貸金業務取扱主任者試験を受験するつもりの人なら、「資格を取ったらどれだけ給料が上がるか」に関心があるでしょう。一生懸命頑張ったのに、給料が上がらないと落胆してしまうかもしれません。

このコラムでは、貸金業務取扱主任者資格を持っている従業員が多そうな会社や年収事情、転職活動をする際のコツについて解説しています。

この記事を読めば「貸金業務取扱主任者資格を取った後、どのように働けば年収が上がるか」がはっきりわかるはずです。

貸金業務取扱主任者試験の合格を
目指している方へ

  • 自分に合う教材を見つけたい
  • 無料で試験勉強をはじめてみたい

アガルートの貸金業務取扱主任者試験講座を
無料体験してみませんか?

約2時間分の貸金業法及び関係法令に関する講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!貸金業務取扱主任者試験のフルカラーテキスト

1分で簡単!無料

▶資料請求して特典を受け取る

貸金業務取扱主任者とは

貸金業務取扱主任者とは、貸金業の業務が法律に則った形で適正に運営されるよう、助言や指導を行う専門家のことです。
元々は研修を受ければ取得できる民間資格でしたが、2010年からは国家資格になっています。

貸金業として登録されている会社の営業所では、貸金業の業務に従事する従業員50名につき、1名以上の貸金業務取扱主任者を設置しなくてはいけません(上限はなし)。条件を満たせなくなったら2週間以内に欠員を補充する必要もあります。

いわば、貸金業を営む上では欠かせない資格です。

そのため、貸金業を営む会社(クレジットカード会社、消費者金融など)では、貸金業務取扱主任者の資格の取得が昇進・昇給の要件になっていたり、資格手当の対象になっていたりするケースも多々あります。

未経験からでも金融業界に転職したいと思うなら、貸金業務取扱主任者試験に合格したことをアピール材料にするのも1つのやり方です。

貸金業務取扱主任者の年収はどれくらい?

貸金業務取扱主任者の年収は、どんな会社で働くかによってもかなり異なります。
貸金業務取扱主任者資格を持つ従業員が多い業界の1つが金融業界ですが、業種や規模によっても平均給与の差は大きいです。

平均年収にすると500万円を超えるケースが多いですが、具体的な金額は会社によってもかなり異なります。大まかな目安にできるよう、表にまとめました。

業種・職務内容年収例(想定年収)
クレジットカード会社、第二地方銀行、サービサー500~599万円
地方銀行、フィンテック業界600~699万円
大手銀行700~799万円※800万円を超えるケースもある

なお、国税庁がまとめた令和5年分民間給与実態調査によれば、日本全体の平均給与は460万円でした。

出典:国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-

おおむね、日本全体の平均給与よりは高いものの、具体的な金額は会社や業種によってもだいぶ違うといったところでしょう。

次に、貸金業務取扱主任者資格を持つ従業員が多い会社と、より具体的な平均年収について詳しく解説します。

貸金業務取扱主任者の年収例

結局のところ、貸金業務取扱主任者の年収は、どのような会社で働いているかによって異なるのが実情です。

ここでは、貸金業務取扱主任者資格を持つ従業員が多く在籍していそうな以下の4つの会社を想定し、解説します。

  1. 住宅ローンを取り扱う金融機関
  2. クレジットカード業界
  3. 債権回収会社
  4. フィンテック会社

1.住宅ローンを取り扱う金融機関

住宅ローンを取り扱う金融機関として考えられるのは、銀行(都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、ネット銀行)、労働金庫、信用金庫、信用組合などです。

年収例として、日本を代表するメガバンクの1つ・三井住友銀行の平均給与を見てみましょう。同社の2024年度有価証券報告書によれば、平均給与は864万9,000円とのことです。

2.クレジットカード業界の場合

クレジットカード業界についても見てみましょう。

クレジットカード会社の場合、銀行のグループ会社であったり、小売り業の関連会社であったりと、さまざまな背景で設立された会社が存在します。

ここでは一例として、クレディセゾンの平均給与を見てみましょう。同社は西武百貨店と資本提携していた歴史があり、現在も西武百貨店やロフト、ららぽーとなど商業施設のハウスカードを多く手掛けています。

同社の2024年有価証券報告書によれば、平均給与は586万3,835円とのことです。

3.債権回収会社の場合

債権回収会社とは、債権者(お金を借りた人)の支払いが滞った場合に、債権者(金融機関などお金を貸した側)に代わって取り立てを行う専門の会社を指します。

なお、サービサーを営むにあたっては、法務大臣の許可を得なくてはいけません。
許可を得てサービサーとして営業している会社の中には、都市銀行や消費者金融のグループ会社もあれば、独立系の会社もあります。

独立系のサービサーの1つ、山田債権回収管理総合事務所(山田サービサー総合事務所)の場合、2023年度の平均年収は506万4,815円でした(2023年度有価証券報告書)。

4.フィンテック会社の場合

フィンテック(FinTech)とは金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせた造語です。転じて、金融サービスと情報技術を結び付けて生まれた新しいサービスを指します。

銀行口座と連動したスマホアプリや株取引、家計簿サービスなどを考えるとわかりやすいでしょう。

これらのサービスを提供する会社でも、貸金業務取扱主任者の資格を持つメンバーが働いています。

代表的なフィンテック企業の1つ、家計簿サービスを提供するマネーフォワードの平均給与を見てみましょう。同社の2023年度有価証券報告書によれば、平均年収は665万6,016円とのことでした。

やはり銀行の年収は高い

ここまで、貸金業務取扱主任者の資格を持つ従業員が多く在籍していそうな業種を4つ紹介してきました。

やはり、銀行の年収は他の業界に比べるととびぬけて高いです。例として紹介した三井住友銀行に限らず、全体的な傾向として指摘できます。

民間調査会社、東京商工リサーチがまとめたところによれば、2022年における大手銀行、地方銀行、第二地方銀行の平均年収は以下の通りでした。

  • 大手銀行:793万4,000円
  • 地方銀行:631万6,000円
  • 第二地方銀行:548万2,000円

出典:2022年度銀行の年間給与 平均617万8,000円、前年比11万円増 トップはあおぞら銀行が15年ぶりに返り咲き

職場選びにおいて「年収の高さ」だけを最重視するなら、銀行で働くのが適しているといえます。

しかし、実際に仕事を選ぶ際は、他の要素も勘案し、自分に合った職場が何かを考えて動きましょう。

貸金業務取扱主任者資格取得で年収は上がる?

貸金業務取扱主任者資格取得で年収が上がるのかという問いに対しては「やり方とご縁とタイミング次第」が答えです。詳しく解説します。

資格があることを高く評価してくれる職場に出会えるかがカギ

貸金業務取扱主任者資格は、クレジットカード会社や消費者金融など、貸金業を営む会社であれば資格手当や昇進・昇給の対象になるのは珍しくありません。
フィンテック企業や銀行などでも、業務に関連する知識を証明する資格として評価してもらえるでしょう。

しかし、それ以外の会社に在籍している場合、資格を持っていること自体を評価してもらえない可能性もあります。

金融業界で働いている人や弁護士、司法書士、行政書士など法律に関連した資格を持っている人なら知っている資格ではあるものの、それ以外の分野での知名度が高いとは言えないのが実情です。

評価してほしい、より高い年収を受け取りたいと思うなら、金融業界への転職も視野に入れて考えましょう。

求人の探し方は?

貸金業務取扱主任者の資格が生かせる求人の探し方として考えられるものを挙げてみました。

  • 転職サイトに登録し、自分で求人を探す
  • 転職エージェントに登録し、適した求人をキャリアカウンセラーに探してもらう
  • 友人、知人のつてを頼る(リファラル採用)

転職サイトでは、自分が希望する条件をもとに求人を探せます。貸金業務取扱主任者の資格を活かしたいなら、キーワードとして「貸金業務取扱主任者」を入れてみると良いでしょう。

自分だけで探すよりも良い求人を見つけたいなら、転職エージェントを使うのも1つの方法です。
キャリアカウンセラーと面談し、希望の条件を伝えると適した求人の情報を提供してくれます。
内容を吟味し、応募したいと思えたら進める形でかまいません。

また、フィンテック系のベンチャー企業の中には、すでに在籍しているメンバーの友人、知人を採用するリファラル採用を行っている会社もあります。周囲に働いている人がいれば、リファラル採用を実施していないか聞いてみましょう。

そして、複数の求人を比較検討するのも重要です。
「この会社でどうしても働きたい」という確固たる信念や理由があるなら別ですが、そうでない場合は落ち着いて比較検討しましょう。
自分では考えもしなかった会社であっても、いざ面接を受けてみたら良い会社だったというのは往々にしてあり得るためです。

まとめ

貸金業務取扱主任者資格は貸金業を営む企業にとっては欠かせない資格であり、求人も比較的多く出回っています。具体的な年収は会社の規模や業種によって異なりますが、全産業の平均よりは高いケースが多いです。

銀行や勢いのあるフィンテック企業など、高年収を提示してくれる企業への転職のチャンスもめぐってきます。
金融業界に興味があり、「今より年収が高い会社に転職したいから、切り札になる資格が欲しい」という人にとってはねらい目の資格です。

なお、貸金業務取扱主任者試験の合格率は毎年3割程度となっています。

関連コラム:貸金業務取扱主任者資格の難易度・合格率について解説!他の資格と比べると?

難易度が非常に高いわけではありませんが、範囲が広いので効率的に学習しないと合格は難しいかもしれません。「本当に必要なことを、効率よく勉強する」ためにも、通信講座の利用がおすすめです。

貸金業務取扱主任者試験の合格を
目指している方へ

  • 貸金業務取扱主任者試験に合格できるか不安
  • 勉強をどう進めて良いかわからない
  • 勉強時間も費用も抑えたい

アガルートの貸金業務取扱主任者試験講座を
無料体験してみませんか?

令和5年度のアガルート受講生の合格率88.89%!全国平均の2.87倍

追加購入不要!これだけで合格できるカリキュラム

充実のサポート体制だから安心

お祝い金贈呈・全額返金など合格特典付き!


▶貸金業務取扱主任者試験講座を見る

約2時間分の貸金業法及び関係法令に関する講義が20日間見放題!

実際に勉強できる!貸金業務取扱主任者試験のフルカラーテキスト

1分で簡単!無料!

▶資料請求して特典を受け取る