技術士資格が転職に有利だといわれる理由と主な転職先
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転職をきっかけに、技術士資格の取得を考える人も多いのではないでしょうか。
技術士資格を持っていれば、国によって技術的な能力が認められたことを転職活動でアピールできます。
しかし難関といわれる技術士資格を取得するには、膨大な勉強時間と努力が必要です。
本記事では、技術士資格を取得することが転職活動で有利になるのか詳しく解説します。
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結論からいうと、技術士資格を持っていると転職活動を有利に進められます。
「技術士は、知名度が低いから資格を持っていても役に立たないのでは?」という意見もあるでしょう。確かに、技術士は業種によって知名度に差があります。
技術コンサルタントや管理職など高い役職の人と接する機会が多い業種においては、技術士資格の有無は転職活動に影響するといえるでしょう。
技術士の仕事
技術コンサルタントのような立場である技術士の仕事は、助言や指導が中心です。
新製品を開発できる能力の高いエンジニアを必要とする企業への転職する場合、技術士資格の有無はあまり関係ないかもしれません。
このほか、下記のケースでも技術士資格が有利になるでしょう。
- 技術分野は同じでも、未経験の業種に転職する場合
- 技術分野は同じでも、エンジニアから技術コンサルタントに転職する場合
- 一般企業から官公庁に転職する場合
技術士の主な転職先
日本技術士会の資料によると、技術士の主な勤務先としてもっとも多いのが一般企業等で42.7%。次いで建設コンサルタント業となっています。
この数字から技術士は、登録者数が多い建設部門に関係する業種に限らず、その他の一般企業への転職にも役立つ資格だということがわかります。
また、官庁や地方公共団体で公務員技術士として働くのもキャリアのひとつです。
官庁 | 1.8% |
地方自治体 | 6.3% |
教育機関 | 0.5% |
独立行政法人等 | 1.2% |
公益法人 | 3.1% |
一般企業等 | 42.7% |
建設コンサルタント業 | 35.8% |
自営 | 8.6% |
技術士が転職に有利な理由
取得が難しい国家資格として知られている
業種によってバラつきはあるものの、技術士は合格率が10%台の難易度が高い国家資格です。
転職で必要になる職務経歴書の内容に説得力を持たせることができます。
希望者が多く競争率が高い企業への転職を考えている場合、他の応募者にはない優位性が必要です。
技術士資格は、国に認められた技術力の高さを効果的にアピールする武器になります。
技術士会で情報収集ができる
転職活動に情報収集は欠かせません。技術士資格を取得すると、日本技術士会に所属できます。
【日本技術士会とは】
1950年に設立された日本唯一の技術士による公益法人。技術士制度の普及や啓発を図ることを目的としている。
日本技術士会では、技術士のための研究会やワークショップなどが定期的に開催。
研究会やワークショップに参加すると、技術的な知識を得られるだけでなく、技術者同士のつながりから、転職のチャンスが広がる可能性も考えられます。
また、このような活動に参加することは、転職の面談で重要視されることが多い協調性やコミュニケーション力を磨くのにも役立つでしょう。
転職で見込める年収は?
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、技術士の年収は660~750万円となっています。技術士の年収は、企業規模が大きいほど高い傾向です。
企業規模 | 勤続年数 | 年齢 | 年収 |
10~99人 | 13.5年 | 52歳 | 606万円 |
100~999人 | 12.3年 | 43.7歳 | 669万円 |
1,000人以上 | 15.3年 | 39.9歳 | 752万円 |
国税局が発表した「民間給与実態調査」を参考に、技術士が転職する可能性がある業種の平均給与も併せて見てみましょう。
業種別では、「電気・ガス・熱供給・水道業」が824万円ともっとも高く、続いて「金融業、保険業」627万円、「情報通信業」599万円、「学術研究,専門・技術サービス業、教育、学習支援業」518万円となっています。
業種 | 平均給与 |
建設業 | 491万円 |
製造業 | 513万円 |
金融業、保険業 | 627万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 824万円 |
情報通信業 | 599万円 |
学術研究、専門・技術サービス業、教育、学習支援業 | 518万円 |
医療、福祉 | 401万円 |
農林水産・鉱業 | 297万円 |
これらの統計資料から、技術士資格を活かして大企業に転職あるいは、平均給与の高い業種に転職することで年収アップが期待できます。
また、技術士資格があれば企業に所属しながら副業として技術士業務を行うことも可能です。
今すぐに副業や独立を考えていない場合でも、いざという時の選択肢を持てることは仕事を続けていくうえで精神的な余裕につながります。
まとめ
難易度の高い技術士資格を取得すると、何より周囲からの信頼を高めることにつながります。
不安が多い転職活動の中で、自信を持てるようになるでしょう。技術士は、転職を考えている人におすすめの資格のひとつです。
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