FP資格をどのように勉強して取得したらよいかで悩んでいませんか?

独学が良いのか、それとも予備校を利用するべきなのかは悩みどころですよね。

このコラムでは、FP1級・CFPという「FP試験の最難関資格」双方に合格した筆者が、FP試験の勉強法について解説します。

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ファイナンシャルプランナー試験は独学で合格できる?

はじめに、ファイナンシャルプランナー試験の種類ですが、国家試験であるFP技能士1~3級と、民間資格であるAFP・CFPがあります。

この章では、それぞれの試験について独学で合格できるかを検討していきます

FP3級:独学が十分に可能

まず、FP3級は独学でも十分に可能でしょう。

ファイナンシャルプランナー3級は、FP資格の中で最初に学ぶ入門レベルです。

合格率も40~80%と高く、国家試験の中でも簡単な方の試験だと言えます。

FP3級は、基本的な知識を問うような問題が多いですが、体系的に幅広いお金の知識を学ぶことが可能です。

勉強法としては、書店などに置いてある市販の教材を使用して学習することで対応できるでしょう。

具体的には、テキストと過去問を繰り返し勉強することで合格ラインまで到達できるはずです。

ただし、全く勉強しないのであれば不合格となるでしょう。

FP3級を通して、お金に関する基本知識が身につきますので、今後の生活の中でもきっと役立つと思います。

※関連リンク:ファイナンシャルプランナー3級に独学で受かる勉強方法&実技対策!

FP3級独学合格におすすめのテキスト・問題集6選

FP3級を独学合格するおすすめの参考書を4冊紹介します。
どれも分かりやすく、初めてFP3級を勉強する人におすすめです。

  • みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2022-2023年
  • 32日で完成! ’22~’23年版 ユーキャンのFP3級 きほんテキスト
  • うかる! FP3級 速攻テキスト 2022-2023年版
  • 一発合格! FP技能士3級完全攻略テキスト22-23年版

また、FP3級の勉強におすすめの過去問・問題集を2冊紹介します。

  • これだけで完成!’22~’23年版 ユーキャンのFP3級 きほん問題集
  • 2023年5月試験をあてる TAC直前予想模試 FP技能士3級

FP2級:独学も可能だが難しい

FP2級は、独学は不可能ではないですがそこそこ難しいでしょう。

ファイナンシャルプランナー2級は、FP3級に合格することもしくはFP関係の実務を2年以上経験していることで受験資格が得られます。

そのため、FP3級と比べ試験範囲も広くなり細かい論点まで問われるため、より専門的な知識を身につけなければなりません。

ファイナンシャルプランナー2級の合格率としては約20~60%ですが、FP3級の時よりも受験生のレベルが上がっていることは念頭に入れておく必要があります。

勉強法としては、過去問を徹底的に解くことが合格への鍵でしょう。

間違えたり苦手な分野の部分を自分でできるか、あるいはサポートが欲しいかによって独学か予備校か考えてみてもよいのではないでしょうか。

※関連リンク:FP2級は独学でも受かる?勉強法と実技対策も解説

FP1級:独学では困難

FP1級は、独学は大変難しいです。

ファイナンシャルプランナー1級は、FP技能士試験の中では最難関の試験ですので受験にあたってはそれなりの覚悟が必要かと思います。

また、FP1級の合格率は7%~18%と試験の回によっては10%も下回る難易度です。

受験資格は、FP2級に合格した1年以上の実務経験者もしくは5年以上の実務経験者となっており、普段からファイナンシャルプランナーと関わりのある仕事の人が受けることからそのレベルの高さが伺えます。

勉強法としては、過去問を中心としたテキストの活用で、とにかく過去問を解き間違ったところを、徹底的にテキストを使っての復習(アウトプット→インプット)を徹底的にすることが合格への近道でしょう。

独学で学習を進めるにつれて、中々理解できない問題や、苦手な分野も出てくることが想定されます。

特に、働きながら資格取得を目指すのであれば予備校などを利用してプロの力を借りることも検討してみましょう。

結果として、自分自身のモチベーション維持に繋がったり、合格への最短ルートとなる可能性もあるからです。

AFP:研修は独学でも十分可能

AFP資格は、独学でも十分取得可能で「AFP認定研修」に受かれば資格を取得することができます。

具体的には、提案書とよばれるものを問題文に従って作成し、合格基準を満たせば資格認定という流れです。

FP2級に合格すれば、AFP認定研修を受講することができますので難易度はFP2級と同じくらいだといえます。

ただし、提案書はキャッシュ・フロー(CF)表と呼ばれるものを作る必要があり、この表を通してFPとしての具体的な改善策やアドバイスなどを考えなければいけません。

そのため、FP2級程度の知識を有していないと作成するのはかなり難しく、完成させるにもそれなりの時間を要するでしょう。

したがってAFPを目指す場合は、FP2級試験に合格して知識を忘れない早めのうちに提案書を作成するのが良いかとおもいます。

受験後に期間が空いてから取得しようとした場合、知識が定着していないと独学では難しくなることも想定されますので、その点は注意が必要です。

ちなみに提案書の作成は、ファイナンシャルプランナー業務におけるライフプランの作成ですので、実生活や実務においても非常に役立つスキルですので、是非理解しながら進めてもらえればとおもいます。

CFP:独学では困難

CFP資格は、独学ではかなり困難でしょう。

CFPの難易度はFP1級と同等程度で、AFP認定者でなければ受験することができません。

FP1~3級の場合は、学科試験と実技試験の2つがあり両方に合格することで資格を取得できますが、CFP試験は6つの科目に分かれており、この6つすべてに合格することで「CFP認定者」となります。

試験は、相対評価となっており各科目ごとの上位30%~40%程度が合格となりますが、受験する人全員が「AFP認定者」ですのでそれなりの対策が必要でしょう

独学で勉強するのであれば、問題集と過去問を中心にひたすら問題に触れることが重要です。

CFP試験対策としては、問題はある程度パターン化されていますので傾向を掴むことが重要で、ボリュームや計算問題も多いため時間内に解くようにしておくことが合格へのカギかとおもいます。

また、問題集は解説付きのものを選ぶことをおすすめしますがどうしても苦手な分野がでてきた場合は、予備校などを利用するのも選択肢のひとつではないでしょうか。

※関連リンク:CFPの独学勉強法や勉強時間目安などを現役CFPが解説!

FP試験を独学で受験するメリット

ここでは、FP試験を独学で受験するメリット3選をご紹介します。

メリット1 お金がかかりにくい

まず1つ目は、お金がかかりにくいことです。

独学の場合、最低限テキストと問題集があれば勉強が可能です。過去問題は日本FP協会などで公開されているかと思いますので、活用しても良いでしょう。

書店に行くと、FP試験対策の本がありますので、自分が勉強しやすそうな参考書を検討してみるのも1つの方法です。

メリット2 途中で勉強法を変えるのが容易

2つ目は、途中で勉強方法を変えることが容易なことです。

予備校の場合、原則的に受講前に一括で受講費用を支払うため、途中で勉強法を変えるとなると、それまで支払った受講費用の一部が無駄になります。

一方、独学の場合は、無駄になるとしても購入した参考書やテキストの費用などのみで済むので、金銭的な意味でも勉強法を変えることが容易となります。

どういった勉強法が向いているかは人によってさまざまですので、色んな勉強の方法を試しながら、自分に合ったスタイルで学習できるのも独学でのメリットでしょう。

最終的にどういった勉強の仕方が効率よく理解できるのかを知ることも、難関資格を突破する上では大切なことです。

メリット2 時間を節約できる

3つ目は、予備校に通う時間を節約できることです。

予備校に行く場合、どうしても往復の時間がかかります。自分で学習を進められるのであれば、それに越したことはありませんし通う時間を勉強に充てることができます。

また、自分の好きなタイミングで勉強できるのも、独学だからできることでしょう。

FP試験を独学で受験するデメリット・注意点

FP試験を独学で受験するときのデメリットや注意点について3選ご紹介します。

デメリット1 教材選びが大変である

1つ目ですが、教材選びが大変なことです。

最近は、FP試験に関する教材やボリュームも異なります。そのため、書店に行き見比べることができる反面、どの参考書を選ぶのがよいか迷うこともあるかと思います。

特に、最初のほうは参考書の見当がつかずに時間だけが過ぎたり、購入したものが自分とは合わないといったことも考えられるため慎重に選ぶ必要があるでしょう。

その一方、予備校の場合基本的には予め決められた教材をその道のプロが選んでくれますので、その予備校の方針に沿って学習すれば良いことになります。

デメリット2 わからない箇所を解決しづらい

2つ目は、分からない箇所を解決しづらいことです。

解き方や中々理解できないときに、聞ける人が周りにいるかいないかの差はとても大きいです。

独学の場合、この分からない部分を自分自身で解決しなければいけませんので、時間がかかることが懸念されます。

また、法改正や試験に関する最新の情報などにもアンテナを張っておくことが必要です。

デメリット3 スケジュール管理・モチベーション維持が大変

3つ目は、スケジュール管理とモチベーションの維持が大変なところです。

独学の場合だと、色んな誘惑で気の緩みなどが起きたり、勉強の方向性に迷うことも珍しくありません。

忙しい中で、どうしてもスケジュール通りにいかない時や、日々のモチベーションの低下なども考えられます。自己管理やメンタル面をコントロールする力も必要でしょう

FP試験に独学で合格するコツ3選

①受験計画表を作る

まずはじめに「〇月の受験に向けて、大まかなスケジュールを立ててみる」ことが大切です。

FP資格によって学習の目安時間などがテキスト等に記載されているかとおもいますが、試験日までにどのくらいの勉強時間を確保できて、テキストや問題集をどのくらいの期間で解き終わるかなど計画してみましょう。

計画を立てる上で大切なのは、少し余裕を持たせておくことです。

計画を立てたとは言え、そのとおりに実行できないときもあるかとおもいます。あらかじめ無理のない範囲で作っておけば、いくらでも挽回がききます。

また、計画通り実行できたときには達成感がありますし、何よりモチベーションを保つことにも繫がるのではないでしょうか。

②毎日の継続を意識する

計画を立てたら、試験当日まで毎日少しでも継続して勉強することが大切です。

受験時代に心掛けていたのは、「勉強しない日を作らない」ことでした。

忙しい日でも、5分でもいいから継続することは勉強を習慣化する上でとても重要なことです。

また、独学の1番危険なところは気が緩みやすい点でしょう。最大の敵は自分自身と言われますが、独学においては己に勝つことも必要です。

これは、FP試験に限ったことではないとおもいますが、毎日の積み重ねは大きな力がつきます。

忙しい日でも隙間時間の有効活用や、どうやったら時間を捻出できるかを考えてみることで、工夫次第では時間を確保できるかもしれませんので試してみてください。

③周りに公言する

受験することが決まったら、周囲の人にあらかじめ試験を受けることを言っておくのも1つの方法でしょう。

これは筆者の経験談ですが、周りに言っておくことで周囲が配慮してくれるようになりました。

例えば、友人付き合いがある方にとっては、理由も告げずに何度もお誘いを断ることは相手もあまりいい気はしないでしょう。

ですが、経緯を伝えておくと少なからず配慮はしてくれるようになるはずです。

ただし、会社の人などに言う場合は、「仕事を優先していない」「転職を考えているのだろうか?」などという誤解を招くこともあるので注意してください。

公言することが、集中して勉強できる環境を整えることにもなりますので、すごく大事なことだとおもいます。

受験後に楽しみを考えておくことでモチベーションの維持にもなるでしょう。

何かを頑張っている人はどんなときでもカッコイイですし、知らず知らずのうちに周囲にも勇気を与えているはずです。

是非、受験が決まったら「挑戦すること」を周囲に伝えてみてはいかがでしょうか。

独学で挫折したら予備校の活用も!

ここまで、FP試験の独学についての良い点や悪い点をご紹介しましたが、記事を読まれて独学は難しそうだと感じた人や、前に独学で勉強したけれど挫折してしまった人もいらっしゃるかとおもいます

そんな時には、予備校を検討してみるのもひとつの方法です。

最近では、予備校といってもさまざまでオンラインで受講できる通信講座もあります

オンライン予備校のメリットは、すでにある部分までは勉強しており1からというよりも途中から勉強したい人や、分からない部分でつまずいた人向けのニーズにも対応しているところです。

中でもアガルートの通信講座は、電話、メールに加えてZOOM機能を使用してプロが教えてくれるオンライン学習に特化したサービスがあります。

学習を進めていく上で、分からない部分や理解できないところを自宅にいながらオンラインで解決できるというのは、普段忙しい人にとっても効率よく学べて、きっと心強い味方となってくれるはずです。

現在、各種割引制度や合格後の特典といったキャンペーンも行なわれているようですので、サポートが欲しい人は1度検討されてみてはいかがでしょうか。

この記事が、FP資格に関する勉強法のヒントとなれば幸いです。

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この記事の執筆者:鳥谷 威(とりや たけし)

CFP認定者/1級ファイナンシャルプランニング技能士で有限会社バード商会代表。

働きながら約2年でCFP資格を取得。現在は現役世代の【お金について向き合うきっかけを作りたい】この想いでFPとして活動中。

これまで光熱費の削減や家計の見直しや新電力提案業務に従事してきたことや20歳の頃から投資経験を生かし、資産形成から家計の見直しといった個人向けライフプランニングを行なっている。

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