験の要件を満たしている可能性が高いです。

2級建築施工管理技士は国家資格のため、取得できるとスキルの証明やキャリアアップに役立ちます。

受検資格を満たしている方は、ぜひ第二次検定にも挑戦してみてください。

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