行政書士試験の一般知識等科目は毎年変わる出題傾向に対応するため、過去の傾向や時事的な問題に注目することが必要です。

このコラムでは令和3年の行政書士試験に出題された、ふるさと納税とはどういったものかご紹介していきます。

ふるさと納税の概要や、おすすめの自治体について詳しく解説しますので、これから行政書士試験を目指す方やふるさと納税についてよくわからないという方は、ぜひ参考にしてください。

ふるさと納税とは？

ふるさと納税は、自分のふるさとや応援したい自治体に寄付ができる制度。

手続きをすると、2,000円の自己負担で応援したい地域の名産品や宿泊券などを受け取ることができます。

寄付金の使い道は、自治体のまちづくりや復興支援など、さまざまな使い道を指定することが可能です。

この制度は、本来自分の住んでいる自治体に支払う年金を、任意で選択した自治体に寄付することで、税金の還付や控除が受けられる仕組みとなっています。

寄付額が控除限度内であれば、2,000円を超える部分について税金が控除されます。

つまり、ふるさと納税は、寄付を通じて地域に貢献することができ、その対価として税制優遇措置が受けられる制度なのです。

ただし、控除上限額は寄付者の年収や家族構成などに応じて異なるので、事前にご確認ください。

ふるさと納税をやるなら何がおすすめ？

ふるさと納税をするなら、自分の好みに合わせて選ぶことができますが、もし迷ってしまった場合は以下の5つの自治体をおすすめします。

• 甲府市（山梨県）
• 日南市（宮崎県）
• 嘉麻市（福岡県）
• 度会町（三重県）
• 白老町（北海道）

それでは、それぞれの自治体のふるさと納税の魅力について詳しく紹介していきましょう。

甲府市（山梨県）

甲府市は、昇仙峡や美しい山々、そして四季折々の花が彩る自然豊かなまち。

葡萄や桃などの果物の日本有数の生産地としても知られています。

また、甲府市は武田信玄公や甲府城、文学の巨匠である太宰治や山崎方代など、歴史と文学のロマンに溢れた「甲斐の国」でもあります。

さらに、世界に誇る宝飾技術や印伝などの伝統工芸が栄え、その技術は大切に次世代に受け継がれています。

甲府市のふるさと納税の返礼品は多彩で魅力溢れるものばかりです。

果物の街として知られる甲府では、農園直送のシャインマスカットをはじめとするフルーツの返礼品が大人気。

また、伝統的な宝飾技術と若手クリエイターの感性を融合させたジュエリーも代表的な返礼品の一つです。

甲府市は日本ワインの発祥の地でもあり、甲州種やマスカットベリーAを使用した質の高いワインは定番の返礼品となっています。

そして、甲府の名物料理である、ほうとうやあわびの煮貝、湯村温泉郷での贅沢な宿泊体験も根強い人気。

寄付金は、歴史ある動物園の再整備・教育環境の充実・文化やスポーツの振興・医療や生活支援の充実など、地域振興に関連する事業に使われます。

≫山梨県甲府市のふるさと納税詳細はこちら

日南市（宮崎県）

宮崎県の南部に位置し、青い海と緑の山々に囲まれ、歴史と文化の魅力にあふれたまち、日南市。

温暖な気候を生かし、マンゴーなどの農産物や、380年以上の歴史を持つ芋焼酎「飫肥杉（おびすぎ）」の生産が盛んです。

近海カツオや遠洋マグロの水揚げも多く、海の幸・山の幸の宝庫として知られています。

日南市のふるさと納税の返礼品と言えば、まず日南市産の完熟マンゴーが挙げられるでしょう。

毎年品切れになるほどの人気で、ジューシーでとろけるような果肉、南国を思わせる芳醇な香り、濃厚な甘みが特徴です。

また、宮崎県のソウルフード「みやざき地頭鶏炭火焼き」も人気の返礼品の一つ。柔らかさと適度な歯ごたえ、臭みの少なさ、そして旨味の強さが人気の理由です。

そして日南市と言えば、温州みかん。

南国宮崎の太陽の恵みをたっぷりと浴びた温州みかんは、皮が薄くて果肉がたっぷりと詰まっており、コクと柔らかさが際立っています。

寄付金の使い道は、ふるさと活性化支援事業・子ども支援事業・高齢者生活支援事業など、地域の活性化や発展を支援するために用いられます。

嘉麻市（福岡県）

福岡県の中心に位置する嘉麻市は、豊かな自然と歴史を誇るまちです。遠賀川の源流や嘉穂アルプスに囲まれた美しい景観が魅力。

歴史的な名所も多く、沖出古墳や山野の楽、豊臣秀吉の一夜城伝説があります。

嘉麻市では自然を活かし、丁寧に作られる特産品が豊富で、生産者のこだわりが詰まった逸品揃いです。

観光産業も盛んな嘉麻市には、歴史ある小学校をリノベーションした体験型宿泊施設、「カホアルペ」があり、ご存じの方も多いでしょう。

嘉麻市のふるさと納税の返礼品は、地元で栽培されたシャインマスカットや、嘉麻市のブランド牛、嘉穂牛・赤崎牛が定番となっています。

嘉穂牛は糖蜜を飼料に混ぜており、これにより肉の旨味や甘みが増し、高品質の肉質を実現させました。

一方、⾚崎⽜は飼料にミネラル分を与える独自の飼育⽅法で育てられています。その結果、他では味わえない高品質で旨味のある赤身が生まれました。

また、日用品の返礼品も充実しており、詰め替え用の柔軟剤や台所用洗剤などの人気が高いです。

寄付金は産業振興のまちづくりや健康と福祉のまちづくりなど、地域の発展に活用されます。

≫福岡県嘉麻市のふるさと納税詳細はこちら

度会町（三重県）

度会町は、清流宮川が町の中心を流れ、自然豊かな山々に囲まれています。宮川は国土交通省の水質調査で何度も日本一になるなど、全国有数の清流として有名。

宮川周辺には鮮やかな茶畑の景色が広がり、宮川から立ち上る朝霧が名産の度会茶（伊勢茶）の味を豊かに彩っています。

多くの観光客が訪れる度会山地では、大自然に囲まれたハイキングコースが豊富で、山頂からの素晴らしいパノラマが人気。

このように自然に恵まれた度会町は、全国に誇れる特産品が揃っています。

度会町のふるさと納税の返礼品で高い人気を誇るのは、度会町で生産された度会茶のセットやブランド米ミルキークイーンです。

定番の返礼品には度会茶を利用したカステラや生餃子などが挙げられます。

また、清流宮川が育んだヒノキ材を使用したまな板、度会町産のコシヒカリから作られた米麴なども好評です。

集まった寄付金は、子育て支援の充実・高齢者福祉の充実・土地利用の推進と住環境の整備など、様々な分野に活用され、地域社会の発展に貢献しています。

≫三重県度会町のふるさと納税詳細はこちら

白老町（北海道）

白老町は、自然が豊かでアイヌ文化が息づく魅力的な町です。

その特徴は、美しい森と太平洋に囲まれており、白老牛や虎杖浜たらこなどの特産品、競走馬の生産地として知られています。

気候は穏やかで、夏は涼しく、冬の積雪もそれほど多くありません。

夏にはキャンプやカヌー、冬にはワカサギ釣りやスケートなど、季節ごとに様々なアウトドア活動が楽しめるでしょう。

近年の注目観光スポットは、2020年に開館した民族共生象徴空間（愛称：ウポポイ）。

アイヌ文化の復興・創造を担う重要な施設として、国内外の来訪者で賑わっています。

その他、豊富な湯量の温泉や透明度が自慢の倶多楽湖など、白老町は見どころ満載。

ふるさと納税の返礼品は、食品を中心に幅広い品揃えがあります。

特に人気が高いのは、ブランド黒毛和牛「白老牛」を使用したハンバーグや、ボイルズワイガニ・タラバガニ、虎杖浜加工のいくらです。

この他、虎杖浜加工の切れたらこや白老豚のブロック肉なども、リピーターの多い返礼品となっています。

全国からの寄付金は、アイヌ文化の伝承や活動、一次産業への支援、保育園や小中学校の改修などに利用されます。

≫北海道白老町のふるさと納税特設サイトはこちら

まとめ

ふるさと納税は、生まれたふるさとや応援したい自治体に寄付ができる制度。寄付することで、住民税の控除や所得税の還付を受けられます。

また、地域の名産品などを返礼品としてもらえるのはもちろん、寄付金の使い道も指定できる魅力的な制度です。

ただし、控除される金額は年収や家族構成によって異なるため、寄付前に控除限度額を確認しましょう。

寄付先に迷ったら、このコラムで紹介した5つの自治体を検討してみてはいかがでしょうか。