【行政書士 実務家インタビュー】Asocia行政書士法務事務所 播磨 史雄様
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今回は、Asocia(アソシア)行政書士法務事務所の播磨史雄様にインタビューを行いました。
行政書士業務の内容やスケジュール、独立開業までの経緯など詳しくご回答いただいています。
これから行政書士を目指す方は、ぜひ参考になさってください。
目次
なぜ資格を取得しようと思ったのですか?
高校時代から漠然と抱いていた『人の役に立つ仕事がしたい』という想いがあったことが、資格の取得に結び付きました。
安直ではありますが、法律を学べば何かしら人の役に立てるのではないか、という思いから大学の法学部へ進学を決めました。
恥ずかしながら当時の私は、弁護士以外に法律に関する資格があることを知りませんでした。大学に進学してから『行政書士』『司法書士』『社会保険労務士』などの資格がある事を知りました。
大学生の時に、実際に司法書士事務所にてアルバイトをする機会があり、この経験をうけて司法書士を目指し勉強をはじめました。在学中に合格は叶わず、卒業後も勉強を続けていましたが、残念ながら合格することができませんでした。
その後、就職した税理士事務所で仕事をしていくうちに、行政書士の仕事内容に関わる機会がありました。業務内容に興味を持ち、調べていく内に、行政書士の資格を取得したいという思いが芽生えました。
そうして、行政書士の試験を受験し、1回で合格することができました。
主にどのような業務をされているのですか?
主に、外国人の在留資格を取り扱う業務をメインに行っております。
現在は日本で働く外国人労働者の方が増えており、さらに国際結婚をする方も多くなってきている状況です。当事務所にも連日多くの相談やご依頼をいただいております。
また、法人からの依頼として株式会社などの法人の設立、建設業許可、産業廃棄物収集運搬許可、宅建業許可、酒類業免許、古物商許可、農地転用、開発許可などの多岐に渡る許認可申請も取り扱っております。
個人のお客様からは相続、遺言書作成や成年後見などの依頼を取り扱っております。
1日の簡単なスケジュールを教えて下さい
9:00 | 出勤:メール・チャットワークなどの確認、返信など |
9:30 | ミーティング:業務についての進捗状況と連絡事項などの確認 |
10:00 | 外訪:クライアント先にて依頼案件の相談や打ち合わせ |
12:00 | 昼食休憩:昼食中に入管法等の改正情報のチェック |
13:00 | 外訪:官公署へ出向き、書類の収集や提出など |
16:00 | 書類作成:関係法令を調査後、官公署にて取得した書類を元に許認可申請に必要な書類作成 |
18:00 | 打ち合わせ:夕方に時間のとれるクライアントとの相談など |
20:00 | 帰宅 |
仕事の魅力ややりがいを感じる時を教えて下さい
ご依頼いただくお客様にとっては許認可が取れなければ、今後の人生設計が崩れてしまいます。お客様は私に藁にも縋る思いで相談に来ます。
お客様の依頼を受けて、私たちは専門家として法的知識、判例や経験などを駆使し、官公署の窓口にて職員の方と協議に協議を重ねるなど誠心誠意を込めて対応しています。
そうした苦労の末に勝ち取った許認可の証書をお客様へお渡しさせていただく際、満面の笑顔の「ありがとう」をいただくことが、とてもやりがいを感じる瞬間であると同時に、これこそ行政書士の仕事の最大の魅力だと思っております。
印象に残っている仕事・案件のエピソードがあれば教えて下さい
日本人の方と結婚された外国人の方が、重い病気になってしまった年老いたお母様を母国から呼び寄せたいという案件がありました。
お客様は母国にいるお母様のお話をする度に涙を流され、心をひどく痛めていた案件でした。
とても難易度の高い案件ですが、お客様との何度も綿密な打ち合わせを重ね、必要と思われる最大限の資料の収集と作成を行い、申請をしました。
審査が完了するまでの間、まるで自分事のように不安を感じていました。もしも、認定が下りなければ病気の年老いたお母様は母国で1人でどうなるのだろうと。
結果として、無事に認定が下りたときは大きな達成感を感じました。
お客様からはとても感謝され、今でも当事務所を信頼してくださって依頼を頂戴しております。
なぜ独立開業をしようと考えたのですか?
元々独立願望が高かったため、どこかの事務所に所属するということを考えていませんでした。
今思えば無謀だったかもしれませんが、独立開業することは自身の目標でしたので、開業する前に書籍で行政書士の開業の本を読み漁り、首都圏で既に活躍されていた同年代の行政書士の先生から、直に開業のお話を聞く機会を積極的に設け、勉強させていただきました。
実務の経験はなかったのですが、一大決心をして独立開業する道を選びました。
開業後、最も苦労されたのはどのような部分ですか?
一般の方々の『行政書士』に対しての認知度は想定していたよりも高くありませんでした。
様々な方とお会いする機会を得るために交流会に出席し、名刺を配って顔をとにかく売ろうとしてきましたが、行政書士=各種許認可申請を行う人、ということに結びつく人はほぼ皆無だったように思えます。
1件の仕事を受任するために、相手の立場に立って考え、何を求めているのか。試行錯誤し、1件の仕事を受任する。ということが、最も苦労した点だったように思います。
これから資格取得を目指している方へメッセージをお願いします
行政書士の仕事は、当事務所が行っている業務以外にも多岐に渡ります。
そして、行政書士という資格は他のスキルともとても相性が良い資格です。
例えば、英語が得意な方でしたら、外国人の在留資格の業務はとても相性が良いですし、簿記の資格がある方は企業の会計記帳の業務を行うなど、とても実用性の高い資格です。
現在のスキル+αと考えている方にとても良い資格だと思います。
また、『人の役に立てる仕事』というのはいうまでもありません。
行政書士試験合格を目指して本的な法律の知識を身に付けるということは、行政書士として仕事をするうえでも必ず役に立つと同時に、自身のビジネスチャンスを広げていく手段にもなります。
受験勉強頑張ってください。
この記事の著者 Asocia(アソシア)行政書士法務事務所 播磨 史雄
事務所として主な取扱の多い業務は外国人の在留資格の業務がメインではありますが、株式会社や一般社団法人などの法人の設立、建設業許可、産業廃棄物収集運搬許可、宅建業許可、酒類業免許、古物商許可、農地転用、開発許可などの多岐に渡る許認可申請も取り扱っております。
個人のお客様からは、相続、遺言書作成や成年後見の依頼も業務として行っております。
大都市圏内の事務所と異なり、地方では、当事務所のメイン業務の外国人業務以外の業務をお願いされる案件もあります。メイン業務以外にも様々な案件にも対応してきた実績と経験が豊富だと自負しております。
そうしたメイン業務以外の案件がメイン業務で活かせるときもあり、世の中に無駄なことはないと実感しております。