技術士機械部門とは?資格取得のメリットを解説
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技術士は、20の専門分野に総合技術監理部門を加えた21部門から成り立っています。
技術士分野のひとつである機械部門とは、一体どのような資格でどんなメリットがあるのでしょうか。
今回のコラムでは、技術士機械部門について解説します。
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技術士機械部門とは
技術士機械部門は、主に設計に関する業務を行うのが一般的です。機械部門の技術者が携わる代表的な分野は、以下が挙げられます。
- 機械設計、設計工学
- 太陽光発電、熱・動力
- 風力発電、風車、油空圧機器などの流体機器
- 加工技術、設備生産、産業用ロボットなど生産システム
- 工場設計、構造解析・設計
技術士の基本情報はこちら:技術士とはどんな資格?受験資格・仕事内容・技術士になるまでの流れを解説
技術士機械部門の主な活躍の場
機械部門の技術士は、建設コンサルタント業界で活躍しているケースがほとんどです。
仕事内容は、トンネルや上下水道、発電プラントなどの公共事業の設計、安全管理・施工管理に関するものが多い傾向にあります。
一般企業に就職し会社員として実績を積み、最終的には独立・開業する技術士も多くいます。
なお、技術士にしかできない独占業務はありません。
技術士 機械部門の合格率
最新年度の機械部門の試験の合格率は以下の通りです。
第一次試験:35.6%(令和5年度)
第二次試験:18.0%(令和5年度)
出典:技術士第一次試験 統計情報、技術士第二次試験 統計情報
ご覧の通り、二次試験は一次試験に比べると合格率が低めです。というのも、二次試験を受けるには技術士補として4〜7年の実務経験を積まなければなりません。
働きながら資格取得の勉強を両立するのは至難の業です。資格取得までの道のりが長く受験者数自体が少なくなることから、二次試験の合格率は低くなっています。
関連コラム:技術士試験の難易度は?一次・二次試験の合格率全部門総合&部門別にまとめ
技術士機械部門を取得するメリット
「鉄道事業法上の設計管理者になれる」「消防設備士試験の筆記試験一部免除」など、技術士機械部門の資格を取得するメリットを見ていきましょう。
鉄道事業法上の設計管理者となることができる
鉄道の設計を行う場合、鉄道事業法において設計管理者が必要です。機械部門の技術士資格を持っていれば、設計管理者にもなることができます。
そのため、設計のコンサルティングや工事の施工を請け負う会社など活躍の場が広がるでしょう。
建築業法上の配置技術者になれる
機械部門の技術士は、配置技術者としても活躍できます。
そもそも、建築工事を行う際、その監督・管理を担う技術者を配置しなければなりません。
技術者には「専任技術者」「主任技術者」「監理技術者」の3種類があり、これらをまとめて、配置技術者と呼びます。
専任技術管理者になれる
建設コンサルタント業を行う場合、登録制度が必要となりす。
登録制度は、主に土木に関する21の登録部門の全てまたは、一部について建設コンサルタントを行う人が、一定の要件を満たした場合に国土交通大臣の登録を受けられる制度です。
登録制度を申請する場合、専任技術管理者の設置が必要となります。専任技術管理者は、当該部門の技術士でなければなりません。
機械部門の技術士は、建設コンサルタントとして登録する場合に専任技術管理者としての業務を行えます。
消防設備士試験の筆記試験一部免除
劇場やデパート、ホテルといった大型施設は、用途や規模、収容人員などに応じて、消防用設備は特殊消防用設備の設置が法律により義務づけられています。
そして、設置をする際に必要となるのが消防設備士の資格です。
機械部門の技術士が消防設備士試験を受ける場合、筆記試験が一部免除されます。
なお、消防設備士の資格は甲種・乙種に分かれていて、その中でも扱う消防設備の種類によって資格が細かく分類されています。どのような免除を受けられるのか、事前に確認しておきましょう。
労働安全コンサルタント試験の筆記試験一部免除
労働安全コンサルタントとは、労働問題について助言を行う国家資格です。
機械部門の技術士は、労働安全コンサルタントの筆記試験が一部免除となります。
職場の労働問題を改善して環境を良くしたい、という場合に役立つのではないでしょうか。
管工事施工管理技士 (1級・2級)の学科試験免除
管工事施工管理技士とは、配管工事に関する施工管理を行うための国家資格です。
機械部門の技術士は、管工事施工管理技士 (1級・2級)の学科試験が免除になります。
まとめ
技術士は、理系資格のなかでも最難関クラスといわれています。技術士資格を持っていることで、転職活動を有利に進められるかもしれません。
また、資格を取るという目標を掲げることで自己研鑽にもつながります。
「専門性を高めたい」「資格を取ってキャリアアップに役立てたい」という方は、技術士機械部門にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
関連コラム:技術士機械部門の試験対策に役立つ参考書7選
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