行政書士は将来性のある仕事?将来も長く活躍するための5つのポイント
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これから行政書士資格を取得しようとしている方にとって、行政書士の将来性は気になるところかと思います。
中には、インターネット等で「行政書士はオワコン」「ゴミ資格だ」などと、強い言葉を目にして不安を覚える人もいるかもしれません。
せっかく合格しても仕事がなければ意味がありませんし、逆に将来性があるなら勉強のモチベーションアップにも繋がるでしょう。
そこで本記事では行政書士の将来性に関して言及し、長く活躍できるのか?この先も需要がある仕事なのか?といった疑問を解消していきます。
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行政書士の仕事は将来性がある
結論から言うと、行政書士の仕事は後述するポイントを押さえれば将来性があり、長く活躍することも可能です。
行政書士の仕事は官公署に提出する書類の作成やこれに関連する各種事務の代行が主で、他にもかなり幅広く対応することが可能です。
しかしながら今では全国に5万人程の行政書士が存在しており競合は多いです。
廃業をしていく例もあり、また、AIの実用化が進むことで今後食べていくことができないのではないかと不安に思う方も多いでしょう。
確かに資格を取得しただけでは安泰とはいきません。
ただ、それは他のあらゆるビジネスでもいえることですし、行政書士に将来性がないという風評は間違いです。
行政書士の仕事に将来性がある理由
それでは、行政書士に将来性があるという理由を挙げていきます。
①業務範囲拡大の可能性があるため
他の職種もそうですが、AIによって仕事が代替できてしまい多くの人が職を失うのではないかといわれています。
2015年、日本経済新聞に掲載された野村総研とオック スフォード大学による共同研究結果では、行政書士が担っている仕事の多くはAIによって代替可能であるという結果が得られています。
ただ、同調査では現状、相手方とのコミュニケーションが重視される業務や定型的でないものに関しては代替が難しいということもわかっており、必ずしもすべての仕事がAIによってできてしまうわけではありません。
そして、行政書士はこれまでも業務が拡大してきたという背景を持っています。
入管に関する業務からそれに伴う国際身分関係の業務、行政不服審査法に基づく不服申立ての代理など、徐々に対応可能な範囲が拡張されています。
書類の作成に関しても2001年の法改正により独占業務として規定されましたし、2008年の改正でも代理権の範囲は広がっています。
今後も業務範囲の拡大、あるいは独占業務化などが進む可能性は十分にあるため、将来的に活躍の場が広がる余地はあるといえるでしょう。
②申請等に関する法改正は終わらないため
各種申請の方法や書類の作成方法、必要な手続などは法令で定められています。
そのため法令の内容が変更されたり新たにルールを設けたりした場合には、従来とは異なる方法で手続きを行わなければならなくなります。
これは書類作成を専門的に扱わない一般の方にとっては大きな負担であり、行政書士のようなプロに依頼したいというニーズに繋がります。
しかもこの法改正は終わることがありません。
常にその時代の社会情勢に適合する形で法律も変化するため、現状として最適な手続であったとしても、今後変わらないとはいえないのです。
③書類など業務の複雑化・専門化が進んでいるため
法改正とも関連しますが、近年は官公署へ提出する書類作成業務の内容が複雑化・専門化してきているといわれています。
高度な知識を要するケースもありますし、許認可申請に関しては企業の経営資源、財務状況などを把握したうえでアドバイスをしなくてはならないなど、コンサルに近い仕事を行うケースもあります。
こういった事実は、AIによって仕事が奪われにくいということを意味しますし、自身がスキルを磨くことで長く活躍しやすいということにも繋がります。
将来も長く活躍する行政書士でいるために大事なポイント5つ
それでは、行政書士として将来に渡り長く活躍するポイントを5つ挙げていきます。
- 得意かつ収益性の高い分野に注力する
- トレンドにも迅速に対応する
- やみくもに経費を使わない
- ICT活用
- 他業種の独占領域を侵害しない
1.得意かつ収益性の高い分野に注力する
行政書士がカバーできる範囲は非常に広いですが、あらゆる範囲を高いレベルでこなすのは困難です。
そこで、ある程度メインとなる業務を絞ると良いです。
ただしその絞り方が重要で、ポイントは「自分が得意な分野であること」「収益性があること」です。
特に収益性を判断するのは難しいかもしれませんが、感覚的に何となく考えるのではなく、競合の数や関連する市場の動向など、客観的な資料も用いながら評価していきましょう。
例えば、平均単価の高さでいえば開発許可や建設業許可申請、一般乗用旅客自動車運送事業認可申請、倉庫施設等変更登録申請、農地所有適格法人の設立、公共物用途廃止・普通財産払下申請、開発行為許可申請、工場設置認可申請などが有利といえます。
ただしその手続にかかる時間や、その他様々な事情も考慮しなければ実質的な収益性の高さを判断することはできません。
2.トレンドにも迅速に対応する
上記の内容は長い目で見た場合の分野選定ですが、そちらの分野を基盤としつつ、トレンドにも対応していきましょう。
例えば、昨今では、コロナの影響で補助金・助成金関連の申請はニーズが一時的に高まっています。
トレンドばかり追っていては安定的な活動はできませんが、今まさに求められているものへの迅速な対応で競合との差をつけられますし、認知度を高めるきっかけにもなり新規顧客獲得に効果があります。
3.やみくもに経費を使わない
当たり前ですが、収益がアップしても無駄な支出が大きくなると経営困難に陥ってしまいます。
これまで経営経験のない方がほとんどかと思いますが、開業する場合には自身が専門家として実務にあたるとともに経営者にもなるため、ビジネスとして成功させることも考えて行動しなければなりません。
そのためにも広告費の使い方や設備投資、その他様々な経費の使い方には注意しなければなりません。
自分一人で開業をしたとしても、ひとつの企業を経営している規模感で、慎重に意思決定していくべきです。
必要に応じて他の経営者のアドバイスを受けるなどして、ビジネススキルを磨きましょう。
4.ICT活用
AIの登場により、立場が危ぶまれる、という見方で捉えられることが多いですが、ITの発展はチャンスにも繋がります。
ICT活用は今後重要な意味を持ちますので、どんどん取り入れていくべきです。
なおICTとは「Information and Communication Technology」のことで、情報通信技術を用いて交流等の活発化を図ることをICT活用といいます。
そこでこの前提としてWebサイトは立ち上げ、ITツールの導入なども検討しましょう。
インターネット上での集客効果を高め、業務用ツールによって単純作業を自動化したり、コミュニケーションツールによるスタッフや顧客とのやり取りを円滑化したりなど、できることはたくさんあります。
5.他業種の独占領域を侵害しない
行政書士に独占業務があるように、弁護士や税理士、司法書士、社労士などにも独占業務があります。
そのため対応してはいけない範囲にまで手を出さないようにしなければなりません。
悪意を持って手を出さないことはもちろん、間違って違法行為を犯さないように留意しましょう。
悪質な場合にはペナルティを受け、行政書士として仕事ができなくなってしまいます。
長く活躍するためには健全な活動を心掛けましょう。
まとめ
行政書士の将来性に関して、不安を煽るような情報も多く見受けられますが、実際にはまだまだニーズがありますし今後も長く活動ができる職種です。
ここで解説した、長く活躍するためのポイントを押さえて仕事をしていけば、将来も長く安定的に行政書士としてやっていけることでしょう。
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