ITパスポート試験は、社会人として求められるITの基礎知識が得られる資格です。

学生や社会人だけでなく、就職を目指す主婦の方が受験するケースも増えています。

しかし、「主婦でも本当に合格できるのか」「主婦が取得してメリットはあるのか」と受験を悩んでいる方も多くいるのではないでしょうか。

本コラムでは、ITパスポート試験は主婦でも合格できるのか、メリットはあるのかに注目して徹底解説します。

合格するための勉強方法についても触れるため、興味がある方はぜひ参考にしてください。

主婦でもITパスポート試験に合格できる？

結論、主婦でもITパスポート試験に合格することは可能です。

以下、令和5年度に実施したITパスポート試験の主婦に関する受験者数・合格者数・合格率です。

勤務先	累計受験者数	累計合格者数	合格率
無職・その他無記入	13,755名	7,756名	56.4％

IPA（独立行政法人情報処理推進機構）のデータによると、主婦を含む無職の方（無記入を含む）の全国の合格率は、56.4％でした。

ITパスポート試験の平均合格率は約50％といわれており、ほかの勤務先の社会人と比較しても合格率に差はありません。

合格率が50％を超えている現状から、主婦の方でもしっかり勉強すれば十分合格することはできるといえるでしょう。

ITパスポート試験の概要について詳しく知りたい場合は、下記コラムを参考にしてください。

参考コラム：ITパスポートとは？試験内容・難易度・合格率・必要な勉強時間を簡単に解説

主婦にITパスポートは意味ない？無駄な資格？

ITパスポートは、主婦にとって意味のない資格ではありません。

ITパスポートは、ITの基礎知識以外に、情報セキュリティや情報モラルに関する知識、企業コンプライアンス、経営戦略などの経営全般に関する基礎知識などが幅広く身につく資格です。

国家資格でもあり、履歴書にも書ける資格のため、社会人経験がない・経験が少ないという主婦の方にとっては、就職する際に大きな武器となるでしょう。

実際に、大学で取得を推奨したり、企業が取得するための研修を実施しているケースもあります。

しかし、インターネットのSNSなどでは、ITパスポートについて「意味ない」や「取っても無駄」という意見があることも事実です。

マイナスな意見が出る理由として考えられる要因は、ITパスポートがIT関連の資格の中で難易度が低い入門的な資格である点、独占業務がない点の2つです。

IT系の業種で未経験で働くには、ITパスポートの知識だけでは足りず、より専門性の高い資格を取得する必要があります。

そのため、未経験かつITパスポートのみではIT企業・業種への転職が難しく、就職に有利にならないため、意味がないという意見が出てくると考えられます。

しかし、現在は多くの業界でIT化が進んでおり、業務を行ううえでITの基礎知識やコンプライアンスの知識は必要不可欠です。

IT業界以外でのIT知識を持っている人材の需要は高く、主婦の方が就職する際のアピールとして大いに役立つといえます。

主婦がITパスポートを取得する5つのメリット

主婦がITパスポートを取得するメリットを以下にまとめました。

• 就職の幅が広がる
• 事務職に活かせる
• ITリテラシーが身につく
• ほかのIT資格の足掛かりになる
• 自信がつく

就職の幅が広がる

主婦の方がITパスポートを取得すると、就職の幅が広がるメリットがあります。

ITパスポート試験では、ストラテジ系（経営全般）、マネジメント系（IT管理）、テクノロジ系（IT技術）の3分野が出題されます。

情報セキュリティや企業コンプライアンス、経営全般に関する知識、業務に必要なITの基礎知識が身につくため、取得するとできる業種の幅が広がります。

また、ITに関する最低限の知識は、今後どのような業界にいても必要になる可能性が高いです。

ITパスポートで知識を身につけておけば、さまざまな業界で挑戦できるチャンスが広がります。

事務職に活かせる

ITパスポートは、事務職に活かせる知識が身につく資格です。

事務職はパソコンで業務を行う仕事のため、ITの知識や情報セキュリティなどの知識が求められます。

また、近年さまざまな業界のIT化が進んでおり、今後はITにかかわる事務職やアシスタント職が増えていく可能性も高いでしょう。

ITパスポートはITに関する知識を網羅的に学べるため、未経験から事務などのデスクワーク

の仕事に挑戦したい主婦の方にピッタリです。

ITリテラシーが身につく

ITパスポートを取得すると、ITリテラシーの知識も身につきます。

現在、さまざまな業界や企業でDX（デジタルトランスフォーメーション）が進み、ITを理解している人材が求められているため、ITパスポートを取得するとITリテラシーがあることのアピールに繋がります。

また、取得してIT力を身につけておけば、就職後に新しい業務を任せられても理解が追いつき、即戦力として活躍することが可能です。

ほかのIT資格の足掛かりになる

ITパスポートは、情報処理技術者試験の中でもっとも難易度が低い入門的試験です。

ITパスポートで得られる知識が基礎的なもののため、知識を活かしてさらに上位の資格を目指すことも可能になります。

なお、ITパスポート試験の次に取得する資格として、基本情報技術者試験があります。

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門的試験です。

IT業界で活躍したいという方は、基本情報技術者試験などの上位資格を取得するのを視野に入れて勉強しても良いでしょう。

自信がつく

ITパスポートという国家資格を取得できたことは自信になります。

特に主婦の方の場合、「子育てをしながら勉強して、合格できた」「社会人経験が少ないけど、知識を得て働くイメージができた」など、達成感や就職への意欲に繋がるでしょう。

実際に就職をしない場合でも、ちゃんと勉強して合格への結果に繋がった経験は、人生においてひとつの自信になるはずです。

主婦がITパスポート試験に合格するための勉強方法

主婦の方がITパスポート試験に合格するための勉強方法を紹介します。

以下の3つのポイントを抑えて、効率良く知識を身につけましょう。

• 計画的な学習スケジュールを組む
• 勉強時間と学習方法を決める
• 隙間時間を活用する

計画的な学習スケジュールを組む

試験に合格するためには、計画的な学習スケジュールを組むことが大切です。

ITパスポート試験は、全国の試験会場で随時実施されており、希望日時に空席があればいつでも受験できます。

それゆえ、試験日をしっかり決めずにだらだら勉強してしまうと合格できる実感が得られず、試験日をどんどん延ばす状況になりかねません。

まずは申し込みをして試験日を決定し、逆算してどの時期に何の学習を終わらせるのか計画的な学習スケジュールを組んでください。

学習スケジュールどおりに勉強していけば実力も身につき、最短合格に繋がります。

勉強時間と学習方法を決める

主婦の方は、勉強時間と学習方法をあらかじめ決めてから勉強を進めましょう。

主婦は家族の予定などによってスケジュールが変動しやすく、まとまった勉強時間を継続的に確保するのが難しいです。

1日もしくは1週間単位で確保できる勉強時間を明確にし、その時間でできる学習方法を決めておくと焦らずに勉強に集中できます。

確保できる時間に対するおすすめの学習方法は、以下のとおりです。

	例	学習方法
まとまった時間	・休日 ・子どもが寝たあとやお昼寝中 ・子どもを夫などに預ける	・テキストを読む ・問題集を解く
隙間時間	・掃除や食事作りなどの家事中 ・家事と家事の合間	・動画講義などをスマホで見る ・動画講義やテキストの読み上げなどをスマホで流し耳勉する

勉強できる時間に合わせて学習方法を臨機応変に変えられると、効率良く覚えられます。

隙間時間を活用する

主婦の方は家事や子育てなどで忙しいため、隙間時間をうまく活用することが大切です。

特に隙間時間の学習には、スマホを利用した勉強法がおすすめ。

デジタルテキストや動画講義などをスマホで見られる通信講座などを利用すれば、紙の冊子を開かなくてもインプット学習がいつでもどこでもできます。

また、過去問アプリなどを入れておけば、スマホゲームのような感覚で問題を解くことも可能です。

まとまった時間が取れない方でも、通信講座のような隙間時間や短時間学習に特化したアイテムをうまく利用すれば、合格に必要な勉強は十分可能です。

ITパスポートは主婦におすすめの資格

就職を考えている、事務職や在宅勤務に挑戦したいという主婦の方にとって、ITパスポートは最適な資格です。

最後に、主婦がITパスポートを取るメリットを再度紹介します。

• 就職の幅が広がる
• 事務職に活かせる
• ITリテラシーが身につく
• ほかのIT知識が資格の足掛かりになる
• 自信がつく

ただし、主婦の方も勉強しなければITパスポート試験に合格することはできません。

さらに主婦は忙しい方が多いため、隙間時間を活用し計画的に勉強を行う必要があります。

独学では難しいと感じた場合は、通信講座を利用することも検討しましょう。

中でもアガルートのITパスポート試験対策講座は、7,678円（税込）で、わかりやすい講義動画やテキストをスマホで利用することができます。

約9時間の講義だけで合格に必要な知識が身につくよう工夫されているため、忙しい主婦の方にピッタリです。
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