エネルギー管理士とは?仕事内容・試験概要・難易度・合格率を解説!
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エネルギー管理士の名称は知っていても、詳しい仕事内容や資格の取り方などについて知らない方は多いのではないでしょうか。
本コラムでは、エネルギー管理士の概要と仕事内容について詳しく解説します。
エネルギー管理士試験の概要や難易度にも触れるため、資格に興味がある方はぜひ今後の参考にしてください。
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目次
エネルギー管理士とは?
エネルギー管理士とは、電気や熱などのエネルギーを管理する目的で定められた経済産業省が認定する国家資格です。
有資格者は、工場やビルなどのエネルギーを使用する施設における管理責任者として必要な人材です。
具体的には、エネルギー使用設備の管理維持・使用量の監視・使用効率化への現場指揮などの業務を担います。
限られたエネルギーの効率的な利用や、環境負荷の軽減に貢献する仕事のため、社会的意義の高い資格といえるでしょう。
エネルギー管理士の仕事内容
エネルギー管理士の主な仕事内容は、以下の4つです。
- エネルギーの使用状況の監視と最適化
- エネルギー運用ルールの整備・策定
- 設備の維持管理と運転計画の立案
- エネルギー使用に関するレポートの作成
- 長期的なエネルギー使用計画の策定
エネルギーの使用状況の監視と最適化
エネルギー管理士の重要な仕事のひとつが、エネルギー使用状況と最適化です。
担当する工場や施設などで使用されるエネルギーの量を定期的にチェックし、管理を行います。
また、使用状況を専門的な視点で分析し、ムダを減らすための対策を検討し講じることも重要な業務です。
エネルギーを監視する目的は、省エネの推進です。
省エネ化を実現するための改善提案を行い、現場で先導する率先力が必要になります。
エネルギー運用ルールの整備・策定
エネルギー管理士は、各種設備や施設でのエネルギー管理に関する社内ルールの策定も行います。
具体的には、省エネの推進やエネルギー使用効率化を目的とする基準値の制定や操作マニュアルの作成などです。
また、作成後は、エネルギー管理がマニュアルに沿って正しく実施されているかを定期的に確認し、必要に応じて改善指示や修正を行います。
エネルギー管理士は、設備の運用状況を考慮し、法令や業界基準に準じた管理体制を構築する重要な業務を担う職種です。
設備の維持管理と運転計画の立案
エネルギー管理士の仕事には、設備の維持管理や運転計画の立案も含まれます。
例えば、設備内の空調・ボイラー・照明など、エネルギーを使用する機器を専門的観点から維持・管理を行います。
また、担当する施設が効率的に運用できるよう、稼働スケジュールや改善計画を作成することも業務のひとつです。
運用計画が実施されたあとは、トラブル防止やエネルギーロス回避を目指す定期点検を実施します。
エネルギー使用に関するレポートの作成
エネルギー使用に関するレポートの作成も、エネルギー管理士の重要な仕事です。
第一種・第二種エネルギー管理指定工場では、エネルギー使用の条件について定期報告書の作成が義務づけられています。
月次・年次など定期的にエネルギー消費状況をチェックし、報告書を作成し行政に提出します。
また、改善効果の検証結果や施設の運用ルールなどをわかりやすく資料化し、社内共有や意思決定をサポートすることもエネルギー管理士の役割です。
長期的なエネルギー使用計画の策定
長期的なエネルギー使用計画の策定も、エネルギー管理士の仕事です。
第一種・第二種エネルギー管理指定工場では中長期計画書の作成が義務となっており、数年先を見越したエネルギー利用戦略を立てる必要があります。
長期の使用計画では、設備更新のタイミングや新技術の導入予定なども含まれるため、エネルギーや設備に関する専門的知識が求められるでしょう。
エネルギー管理士は、環境負担軽減やコストの削減などの達成すべき目標と施設の運用状況のバランスを見極めながら中長期的ビジョンを提示します。
エネルギー管理士を取得する3つのメリット
エネルギー管理士を取得する主なメリットは、以下の3つです。
- 年収アップが期待できる
- 就職・転職に有利になる
- 需要が高い
年収アップが期待できる
エネルギー管理士の資格を取得できると、年収アップにつながるメリットがあります。
エネルギー管理業務の責任者になるためには、資格取得が必要です。
そのため、資格を取得できれば昇進や昇格のチャンスが広がり、年収ベースでの昇給が期待できるでしょう。
また、国家資格であるエネルギー管理士は、企業によって資格手当が支給されるケースもあります。
これまでの実務経験やポジションによっては高収入が目指せるでしょう。
就職・転職に有利になる
エネルギー管理士は、就職・転職が有利になる資格です。
特に製造業や建築業などのエネルギー管理を要する大規模施設が多い業界では、就職や転職において高く評価されやすいでしょう。
また、エネルギー管理者やエネルギー管理員になるためには、エネルギー管理士の資格取得が必須条件です。
そのため、資格をもっている人材は製造業や建築業に加え、電力・ガス供給業、ビルや商業施設など幅広い業界で重宝されます。
需要が高い
エネルギー管理士は省エネ法に基づいて定められた資格のため、将来的にも需要が高い傾向があります。
現在の日本では、大規模な工場にエネルギー管理士の資格保持者を配置するよう法律で義務づけられています。
さらに再生可能エネルギーの普及や地球環境問題などの社会的背景の影響により、今後もエネルギー管理士が必要になる施設が増加するでしょう。
将来的な需要も高いため、エネルギー管理士の仕事に就けば長期的に安定した収入が得られる可能性が高いです。
エネルギー管理士の取得方法
エネルギー管理士の取得方法は、国家試験に合格する方法と研修を受けて修了試験に合格する方法の2つがあります。
それぞれの方法について詳しく解説します。
国家試験に合格する
1つ目は、国家試験に合格し免状を申請して資格を得る方法です。
国家資格であるエネルギー管理士試験は、年に1回7月下旬〜8月上旬頃に行われます。
また、免状を申請する際には、熱・電気のいずれかで1年以上の実務経験が必要になります。
研修を受けて修了試験に合格する
2つ目は、「エネルギー管理研修」を受けて修了試験に合格したあと、免状を申請して資格を取得する方法です。
ただし、エネルギー管理研修を受講するためには、エネルギー使用の合理化に関する実務経験3年以上が必須条件になります。
また研修は、経済産業大臣が登録した研修機関である一般財団法人エネルギーセンターで毎年12月に実施されます。
エネルギー管理士の試験概要
次に、エネルギー管理士の試験概要・受験資格・種類・試験内容について解説します。
エネルギー管理士の試験日程
エネルギー管理士の試験は、例年7月下旬〜8月上旬頃に行われます。
令和7年の試験日は、8月3日です。
また、受験申込受付期間は4月7日〜6月23日となり、インターネットでも申し込みができます。
試験後の合否通知は、9月下旬が予定されています。
以下、令和7年に実施されるエネルギー管理士試験の日程です。
項目 | 日程 |
受験申込受付期間 | ・受験申込受付期間 令和7年4月7日(月)~令和7年6月23日(月) ・インターネット申込み(個人・団体) 令和7年4月7日(月)~令和7年6月23日(月) |
受験票発送 | 令和7年7月11日(金) |
試験日 | 令和7年8月3日(日) |
合否通知 | 令和7年9月下旬 |
エネルギー管理士の受験資格
エネルギー管理士試験の受験資格は設けられていません。
申し込めば誰でも受験できる試験です。
ただし、合格後の免状申請には1年以上の実務経験が必要となるため注意が必要です。
実務従事期間は試験合格の前後を問わないため、可能であれば試験までに実務経験を積んでおきましょう。
エネルギー管理士の種類
エネルギー管理士試験には、熱分野と電気分野の2種類の専門区分があります。
どちらの区分を選んでも試験に合格できれば、エネルギー管理士の免状申請が可能です。
ただし、選ぶ分野によって試験内容が変わるため、受験する際には事前に確認しておきましょう。
エネルギー管理士の試験内容
エネルギー管理士試験は、マークシート方式の筆記試験です。
全4課目実施され、「エネルギー総合管理及び法規」のみ2分野の共通科目となります。
ほかの3課目は、熱分野と電気分野で異なります。
以下、エネルギー管理士試験の課目一覧です。
課目 | 熱分野 | 電気分野 |
1 | エネルギー総合管理及び法規(共通科目) | |
2 | 熱と流体の流れの基礎 | 電気の基礎 |
3 | 燃料と燃焼 | 電気設備及び機器 |
4 | 熱利用設備及びその管理 | 電力応用 |
エネルギー管理士の合格基準
エネルギー管理士試験の合格基準は、各課目60%以上の得点を選択した全科目で取得できることです。
また、不合格の場合でも60%以上の得点を得られた課目があれば「課目合格」となります。
課目合格者が試験実施年の初めから3年以内に受験する場合、合格した課目の試験が免除される制度があります。
選択した全科目で合格基準を満たせると、エネルギー管理士試験合格です。
エネルギー管理士の難易度
エネルギー管理士は、比較的難易度の高い資格といわれています。
難易度が高い要因として考えられる点として合格率があげられます。
エネルギー管理士の合格率
エネルギー管理者の合格率は以下のとおりです。
エネルギー管理士試験合格者数
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2024年(令和6年) | 8,586人 | 3,175人 | 37.0% |
2023年(令和5年) | 8,137人 | 3,074人 | 37.8% |
2022年(令和4年) | 7,766人 | 2,636人 | 33.9% |
2021年(令和3年) | 7,684人 | 2,454人 | 31.9% |
2020年(令和2年) | 7,707人 | 2,828人 | 36.7% |
エネルギー管理研修合格者数(修了者数)
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2023年(令和5年) | 970人 | 651人 | 67.1% |
2022年(令和4年) | 924人 | 566人 | 61.3% |
2021年(令和3年) | 920人 | 563人 | 61.2% |
2020年(令和2年) | 868人 | 566人 | 65.2% |
2019年(令和元年) | 1,067人 | 585人 | 54.8% |
直近5年間におけるエネルギー管理士試験の合格率は、平均35.5%です。
受験者の約3人に1人しか合格できないため、試験の難易度は比較的高いと考えられるでしょう。
対して、直近5年間におけるエネルギー管理研修の修了試験の合格率は、平均61.9%。
国家試験よりも修了試験のほうが合格率は高い傾向があります。
ただし、修了試験を受けるためには、3年以上の実務経験と研修の受講が必須のため、受験者全体のレベルが高く、合格率が上がっている可能性が考えられます。
受験資格や受験者のレベルが異なるため、修了試験より国家試験のほうが難易度が高いとは一概にいえないでしょう。
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本コラムでは、エネルギー管理士の概要と仕事内容、試験概要などを解説しました。
以下、コラムの要点をまとめて紹介します。
- エネルギー管理士とは、工場などのエネルギーを管理する目的で定められた国家資格
- 仕事内容は、エネルギーの使用状況の監視・運用ルールの整備・運転計画の立案・レポート作成・長期的な使用計画の策定など多岐にわたる
- 資格を取得する方法は、国家試験に合格する方法と研修を受けて修了試験に合格する方法の2つがある
- 国家試験は年1回7月下旬〜8月上旬頃に実施され、受験資格は特に設けられていない
- 国家試験は熱分野と電気分野の2種類の専門区分があり、どちらを選んでも合格すれば免状申請が可能
- 国家試験の合格率は30〜40%のため、比較的難易度が高いと予想できる
エネルギー管理士資格はさまざまな業界で需要が高いため、取得できると就職や転職が有利になります。
また、企業によっては資格手当が支給されたり、昇進や昇格のチャンスが広がったりと年収アップが期待できるでしょう。
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