不動産鑑定士試験の勉強方法で悩んでいませんか?

他の国家資格と比較すると不動産鑑定士試験についての情報は少ない状況であり、情報収集がしにくいことから不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このコラムでは試験科目の一つである「不動産に関する行政法規」(以下、行政法規)がどのような科目なのか、試験の合格のためにはどのような勉強をするのが効果的なのかがわかります。

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不動産鑑定士試験における行政法規の概要

行政法規は不動産鑑定士の実務と密接に関連する専門科目ではあるものの、論文式試験では出題されず、マークシート方式による短答式試験のみでの出題となります。

なお短答式試験は行政法規と不動産の鑑定評価に関する理論(以下、鑑定理論)の2科目によって実施されます。

行政法規の試験内容・範囲

行政法規では建築基準法や都市計画法、不動産の鑑定評価に関する法律など不動産鑑定士が鑑定評価を行うために知っておく必要がある37の法令が試験範囲となっています。

37の法令から均等に出題されるのではなく、5問出題される法令(建築基準法、都市計画法)もあれば、年度によっては出題されないことがある法令(自然環境保全法、金融商品取引法など)もあります。

法律を学習する科目ですが、条文知識のみが問われ、判例などは出題されません。

なお、宅地建物取引士の受験経験がある方は、都市計画法や建築基準法、農地法など、すでに学習している内容が多くあることから大変有利でしょう。

合格率・合格ライン

短答式試験の合格率及び合格ラインは、年によって多少変動するものの、合格率は35%程度、合格ラインは総得点の65%〜75%程度になっています。

原則として鑑定理論との合計で合否が決まるため、行政法規単独での合格ラインというものはありません。

例年の傾向からは鑑定理論の方が点数を取りやすく、受験者全体の平均点も鑑定理論の方が10点前後高い事が多いです。

そのため、行政法規では60%〜65%程度の得点を目指し、合格ラインへの不足分は鑑定理論で稼ぐ戦略が一般的になります。

なお、鑑定理論100%、行政法規40%のような偏った得点の取り方をした場合、合計得点が合格ラインを上回っても不合格となる事がありますが、2科目をバランス良く勉強していればほとんど関係ないため、基本的には気にする必要はないでしょう。

出題形式と配点

行政法規は短答式試験(マークシート方式)のみの出題で、配点は鑑定理論と同じ100点満点となっています。

出題数は40問ですが各問の配点は同じで1問2.5点です。なお、過去には計算問題が出題されたこともありますが、基本的には文章の正誤を判定させる、もしくは文章の空欄を補充させる形式です。

また、本試験では約半分が組み合わせ問題ですから、全ての選択肢の正誤を正確に判断できない場合であっても、消去法で解答にたどり着くことができます。

問題の解答に当たって極端に試験時間が足りないと言うことは稀ですから、問題の解答スピードについてはあまり気にしなくて良いでしょう。

行政法規に合格するには?勉強法のポイント3つ

ここでは行政法規に合格するための勉強法のポイントを3つ紹介します。

  • 過去問演習が大事
  • 法令による解答可能性の違いを意識する
  • 全範囲を完璧にする勉強は諦める

過去問演習が大事

行政法規は過去問演習が特に大事な科目です。

これは、過去の出題と類似する問題が数多く出題される傾向にあるためです。

年度によって数は大きく相違しますが、出題される全40問のうち、過去問の知識があれば正解にたどり着ける問題が32問以上は出題されると考えてよいでしょう。

そのため過去問を攻略することこそが、効率よく合格点を獲得する近道となります。

法令による解答可能性の違いを意識する

行政法規は出題される法令によって解答可能性が大きく異なります。

例として、「法人税法」や「土地基本法」、「不動産の鑑定評価に関する法律」、「国有財産法」などは、例年、解答しやすい問題が出題されます。

その一方で、「土地収用法」や「文化財保護法」、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」などは難問が出題されることも多く、解答可能性が下がります。

そのため、解答可能性の高い法令の学習を優先し、勉強にメリハリをつけるべきでしょう。

全範囲を完璧にする勉強は諦める

行政法規は極めて広い範囲の内容が試験範囲となっているため、全範囲を偏りなく勉強することは極めて困難でしよう。

例として、文化財保護法は通常1問のみしか出題されませんが、条文は203条もあるため、全ての条文を学習すると費用対効果がとても悪くなってしまいます。

そこで過去問を指針として、試験において中心として出題されると想定される範囲に勉強時間を注力し、時には勉強範囲を絞り込む勇気も必要でしょう。

なお、「不動産鑑定士試験受験案内」では「次の①に掲げる法律を中心に、②に掲げる法律を含みます」との記載によって出題の法令が2種類に大別されていますが、①に区分される法律の中でも正答が比較的困難な法律もあれば(例として、マンションの建替え等の円滑化に関する法律)、②に区分される法律の中でも必ず正答したい法律もあります(例として、国有財産法)。

そのため、「不動産鑑定士試験受験案内」に記載されている①の区分の法律だけ学習するような絞り込みはやめた方がよいでしょう。

まとめ

行政法規は37もの法令を学習する大変な科目といえるでしょう。

しかし、皆さんが将来不動産鑑定士として仕事をする上で必要な知識を学べる重要な科目です。

不動産鑑定士試験合格のためにはもちろん、実務を行うためにも避けては通れない科目であるため、過去問というツールを有効に活用して、効率よくマスターしていきましょう。

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この記事の著者

阿部 美幸

令和元年不動産鑑定士試験 合格
北海道大学大学院経済学院会計情報専攻 卒業
大手資格予備校の講師として公務員試験(経済系科目・法律系科目・会計学等)、日商簿記検定試験を⾧年指導。
効率的な勉強方法を追及するため、自身で様々な資格試験を受験し、合格している。
自身の学習経験に加え様々な合格者の学習方法を分析し、効率性を追及した講義と教材の提供を行っている。

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