CFPの独学勉強法や勉強時間目安などを現役CFPが解説!
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このコラムでは、現役CFPの筆者が勉強方法や勉強時間、さらに効率的な取得方法について説明します。
CFPに独学で合格する場合、勉強方法や勉強時間がどれぐらい必要なのだろうかと悩んでいませんか。
試験課目が複数に渡ることや、課目合格も可能なため、どのように進めればいいのか考えている方も多いのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてください。
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目次
CFPの独学勉強法をCFP有資格者が解説!
CFPに合格するためにはどのような勉強法がいいのでしょうか。また、どんなポイントに気をつけて勉強するといいのかを解説します。
いつまでに全課目合格を狙うかイメージする
まずこちらをあげるのは、CFPの勉強にあたって、あるべき姿をイメージした合格戦略が重要であるため。
CFPの試験は年に2回、6月と11月に開催され、課目受験も可能です。
6課目すべてをまとめて合格を狙うのか、それとも毎回1課目ずつ年に2課目、3年掛けて6課目合格を狙うのかで対策が変わります。
まとめて合格を狙うとなると、それなりに1日の勉強時間を割かなければならなくなるでしょう。
一方で、1課目に半年前後の時間を使いながら3年間掛けるとなると、余裕は出てきますが、長期間、試験勉強に向き合える努力が必要に。
さらに、AFP認定から暫く経過している方がCFP合格を狙う場合、受験から遠ざかっているため、改めて初めから学習し直すことも考えなければなりません。
その場合は、多くの課目を受けるとなると、負担が大きくなってきます。
そのため、まずは自分自身の勉強のスタイルや置かれている状況に照らして、合格戦略を検討する必要があるでしょう。
※関連リンク:FPは独学で合格可能?独学すべきか予備校利用か?現役FPが解説!
6課目の中から受ける順番を決める
続いて、こちらをあげるのは、課目により親和性があることと、難易度により学習時間が変わってくるため。
1回の試験で何課目を受験するかにもよりますが、複数課目を受験する場合には、学習範囲が関連する課目を中心に受けた方が良いでしょう。
具体的には、ライフプランニング・リタイアメントプランニングとタックスプランニングは、すべての課目にかかわってくるベースとなるため、最初に受験を考えた方が良いでしょう。
ライフプランニング・リタイアメントプランニングは、将来の資産運用設計や、年金、保険について考えていくことも多いため、金融資産運用設計や、リスクと保険との親和性があります。
また、税金関連を扱うタックスプランニングは、金融資産運用設計や、不動産運用設計、さらには相続・事業承継設計と親和性が。
双方とも計算問題が比較的多く、パターン化されて頭に入れば比較的スムーズに解くことができるようになるでしょう。
受ける順序として、後半に難易度が高いとされる金融を持ってくる場合は、ライフ→タックス→相続→不動産→リスク→金融がひとつの方向感として考えられます。
また、前半に金融を持ってくる場合は、金融と親和性があるものを中心に、金融→タックス→ライフ→不動産→相続→リスクというパターンもあるでしょう。
筆者の場合は、2回の試験で6課目に合格しましたが、初回4課目で、金融、不動産、タックス、相続、2回目は不合格だった金融を含めた3課目で、金融、ライフ、リスクを受験しています。
過去問対策は必ず行う
ほかの資格同様、CFPも過去問の繰り返しと分析が重要であるためです。
独学の場合のテキストは、CFPのものが望ましいですが、極論をいえば、市販されているファイナンシャル・プラニング技能士2級や1級のものでも対応可能でしょう。
むしろ市販のテキストに出てこない問題も場合によっては出題されるため、過去問学習に重点を置き、テキストは補足的に活用することも考え方としてはあります。
過去問を繰り返しとくことで、パターン化された問題には慣れ、落とさないことが重要です。
そのため、過去問の解説がついている場合は、そちらを読み込んで理解を深めることもひとつの方法です。
得意課目と苦手課目の対策を考える
こちらをあげるのは、得意課目は比較的時間をかけずにクリアできる反面、苦手課目は合格までに時間がかかることが想定されるためです。
一般的には、業界経験者以外において、金融資産運用設計を苦手とする受験生が多く、逆にタックスプランニングは合格しやすいと考えている受験生が多いです。
苦手な課目を後回しにすると中々手掛けにくくなるため、最初の方に据えて勉強することもひとつの考え方でしょう。
また、苦手課目は理解するまでに時間がかかるため、半年間は苦手課目のみの勉強に集中して、苦手課目1課目のみ受験することも考えられます。
そして、得意な課目はいつ受験しても合格すると割り切って、優先順位を落とすこともひとつです。
ちなみに、得意、不得意課目や実務経験、さらにはほかに持っている資格との親和性により違いますが、難しい順番としては、金融(難しい)→不動産→ライフ≒リスク≒相続→タックス(簡単)が一般的に言われています。
試験においてはどの課目も問題数は50問ですが、問題量が非常に多いため、全体を通してほぼ時間が足らない状態になると考えられるでしょう。
とりわけ難易度が高いとされる金融は、見直すにも時間がかかるため、メリハリをつけて解ける問題、捨てる問題の選別が試験対策として重要です。
受験日時から考える
最後にこちらをあげたのは、受験課目によって時間が空いたり、週をまたいで2週連続で受験する必要があるため。
前述のポイント①から④の中では一番優先順位として低いですが、午前の課目と、午後の後半の課目を受験する場合には、昼休みを含めて4時間ほど空いてしまいます。
どうしても受験しなければならない課目があり、午前と午後の後半にやむを得ずあたってしまうこともありますが、受験の順番の中でのひとつの選択肢として考えられるでしょう。
また、2週続けて会場で受験するよりも、どちらかの週に開催される課目にターゲットを絞ることも方法としてあります。
CFP6課目それぞれの勉強時間目安
それぞれの課目について、どれぐらいの学習時間を想定しておけばいいのでしょうか。基本的には過去問の焼き直しで出題されることが多く、パターン化されています。
そのため、全課目通じて過去問を繰り返し学習することが合格への近道でしょう。
以下、各課目の学習時間の目安となります。
金融資産運用設計:60~150時間
最も難しいと言われる課目ですが、金融業に務めている方以外だと普段使わないような用語や、計算が出てきます。
また、ポートフォリオやデリバティブの計算問題を中心に、直近の日銀の金融政策や、法規制、税制改正なども普段のニュースを通じて頭に入れておく必要があります。
特に、計算問題はパターン化されたものも多く、繰り返し出ている問題は最初は解けなくても、必ず解けるようになっておく必要があるでしょう。
合格ライン到達まで、金融業にお勤めの方はおおむね60時間程で、全く関係のない業種にお勤めの方にとっては、最大で150時間程か、それ以上はかかるかもしれません。
不動産運用設計:60~120時間
文章を読んで解答するものだけではなく、建物や土地の価格を求めるものや、容積率や建ぺい率を求めるもの、金融に近い不動産の投資利回りなどの計算問題はほぼ必ず出題されます。
さらには税金や相続の問題など、ほかの課目で出て来てもおかしくないような問題も出題されることがあります。
合格ライン到達まで、ほかの不動産資格を持っていて、計算問題の補足を行う程で間に合う方なら、60時間程で可能でしょう。
一方で、不動産資格を持っておらず、すべてをしっかり学ぶ必要がある場合は、不動産の基礎的なところから計算問題まで網羅する必要があります。
結果的に、120時間程かそれ以上はかかるかもしれません。
ライフプランニング・リタイアメントプランニング:60~120時間
まず最初に着手したい試験全体をトータル的にカバーできる課目です。
6つの係数やキャッシュフロー表、住宅ローンの返済額など定番の計算問題や、健康保険、雇用保険、厚生年金については高頻度で出題されます。
とりわけ、料率計算は電卓の使い方により、素早く解くことができるため、必ずインプットしておきたいところです。
合格ライン到達まで、企業において労務や、金融機関においてFPとしてライフプランニングを主業とされている方にとっては、比較的平易な内容のため、60時間程で可能です。
一方で、業務上、年金や保険を実体験していない方にとっては、AFPやファイナンシャル・プランニング技能士2級と比べてさらに内容が深くなると感じるでしょう。
そのため、120時間程かそれ以上はかかるかもしれません。
リスクと保険:60~100時間
速読速解が要求されるリスクと保険は、出題される保険商品の説明が非常に長く、すべてを読み込むと時間がたりません。
そのため、解答のための4つの肢を確認してから、解答を予想しながら問題文を読んでいくことが求められます。
合格ライン到達まで、FPとして保険業務に携わる方は比較的容易なため60時間程でも合格に到達できそうです。
一方、保険内容の読み込みが苦手であったり、保険業務に関わらない方にとっては、100時間程かそれ以上はかかるかもしれません。
タックスプランニング:60~100時間
ライフプランニング・リタイアメントプランニングと並び、各課目と親和性があるタックスプランニングも、比較的早めに取り組みたい課目のひとつです。
傾向としては、不動産、事業、譲渡、一次、雑の各所得については必ず出題されるため、各所得の計算方法にも慣れておく必要があります。
そして、税金計算については、法人税における交際費や生命保険などの損金計算、役員と法人との取引、青色欠損金と繰越控除が頻出分野であり、ほぼ毎回出題されています。
経理や税金計算を主業務としている方にとっては60時間程で、苦手な方にとっては、合格ラインに到達するためには100時間程か、それ以上はかかるかもしれません。
相続・事業承継設計:60~100時間
相続人に対する相続分の計算は頻出分野であり、ほかの課目への影響もあるところのため、早い段階で理解を深めたいところです。
さらに、成年後見制度、贈与税として相続時精算課税や配偶者控除、相続税としては生命保険の非課税金額、債務および葬式費用の控除、相続税の総額計算などは頻出分野といえます。
合格ライン到達まで、不動産資格取得者にとっては60時間程の勉強で合格ラインに到達できる一方で、不慣れな受験生には100時間程か、それ以上はかかるかもしれません。
まとめ
CFP全体の勉強方法や、各課目の効果的な受験順、さらに合格ライン到達までの時間やおもな課目別の学習ポイントについて紹介しました。
筆者を含め、CFP6課目合格者にも得意、不得意課目が必ずあります。
6課目あるCFP試験は、得意科目を効率的に勉強しながら、不得意課目に注力して合格ラインに持っていくことが重要です。
どの課目から受験するかは勉強開始時の大きな決断となるため、ご自身の特性を十分見極めながら取り組まれることをおすすめします。
FP技能試験の合格を
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この記事の執筆者:furuichi
独学と通信講座を中心に、独特の勉強方法を確立したことにより、CFP以外にもマンション管理士や宅地建物取引士の資格を取得。
特に不動産や金融分野に強みを持つ。
現在はベンチャー企業のCFOとしての活動の傍ら、週末や夜間を利用して、ファイナンシャルプランナーやマンション管理士、さらにライターとして幅広く活動している。