【行政書士 実務家インタビュー】松田行政書士事務所 松田 昌訓様
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松田行政書士事務所 松田 昌訓様にインタビューを行いました。
行政書士業務の内容やスケジュール、独立開業までの経緯など詳しくご回答いただいています。
行政書士試験に挑戦している方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
元々は、全然違う職種の仕事をしていました。
その中でトラブルがあり、法律に関して無知だったこともあり、会社を辞めるまでに相当な苦労を強いられました。それがきっかけで、法律に興味をもち、転職。
司法書士事務所で働いていたのですが、その事務所と関わりのある行政書士事務所が何件かあり、行政書士業務について興味を持ちました。
主にどのような業務をされているのですか?
大きく分けると ①事業者支援 ②相続遺言支援 の二つに分かれます。
①の事業者支援は、独立・開業に関する相談から、会社設立、創業融資のサポート、各種営業許可の申請など、独立開業希望者を継続的に支援しています。
②の相続遺言支援は、遺産分割協議書の作成や、相続人調査、遺言の作成サポートなどを行っています。
1日の簡単なスケジュールを教えて下さい
以下は一例です。
8:00~9:00 | YouTube動画の撮影・アップロード、メール返信など |
9:00 | 事務所開店。スタッフへの指示、担当業務の書類作成など。 |
10:00 | 建設業開業希望者との面談 |
11:00 | 遺言作成希望者との面談 |
12:00 | お昼休憩 |
13:00 | 産業廃棄物収集運搬業の予定地視察のため外出 |
14:00 | 役所にて書類取得 |
15:00 | 事務所にて担当業務の書類作成など。 |
16:00 | 創業融資サポート希望者との面談 |
17:00 | 事務所閉店。帰宅。 |
仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい
仕事の魅力は、「お客様の声がダイレクトに届く」という点です。
営業許可の取得や、融資の成功など、お客様からとても感謝してもらえます。
また、遺言を作成するお客様については、「これで肩の荷がおりた」と泣く方も結構います。
そういった感動を共有できたときに、仕事のやりがいを感じます。
印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい
クラフトビール製造のための、酒造免許の申請がとても印象に残っています。
かなりイレギュラーな形での酒造所の設置となり、関係法令をクリアできるのか、一から各行政機関を周り、問題がある部分を、お客様と一緒にクリアしていきました。
無事に税務署から酒造免許が交付されたときには、一緒に立ち会い、感動を共有できたことが、とても良い思い出です。
また、その酒造所のクラフトビールを飲んだときにも、その味に感動し、この酒造所の立ち上げに関われたことを、いまでも誇りに思っています。
なぜ独立開業をしようと考えたのですか?
独立開業自体は、ずっと興味がありました。
行政書士の資格を取った時に、「ひとまず開業してみて、ダメなら司法書士事務所に戻って司法書士資格の勉強をしよう」と、考えていたため、あまり躊躇は無かったです。
開業後、最も苦労されたのはどのような部分ですか?
開業資金がほぼ無かったため、開業当初は資金繰りに苦労しました。
開業時に購入したのは
①中古のノートパソコン(フリマアプリで約2万円で購入)
②A3対応の複合機(ネットショップで約2万円で購入)
のみ。電話は携帯のみ、FAXはインターネットFAX、看板や名刺は自作。
とても事務所と言えるような状態ではありませんでしたが、当時はワクワクした気持ちの方が大きく、あまり気にしていませんでした。
しかし、今振り返ると、あんなやり方は絶対にオススメできません。ある程度の開業資金は、やはり大事だと思います。
今後の展望等がありましたら教えて下さい
地元である沖縄県読谷村に絞って、事務所の広告やブランディングを、最近は重点的に行ってきました。
具体的には、看板を4か所設置、チラシポスティングを毎月1万部実施、YouTube広告、公民館での無料相談会の実施、役場内での動画やパネル広告など、近隣の他の士業事務所に比べると、かなりプロモーション活動は積極的に行っています。
おかげ様で近隣エリアからはかなり認知度が上がっていると思います。
しかし、まだまだ士業事務所は一般の方には敷居が高く感じてしまうので、もっと相談をしやすいようなイメージ作りや、それを伝えるプロモーション活動の必要性を感じており、今後の課題だと考えています。
これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします
行政書士の業務は、資格勉強中に想像するよりも実はたくさんあります。
どんな業務があるのか、自分に向いていそうな業務はどれか、などを調べたり考えたりすると、開業後のイメージができ、資格勉強のモチベーションも保ちやすいと思います。
是非、頑張ってください!
この記事の著者 松田行政書士事務所 松田 昌訓(まつだ まさくに)
法律の重要性を身をもって実感したことから、法律に関わる仕事がしたいと思い、司法書士事務所での仕事に転職。
その後行政書士試験に合格。
それに伴って退職し、地元沖縄県読谷村にて事務所開業。
趣味はお酒とバレーボールとプロ野球(中日ファン)。