合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

行政書士試験を目指した理由・契機

学部が法学部だったこともあり、行政書士という存在や行政への申請や届出をサポートすることが代表的な仕事であることは知っており、興味は持っていました。

大学卒業後、教育業界で長年働いていたのですが、職責が上がるにつれて、行政へのある申請や届出に関する業務にも関わるようになりました。

わかりにくい要綱などを読み解いたり、要件を満たすことを示すための資料集めや書類作成に忙殺されるなど、申請に至るまでには相当な苦労がありました。

しかし、望む結果が得られたときの達成感は格別でそうした経験から行政書士への転身を考えるようになりました。

深刻化しなかったであろう問題によって、不本意な結果に至った学生とも接する機会があり、何か具体的に助けになれない自分に無力感を感じたこともあります。早い段階から行政からの支援を受けられていれば、あるいは法律に明るい者のアドバイスを受けていれば……。

行政書士というと許認可申請のイメージが強いですが、あるとき、困っている方をサポートする分野で活躍している行政書士もいることを知り、人の支えにもなれる社会的な意義やニーズの高い仕事だと考えたことも理由の一つです。

アガルートアカデミーの講座を受講しようと思ったきっかけ

アガルートでの学習を始める前に、他校の通信講座に申し込んだことがありました。

当時は、仕事がかなりハードな状況だったこともあり、結局手を付けることもできずに受講期間が過ぎてしまいました。

当時の職場を退職したことを機に、学習を仕切り直すことにしたのですが、元のスクールに再受講を申し込む前に念のため一度改めて比較検討しようと、老舗・新興あらゆるスクールのWEBサイトを見て回りました。

その際に、WEBサイトに掲載されていた合格実績と合格すれば受講料全額返金+祝金贈呈という魅力的な特典に目が止まったのが、アガルートでした。

豊村先生の講義を見て、その場で申し込みしました。

合格体験記・学習上の工夫

アガルートでの学習を始めた時点で、本試験まであと9ヶ月間という状況でした。

標準のスケジュールからいえば、3ヶ月ほど出遅れた状態でしたので、少し焦りましたが、次のようなことを自分なりに心がけたり、実践するようにしました。

それほど特徴的なことではなく、すでに実践されている方も多いことかもしれませんが4つに分けて述べさせていただきます。

割り切ることを大切にした

豊村先生が講義の中で「最初は分からなくてもどんどん進めていき、ペンキを重ね塗りするように何度も繰り返すことが大事」とおっしゃっていました。合格を目指すうえで、これが一番重要だと思います。

学習を進める中で、どうしても理解が進まないテーマにぶつかることがしばしばありますが、私の場合はある程度の時間制限を設定。

それでもダメなところは「分からないものは分からない」と割り切って次に進め、繰り返していくことを心がけました。

講座の受講そのものについても同じで、例えば、将来的な実務のことも考え商法・会社法は講義の受講はしたものの、試験対策上はコスパが悪いので問題演習はほとんど行わず、憲法・民法・行政法を固めることを優先しました。

記述過去問解析講座もざっくり目を通して、どのように文章を組み立てていけばよいのかのメソッドを学ぶ程度にとどめました。

もったいないな、きちんとやらなくて大丈夫かなと思うこともありましたが、スタート時点で出遅れていることもあったので、何でもかんでも全部やろうとするのではなく、とにかく割り切って使うようにしました。

すぐ学習に取りかかれるように、また常に試験のことを意識するように環境を整えた

テキストや六法は本棚には入れず、机の上にファイルボックスを設置してそこに収納しいつでもすぐに取り出せるようにしました。

また、パソコンのブラウザを立ち上げたとき、最初にアガルートのマイページログイン画面が自動的に表示されるように設定しました。

自分を発奮させるようなフレーズを書いたものを机のすぐ見えるところに貼ったり、スマートフォンの待受画面で常に表示されるようにしたりすることで、常に試験のことを意識。

「絶対に合格しなきゃいけない。今踏ん張って頑張らなければいけない」ということを自分に言い聞かせるようにしました。

些細なことではあり、また、いささか根性論的な話ではありますが、こういった環境づくりも今振り返って考えてみれば、長い期間学習を持続的に行っていくうえでは大切なことだったと思います

情報の集約と対比は大切

最初は、サブノートを作ろうとしていたのですが、あれもこれもまとめないと落ち着かなくなります。

テキスト・六法・サブノートと三つの場所に情報が分散し、だんだん収拾が付かなくなってくるので、書き込みはテキストに一本化するように改めました。

どうしても頭に入らない部分は、図を書いたりして整理することがあると思うのですが、それもテキストとは別にせず、貼り付けるなどして、とにかく情報を集約したほうが便利です。

また、対比する項目を一度ですぐに目に入れられる状態にしておくということも、非常に大事だと思います。

豊村先生が講義の中で示された「c.f.(対比しておくべき項目)」や紛らわしい項目などを、最初はページ数だけ書き留めていました。

しかし、ページ間を行き来しないと反対項目のことを確認することができません。それが少し煩わしくなったので、途中から概要も書き込んでおくように心がけました。

例えば、行政法の秩序罰と執行罰であれば、秩序罰の箇所に執行罰の定義をメモしておき、執行罰のところに秩序罰の定義をメモしておくというイメージです。

手間はかかるのですが、ページ間を行き来せずに、どちらか一方を見るだけで、両方を一度にチェックすることができるようになります。

これらのことは最初から実践していたわけではなく、学習の過程で「最初からこうしておけば良かった」というもの。これから学習を開始される方の参考になれば幸いです。

学習に伴う出費は投資だと考えるようにした

受験できる模試は、片っ端から受験しました。

アガルートの直前対策講座はもちろんのこと、他校でも苦手分野の知識補完に使えそうな単科講座があれば、ためらわず申し込みました。

また、参考になりそうな書籍があればどんどん買うようにしました。

ただ、手を出したもの全てからしっかり元を取ろうと意識しすぎると、結局は全体が消化不良になってしまうので、必要なところだけ部分的に使うようにしました。

費やしたお金の額からするともったいなく思うこともありましたが、あれこれ手を広げすぎることはマイナスです。

すべては合格可能性を少しでも上げるための投資なんだから、最終的に合格というリターンを得られればいいのだ、と考えるようにしました。

入門総合講義のご感想・ご利用方法

複雑な内容を噛み砕き丁寧に解説されているところと、また話しぶりが快活で聞き取りやすいところが非常に良かったです。

テキストへの書き込みやマーキングが非常に多いことについては、最初は苦労しましたが、回を重ねるごとに、そうした作業を経ることが記憶の助けになることを実感しました。

また、判例の読み解き方を非常に丁寧に解説してくださっていたなどもあり、本試験では憲法・行政法の正解率が9割という非常に良い結果を出すことができました。

また、講義の構成が全体の総時間数ありきではない点も良いと思います。

全体で何時間と決められているタイプの講座だと、その時間内で講義を完結させないといけないため説明が駆け足になる部分があったりします。

しかし、入門総合講義ではそういうことがなく、テキストに記載されているほとんどの論点をすべて懇切丁寧に解説されていました。

短答過去問解析講座のご感想・ご利用方法

問題を解いては視聴、また次の問題を解いては視聴、という形で全体を通して受講しました。

マイページ画面で動画の視聴状況が見えるようになっていますので、問題演習の進み具合を視覚化できモチベーションの維持にもつながりました。

特に、すべての問題・選択肢について個別具体的に解説をされていたことがありがたかったです。

他校の答練講座を体験受講したことがあるのですが、主要な問題だけピックアップして解説しそれ以外の問題は「あとでテキストの解説を読んでおいてください」というような形でした。

これでは意味がないと思ったことがありましたので、この点は非常に良かったです。

加えて、チャプター分けされていることで、二周目以降の問題演習をする際に理解不足なところだけをピックアップして聞くことができることも良かったです。

記述過去問解析講座のご感想・ご利用方法

私の場合、受講を始めた時期の関係もあり、記述式問題の対策を始めた時期が少し遅くなりました。

そのため、記述過去問解析講座はざっと「どのように文章を組み立てていけばよいのか」というメソッドを学ぶ程度に留めました。

入門総合講義で豊村先生が、「○記マーク(記述問題での出題が予想される部分)」を付けたところ、別途申し込んだ総まくり記述80問攻略講座や直前ヤマ当てフェスで取り上げられた論点に絞って自分で問題を解きます。

そのうえで、誤った理解をしている部分や書き足りていない箇所を校正するように赤ペンで書き加え、それを直前までひたすら読み込み続けて試験に臨みました。

記述式問題には本番までずっと不安があったのですが、これらの講座等でチェックしていたところが、本試験で見事に出題されたおかげで得点を稼ぐことができました。

模擬試験のご感想・ご利用方法

自分がどの程度のレベルに来ているのかを知りたかったのと、記述問題でどのように採点されるのかを感覚的に掴みたかったこともあり、模擬試験は、成績採点が行われる他校のものを受験しました。

アガルートの模擬試験は予想問題として、直前期の最終チェックに活用しようと考えていたのですが、学習計画が最初の予定よりも若干遅れたこともあって直前期は短答過去問を解き

潰すことを優先したため、結果的に手つかずのまま本番を迎えました。

ちなみに、コロナウィルスの問題もあったので、会場で受験すべきかどうかは非常に悩みました。

せっかく受験するなら、本番に近い雰囲気で受験したほうが良いだろうと考え、7月頃から全9回すべて会場受験を選択。

ただ、受験できるだけ受験したので、不正解問題の復習を充分にできず少し消化不良になったところは反省点です。回数はもう少し絞っても良かったかなとも思いました。

逐条ローラーインプット講座のご感想・ご利用方法

準用関係など、条文を追っていくことで見えてくるものもあります。

条文だけに留まらず、特に重要な判例などを独自のレジュメを使って解説していただいたので、この逐条ローラーインプット講座は非常にありがたく、入門総合講義の復習にもつながりました。

あとから暗記に活用できるように塗り分けを指示されるところなど、復習への配慮もありがたかったです。田島先生が講義の合間に時折されるご自身のエピソードなども、良い気分転換になりました。

教材の使い方の問題なのですが、入門総合講義の中で六法にチェックを入れたものと、この講座で専用テキストに書き込んだものが分散される形になってしまったので、最初からこの講座のテキストにすべての情報を集約させれば良かったと感じました。

文章理解対策講座のご感想・ご利用方法

学生時代、現代文は得意科目だったので、最初は文章理解問題を楽観的に見ているところがありました。

ただ、プラスゼミなどで取り上げられた問題や過去問を解いてみると、思うように正解を導けず真っ青になったことを覚えています。

問題をフィーリングで解いてしまっているところがあり、うまくそれがハマって正解になる場合もあれば、そうでない場合もあったのが要因です。

政治経済社会もそれほど自信を持てるレベルではなかったので、文章理解はなんとしても得点源にしておかないといけない状況で、すがる思いで受講した講座でした。

田島先生はさすが大学受験予備校の講師もされているということで、問題へのアプローチが非常に実践的・具体的だったので、論理的に問題を解く手法を身につけることができ、正解率を大きく上げることができるようになりました。

プラスゼミのご感想・ご利用方法

通信でプラスゼミに参加しました。

ゼミで豊村先生が受講生に対して質問を投げかけられた際には、そこで一時停止をして、なんとか自分の言葉で答えを出せるように心がけました。

自分の言葉で説明できないのは理解が不十分な証拠ですから、それを明らかにできたのは非常に良かったです。

また、新型コロナウィルスの影響で、途中の数回はスタジオ収録に変更となりましたが、通常のゼミ時間以上のボリュームのある内容の濃い特別授業になりましたので、むしろありがたかったです。

ただ、一方通行の配信映像を見るのはやはり寂しいところもあり、ゼミに参加できる方がうらやましいなとも感じました。

できれば通信クラス参加者も、オンライン会議システム等を活用してゼミに参加できるような仕組みがあれば良いなとは感じました。

行政書士試験合格を目指す方へのメッセージ

私はそれなりの年齢になってからの初受験だったので、記憶力や集中力が若い頃よりも落ちていることを実感しましたし、何度も心が折れそうになりました。

また、法学部出身とはいえ、実質的には初学者の方と変わらないレベルだったので、「法学部を出ているくせに、なんでこんなにできないんだ。なんでもっと学生時代にきちんと学んでおかなかったんだ」と余計に苦しんだ面もあります。

それでも合格を果たせたのは「自分の意地や名誉に賭けて絶対に諦めてはいけない。

絶対に合格しなきゃいけないんだ」という合格への執念のようなものがあったからだと思います。

個人的な話になりますが、私が行政書士を目指したのは、冒頭に述べたような職業的魅力を感じてのことであると同時に、過去の色々な経緯やそこで感じた想いと決別して、新しい道に進む足がかりにもしたいという気持ちがあってのことです。

合格した今だからいえることなのかもしれませんが、合格への執念を維持する材料になってくれたという意味においては、過去の色々な経緯や、そこで感じた想いは無駄な経験ではなかったんだなと思います。

今、受験に向けて学習されている方々の中にも、色々な経緯や思いがあって、この試験にチャレンジされている方もおられると思います。

月並みではありますが、その経緯や思いを忘れず強い気持ちを持って続けてください。

執念深く続けてください。そうすれば、必ず道は開けてくると思いますし、それ以外に方法はないと思います。合格をお祈りしています。

講師へのメッセージ

豊村先生、9ヶ月間お世話になりました。一発合格を果たせたのは豊村先生のおかげです。

これからも先生の講義は、さらに多くの受験生を合格へと導いていかれることと思います。末永いご活躍を祈念しております。

先生の講義で使ったテキストは自分の努力の証として、一生の宝にしたいと思います。

受講されていたカリキュラム