行政書士は「恥ずかしい資格」って本当?
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「行政書士は恥ずかしい」という言葉をネットなどで目にしたことはありませんか?
これから取得を目指そうとしている資格がそのように評価されているのを見かけ、本当に目指してよいのか不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
当コラムでは、行政書士は恥ずかしいと言われる理由や、逆に恥ずかしいというには無理がある理由、行政書士の魅力について解説します。
行政書士になるための勉強法についても解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。
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行政書士は恥ずかしい資格?
行政書士は決して「恥ずかしい資格」などではありません。
れっきとした国家資格であり、現在行政書士として活躍している人の多くは、努力を重ねて合格を勝ち取った人たちです。
しかし、中には「行政書士は恥ずかしい」と言う人が存在するのもまた事実です。
恥ずかしいと言われる理由には、以下のようなことが考えられます。
- 「行政書士は簡単になれる」と思っている
- 行政書士は稼げない、年収が低いと思っている
- 単なる妬み
結局は行政書士のことをよくわかっていない人や、自分が合格できなかったことを妬んでいる人の信ぴょう性のない言葉です。
行政書士試験は簡単に合格できる試験ではないため、毎年大半の人は落ちてしまいます。
しかし、本気で受験した人であれば「行政書士は恥ずかしい」などという言葉は出てこないはずです。
たいした努力もしていないような人が、「どうせ合格しても意味のない資格」だと自らを納得させるためにそのようなことを言っているのではないでしょうか。
「行政書士は恥ずかしい」と言うのは無理がある理由
前述のとおり、「行政書士は恥ずかしい」と言う人は一定数存在します。
しかし、行政書士がどのような資格なのかを考えれば、むしろ「行政書士は恥ずかしい」と言うのは無理があるのではないでしょうか。
ここでは、行政書士は恥ずかしい、と言うには無理がある理由について解説します。
行政書士は簡単になれる?
「行政書士は簡単になれる」と思っている人もいますが、そのようなことはありません。
法律系の資格の中では比較的取りやすい部類に入るとはいえ、行政書士試験は十分難関と呼んでよい難易度の試験であるためです。
過去5年間の合格率は以下のとおりです。
年度 | 合格率 |
令和5年度 | 13.98% |
令和4年度 | 12.13% |
令和3年度 | 11.18% |
令和2年度 | 10.72% |
令和元年度 | 11.48% |
ここ5年間の合格率は10〜13%を推移していますが、年によっては10%を下回る年もあります。
また、合格するためには600〜1,000時間の勉強時間が必要だといわれています。
初学者が一発合格を目指す場合、毎日2〜3時間は勉強しなければならない計算です。
毎年多くの受験生が働きながらどうにか勉強時間を捻出し、合格を目指していますが、並大抵の努力ではとても合格までたどり着けません。
当然、ただ1,000時間勉強すればよいというものではなく、正しい勉強法や対策も必要です。
さまざまなことを乗り越えた人だけが合格を手にできるのです。
以上のことを考えれば、とても「簡単になれる」とは思えないでしょう。
行政書士は年収が低い?
行政書士の年収は人それぞれであり、年収250万円の行政書士もいれば1,000万円を超えている行政書士もいます。
なぜなら、働き方や経験などによって収入が異なるためです。
例えば専業の人と副業の人では、専業で行政書士をしている人のほうが実務に時間を割ける分稼げる可能性は高いです。
また、ほかの行政書士事務所や他士業事務所に勤務するなら早い段階から安定した収入を得られますが、独立開業の場合、事務所が軌道に乗るまではなかなか収入が安定しません。
しかし、はじめから稼げない可能性があるのは行政書士にかぎったことではなく、ほかの業種でもいえることです。
令和4年に行われた厚生労働省の調査では、行政書士の平均収入は579.8万円であるという結果が出ています。
出典:行政書士 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
同じ年に調査された一般労働者の賃金が311.8万円だったことを考えると、必ずしも行政書士=年収が低いとはいえないのではないでしょうか。
独立開業でも、やり方によっては平均年収を大きく超えられます。
行政書士なんて目指す価値はない?
行政書士は目指す価値のある資格です。
努力して合格を目指すことや資格を取得してステップアップしようとする向上心は、恥ずべきものではなくむしろ誇るべきものです。
たしかに「行政書士は恥ずかしい」と言う人もいますが、それは自分が合格できなかった妬みにすぎません。
合格できない、本気で努力できないといったことが妬みの理由になることもあるのです。
たとえ試験に合格できなかったとしても、行政書士を本気で目指して勉強に明け暮れた日々は無駄にはなりません。
必ず何らかのかたちで活きてきます。
行政書士試験を受験するのであれば、ぜひ本気で取り組んでみてください。
もちろん、合格すればこれまでとは違った景色が待っています。
努力がすべて報われるとはかぎりませんが、自分の中の何かが確実に変わるはずです。
行政書士は恥ずかしい?行政書士の本当の魅力とは
「恥ずかしい」という人もいますが、行政書士は魅力のある資格・職業です。
行政書士の魅力は以下のとおりです。
- 学歴に関係なく目指せる
- 独立しやすい職業である
- 人の役に立てる
- 働き方が選べる
それぞれ解説します。
学歴に関係なく目指せる
行政書士は学歴に関係なく目指せます。
法律系の資格の中には受験資格に学歴がかかわってくるものもありますが、行政書士試験には受験資格がなく、申し込めば誰でも受験が可能です。
たとえ中卒や高卒であっても、合格すれば行政書士資格を取得できます。
現に高卒で行政書士資格を取得し、行政書士として活躍している人は数多くいます。
独立しやすい職業である
行政書士は独立しやすい職業だといえます。
実務経験がなくても、資格があればすぐに開業ができるためです。
また、開業するのにそれほど大きな費用がかからない点も、独立しやすいといえる理由のひとつです。
行政書士会への入会費や登録料、職印の作成などに20〜30万円程度かかりますが、あとはパソコンやプリンター、FAXといった最低限の設備が揃っていれば自宅で開業できるため、低コストで開業できます。
人の役に立てる
行政書士は人の役に立てる職業です。
例えば、行政書士の主な業務のひとつである許認可申請は知識のない人が自分で行うにはハードルが高く、できたとしても手間や時間がかかりすぎてしまいます。
しかし行政書士に依頼すれば、依頼人は手間や時間をかけることなく目的を果たせます。
また、相談にやって来る依頼者は、申請に対する不安や悩みを抱えていることも少なくありません。
書類の作成や申請といった事務的な部分だけでなく、依頼者の話に耳を傾け、心に寄り添うのも行政書士の重要な役目です。
行政書士は、依頼者にとっての希望になれる存在なのです。
働き方が選べる
行政書士の働き方は、大きく分けて以下の3つの選択肢があります。
- 独立開業する
- ほかの行政書士事務所や他士業事務所に就職する
- 副業として取り組む
独立開業すれば、誰に指示されることなく自分の好きなように仕事ができます。定年退職という概念がなく、生涯現役でいられる点もメリットといえるでしょう。
独立以外にも、ほかの行政書士事務所や他士業事務所に就職するという選択肢もあります。勤務形態は一般的な会社員と変わりません。
独立のような自由さはありませんが、先輩行政書士やさまざまな専門家の仕事ぶりを間近で見られるため、将来的に独立を考えている人におすすめです。
そのほか、副業として行政書士をしている人もいます。本業があるため収入面でのリスクが少なく、気軽に始められるのがメリットです。
軌道に乗ってきたら本業を辞め、行政書士一本でやっていくという選択肢もあります。
行政書士になるには
行政書士になる方法はいくつかありますが、行政書士試験に合格して行政書士になるというルートがもっとも一般的です。
前述の通り、合格率は10%前後で、ここ数年は10〜12%を推移しています。一度の受験で合格する人もいますが、2〜3年かけて合格する人が多い傾向にあり、中には5回以上受験する人もいます。
また、合格に必要な勉強時間は600〜1,000時間といわれており、ある程度法律の知識がある人で600時間、初学者なら1,000時間の勉強が必要です。
勉強の手段は以下のとおりです。
- 独学
- 予備校に通学する
- 通信講座を利用する
独学はコストをかけずに勉強できる方法です。
しかし、自分で計画を立てて勉強を進めていく必要があるため、効率の悪い方法で勉強してしまうおそれがあります。合格するまでに何年もかかってしまったり、途中で挫折してしまったりといったケースも珍しくありません。
通学タイプの予備校は費用が高額になる傾向にあります。
また、最近では通信講座のレベルが上がり、予備校を選択するメリットが減ってきています。
わざわざ通学しなければならないことが、非効率に思える人もいるでしょう。
そこでおすすめなのが通信講座です。
特に働きながら効率よく合格を目指すなら、どこでも講義が視聴できる通信講座はうってつけの勉強法といえます。
まとめ
以上、行政書士の資格が恥ずかしいと言われる理由や、逆に恥ずかしいというには無理がある理由、行政書士の持つ魅力について解説しました。
最後にコラムの要点をまとめます。
- 行政書士は「恥ずかしい資格」などではない
- 行政書士には本気で目指す価値がある
- 行政書士には「学歴に関係なく目指せる」「独立しやすい」などの魅力がある
- 行政書士になるには行政書士試験に合格する必要がある
行政書士は恥ずかしい資格などではありません。
むしろ、チャレンジしていることを誇るべき資格です。
ぜひ本気で目指し、合格を手にしてください。
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