保育士に年齢制限はある?何歳から何歳まで働けるのか解説
本ページにはプロモーションが
含まれていることがあります
保育士を目指すにあたって、保育士資格を取得するには年齢制限があるのか気になる方もいらっしゃるかもしれません。
また、保育士の仕事は、実際何歳くらいから何歳くらいまで働くことができるのでしょうか。
このコラムで詳しく解説していくので最後までぜひご覧ください。
目次
保育士になるのに年齢制限はある?
保育士は国家資格ですが、保育士になるにあたって年齢制限はありません。
児童福祉法に定められている「保育士」の定義には、
「保育士とは、第18条の18第1項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。」
との記載があります。
そのため、保育士資格の取得に年齢制限はありません。
ただし、保育士資格を取得するためにはいくつかの方法があり、その取得方法によって最短で保育士になれる年齢は異なります。
保育士資格を取得する方法については次の章で解説をしていきます。
ちなみに、公立の保育士として働きたいと考えている場合は少し注意が必要です。
公立保育士として働くためには各自治体の公務員試験に合格する必要があります。
保育士資格を取得するのには年齢制限はありませんが、公務員試験を受けるには各自治体が定めている年齢制限があるため、事前に確認するようにしましょう。
保育士は何歳からなれるのか?
保育士資格を取得するためには、いくつかの方法があり、その取得方法によって保育士に最短でなれる年齢が異なってきます。
保育士資格の各取得方法と共に最短で保育士になれる年齢について詳しく見ていきましょう。
保育士試験を受ける
筆記と実技試験を受けて合格をすると、保育士資格を取得が可能です。
保育士資格は国家資格であり、1年間に2度保育士試験が開催されています。
保育士試験を受けるのに年齢制限はありませんが、「大学もしくは2年以上の短大・専門学校卒業、もしくは必要単位を取得して卒業見込みの者」が対象のため、大体が20歳以上から保育士試験を受けることができます。
そのため、試験を受けてすぐに合格をすれば、最短で20歳から保育士として働くことができます。
保育士養成学校に通う
厚生労働大臣が指定する「指定保育士養成施設」である短期大学・4年生大学・専門学校などの保育士養成校に通い、必要な授業を受け必要な単位を取得し卒業することができれば保育士資格の取得が可能です。
養成校に入学するためには、多くの場合高校卒業もしくは同等程度の学力が必要なため、大体18歳以上から入学をすることができます。
そのため、最短で20歳で保育士として働くことができます。
ハローワークの職業訓練を受ける
ハローワークの職業訓練校で保育士養成講座を受けて保育士資格を取得することができます。
保育士養成講座を受けるには高校卒業以上である必要があるため、18歳以上であれば保育士養成講座を受けることが可能です。
保育士養成講座は2年間あるため、最短で20歳から保育士として働くことができます。
保育士の実際の年齢層
現在の最新データである、平成30年度「保育人材」に関するアンケート調査「厚生労働省 保育士の現状と主な取り組み」によると、保育士の年齢は以下のようになっており、平均年齢は、おおよそ36.7歳です。
30歳未満 | 32.9% |
30歳代 | 25.6% |
40歳代 | 20.5% |
50歳代 | 14.4% |
60歳代 | 5.7% |
70歳以上 | 0.7% |
では、なぜこのような年齢層が多く保育士として働いているのでしょうか。
多くの方が想像できるように、保育士は体力が必要な職業です。
乳幼児を日常的に抱っこしたり一緒に遊んだり食事のサポートをしたりと、全身を使いながら日々子どもたちと過ごします。
園によっては夏季にはプール遊びや水遊び、他にも徒歩遠足や運動会など、1年間を通して体力が必要になってくる行事がたくさんあります。
保育士は毎日元気いっぱいの子どもたちの生活を1日中サポートする職業で、体力が必要不可欠です。
年代では、20歳~40歳の保育士が多く活躍しており、短期大学や大学、専門学校を卒業後保育士として就職し、そのまま継続的に働いている方が大半です。
20歳~40歳の保育士が多く働いているため、同じくらいの世代が多く働いていることから職員同士のコミュニケーションが取りやすく、各職員間の連携も取りやすいです。意見を言い合うことはもちろん、協力し合ったり助け合ったりしやすいでしょう。
保育士には年齢制限がないため、育児や介護で途中休職や離職をした場合でも、復職して働くことも可能です。
実際に現場には、「1度自分の子どもの子育てのために離職したけど、子育てが落ち着いたので復職しました」「親の介護で休職をしていたけど、復職しました」という保育士が大勢います。
また、上記の割合をみると、職員の約3分の1が30歳未満である一方、70歳以上の職員も一定数勤務していることにも注目してみましょう。
多くの子どもたちを保育してきたからこそ気付ける点や関わり方があるため、70歳以上になっても現場で働いている保育士もいます。
また、保育士という職業は基本的にシフト制なため、生活リズムが異なっていても無理なく幅広い年代の方が働くことができます。
早朝から夕方まで保育所は開所しているため、早朝のみの仕事や夕方のみの仕事などもあり、年代によって異なる生活リズムに合わせて安心して働くことができます。
保育士は幅広い年代の方が活躍することができる職業と言えるでしょう。
保育士に定年はある?何歳まで働くことができる仕事なのか?
私立保育所、公立保育所によって定年の年齢は異なりますが、保育士にも定年はあります。
私立保育所は一般企業と同じように65歳で定年としているところが多いです。
公立保育所はこれまでの定年は60歳でした。
しかし、2023年4月から少しずつ定年年齢が引き上げられていき、2031年には65歳が定年年齢になります。
その上で、実際何歳まで現役保育士として働くことが可能なのでしょうか。
クラス担任をするかしないかでも異なってきますが、定年年齢である60~65歳までは安心して保育士として働くことができるでしょう。
正規職員として働く場合は、保育以外の事務作業なども大切な業務の1つになっています。
そのため、これらの業務を確実に全てこなすことができる間は、保育士として働くことが可能です。
そして、定年後も、公立保育所では「定年前再任用短時間勤務制」が策定されたため、短時間勤務などであれば働くことができます。
早朝だけ、夕方だけ、日中だけ、など自分の生活リズムと体力と相談しながら、保育士として長く働き続けることが可能です。
長く働くためのポイント
保育士は60代になっても安心して働くことができる職業であるということが分かっていただけたのではないでしょか。
少しでも長く保育士として働くために、抑えておくと良いポイントがいくつかあります。
自分に合った職場を見つけよう
通勤のしやすさはもちろんのこと、職員同士の雰囲気や保護者や子どもたちの様子、福利厚生など、少しでも自分の希望に合った職場で働くようにしましょう。
なかなか最初から全ては分かりませんが、園見学の際にこれらのことについてもさり気なく確認することをおすすめします。
体調管理をしっかりと行おう
保育士は1日中元気いっぱいの子どもたちと一緒に過ごす職業です。
乳幼児を抱っこしすぎて肩こりや腰痛になったり、子どもから風邪をもらったりする恐れもあります。
そのため、くれぐれも体調管理を怠らず、健康第一をモットーに働くようにしましょう。
ライフスタイルに合わせた働き方をしよう
保育士として働く際、自分のライフスタイルに合った雇用形態を選択して働くようにすることをおすすめします。
正規職員・派遣・パートなど働き方は多種多様です。
保育士としての仕事とプライベートとのバランスをしっかりと取りながら無理なく働くよう心がけましょう。
保育士の勤務時間や1日のスケジュールについては、以下コラムで解説しています。是非参考にしてください。
関連コラム:保育士とは?仕事内容や勤務時間・年収・なり方まで詳しく解説
園の保育内容や保育観をしっかりと確認しよう
保育士として働く際、その園の保育内容や保育観は必ずしっかりと確認するようにしましょう。
自分の保育観と園の保育観が異なっていると、日々の保育の中で不満や不安がどうしても募ってしまい、その結果長く働くことが難しくなってきてしまいます。
園の保育観と自分の保育観が似ていれば、無理なく気持ち良く保育を行うことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
保育士は、最短20歳~最長で65歳まで働くことができる上、定年後も働き方さえ変えればまだまだ現役保育士として現場で働くことができるということをわかっていただけたのではないでしょうか。
せっかく長い期間働くことができる保育士。
少しでも長く続けられるようにポイントを抑えながら、魅力たっぷりの職業である保育士を目指しましょう。
無理なく楽しく保育士として働くことができるよう、応援しています。