ITパスポートとは、ITに関する基礎知識を持っていることを証明できる国家試験のひとつです。

近年受験者が増加している人気の試験であるため、受験を検討している方も多いでしょう。

しかし、実際にどのような試験内容なのか、難易度や合格率はどのくらいなのか詳しく知られていません。

本コラムでは、ITパスポート試験の試験内容や難易度、合格率をわかりやすく解説します。必要な勉強時間についても触れるため、受験を検討している方は今後の参考にしてください。

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ITパスポート試験とは?どんな資格?簡単に解説!

ITパスポート試験とは、2009年から開始されたITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。

試験で問われる主な知識は、以下のとおりです。

  • ITに関する新しい技術(AIやビックデータ、IoTなど)
  • ITに関する新しい手法(アジャイルなど)
  • 経営全般の知識(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)
  • ITの知識(セキュリティ、ネットワークなど)
  • プロジェクトマネジメントの知識 

幅広い知識を総合的に問われる試験であり、合格すれば業務などで効果的にITを活用できるIT力が身に付きます。

また、経営に関する知識も問われるため、ITパスポートは就職や転職にも役立つ資格といえます。

なお、パスポートという名が付いているのには強い思いが込められています。

世界へ行くには身分を証明するパスポートが必要なように、IT化が進む現代社会に羽ばたく社会人として必要な基礎的能力を持っていることを国が証明するという意味でITパスポートという名前になりました。

そのため、リアルタイムで働く社会人はもちろん、これから社会人になる学生にもITパスポートの受験はおすすめです。

独立行政法人情報処理推進機構が公表した情報処理技術者試験統計資料によると、受験者は年々増加しており、令和5年では応募者が29万人を超えました。

ITパスポート試験は、学生からさまざまな業界の社会人まで幅広い層が受験する人気の試験といえるでしょう。

ITパスポート試験の難易度・合格率

ITパスポート試験の難易度と合格率について、令和元年度~令和5年度までの過去5年分を以下の表にまとめました。

年度受験者数合格率
令和5年26万5,040人50.3%
令和4年23万1,526人51.6%
令和3年21万1,145人52.7%
令和2年13万1,788人58.8%
令和元年10万3,812人54.3%
※出典:情報処理技術者試験統計資料 ITパスポート試験

ITパスポート試験の合格率は、例年約50%です。

年度によって若干ばらつきますが、国家試験の中でも合格率は比較的高いでしょう。

また、令和元年と令和5年を比較すると受験者数は2倍以上増加していますが、合格率はあまり変わっていません。

10〜20万人以上の受験者の約半分が合格できていることから、試験難易度はそこまで高くないと予想できます。

ただし、合格率が高い試験だからといって十分に勉強せずに受験するのはおすすめしません。

しっかり勉強すれば十分合格できる試験という認識のもと、受験する際には入念に試験対策を行いましょう。

ITパスポート試験の試験時間

ITパスポート試験の試験時間は120分です。

試験会場によって異なりますが、午前・午後・夕方の3つの時間帯で実施されます。

ITパスポート試験は全国47都道府県で随時実施しており、試験会場ごとの試験日や空席状況は3か月先まで確認が可能です。

なお、試験会場は受験申込手続き中に選択できます。

試験当日は申し込みした試験の開催時間内であれば、遅刻による入室制限はありません。

しかし、遅刻時間に応じた試験終了時刻の繰り下げはないため注意が必要です。

また、解答が試験終了時刻より前に終えた場合は、終了時刻を待たずに退出できます。

ITパスポート試験の試験内容や問題数

ITパスポート試験の詳しい試験内容について、以下の表にまとめました。

問題数(出題数)100問(小問形式)
出題形式四肢択一式
試験方式CBT(Computer Based Testing)方式
出題分野・ストラテジ系:約35問
・マネジメント系:約20問
・テクノロジ系:約45問
合格基準総合評価点600点以上かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること

総合評価点 600点以上/1,000点(総合評価の満点)

分野別評価点
・ストラテジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
・マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
・テクノロジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
※参考:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲

ITパスポート試験はCBT(Computer Based Testing)方式です。

CBT試験会場のコンピュータを使用し、画面に表示された試験問題に対してマウスやキーボードを用いて解答します。

また、出題数は合計100問で、すべて四肢択一式の問題です。

記述式の問題は出題されませんが、計算を用いる問題も含まれる場合があります。

なお、出題される100問の詳細は、ストラテジ系約35問、マネジメント系約20問、テクノロジ系約45問です。

ITパスポート試験はIRT方式で算出される評価点で合否が決まります。

IRT方式とは、問題ごとの難易度や解答結果などから評価点を算出する方法です。

そのため、出題されるのは100問ですが、1問10点などの単純な配点ではありません。

合格基準はIRT方式で算出した際に、総合評価で600点以上かつ分野別評価点の各分野で300点以上となります。

ITパスポート試験の出題範囲

ITパスポート試験の出題範囲は、以下の3つの分野に区切られています。

  • ストラテジ系
  • マネジメント系
  • テクノロジ系

ストラテジ系

ストラテジ系分野の問題では、企業経営に関連した知識や考え方などが約35問出題されます

ストラテジ系に関する出題範囲の詳細は、以下のとおりです。

分野大分類中分類
ストラテジ系企業と法務・企業活動
・法務
経営戦略・経営戦略マネジメント
・技術戦略マネジメント
・ビジネスインダストリ
システム戦略・システム戦略
・システム企画
※参考:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲

情報化と企業の経営に関する分析を行うのに必要な基礎的な用語・概念などの知識や、高等学校の情報科目、一般的な新聞などに載っている基礎的な用語・概念などの知識が問われます。

また、業務を把握し分析して課題を解決する方法や、問題解決に向けたオフィスツールの活用に関する知識なども出題されます。

主に経営戦略、システム戦略、マーケティングに関する問題の出題が多い傾向です。

そのほか、法務に関する出題もあります。

法務では知識財産権や個人情報保護法などの法務関連用語を重点的に覚えておくと良いでしょう。

マネジメント系

マネジメント系の問題では、IT管理に関する知識や考え方について約20問出題されます。

マネジメント系に関する出題範囲の詳細は、以下のとおりです。

分野大分類中分類
マネジメント系開発技術・システム開発技術
・ソフトウェア開発管理技術
プロジェクトマネジメント・プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント・サービスマネジメント
・システム監査
※参考:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲

主にシステム開発やプロジェクトマネジメントのプロセスにかかわる基礎的な用語・概念などが問われます。

あくまでも基礎的な知識のため、専門性の高い具体的な用語などは出題されません。

また、業務環境を整えるための考え方やオフィスツールの活用法などの基礎的な知識も問われます。

プロジェクト管理やシステム監査の流れ、システム開発の方式などを勉強しておくのがおすすめです。

テクノロジ系

マネジメント系の問題では、IT技術に関する知識や考え方について約45問出題されます。

出題される3つの分野の中でもっとも多い割合になります。

マネジメント系に関する出題範囲の詳細は、以下のとおりです。

分野大分類中分類
テクノロジ系基礎理論・基礎理論
・アルゴリズムとプログラミング
コンピュータシステム・コンピュータ構成要素
・システム構成要素
・ソフトウェア
・ハードウェア
技術要素・情報デザイン
・情報メディア
・データベース
・ネットワーク
・セキュリティ
※参考:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲

テクノロジ系ではIT技術の知識を問われますが、技術的に専門性の高い用語や概念は出題されません。

主に基礎的なIT技術関連用語・概念、論理的な思考力に関する問題が出題されます。

安全にシステムを利用するための基礎的な知識などもテクノロジ系の出題範囲です。

また、ITの基礎となる二進法などの数学的基礎理論やアルゴリズムに関する問題、PCの仕組みについて出題される可能性があります。

ITパスポート試験の受験資格

ITパスポート試験の受験資格は特にありません。

年齢、国籍、学歴に関係なく、誰でも受験可能です。

ITパスポート試験の目的は、全社会人が備えてほしい情報技術に関する基礎知識の習得です。

IT技術に携わる社会人や理系の学生だけではなく、すべての社会人や文系の学生も対象としています。

また、ITパスポート試験の受験回数に制限はありません。合格後も繰り返し受験が可能です。

合否の結果も大切ですが、ITパスポート試験は総合評価と分野別評価がわかる試験です。

試験結果を利用して、自分自身の弱点を客観的に知ることができます。

自分自身のレベルアップのために高い得点を目指して、繰り返し挑戦してみても良いでしょう。

ITパスポート試験の合格に必要な勉強時間は?

IT知識のない初学者の場合、合格に必要な勉強時間の目安は約180時間です。

初学者とはITに関する知識があまり身に付いておらず、初めてITパスポート試験の勉強をする人などが該当します。

対して、IT関連の実務経験がある人や情報系の学校に通っているなど、ITの基礎知識がある場合は約100〜150時間の勉強で合格が目指せるといわれています。

1日あたり2時間勉強した場合、合格までに必要な期間は以下のとおりです。

IT知識がない場合180時間÷2時間(1日)=90日約3か月
ITの基礎知識がある場合100時間÷2時間(1日)=50日
150時間÷2時間(1日)=75日
約1か月半〜約2か月半

初学者でも毎日2時間の勉強を約3か月間継続できれば、ITパスポート試験に合格できるでしょう。

また、ITの知識があらかじめある方は、約1ヶ月半の勉強期間で合格できる可能性が高いです。

ただし、紹介した勉強時間はあくまでも目安です。

個人の知識量や苦手な分野によって必要な勉強量は異なるため、余裕を持って試験までのスケジュールを立てましょう。

まとめ

本コラムでは、ITパスポート試験の試験内容や難易度、合格率、合格に必要な勉強時間について簡単に解説しました。

以下、コラムの要点です。

  • ITパスポート試験とはITに関する基礎的な知識を持っていることを証明する国家試験
  • ITパスポート試験の合格率は約50%で、試験難易度は比較的低め
  • 試験はCBT方式で、四肢択一式の問題が合計100問出題される
  • 出題分野は、ストラテジ系(約35問)、マネジメント系(約20問)、テクノロジ系(約45問)の3分野
  • ITパスポート試験の受験資格は特になく、年齢や学歴に関係なく誰でも受験可能
  • 初学者は約180時間、ITの基礎知識がある者は約100〜150時間の勉強で合格が目指せる

合格率は高く、試験難易度もほかの資格に比べて低めだと予想できます。

しかし、国家試験のため、受験対策をしっかり行わないと合格することはできません。

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