ITパスポートは、ITに関する基礎知識があることを証明できる国家資格です。

最近では、就活の前に取得を目指す大学生も増えています。

しかし、ITパスポートは難易度が低いといわれることも多く、本当に就職に活かせるのかどうか不安に感じている方もいるでしょう。

本コラムでは、ITパスポートは就職に有利な資格なのかどうかについて解説します。

また、ITパスポートを活かして働ける職種や就職先についても紹介するため、興味がある方はぜひ参考にしてください。

ITパスポートは就職に有利になるのか？

ITパスポートを取得できれば履歴書やESにも書けるため、大学生の就活でも有利に働きます。

また、ITパスポートはITの基礎知識だけでなく、経営戦略や法務、プロジェクトマネジメントなど、ビジネスに関する幅広い知識も身に付く試験です。

取得すればビジネスの基礎が身に付いていると証明でき、活かせる業務の幅も広いです。

近年はDX（デジタルトランスフォーメーション）が進み、IT業界以外の企業でもデジタル技術などを活用して業務を改善していく動きがあります。

現在は、ほとんどの企業でITを利用しているため、業務を行うにはITに関する幅広い知識が必要不可欠です。

ITの基礎知識だけでなく、ITを正しく活用するための情報やモラル、個人情報の保護についての知識も身に付ける必要があります。

そのため、IT業界以外の企業でもIT人材の需要はあり、さらに企業や省庁などの採用でもITパスポートが活用されています。

ITパスポートが活かせる職種や就職先とは？

ITパスポートが活かせるお仕事は、以下のとおりです。

• 事務職
• テクニカルサポート
• IT企業の営業

事務職

事務職はパソコン作業が多いため、ITパスポートの知識やスキルが活かせる仕事です。

メールでのやりとりやオフィスツールを使用した書類作成、社内システムでの情報管理など、ITの知識が活かされる業務を日常的に行います。

また、事務職だと顧客や取引先に関する漏洩させてはいけない情報を取り扱う場合があります。

情報セキュリティや関連する法律などの知識がなければ、情報漏洩などのトラブルや法律にまつわるミスで企業に損失を与えてしまうかもしれません。

ITパスポートはITの基礎知識だけでなく、セキュリティ面の知識やコンプライアンスに関する知識も学べるため、情報を正しく取り扱う力が身に付きます。

テクニカルサポート

テクニカルサポートのオペレーター業務であれば、取り扱う製品やサービスに関してITの基礎知識が役立ちます。

テクニカルサポートとは、IT器機やソフトウェアに関するお客様からのお問い合わせにメールやチャットなどで対応する仕事です。

ITの知識を使って問い合わせの回答や問題の解決を行うため、ITパスポートの知識やスキルが活かせるでしょう。

業務に慣れてくれば、その先のキャリアとしてSV（スーパーバイザー）などを目指せる企業もあります。

キャリアアップを目標に、テクニカルサポートの仕事を選んでみても良いでしょう。

IT企業の営業

IT知識を活かす仕事のひとつとして、IT企業の営業職があります。

IT企業の営業職は、ITに関する商材の販促を行うため、ITパスポートの知識を業務に活かせます。

特にIT系の企業は、ITに関する最低限の知識がなければ、販促する商材の理解や顧客のニーズに応えることができません。

また、アナログ管理をデジタル化することに不安を感じている企業や現場は少なくありません。

IT知識を活かしながら、営業担当として説得力のあるアドバイスができれば、顧客からの信頼も獲得できるでしょう。

営業の場合、会社で研修が行われる場合も多いですが、ITパスポートの知識を身に付けておけば、研修内容も早く理解できます。

ITパスポート資格を就職に活かすには

ITパスポートを就職に活かすポイントは、以下のとおりです。

• 業種への関心や向上心をアピールする
• ほかの資格と合わせてアピールする
• 資格をどのように仕事に活かすのかアピールする

業種への関心や向上心をアピールする

未経験からIT企業を目指す場合、ITパスポートを取得していれば、ITパスポート業界への関心や向上心のアピールに繋がります。

なぜIT業界に興味を持ってITパスポートを取得するに至ったのか、具体的なエピソードを話せれば、IT業界への関心度を人事担当者に伝えられます。

また、合格までに努力した過程なども話せると、担当者に「入社後も目標に向かって努力できる力がある」というイメージをもってもらいやすくなるでしょう。

ほかの資格と合わせてアピールする

ITパスポートはほかの資格と組み合わせると、より大きなアピールになります。

自分の志望する業界や職種で役に立ちそうな資格を調べておくと良いでしょう。

以下、ほかの資格と組み合わせてアピールする例の一覧です。

ITパスポート＋宅地建物取引士	ITの基礎知識と不動産の知識の両方がアピールできる 不動産系の企業におすすめ
ITパスポート＋秘書検定	ITの基礎知識とビジネスマナーの両方がアピールできる 幅広い業界や企業に有効
ITパスポート＋TOEIC	ITの基礎知識と語学力の両方がアピールできる グローバルな企業におすすめ
ITパスポート＋FP技能検定	ITの基礎知識と金融の知識の両方がアピールできる 金融系の企業におすすめ
ITパスポート＋販売士	ITの基礎知識と接客の知識の両方がアピールできる 接客にかかわる職種におすすめ

ITパスポートとほかの資格のダブルライセンスを取得すれば、自分の市場価値が高まり、就職や転職で大いに有利になるでしょう。

さらに高度な専門知識も身に付くため、入社後に携われる仕事の幅も広がります。

資格をどのように仕事に活かすのかアピールする

就職活動では、ITパスポートを取得して終わりではなく、得た知識をどのように仕事に活かすのかまで話せると良いアピールになります。

面接では、面接官に自分を採用すると企業にとってどのようなメリットがあるのかを知ってもらうことが大切です。

入社後にITパスポートの知識をどのように活かしたいのかを論理立てて話せるようにしておけば、入社後のイメージができている印象を与えられ、向上心も伝わります。

きちんとアピールできるよう、企業研究や事前準備はしっかり行っておきましょう。

ITパスポートを取得するためには？

ITパスポートは、ITパスポート試験に合格すると取得できる国家資格です。

令和6年10月時点の統計情報によると累計合格率は約51％であり、情報処理技術者試験の中でも難易度が低めの入門的資格となっています。

初学者の方でも、計画的にしっかり勉強すれば取得できるため、就職活動を行う方はぜひ挑戦してみましょう。

以下、ITパスポート試験の勉強方法です。

• 独学で勉強する
• 講座・スクールで勉強する

独学で勉強する

ITパスポートは、独学でも合格が目指せます。

独学のメリットは、コストがかからない・自分のペースで勉強できるの2点です。

取得するのにコストをなるべく抑えたいという方は、独学での勉強が合っているでしょう。

また、初学者の場合、ITパスポート合格に必要な勉強時間の目安は約180時間です。

勉強時間が確保できる場合は、独学での勉強で十分合格することは可能でしょう。

合格に必要な勉強時間について詳しい内容を知りたい方は、ぜひ下記コラムもご覧ください。

関連コラム：ITパスポート合格に必要な勉強時間はどれくらい？勉強期間は何ヶ月必要？  |  ITパスポート試験コラム

対して、デメリットはテキストや問題を自分で集めなければならない点、スケジュール管理や情報収集などをすべて1人で行わなければならない点の2つです。

自己管理をしっかり行わないと、試験日を延期したり、なかなか合格に至らない状況になったりとスムーズにいかない可能性があります。

講座・スクールで勉強する

学校生活などで忙しい場合や短期間で合格したい場合は、通信講座やスクールの利用がおすすめです。

通信講座やスクールを利用するメリットは、短期合格に向けたカリキュラムで学習できる点です。

自分でテキストを集めたり、最新情報を集める必要がなく、スキマ時間を活用しながら勉強できます。

対して、デメリットは独学よりもコストがかかってしまう点です。

少しでもコストを抑えたい場合は、通学制のスクールよりも費用がかからない通信講座を選択すると良いでしょう。

中でもアガルートのITパスポート試験対策講座は、税込7,678円で受講できます。

さらに合格特典として全額返金があるため、条件をクリアすれば費用がかからずにITパスポートを取得できます。

また、出題傾向に沿った要点をコンパクトにまとめた動画により、合格に必要な幅広い範囲を約9時間で学ぶことが可能です。

短期間で合格を目指したいという方は、アガルートのITパスポート試験対策講座をぜひチェックしてみてください。

まとめ

本コラムでは、ITパスポートが就職に有利になるのかどうかについて解説しました。

以下、コラムのまとめです。

• ITパスポート試験は履歴書やESにも書けるため、就職に有利になる資格
• ITパスポートが活かせる仕事は、事務職・テクニカルサポート・IT企業の営業などがある
• ITパスポートは、業種への関心や向上心をアピールするのに活かせる
• ほかの資格とダブルライセンスを取得すれば、就職で大いに有利になる
• 面接などでITパスポートの知識を仕事にどう活かしたいのかを伝えられると好印象を与えられる
• ITパスポート試験は独学でも合格が目指せる
• 短期間で合格を目指したい場合は、通信講座の利用がおすすめ

ITパスポートは就職に活かせる資格です。

国家資格の中でも難易度が低めの試験のため、興味がある方は取得を目指してみましょう。