常時50人以上の労働者を使用する事業所には、衛生管理者の設置が義務づけられています。

衛生管理者は一定のニーズがある国家資格として知られていますが、「役に立たない」「意味ない」といった意見を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

衛生管理者資格を取得しようと考えている方は、ネガティブな意見が気になりますよね。

本コラムでは、衛生管理者資格は役に立たない・意味がないといわれる理由について解説します。

衛生管理者資格を取得するメリットについても触れているため、ぜひ最後までご覧ください。

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衛生管理者資格は役に立たない?

結論から述べると、衛生管理者資格が役に立たないという噂は事実ではありません。

衛生管理者資格があれば、転職や就職の際にプラスの印象を与えられます。

また、衛生管理者に求められる役割は、労務や総務などの職種と相性が良いと考えられるため、管理業務に携わる方には特におすすめの資格であると言えるでしょう。

次章では、衛生管理者資格は役に立たない・意味がないと言われる理由を紹介します。

衛生管理者資格は意味がないといわれる理由

衛生管理者資格は意味がないといわれる主な理由として、以下の4つがあげられます。

  • 知名度が低い
  • 合格率が高い
  • キャリア形成が難しい
  • 資格単体での評価が得られにくい

それぞれについて、詳しく解説します。

知名度が低い

衛生管理者は、日商簿記やファイナンシャルプランナーなどに比べて、知名度が低い資格です。

衛生管理者資格によって得られる知識や具体的な役割などを把握しづらいため、「取得しても意味がない」というイメージに繋がっていると考えられます。

合格率が高い

衛生管理者試験の合格率が高いことも、衛生管理者資格は意味がないといわれる理由のひとつです。

衛生管理者資格を取得するためには国家試験に合格する必要がありますが、衛生管理者試験の例年の合格率は、第一種・第二種ともに約50%で推移しています。

令和5年(2023年)における衛生管理者試験の合格率は、第一種が46.0%・第二種が49.6%でした。

また、合格に必要な勉強時間の目安は、第一種の場合約100時間・第二種の場合は約60時間とされており、比較的短期間で取得できます。

このように、衛生管理者は取得のハードルが低い資格であるため、アピール材料として活用しにくい場合があるでしょう。

キャリア形成が難しい

衛生管理者は、キャリア形成に役立つ資格ではありません。

衛生管理者資格を活かせる場面は衛生委員会の運営などに限られているため、実務としては評価されない場合がほとんどです。

キャリアアップを目的として衛生管理者資格を取得すると、思うような結果を得られない可能性が高いでしょう。

資格単体での評価が得られにくい

衛生管理者資格は、単体での評価が得られにくい資格です。

一般的に、資格に対する評価は、資格の取得難易度に比例する傾向があります。

衛生管理者資格は難易度が低く、比較的簡単に取得できる資格であるため、衛生管理者資格だけでは周囲との差別化が難しいでしょう。

衛生管理者資格の価値やメリットとは 

衛生管理者資格を取得することで、さまざまなメリットが得られます。

衛生管理者の役割は、衛生的な観点から労働者の健康障害を防止することです。

具体的には、労働者の危険や健康障害を防止するための措置に携わるほか、安全衛生を守るための教育の実施を行います。

また、健康診断をはじめとする健康の保持増進にかかる措置や、労働災害の原因調査および再発防止などに携わる場合もあるでしょう。

衛生管理者資格を取得すれば、これらの知識が身に付くため、自分自身が労働者として働く際に役立つ可能性があります。

また、衛生管理者資格は国家資格であり、常時50人以上の労働者を使用する事業所において、1名以上の設置が義務付けられています。

一定のニーズが期待できるため、衛生管理者資格を保有していれば、転職や就職においてプラスの評価を得られやすくなるでしょう。

さらに、会社によっては、衛生管理者資格の保有者に対して資格手当が支給される場合もあります

衛生管理者資格は役に立たない?まとめ

本コラムでは、衛生管理者資格が役に立たないと言われている理由や、資格取得によるメリットについて解説しました。

衛生管理者資格は、常時50人以上の労働者を使用する事業所に1名以上の設置が義務付けられている国家資格。

転職や就職に加え、自身のスキルにも役立つ資格です。

また、有効期限が定められていないため、一度資格を取得すれば、一生衛生管理者として働けます。

さらに、会社によっては資格手当が支給される場合があるため、経済的なメリットを得られる場合があるでしょう。

一方で、衛生管理者資格は取得難易度が低いため、ほかの資格に比べて単体での評価が得られにくい可能性があります。

資格取得によるキャリアアップを目指したい方は、ほかの資格と衛生管理者資格を組み合わせると良いでしょう。

衛生管理者資格は第一種と第二種に分かれているため、今から資格を取得する方は、すべての業種において資格を行使できる第一種衛生管理者資格がおすすめ。

本コラムを参考に、衛生管理者資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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