技術士の全21部門一覧まとめ!選び方や受験者の多い部門TOP5を紹介!
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技術士は、科学技術に関する高度な専門的技術を持ち、それを応用して計画・研究・設計・分析・試験・評価などを行う技術者を指す国家資格です。
21と多くの部門があることから、「どの部門が自分に合っているのか」「部門が多すぎて専門分野がよくわからない」と迷っている方は多いのではないでしょうか。
本コラムでは、技術士の部門と各部門が扱う分野についてわかりやすく解説します。
技術士の部門の選び方や受験者の多い部門TOP5も紹介するため、興味のある方はぜひ参考にしてください。
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技術士の全21部門一覧
技術士の部門一覧は、以下のとおりです。
部門 | 扱う分野 |
---|---|
機械 | 機械設計、設計工学、ロボット工学、風力発電、産業用ロボットなど |
船舶・海洋 | 船舶の機能、設計、構造、性能および構造に関する事項、海洋機器に関する事項など |
航空・宇宙 | 航空機、ロケット、人工衛星、宇宙ステーション、飛行援助施設など |
電気電子 | 発電設備、電気機器、コンピュータシステム、情報通信ネットワーク、建築電気設備など |
化学 | 機能性セラミックス、電気化学関連製品、有機化学製品、高分子製品、エネルギー変換など |
繊維 | 紡糸、加工糸、編織、皮革、機能性加工技術など |
金属 | 金属材料、表面技術、表面硬化、熱処理、微細加工など |
資源工学 | 金属鉱物、石油、天然ガス、廃棄物の適正処理、環境の浄化に関するマネジメントなどd |
建設 | 地盤調査、コンクリート構造、河川構造物、空港施設、道路、トンネルなど |
土木水道 | 上水道、下水道、下水処理、水源環境、流域管理など |
衛生工学 | 水質管理、廃棄物・資源循環、空気調和、給排水衛生、建築物環境衛生管理など |
農業 | 畜産、作物の栽培、品種改良、食品安全、病害虫駆除など |
水産 | 漁法、水産機器、水棲生物生息場の環境、水産食品、水産土木など |
経営工学 | 生産計画、品質管理、物流、サービス提供、人材管理など |
情報工学 | コンピュータ化学、オペレーティングシステム、モデリング、システム理論、ネットワーク通信技術など |
応用理学 | 機器分析、物理および化学の応用、気象学、地質学、防災など |
生物工学 | 遺伝子工学、免疫工学、細胞の育種技術、環境微生物利用技術、細胞培養技術など |
環境 | 大気や水などの環境保全、地球環境保全、野生動植物、自然保護、自然教育、事業が及ぼす環境への影響など |
原子力・放射線 | 原子炉物理、原子炉システム、核燃料サイクル、放射線物理、放射線防護や利用など |
総合技術監理 | 上記20部門のいずれかを選択科目とする部門 ※多くは20技術部門の合格者、登録者が受験します |
表内で紹介した分野は、扱う分野の代表例のみ記載しています。
各部門についてより詳しい情報を知りたい場合は、公益社団法人日本技術士会が公開する受検申込案内などをご確認ください。
技術士の部門の選び方
受験する技術士の部門を選ぶときは、以下のポイントを意識することが重要です。
- 実務経験との関連性選ぶ
- 部門ごとの特性で選ぶ
- 過去の試験問題から選ぶ
- 試験対策を視野にいれて選ぶ
- 教育課程との関連性で選ぶ
実務経験との関連性選ぶ
技術士の第二次試験では、実務経験に基づく専門的な知識と能力が評価されます。
自身の専門分野や実務経験に関連する部門を選択するのが基本なため、受験者は自身の業務経歴をよく理解し、その中で培った知識やスキルを考慮することが重要です。
業務内容や担当したプロジェクト、使用した技術や手法などを整理し、自分と最も関連性の高い部門を見極めましょう。
部門選択は技術士としてのキャリアに大きな影響を与えるため、自分の知識と経験を最大限に活かすために慎重に選別し、準備を進めてください。
部門ごとの特性で選ぶ
21技術部門には、部門特有の内容や必要な知識があります。
例えば、建設部門では土木工学・施工管理に関する知識を問われますが、環境部門では環境問題への理解や関連法律の知識が問われます。
受験者は、自身の実務経験に合う部門を正確に把握することが重要です。
また所属する企業・関連団体によって異なる技術実績や専門知識が求められるため、過去の実務経験に照らし合わせ、その知識がどのように活かされるか再評価する必要があります。
過去の試験問題から選ぶ
適切な技術部門を選ぶためには、過去の試験問題を分析するのがおすすめです。
公益社団法人日本技術士会が公開する過去問題や試験要項の内容を知り、自分の得意分野やこれまでの経験に関連する問題が多い部門を選びましょう。
自分の強みを活かしやすい部門を選ぶことが、合格への近道となります。
試験対策を視野にいれて選ぶ
利用できる参考書や過去問題集を調査し、効果的な学習ができるか確認しましょう。
過去問題集が豊富に出回っている部門もあるため、比較的学びやすい環境が整っている部門を選ぶと合格に近づけます。
技術士試験は、おおよそ5年間程度で試験制度の変更があるため、最新情報を日本技術士会の公式ページで確認することも重要です。
また技術士試験の特性上、独学で学習を進めるのは非常に困難なため、通信講座や受験指導セミナーハウスなど自分に適した勉強法を探してください。
技術士試験では第一次試験と第二次試験で異なる部門を選択できるため、特に「第一次試験」に関しては合格に重きを置いた選択をするのも効果的です。
教育課程との関連性で選ぶ
文部科学省指定の教育課程(JABEEなど)を修了している場合、その課程に適した部門が指定されていることもあります。
そのため実務経験と教育課程を関連付けると、受験部門の選択を容易にすることが可能です。
またJABEE課程修了の場合、特定の部門に必要な知識が補填されることで、自分の得意分野を踏まえた受験ができます。
教育課程で得た専門知識により、試験科目も有利に進められるでしょう。
技術士の受験者の多い部門TOP5
受験者の多い部門TOP5
令和6年度の技術士試験において、受験者の多い部門TOP5は以下のとおりです。
【第一次試験の受験者数TOP5】
順位 | 部門名 | 受験者数 |
---|---|---|
1位 | 建設 | 8,681人 |
2位 | 機械 | 1,733人 |
3位 | 電気電子 | 1,355人 |
4位 | 上下水道 | 997人 |
5位 | 環境 | 862人 |
※総合技術管理部門に第一次試験はありません
【第二次試験の受験者数TOP5】
順位 | 部門名 | 受験者数 |
---|---|---|
1位 | 建設 | 13,298人 |
2位 | 総合技術監理 | 2,521人 |
3位 | 上下水道 | 1,562人 |
4位 | 電気電子 | 1,037人 |
5位 | 農業 | 892人 |
受験者層は大学生や新卒者、さらには転職活動中の多様な年齢層やバックグラウンドを持つ技術者で構成されています。
受験資格には制限がなく、年齢・学歴・国籍・業務経験等に関係なく誰でも受験できるため、実務経験のない学生や外国籍の方も挑戦します。
受験者は何らかのエンジニアリングや技術関連の職業に従事する人々が多く、特に合格後の活躍のしやすさから建設・機械・電気・電子・環境の分野における専門家が中心です。
最近では、オンライン教育の充実、社会人の学び直し,情報通信技術の普及などにより、自主的に資格取得を目指す理文系学生や新入社員が増加し、受験者層がさらに広がっています。
具体的には、受験者の年齢は10代から70代以上にわたります。
特にキャリアチェンジを考え始める30代から40代の中堅技術者が多く、実務経験が豊富なため、自身の専門性を証明したいといった意識が強いです。
近年では、若年層のチャレンジが増えており、第一次試験の認知度向上に伴って技術士資格の重要性が増していることが影響しています。
技術士試験を受験する動機
技術士試験は、以下の理由から受験する方がほとんどです。
- 専門性の証明
技術士一次試験合格をすることで、修習技術者(もしくは登録して技術士補となる)を示したい、自身の専門技術や知識の証明となり、キャリアのステップアップが期待できます。 - 収入向上
一次試験合格者(修習技術者)を示すことで、就職への切り札、資格手当の支給や昇進の機会が増えることから、収入面でのメリットが得られると考えられています。 - 社会的な信頼性の向上
社外の評価や信頼が高まるため、職務においてもより責任のある立場での業務を担うことができるようになります。 - 自己成長
一次試験の技術知識の勉強を通じて、包括的な知識や実務における問題解決能力が高まるため、個人の成長にもつながるとされています。
受験者の目的には、単に資格を取得するだけでなく、他の国家資格と比較しての競争力の向上を目指す動機もあります。
技術士資格(二次試験合格・登録者)は、他の資格に比べて独特の専門性を持ち、その取得を通じて業界内での地位を確立しようとする意識が強まっています。
建設部門の受験者が多い理由は?
技術士の受験者において、建設部門が多い理由はいくつかあります。
まず建設部門は社会インフラの基礎を支える職種で、2〜5位の技術部門はすべて建設部門を支える技術部門です。
例えば、上下水道部門、電気電子部門、機械部門など。総合技術監理部門は、少し役割が異なります。
経済活動において、建設部門を支える業務は重要な位置を占めているため、安定した求人があるのが特徴です。
特に建設業界において、技術士資格は非常に重視されており、特に建設コンサルタントや公共事業入札において必要不可欠とされています。
需要が高く、選択肢が多いことに加え、資格取得後のキャリアパスが明確なことから、建設部門の受験者が多いのが現状です。
ちなみに受験者数2位の「総合技術監理部門」は技術士資格の21番目の部門で、他の20部門とは別の専門性が求められます。
事業の継続性を前提に、事業環境のリスクマネジメントを経て、5つの管理視点で課題設定と解決策を提示。この経過で発生したトレードオフのマネジメント力が問われる資格です。
総合技術監理部門を20部門の上位資格と称する見解もありますが、上位下位という概念よりも、問われる技術者能力が異なるため注意しましょう。
総合技術監理部門を取得することで、より広範な視点から技術的問題を捉え、クライアントや組織のニーズに応じた戦略的な意思決定が可能となります。
他の分野の技術士資格を持つ人々とのコラボレーションが増え、幅広いネットワークを形成できる部門です。
さらに企業の経営層に近いポジションや、プロジェクトの責任者としての役割を果たす可能性が高く、キャリアアップを期待できるのも魅力でしょう。
これらの背景から、多くの技術士受験(登録)者が総合技術監理部門を選択し、自身の能力を更に高めようとしています。
まとめ
本コラムでは、技術士の部門について解説しました。
以下、コラムの要点です。
- 技術士の専門分野は21部門あり扱う分野が異なる
- 第一次試験、第二次試験ともに受験者数No.1は建設部門
- TOP5は順位は異なるがほぼ同じとなっている
技術士は科学技術範囲を網羅しているため、部門がたいへん多い国家資格です。
部門を選択する際は、紹介した選び方を参考にじっくり検討して選びましょう。
「どうしても悩んでしまう」と部門選びで迷ってしまう場合は、まずは各試験で人気の部門について調べるのがおすすめです。
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この記事の著者
北海道大学卒業後,工業用界面活性剤と食品油脂を製造する会社のプラントマネジャーを経て,大手製薬会社系列食品会社で食品素材の研究・開発ならびにテクニカルサービス業務を経験。
1994年に独立し,技術コンサルタント会社を創業,現在に至る。
平成28年,技術士(経営工学部門と総合技術監理部門を併願)試験を受験し,合格。
平成29年3月2部門同時登録。同年から技術士試験受験指導にも携わり,先達の導きもあり,4年間で数十名の受験生を支援する。
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