イタリア語検定1級の概要!難易度・レベル・試験対策を解説します
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本コラムでは、実用イタリア語検定1級について詳しく解説していきます。
実用イタリア語検定は5級から1級までの6段階に分かれており、1級では最も高いレベルの語学力が求められます。
事前に試験の内容を把握しておくことで、試験合格に向けた事前の対策を行いやすくなるはずです。
実用イタリア語検定1級合格に向けて情報収集をしている方は、本コラムで難易度やレベルについて学んでいきましょう。
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実用イタリア語検定1級の概要
ここでは、実用イタリア語検定1級の概要を紹介します。
実用イタリア語検定1級の試験日
申し込み | 7月中旬~8月中旬 |
試験日程 | 一次試験:10月第1日曜日 二次試験:12月第1日曜日 |
合格発表日 | 一次試験:11月初旬 二次試験:12月中旬 |
1級の一次試験は例年10月初旬に実施、11月初旬に一次試験の結果が発表されます。
そして一次試験に合格できた方は、12月初旬に実施される二次試験を受験することができます。
なお秋季試験は中止されたため、令和6年度の1級の試験は実施されませんでした。
次に1級の試験が行われるタイミングは令和7年度の春季試験で、2025年3月9日(日)に一次試験、4月27日(日)に二次試験が予定されています。
春季試験について情報が欲しい方は、公式サイトを随時ご確認ください。
実用イタリア語検定1級の試験内容
1級の試験では、リスニング・筆記・作文が課される一次試験に加え、口述による二次試験が行われます。
実用イタリア語検定1級の試験会場
試験会場は、試験の実施時期および受験級によって異なります。
春季はオンライン、秋季は会場に足を運び受験することになります。
2023年秋季試験の一次試験の試験地は、札幌・仙台・東京・横浜・新潟・金沢・名古屋・京都・大阪・岡山・広島・福岡・宮崎・那覇・ミラノ・ローマでした。
またイレギュラー的に行われる2025年春季試験の一次試験の試験地は、北海道、宮城、東京、新潟、石川、愛知、京都、大阪、岡山、広島、福岡、宮崎、沖縄、ミラノが予定されています。
今回は2024年の秋季が中止になったことで、例外的に春季に1級の試験が実施されます。
一次試験はオンライン受験はできませんが、2025年から二次試験をオンラインで受験することが可能となりました。
実用イタリア語検定1級の受験料
実用イタリア語検定1級の受験費用は、15,000円です。
イタリア語検定の中で一番高い受験料となります。
実用イタリア語検定1級の配点
実用イタリア語検定1級の配点は以下のようになっています。
一次試験
- リスニング試験 22点前後
- 筆記試験 37点前後
- 作文試験 20点
二次試験
- 口述試験 40点
実用イタリア語検定1級のレベルと勉強時間
実用イタリア語検定1級では以下のような学力・語学力・知識が求められます。
- 4年制大学のイタリア語専門課程卒業程度以上に相当する学力
- 実社会生活に広く必要とされるイタリア語を十分に理解し、かつ自分の意思を的確に表現できるレベルの能力
- イタリア語の新聞や雑誌、およびニュース放送や映画などの内容を要約できるだけの語学力や知識
実用イタリア語検定1級では非常に高い水準の語学力が求められるため、一度の受験で合格できるとは限りません。
すでに2級の試験に合格している方やイタリア人と普通に話せる方、イタリア語で仕事をしている方でも、1級の試験には苦戦する場合があるでしょう。
複数回にわたる受験が必要となる可能性を考慮し、長期的な計画を立てて学習に取り組みましょう。
また1級の合格者は、全国通訳案内士試験の筆記試験における語学科目が免除されます。
1級合格に必要な勉強時間
1級合格のために必要な勉強時間の目安は、2級と同じく最低700時間以上です。
1級は実用イタリア語検定2級を通過できる語学力や知識がベースにあるのが大前提で、それに加えて1級合格のための試験対策を行う必要があります。
イタリア語を普段から使っている人や、日々勉強を行っている人にとっては2級と同じ勉強時間で合格できる可能性もゼロではありません。
ただし合格するために必要な勉強時間は、勉強方法やそれぞれの学習レベルによって異なるため、あくまで参考程度にお考えください。
実用イタリア語検定1級の難易度・合格基準
第1回から57回までの実用イタリア語検定1級の受験者数の総計は3,238人、合格者数の総計は317人であり、合格率は9.8%。
過去の結果を見ると、1級の試験は難易度がかなり高いです。
第57回実用イタリア語検定1級の合格率および合格基準点は、以下の通りです。
満点 | 基準点 | 得点率 | 平均点 | |
---|---|---|---|---|
リスニング | 22 | 16 | 72.7% | 15.7 |
筆記 | 37 | 25 | 67.6% | 21.9 |
作文 | 20 | 12 | 60.0% | 12.8 |
一次総合 | 79 | 59 | 74.7% | 50.4 |
二次総合 | 40 | 24 | 60.0% | 37.0 |
総合 | 119 | |||
申込者数 | 113 | |||
受験者数 | 107 | |||
合格者数 | 14 | |||
合格率 | 13.1% |
2023年度の1級の受験者数は107名、合格者数は14名であり、合格率は13.1%でした。
上記の結果からは、合格者数が非常に少ないことがわかります。
また、一次試験の合格基準点が59点であるのに対し、一次試験の総合平均点は50.4点であり、平均点が合格基準点を大幅に下回っていることが読み取れます。
実用イタリア語検定1級に合格するためには、各試験の得点および総合得点の両方において、合格基準点以上を取得しなければなりません。
実用イタリア語検定1級の試験では最上級の語学力が求められるため、計画的な対策が必要になるでしょう。
参考:実用イタリア語検定とは?試験の内容や級のレベル、過去問についても紹介
実用イタリア語検定1級の試験対策
ここでは、実用イタリア語検定1級の試験対策を紹介します。
1級は実用イタリア語検定で一番上のレベルです。
2級の試験よりも問題自体が難しい傾向があるため、万全の対策が必要となります。
1級試験を受ける人はすでにイタリア語の能力が高い人であると推察されますが、それでもしっかり対策をしなければ合格するのは難しいでしょう。
リスニング
まずは1級のリスニング試験の対策を見ていきましょう。
イタリア語を聞き、耳を慣れさせておく
実用イタリア語検定1級のリスニング試験を受けるにあたっては、できるだけ多くのイタリア語を聞き、耳を慣れさせておくことがおすすめです。
1級のリスニング試験は問題数が少ないため、ひとつのミスが命取りになりかねません。
日頃からイタリア語を聞き取るためのトレーニングを重ね、高得点を狙いましょう。
落ち着いて聞く
実用イタリア語検定1級のリスニング試験に臨む際は、落ち着いて音声に集中しましょう。
実用イタリア語検定のリスニング試験では、ネイティブの会話に近い内容が出題されます。
問題によっては、早口でまくし立てるような会話を聞き取らなければならない場合もありますが、できるだけ平常心を保つことが重要です。
筆記試験
続いて、1級の筆記試験対策をご紹介します。
単語を覚え、語彙力をアップさせる
実用イタリア語検定1級の試験では、2級よりもさらに多くの単語が出題されます。
できるだけ多くの単語を覚え、語彙力をアップさせておくことが合格への近道となるでしょう。
イタリア語の新聞を読み、イタリア語独特の言い回しになれる
イタリア語の新聞を読むことも、実用イタリア語検定1級の筆記試験対策に役立ちます。
新聞を読むことでイタリア語独特の言い回しなどを学べるため、長文読解が苦手な方におすすめです。
最終手段は消去法
実用イタリア語検定1級の筆記試験では、難易度が高い問題が出題されます。
選択式の問題を解く際は、まずおかしいと思う選択肢を除外し、消去法で選ぶという方法も取り入れましょう。
作文
実用イタリア語検定1級の作文試験では、社会問題に対して自分の意見を記述する必要があります。
そのため、ニュースサイトなどを使って、普段からイタリアの最新情報や時事ネタを仕入れておくことがおすすめです。
特に社会問題、政治に特化したニュースをたくさん読みましょう。
また、あらかじめ時間配分の計画を立て、作文のための時間を確保しておいてください。
口述試験
1級の口述試験は、イタリア語による挨拶や自己紹介に加え、イタリア語で書かれた4つのテーマの中からひとつを選び、要約した内容とそれに対する自分の考えを伝えなくてはなりません。
対策としてできることは、イタリア関連のニュースを読み、そのテーマに対する自分の考えをまとめてイタリア語でしっかり言えるように訓練してください。
監修者のダビデ講師によると
「日本人は基本的に個人的な意見を述べることを苦手としている傾向がありますが、1級の二次試験では自分の意見をしっかり伝えられるかが大事なポイントになってきます。普段の日常ニュースで耳にしたトピックに関してもしっかり意見を持つように努力しましょう。」
とのことでした。
読解力はもちろんのこと、イタリア語でのコミュニケーション、両方の能力が求められます。
試験前にはイタリア人と会話する経験を積んでおくと良いでしょう。
また、公式サイトを使って過去の口述試験の資料を読み、試験の流れや問題の傾向を把握しておくことも大事です。
まとめ
実用イタリア語検定1級の難易度や合格するために必要なレベルの目安、おすすめの試験対策などを紹介しました。
今回のコラムの内容は以下の通りです。
- 実用イタリア語検定1級で求められるレベルの目安は、4年制大学のイタリア語専門課程卒業以上
- 実用イタリア語検定1級に合格するために必要な勉強時間の目安は約700時間
- 実用イタリア語検定1級の試験は難易度が高く、第57回実用イタリア語検定における1級の合格率は13.1%である
- 実用イタリア語検定1級の試験を受けるにあたっては、できるだけ多くのイタリア語に触れ、イタリアの文化や時事情報を把握しておくことがおすすめ
実用イタリア語検定1級では、最高レベルの語学力が求められます。
本コラムを参考に、自分に合った試験対策を行いましょう。
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