本コラムでは、実用イタリア語検定準2級で求められるレベルや試験の難易度、およびおすすめの試験対策などを紹介しています。

実用イタリア語検定準2級の試験は、通常年2回実施されます。

リスニング・筆記・作文の3つの試験が行われるため、各分野ごとの対策が必要になるでしょう。

実用イタリア語検定準2級の試験に興味をお持ちの方は、ぜひ本コラムを最後までご覧ください。

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実用イタリア語検定準2級の概要

ここでは、実用イタリア語検定準2級の概要を紹介します。

実用イタリア語検定準2級の試験日

内容実用イタリア語検定準2級の試験概要
申し込み期間春季:2月中旬~3月中旬
秋季:7月中旬~8月中旬
試験日春季:3月中の1週間
秋季:10月第1日曜日
合格発表春季: 4月20日以降
秋季:11月初旬
参考:検定概要|[伊検] 実用イタリア語検定試験公式サイト

実用イタリア語検定準2級の試験は、春季と秋季の年2回行われます。

秋季試験の例年の実施日は、10月の第1日曜日です。

春季試験の例年の実施日は3月であり、指定された期間の中から好きな日時を選択して受験できる「オンラインIBT方式」によって行われます。

次回の試験は2025年3月9日(日)に行われると公式サイトで発表がありました。

2024年秋季が中止になったこともあり、2025年春季はオンラインでなく試験会場で実施となります。

実用イタリア語検定準2級の試験内容

実用イタリア語検定準2級の試験内容は、リスニング試験・筆記試験・作文試験です。

リスニング試験および筆記試験はマークシート方式であり、筆記試験では、語彙・構文・文法・読解などの問題が出題されます。

実用イタリア語検定準2級の試験会場

実用イタリア語検定準2級の試験会場は、試験の実施時期によって異なります。

春季試験は例年オンラインIBT方式で実施されるため、受験者は自宅などの受験場所を選択することが可能です。

対して、例年の秋季試験は全国の試験会場およびイタリアの会場で実施されます。

ただし、2025年春季は例外的に全級が試験会場での実施で、以下のエリアでの開催が予定されています。

  • 北海道、宮城、東京、新潟、石川、愛知、京都、大阪、岡山、広島、福岡、宮崎、沖縄、ミラノ

実用イタリア語検定準2級の受験料

実用イタリア語検定準2級の受験料は、9,000円です。

ただし、別途手数料がかかる場合があります。

実用イタリア語検定準2級の配点

実用イタリア語検定準2級の配点は、リスニング試験が約22点・筆記試験が約57点です。

筆記試験の配点には、作文試験の20点が含まれています。

参考:【2024年】イタリア語検定試験の概要~日程、試験会場、申し込み方法等

実用イタリア語検定準2級の試験対策

実用イタリア語検定準2級の試験では、リスニング・筆記・作文の3種類の問題が出題されます。

準2級の出題範囲には、初級や中級の文法書には掲載されていない上級者向けの文法が含まれているため、十分な対策が必要です。

ここでは、実用イタリア語検定準2級の試験対策を紹介します。

リスニングの対策

実用イタリア語検定準2級のリスニング試験の対策は、以下の通りです。

シャドーイングを行う

実用イタリア語検定準2級のリスニング試験対策を行う際は、シャドーイングを取り入れてみましょう。

シャドーイングとは、外国語を習得するためのトレーニング法のひとつです。

外国語の音声を聞いた後に少し遅れて復唱することで、スピーキング力とリスニング力の両方を向上させる効果があると言われています。

イタリア語の音声を自分の声で再生すると、音声の聞き流しを防げます。

わからない単語を調べながら読む癖をつければ、フレーズと単語を関連づけて覚えられるでしょう。

また、耳と口を使ってイタリア語の文章に触れることで、文法や定型表現などを無理なくインプットできます。

文字起こしを行う

文字起こしは、リスニング試験で読み上げられる文章の内容を理解することが難しい方におすすめの対策方法のひとつです。

イタリア語を聞いていると、ちょっとした単語や文法を理解できず、集中力が途切れてしまう場合があります。

そのような場合は、聞いた音声を文字起こしして書き出してみましょう。

耳で聞いた内容を文字起こしするためには、文章の中にある言葉をひとつずつ拾っていく作業が必要になります。

この作業により、自然とリスニング力が向上するでしょう。

過去問のリスニング音声はもちろん、YouTubeやラジオなどの音声を活用し、繰り返し文字起こしを行うと良いでしょう。

先に問題を確認する

実用イタリア語検定準2級のリスニング試験を受ける際は、空き時間を使って先に問題を見ておくという対策が有効です。

リスニング試験の問題は、いくつかのパターンに分かれています。

先に問題を確認しておくことで、どんなストーリーが出題されるのかを把握でき、リスニング音声のどこに注意を払えば良いかを予想しやすくなります。

また、登場する単語を予想しておけば、リスニングの精度がアップするでしょう。

イラストの有無や選択肢の数などをチェックし、正確に答えられるよう準備を行いましょう。

筆記試験の対策

実用イタリア語検定準2級の筆記試験の対策は、以下の通りです。

過去問を解き傾向をつかむ

実用イタリア語検定準2級の筆記試験対策を行う際は、まず過去問を解いて問題の傾向をつかむことが重要です。

過去問を解くことで、自分のレベルを確認できます。

また、出題の傾向も読み取れるため、なるべく多くの過去問に触れておくと良いでしょう。

語彙力をアップさせる

実用イタリア語検定準2級の筆記試験を受ける際は、語彙力をアップしておく必要があります。

準2級の筆記試験では、3級よりも多くの単語が出題されます。

知らない単語があると問題を解けないため、重要単語を中心に、しっかり暗記しておきましょう。

時間配分に注意する

実用イタリア語検定準2級の筆記試験を受ける際は、時間配分に注意しましょう。

準2級の筆記試験は、時間との戦いであると言われています。

まずは全体の問題に目を通し、わかるところから先に回答すると良いでしょう。

また、解答に時間がかかる問題があった場合は先に作文試験に取り組み、最後に難しい問題に戻って解くことがおすすめです。

作文の対策

実用イタリア語検定準2級の作文試験を受ける際は、指定された文字数を守り、なるべく簡単な文法を使って答えることが重要です。

準2級の作文試験では、3級と同様にイラストを使った問題が出題されるケースが多く見受けられます。

3級の作文試験を受けた経験がある方は基本的に同じ対策を行い、簡単なイラストを過去形で説明できるようにしておくと良いでしょう。

また、過去問や問題集などを活用し、可能であれば第三者による添削を受けることがおすすめです。

参考:イタリア語検定3級の概要は?レベル・難易度・勉強時間・試験対策をすべて解説

実用イタリア語検定準2級のレベルと勉強時間

実用イタリア語検定準2級の試験では、日常生活全般に必要なイタリア語を理解し、表現できるレベルの能力が求められます。

準2級で求められるレベルに到達するためには、イタリア語の基本文法に関する総合的な知識が必要です。

また、読んだり聞いたりした内容を理解するだけでなく、さまざま出来事や状況について、自分の意見を表現する能力を身につける必要があるでしょう

イタリア語の日常会話や、テレビ・ラジオなどの内容を聞き取ったり、一般的な文章を読んだりできるよう、十分な対策を行いましょう。

なお、実用イタリア語検定準2級は、2013年第36回の試験より新たに設置されました。

準2級が新設された背景には、2級になかなか合格できない受験者が準2級に合格することで、2級に再挑戦する意欲を高めてほしいというイタリア語検定協会の意図があります。

将来的に2級の取得を目指している方は、まず準2級から受験することで、モチベーションを保ちやすくなるかもしれません。

参考:検定概要|[伊検] 実用イタリア語検定試験公式サイト

合格するまでの勉強時間

イタリア語検定準2級に合格するためには、約500時間の勉強が必要であると考えられます。

イタリア語学校の公式サイトには、イタリア語検定準2級と同程度の試験の難易度の目安として、イタリア語の授業250〜300時間の受講が必要なレベルであると記載されています。

授業時間に加えて、試験2か月前から毎日勉強すると仮定した場合、最低500時間以上の勉強時間を見積もっておくことがおすすめです。

実用イタリア語検定準2級の難易度・合格基準

実用イタリア語検定準2級の難易度を把握するためには、過去の合格率や合格基準点を確認すると良いでしょう。

実用イタリア語検定準2級が新設された第36回から第58回までの受験者数の総計は4,633人でした。

また、合格者数の総計は1,534人であり、合格率は33.1%となっています。

最新の第58回実用イタリア語検定における準2級の合格率および合格基準点は、以下の通りです。

  満点 基準点 得点率 平均点 最高点 最低点
リスニング 22 15 68.2% 15.3 22 6
筆記+ 作文 57 35 61.4% 34.6 55 19
作文 20     10.7 20 3
総合 79 51 64.6% 49.9 75 29
申込者数 112
受験者数 109
合格者数 38
合格率 34.9%
参考:第58回実用イタリア語検定IBT 試験結果サマリー

2024年3月に実施された第58回実用イタリア語検定準2級の合格率は、34.9%でした。

同実施回における4級の合格率は47.9%・3級の合格率は37.5%であり、準2級の合格率は3級よりもさらに低い水準となっています。

また、各分野の最高得点および最低得点を見ると、満点から1桁台まで差があることがわかります。

この結果から、さまざまなレベルの受験者が準2級の試験を受けていることが読み取れるでしょう。

なお、実用イタリア語検定では、各分野および総合得点の両方に合格基準点が設けられています。

合格基準点を上回る総合得点を取得できるよう、各分野の試験対策を行いましょう。

参考:実用イタリア語検定とは?試験の内容や級のレベル、過去問についても紹介

まとめ

本コラムでは、実用イタリア語検定準2級のレベルや、試験の難易度について解説しました。

本コラムのまとめは、以下の通りです。

  • 実用イタリア語検定準2級の試験は、リスニング試験・筆記試験・作文試験の3種類で構成されている
  • 実用イタリア語検定準2級では、日常生活全般に必要なイタリア語を理解し、表現できるレベルが求められる
  • 2024年3月に実施された第58回実用イタリア語検定準2級の合格率は34.9%
  • 実用イタリア語検定準2級の試験に合格するために必要な勉強時間の目安は約500時間
  • 実用イタリア語検定準2級に合格するためには、各分野ごとの試験対策が必要

実用イタリア語検定準2級は、2013年に新設された受験級です。

以前2級の試験に合格できなかった経験がある方や、3級からのステップアップを目指したい方は、準2級に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者 ウッケッドゥ・ダビデ 講師

Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ) 講師

・イタリア語教師歴は10年以上

・イタリア語検定対策の豊富な経験

・日本語能力試験1級(N1)を取得

・翻訳者、通訳者としての実績も多数

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