行政書士の年収は女性と男性で違う?男女比率や女性が行政書士になるメリットについても解説
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行政書士は男性社会という印象を持つ方は多いかもしれません。しかし、女性が行政書士になるメリットはたくさんあることをご存じでしょうか。
このコラムでは、行政書士の男女比や行政書士試験を受験する女性の割合、行政書士になった場合の収入や働きやすさについて解説します。
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行政書士の年収は女性と男性で違う?
行政書士の年収は、通常女性だからという理由で低くなることはありません。
行政書士の年収は、平均550万円ほどですが、実際はかなりバラつきがあります。
出典:行政書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
少し古いデータではありますが、日本行政書士会連合会が発行する月刊日本行政の2018年10月号で公開された「平成30年行政書士実態調査集計結果について」では、現役行政書士の年間売上高について以下のような結果が出ています。
年間売上高 | 人数 | 割合 |
500万円未満 | 3,415 | 78.7% |
1,000万円未満 | 492 | 11.3% |
2,000万円未満 | 230 | 5.3% |
3,000万円未満 | 80 | 1.8% |
4,000万円未満 | 35 | 0.8% |
5,000円未満 | 23 | 0.5% |
1億円未満 | 36 | 0.8% |
1億円以上 | 11 | 0.3% |
未回答 | 16 | 0.4% |
合計 | 4,338 | 100.0% |
以上のように、ほとんどの行政書士の年収は500万円未満であることがわかります。
しかし全体のうち10%程度の人が1,000万円以上の売上があり、中には1億円以上売り上げている人もいるところを見ると、まさにピンキリといった印象です。しかしこれはあくまで個人差であり、性別による差ではありません。
男女別のデータはありませんが、通常女性だからという理由で年収が低くなることはないでしょう。
ただし、一般的に未だに女性のほうが男性よりも家事や育児などの負担が大きいことが多いため、そういった部分が収入差につながることは考えられます。
行政書士の男女比率
日本行政書士会連合会が発行する月刊日本行政の2023年6月号によると、令和5年4月末日時点での登録者数51,312人のうち、男性が43,281名、女性が8,031名であるとのデータが出ています。
▼行政書士登録者数
合計 | 男性 | 女性 | 女性の割合 | |
令和4年4月末日 | 50,472名 | 42,788名 | 7,684名 | 15.22% |
令和5年4月末日 | 51,312名 | 43,281名 | 8,031名 | 15.65% |
行政書士登録している人のうち、女性はたった15%程度しかいないと聞くと、かなり少ない印象を受けるかもしれません。しかし、1年前の同じ時期と比較すると、わずかではありますが増えているのも事実です。
行政書士試験の男女比率
行政書士試験の受験者、合格者の割合については以下のとおりです。
▼受験者数
合計 | 男性 | 女性 | 女性の割合 | |
令和3年度 | 47,870名 | 33,133名 | 14,737名 | 30.78% |
令和4年度 | 47,850名 | 32,627名 | 15,223名 | 31.81% |
▼合格者数
合計 | 男性 | 女性 | 女性の割合 | |
令和3年度 | 5,353名 | 3,900名 | 1,453名 | 27.14% |
令和4年度 | 5,802名 | 4,296名 | 1,506名 | 25.95% |
合格者数の割合こそ前年度より減少しましたが、受験者数、合格者数ともに女性が増えています。
以上のことから、行政書士という職業に興味を持つ女性や目指す女性が増えていることがうかがえます。
女性が行政書士になるメリット
女性が行政書士として働くことや行政書士を目指すにあたってメリットといえることはたくさんあります。
ここでは、女性が行政書士になるメリットについて紹介します。
自由な働き方ができる分選択肢が増える
一口に行政書士といっても働き方はさまざまで、主に以下のような働き方があります。
- 独立開業
- ほかの行政書士事務所に勤める
- 他士業事務所に勤める
もっとも多いのは独立開業です。
開業するためにはパソコンやプリンター、電話などの最低限の設備があればよく、スペースさえ確保できれば自宅でも開業できるため、家庭との両立しやすいというメリットがあります。
そのほか、ほかの行政書士事務所や他士業事務所に勤めるといった選択肢もあり、行政書士になりたいが開業は考えていないという人でも行政書士として活躍できる場はあります。
女性行政書士が少ないため重宝されることがある
女性行政書士の人口は徐々に増えつつあるとはいえ、現状ではまだ少ないため重宝されることが多々あります。
行政書士が扱う業務の中には、例えば離婚関連の業務などデリケートな問題に関わるものが多く、女性行政書士のほうが相談しやすいと感じる相談者は少なくありません。
同性である女性はもちろん、妻の気持ちがわからない男性があえて女性行政書士に相談したがるケースもあるのです。
子育て中でも働きやすい
まだまだ多くの子育て中の女性が、仕事との両立に悩まされているのが現状です。
行政書士の場合、働き方によっては子育て中でも生活に合わせて仕事ができます。
ほかの事務所に勤めている場合は子連れで仕事することには限度がありますが、自宅で行政書士事務所を開業した場合は、子どもや家庭を優先しながら仕事にもしっかり打ち込めます。
例えば、子どもに合わせて休みをとることや子どもを遊ばせながら仕事をすることなども可能です。
顧客との約束などが入っていないかぎり、自分の都合で稼働できるところは子育て中の女性にとって魅力的なのではないでしょうか。
また、子育て後は仕事優先のスタイルに切り替えることも可能です。
まとめ
行政書士の女性の割合や収入、働きやすさなどについて解説しました。
コラムの中でも述べたとおり、実際に行政書士として活躍している女性はまだまだ少ないのが現状です。
しかし、世の中は女性行政書士を求めています。
どこかに雇われる働き方ではなく自分で仕事をしたい人や、自由な働き方を希望する人は、ぜひ行政書士を目指してみてはいかがでしょうか。
関連コラム:行政書士とは?資格取得のメリットや仕事内容をわかりやすく解説!
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