行政書士の資格を目指す場合、資格取得後に未経験で転職ができるのか、転職を成功させるためにはどうすればよいのかなどは気になるところです。

この記事では、未経験での行政書士の転職の可否や、転職を成功させるためのポイントなどについて解説します。

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転職における行政書士取得のメリットは?

行政書士資格は、転職の際に活かすことが可能です。ここでは転職における行政書士取得のメリットについて紹介します。

組織に所属してもしなくてもどちらでも働ける

行政書士の資格を取る大きなメリットは、資格取得後に企業や士業事務所に所属して働く選択肢と、自分で独立開業する選択肢のどちらも選べることです。

転職を考えるとき、単に働く場所を変えたいのか、働き方そのものを変えたいのか、様々なケースがありますが、行政書士に合格することでどちらのケースでも対応できます。

とりあえずは勤務をした後で、行政書士として独立開業を目指すことももちろん可能です。

働き方の自由度が高いのは大きな魅力といえるでしょう。

副業が認められている会社の場合には、会社員として働きつつ、休日などを利用して行政書士業務を行うこともできます。

 法律系資格の中ではとっつきやすい

行政書士試験は、法律系の国家資格の中で、法律の学習経験がなくても取り組みやすい試験です。

司法試験や司法書士試験よりも難易度は低く、比較的合格しやすいため、社会人が働きながら試験勉強をすることもできます。

受験生も法律とは無縁だった人が多く、行政書士試験用のテキストなども法学初学者向けに作られているものが多いため、内容が難しすぎて途中で挫折してしまうリスクも低いと言えます。

資格取得までにかかる時間や費用も、司法試験や司法書士試験に比べて負担が少ない点も取り組みやすい理由のひとつです。

未経験で行政書士に転職は可能?

業務が未経験であっても、行政書士資格を取得して転職をすることは十分に可能です。

行政書士になる流れは、まず行政書士試験に合格し、その後に必要な書類をそろえて行政書士会に登録することで行政書士としての仕事ができるようになります。

 行政書士の資格は、学生が就職活動で自己PRに役立てるために取得するケース、独立開業を目指して社会人が取得するケース、社会人や求職者が転職活動に生かすために取得するケースなど様々です。

行政書士は比較的世間での知名度が高く、取得するのがある程度難しい資格として知られているため、資格を取得していることで学力や法律知識の高さをアピールできます。

業務としては未経験であっても、知識の高さを評価されるレベルの国家資格です。そのため、たとえ未経験であっても転職する際の大きな武器になります。

実際、受験者の半数以上が40代以上であり、一般的には転職が難しい年齢層となりますが、資格取得後は高望みをしなければ多くの人が転職できています。

資格を活かして転職を成功させるポイント

せっかく資格を取得したなら、転職に活かしたいものです。どうすれば活かせるのでしょうか?

行政書士資格をどのように生かせるかをアピールする

履歴書の資格欄に行政書士資格が記載されていれば、それ自体で一定の能力を示すことができてアピールポイントになりえます。

ただし、それだけでは採用側の企業や事務所にとって決め手になるとは限りません。

採用担当者が必ずしも行政書士の内容を知っているとは限らないため、行政書士資格をどのように採用側企業等の仕事で生かすことができるのかは、自分からアピールしなければ伝わりません。

志望動機などに絡めて、その企業等でどのように行政書士試験で学んだ法律知識等を活用することができるのか、具体的に説明することができれば、大きなアドバンテージとなりうるでしょう。

行政書士資格と自己分析をリンクさせる

資格の有無にかかわらず自己分析は重要です。

自分にどのような経験があり、どのようなことが得意なのか、どのような目標を立てているのかといったことをできるだけ具体的に書き出していきましょう。

そして、その自己分析の結果と、行政書士資格がどのようにつながるのかを説明できるようにしましょう。

なぜ自分が行政書士の取得を目指したのか、自分の特性がどのように生かせると思ったのかを明確に伝えることができれば、採用担当者もどのような人材なのかイメージしやすく、採用につながりやすくなるでしょう。

自己PRの仕方に不安があるような場合には、転職エージェントを利用するなどして面接の練習等をするのもよいでしょう。

行政書士資格が有利になる転職先3つ

行政書士資格が有利になる可能性が高い転職先は、下記3つです。

1.法務事務所
2.弁護士事務所
3.一般企業の法務部

1.法務事務所

法務事務所とは、行政書士や司法書士といった弁護士以外の法律事務を扱う事務所のことです。

行政書士が勤務として行政書士業務を行う場合、法務事務所、行政書士事務所、士業の合同事務所等で働くことになります。

法務事務所等では多くの場合資格者を求めているため、行政書士資格があることは採用につながりやすくなります。

ただ、待遇の良い事務所などは資格者の応募も多くなるため、資格以外の自分のアピールポイントを伝えられるように工夫しましょう

2.弁護士事務所

弁護士事務所で行政書士資格者が働く場合、通常はパラリーガル(法律事務員)として弁護士の助手のような立場で働くことになります。

自分が前面に出て働くよりも、縁の下の力持ちとしてサポート役に徹したいというタイプの人、裁判業務等に関わってみたい人などにとっては、パラリーガルとして勤務するという選択肢もよいでしょう。

パラリーガルにも法律知識があるに越したことはないため、弁護士事務所に就職する場合には行政書士資格があることはアピールポイントになります。

3.一般企業の法務部

行政書士試験で培った法律知識を生かして、一般企業の法務部で働くという選択肢もあります。

企業における法令遵守の重要性が高まる中、一般企業でも法律知識のある人材への需要は年々高まっています。

行政書士資格があることで、会社法や民法などの企業法務にとって重要となる法律をきちんと習得していることをアピールすることができ、転職活動に有利に働くでしょう。

どのような知識があるかを具体例を挙げて説明できるようにしておくと、より採用担当者に伝わりやすくなるでしょう。

行政書士になるなら転職前の取得の方がよい?

行政書士の資格を取得するのは、転職前がおすすめです。

転職活動をするにあたり、「行政書士資格を目指しています」と言うのと、「行政書士資格を持っています」と言うのでは、圧倒的に有利さが異なるからです。

ただし、募集している企業や事務所で資格取得を支援する制度があるような場合には、それを利用するのもよいでしょう。

転職活動と受験勉強を並行するのは精神的、時間的、経済的にも負担が大きくなってしまうため、余程今の職場にいることに苦痛や問題がある場合以外は、とりあえず今の職場にとどまったままで受験勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者 相賀 真理子 講師

北海道放送・テレビ神奈川の元アナウンサー。

家業の不動産業にも深く関わり、現在、不動産専門行政書士としても活動中。

元アナウンサーの表現力で「つまらない・わかりづらい」を「面白い・聴きやすい」に変え、最小の努力でしっかり合格を目指す「リケ女ならではの」合理的な講座を提供します。

Twitter:@marikoaiga
ブログ:相賀 真理子のブログ

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