国内最大級の行政書士法人を運営する株式会社アーリア代表 森本楽様 特別インタビュー!
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国内最大級の行政書士法人、株式会社アーリアの代表をされている森本楽様に特別インタビューを行いました。
アーリアグループは、行政書士法人として自動車業界に関連した業務を全国規模で展開しています。
歴史も長く、行政書士法が施工される前の1949年から代書を行っている企業です。
今回はアーリアグループの事業内容や会社として大事にしていること、一緒に働きたい人の特徴などを詳しくご回答いただいています。
これから行政書士を目指す方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
アーリアグループについて改めて教えて下さい
アーリアグループの中心は「行政書士法人きずな神戸」と「行政書士法人きずな東京」です。
自動車の登録手続きのみに特化している行政書士法人です。
以前、許認可も売上の2%ぐらいはあったんですが、ある事件がありやめました。
僕自身が代表者になった後に社員が法律違反を犯すという事件が起こったためです。
今後、事業を発展させていく上で、そういったリスクを補填できるだけの体制づくりを目指すか、やめるかといった時に、もう自動車に特化していこうと思い許認可をやめました。
今は行政書士事業としては100%自動車登録に特化している状態です。
現在は「株式会社アーリア」「株式会社アーリア物流」「行政書士法人きずな神戸」「行政書士法人きずな東京」の4つを合わせ、アーリアグループという総称で事業を行っています。
人材紹介の事業もやってらっしゃいませんでしたか?
人材派遣の事業については、以前取り組んでいましたが、現在は行っていません。
そこにリソースを割くよりも、「自動車の登録」の事業で川上から川下までやっていきたいという思いがあるためです。
例えば、外車メーカーが日本に進出してきたときに、販売網を持たずにWebで新車を受注して登録をして納車する、というのがこれからの販売店さんの流れになってきます。
そうなると、海外メーカーが出てきたときに登録するネットワークがありません。
そんな時に我々に声をかけていただいて我々がその部分の登録をします。
登録を依頼するまでの購入者様との書類の打ち合わせや説明、書類のチェックは本来国産ディーラーであれば営業マンがされているわけですが、そこの部分を私たちが担っています。
そういった書類を整えるところから登録をするところまで、この一連の流れを全部請け負っていこうと動き出しています。
これらは株式会社アーリアでやっています。
車のリース会社さんでも東京に大手がたくさんありますが、合併したりすると、車の名義を必ず変えないといけません。
そういう手続きがたくさん発生するのですが、リース会社の営業の人がよく分からないまま調整しないといけません。
お客さんに連絡を入れて、「合併したので名義変更しないといけないのですが、全国に車が1000台あると全部やらないといけないんですよ」という説明からリース会社の営業がやっているんです。
でも慣れていないので、それはこちらに任せてもらっています。
リース会社の中に僕らが社員として行って、僕らが連絡していきます。
そして行政書士に依頼するところまでやります。
我々が「行政書士法人 きずな神戸」に発注するのか、別の行政書士に発注するのかはケースバイケースです。
きずな神戸が高い、他社が安いとなれば、同じサービスであれば別の行政書士に発注をするケースも出てきます。
あくまでもそのリース会社の人間として動くわけですから。そこはちゃんとした勝負ですね。
行政書士としては「きずな神戸」「きずな東京」で事業を行っていますが、それに付随する、あるいはそれまでのところについては、株式会社アーリアとして事業をやっています。
理念を重視されていると別のインタビュー記事で目にしたことがあるのですが、なぜなのでしょうか?
今も代表塾という勉強会をやっているんですが、目的と目標の違いというところに重きを置いて社員教育をやっています。
やっぱり事業もそうですし、「人としても目的と目標の違いをしっかりと分かったうえで歩んでいかないとだめだよね」というところが原点にあります。
なので、私たちの会社としても、「会社の目的があって」「ミッションがあって」「ビジョンがあって」「バリューがある」というような形で、あくまでもそれらに沿って判断していくということを非常に大事にしています。
代表塾はどのようなことをされているんですか?
そのとき僕が伝えたいことを伝えています。
年に4回、3ヶ月に1回全員受講することにしています。
対象は正社員約150名です。
代表塾という名前でやりだして4、5年目です。
これだけの規模の会社で社員と頻繁にコミュニケーションをとるのは結構珍しいですよね?
そうですね。
代表塾もそうですけど、「社員コンパ」という社員との交流会も行っています。
1対1で、年間100〜110日くらいやっており、リーダー以上は年に3回やっています。
最優先事項で、だいたい2時間程度です。
例えば、何か一つのことをやらないといけないという時に、「頼む」というシチュエーションが絶対ありますよね。
その時に社員と全然接していなかったら、「社長が何か言っているな」と、我関せずという雰囲気になってしまいます。
なので社員の話をよく聞くようにしています。
もともとは伝える側でしたが、今は10回聞いて1回伝えるくらいのイメージです。
年に1回必ず社員が受講する研修もあります。
1月2月で8回くらい丸1日かけてやる研修です。
ここで、自分の人生の目的とか目標に近いようなものを作りこんでいて、それを全部共有しています。
コンパの前に必ずその資料を見て、「3年後に年収700万円になりたいと思ってるんだな」「今結婚を目指してるんだな」「こういう人たちがこの人にとっては大事な人なんだな」と、見てからコンパに行ってその話を聞きます。
「3年後体重を80kgにする」とあると、「いけるの?何してるの?」というたわいのない会話もよくしています(笑)
本人が成りたい姿をまず作らせる、それを共有してそこに興味を持って聞いてあげる、そういうコンパです。
このような文化は森本代表が就任される前からあったのですか?
ないです。
盛和塾という経営塾に入っているんです。
稲盛和夫さんがやっていた経営塾で、そこでコンパのありかたというものをすごく学びました。
入塾したのが20年くらい前になるんですが、やっぱり飲み会を大事にしていて、稲盛さんと一緒に飲ませてもらった時に質問して、すごく叱られました。
叱られるだけで倒れそうになります。めちゃくちゃ怖いです(笑)
最初はこんなに数をやっていませんでした。
例えば、5人集めて、1年に1回2回やるイメージです。
でもそれだと僕の価値観を共有したいシチュエーションでも聞かないんです。
それだともう無駄だなと思いました。
1対1なら、時間がかかろうが、何かしゃべらないといけないという気持ちにもなるし、しゃべられてたら聞かないといけない。
このシチュエーションが大事なのです。
長いと社員も面倒くさいと思うかもしれないので、2時間1本勝負にしていて、2人でカウンターで飲みながら食べながらそういう話をしています。
喜ぶ人間もいますし、嫌がる人間もいます(笑)
その飲み会の日は、例えば今年1月から12月までの飲み会は去年の10月にみんなに伝えています。
ある師匠から学んだことで、社長としての時間というのは僕もあなたも一緒、24時間しかないと、24時間を自分にとっても会社にとっても有意義な時間にする必要が絶対にあるんだと。
どういう方と一緒に働きたいとお考えですか?
斜に構えない人ですね。
素直、明るい、元気というこの3つ。
もうこれしかないですね。
僕はそういう子に入ってほしいです。
例えば、新しいことにチャレンジする時に、中心になりそうなメンバーがいたとします。
でも新しいことをポジティブに受け取れない人はたくさんいるじゃないですか。
最初の段階でそういう人には入ってもらわない方がいいんです。
でも、こういうことでやると決めたときは、そういう人が大事になるんです。
まずは挑戦した上で、次のステップとして「これがだめだ」「あれがだめだ」と調整していく人の考えが必要になるわけです。
そういう切り分けもしています。
アリーアグループが他社と違うところはどのようなところにありますか?
理念とかミッション、ビジョン等にこだわりを持ってやっているところは他の会社とは本当に違うところだと思っています。
「人を大事にしよう」「人と人との絆を大切にしよう」というのが僕たちの一番根底にあるので、その理念に合わない人はやめてくれと言っているし、事業計画書にも書いています。
また、数字も大事にしています。
アメーバ経営を取り入れていて、社内を小さな組織に分けて、組織ごとに損益計算書を全部作ります。
毎月作ったものをベースにリーダーたちを1ヶ月に1回集めて、1対1で話をして全部オープンにしています。
予定も作らないといけません。
例えば、10月の予定というのは10月3日に作るのですが、今月の接待交際費は各所これでいいですかと確認します。
実績もまたオープンなので、超えるとみんなから「超えてる」と思われます。
それぐらい数字をちゃんと意識できる環境を作っています。
数字の報告は朝礼で行っていて、「今月の予定」「年初に立てた計画」「それに対して今月立て直した予定」「それに対して実績の進捗は今何%」といったことを各チームごとに発表しています。
その後に、僕が作っている事業発展計画書の読み合わせをして、フィロソフィー手帳も読んでいます。
フィロソフィー手帳とは?
許認可の問題が起こって会社が潰れるかもしれないという事態が一回起こりました。
考え方というものがどれだけ大事かということを言葉ではわかってましたし、知識も持っていたんですが、腑に落ちたのはその時でした。
なので、みんな何を大事にすべきかということをしっかりまとめて共有しています。
朝礼では1日1ページ担当が読んで、それに対してリーダーがコメントをし、僕が出てるときは僕もコメントします。
数字の追求も会社としては大事ですが、それと反対にある心の大切さというのを同時に学んでいかないと、会社は良くならないし続きません。
僕は会社の大きさも求めていきますが、続く会社というのを大事にしたいのです。
どういう方が行政書士として活躍できたり向いていると思われますか?
行政書士は、「自分の知識を大事にしたい」という生き方をしている人が多いですね。
「一生懸命勉強した知識を活かして仕事を増やし、自分の知識が必要な部分は自分の役割として残しておいて、従業員を増やしていく。」これが恐らく今の行政書士の人たちの大半の理想じゃないかなと思います。
僕の場合は、祖父がスタートしている会社です。
その後父がやって、その次に僕がやっている。
だからどっちかというともう社員の皆さんを食べさせていくためにどういう風にやっていかないといけないか、ということしか考えていません。
知識をつけるよりも、もっとその事業を伸ばす方にフォーカスしないといけないと思っています。
ですが、行政書士さんの場合は知識を売っていくわけですから、そこを学び仕事をしていくという動きが当然普通だし、そうあるべきだと思います。
ただし、例えば100人規模にしていきたいなら、経営者にならないと無理だと思います。
だからどこを目指すかによって変わります。
僕自身は何が幸せなのかと考えたとき、絶対に従業員が多い会社を自分でやっていける方が幸せだと言っています。
みんな根底には人の役に立ちたいとか、誰かから必要とされたいというものがあり、従業員が多い方がその数、可能性が増えると思っています。
10人よりも100人、100人よりも1000人、1000人よりも1万人のトップである方が、自分の時間はなくなるかもしれないけども、幸せ感は膨れ上がると考えています。
ご自身のそして会社としてのゴールはどこに設定されているんですか?
僕自身の人生のゴールは、葬式でたくさんの人が泣いてくれるイメージです。
会社としては、60歳で1000人になりたいと思います。あと11年。
そのロードマップを作り、そこに向けて動いて行っている最中です。
この記事の著者 株式会社アーリア 森本楽
大学卒業後、民間企業で働きながら行政書士資格を取得。
2009年アーリア行政書士法人の代表に就任。
2022年全国行政書士法人会の代表理事に就任。
顧客はもちろん従業員の時間もより豊かなものにすべく、代表塾の導入をはじめとした働き方改革を積極的に行っている。