資格を取得することで、会社から一定の手当が出る場合があることをご存知でしょうか。
せっかく資格を持っているのであれば、その分給与面で優遇してほしいと感じる人も多いでしょう。

今回は、衛生管理者の資格手当がどれくらいなのか、相場感を解説します。
その他の取得メリットにも触れますので、今後の受験を検討している人は参考にしてみてください。

資格手当が出る会社と出ない会社がある

資格手当とは、文字通り「資格取得者に対して支給する手当金」のことを指します。
法律で一律に支給対象者や支給金額が定められているものではなく、会社ごとに設定している福利厚生としての色合いが強い手当金です。

そのため、衛生管理者に対する資格手当があるかどうかは、会社により異なります。
名称も「資格手当」であったり「職能給」であったり、さまざまです。
まずは自社に資格手当の制度があるのか、会社に確認してみましょう。

特に会社から衛生管理者資格の取得を依頼された場合は、事前に確認しておくことをおすすめします。

自社にとって初の衛生管理者である場合、交渉によって給与を上乗せしてもらえるかもしれません。

総務や人事の担当者であれば、給与制度自体の見直しを提言することも可能です。
支給を強制することはできないため無理な依頼はNGですが、相談してみてもよいでしょう。

これから転職する際は、面接担当官や転職エージェントのキャリアアドバイザーに個別に質問すれば、詳細を知ることができます。

衛生管理者の資格手当の相場は？

衛生管理者に対する資格手当の相場は、月1,000円～3,000円程度です。

年収に換算して、12,000円～36,000円程度のアップが見込めます。

必置資格であるため会社側からのニーズが高い資格ではありますが、年間65,000人が受験する資格試験であること、合格率が43～45％程度と比較的高い試験であることから、高額の支給はされないと捉えておきましょう。

また、一部の会社では一時金である取得手当が支給されることがあります。

受験用テキストの購入費・試験手数料（受験料）・当日試験会場に出向く際の交通費などを支給してくれる制度であるため、資格手当と併せて会社に確認することをおすすめします。

資格手当以外の資格取得メリット

衛生管理者への資格手当は、さほど手厚いものではないことが分かりました。
しかし、衛生管理者の資格は手当金以外にも下記のように多くのメリットをもたらしますので、チェックしてみましょう。

安全や衛生に関する専門知識を習得できる

衛生管理者試験は、従業員の安全や職場環境の衛生に関する知識を持っている人しか通過できません。

試験に挑戦することでこれらの知識を身につけられるため、キャリアアップにつながる可能性があるでしょう。

また、得た知識を実際の職場で活かせば、会社からも同僚からも感謝されます。

より適正な会社運営にもつながるため、安全・衛生に関する学びの時間を取ることは非常に有意義だと分かります。

必置資格であるため社内需要がある

衛生管理者は、常時50人以上を雇用する企業であれば必置の資格です。

そのため、「衛生管理者である」というだけで会社から重宝してもらうことができるでしょう。

総務・労務・法務など管理本部に異動希望を出すときのアピール材料になったり、安全に配慮できる人材であるとして昇進昇格を支える要素になったりする可能性もあります。

社内での立ち位置を確固たるものにするために取得を目指す人が多い理由が分かります。

関連記事：衛生管理者とは？50人以上の会社に必ず必要になる資格の取得方法と役割

転職時に有利になることがある

衛生管理者は必置資格であるため、就職・転職時に有利になることがあります。

前任の衛生管理者が退職してしまう会社や、従業員規模の成長に衛生管理者数が追いついていない会社にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

履歴書に書ける代表的な資格であるため、アピール材料として存分に活用することができます。

関連記事：衛生管理者資格の活かし方を解説！転職や昇給・昇格の役に立つ？

まとめ

衛生管理者に資格手当を出している企業は多く、また資格取得をサポートする施策として取得手当を設けている場合もあります。

また、手当金以外の面にも取得のメリットは複数存在します。
毎月多くの受験チャンスが設けられている資格試験でもありますので、都合に合わせてチャレンジしていきましょう。