近年の衛生管理者試験は「難しくなった?」と感じる方も多いかもしれません。
たしかに年々合格率は低下していますし、出題傾向も変わっています。

ただ、正しい試験対策をして本番に臨めば、十分合格できる国家資格なのでご安心ください。
本コラムでは、衛生管理者試験が難しくなった理由や合格するための注意点をわかりやすくご説明します。

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衛生管理者試験が難しくなったといわれる理由

衛生管理者試験が「難しくなった」とされる理由や根拠をひとつずつ見ていきましょう。

合格率が年々下がっている

衛生管理者試験の合格率は年々下がっています。
直近7年の平均合格率は、第一種が約45%、第二種が約54%です。

筆者の知るとある企業では毎年5名程度の受験者がいますが、一発合格が1名、再受験合格が1〜2名程度となっています。

以前は不合格者の方が少ない試験という印象でしたが、ここ5〜10年でその様相は大きく変わりました

関連記事:衛生管理者の難易度はどれくらい?合格率と試験内容、他資格比較で難しさのイメージを解説

合格率は8年で第一種がマイナス10%、第二種がマイナス16%※

実はこの数字、8年間の合格率の低下幅を表しています。

※正確には「ポイント」でですが、わかりやすく「%」と表記しています。

開催年第一種の合格率第二種の合格率
平成27(2015)年度55.5%66.0%
令和5(2023)年度46.0%49.6%
(8年間の変化幅)-9.5pt-16.4pt

(引用元:公益財団法人安全衛生技術試験協会

「たったマイナス10%?」と感じた方もいるかもしれません。しかしこれはとても大きな低下幅です。
第一種の合格率を例に比べましょう。

受験者 40,000人
合格者 22,200人(2015年)/ 18,400人(2023年)
差    - 3,800人

上記のとおり、8年の間に約4,000人の差が出るほど難しくなりました。

出題傾向が変わった

社会情勢や法律改正などを加味し、試験の出題傾向が変わりました。
過去問中心の学習から、出題傾向に沿って理解することが試験対策に求められるようになったといえます。

このように、合格率低下や出題傾向などの理由から、衛生管理者試験は難しくなったことがわかりますね。

不合格になってしまう人の特徴

受験者の約半分が不合格となる衛生管理者。不合格になる人の特徴や原因を分析します。
いずれかに当てはまるなら次回受験までに克服しましょう。合格へ大きく近づけますよ。

過去問しか勉強していなかった

過去問中心の学習で合格できたのは出題傾向が変わる前までです。

あくまで過去問は理解度を試すために使い、基礎学習はテキストや通信講座を活用しましょう

難しくなったのを知らなかった

試験対策は、勉強だけではなく、合格率の推移や出題トレンドのリサーチも含みます。

衛生管理者試験は、直近5〜10年で難しくなったので、情報収集にも力を入れましょう。

勉強しなかった、足りなかった

「約半分が合格できる」となめてかかった人もいるかもしれませんね。

一夜漬けの学習では不十分。勉強しなかった、足りなかったと思う人は、試験との向き合い方を見直しましょう

要点がわからなかった

衛生管理者は学習範囲が広いです。

独学は無理だ、要点がわからないという人は、外部講習や通信講座を活用し、疑問点を整理しながら学習することがおすすめです。

確実に合格するためのポイント4つ

衛生管理者試験は難しくなったわけですが、十分な試験対策をすれば合格できます。
確実に合格するための勉強法を4つお伝えします。

1. 少しずつでも勉強時間を確保する

合格に必要な勉強時間は、第一種が100時間、第二種が60時間と言われています。

1日1時間を毎日継続すれば、3〜4か月で達成できますね。

通勤中も勉強すれば、1日1時間は意外とあっという間ですよ。

関連記事:衛生管理者試験の合格に必要な勉強時間は?合計何時間・何か月必要か解説!

2. 無理のない日程で試験を申し込む

仕事や育児、家事などを加味して、試験当日まで無理のない日程で申し込みましょう。

試験は毎月1〜2回、定期的に実施されています。日程を安全衛生技術試験協会で確認し、余裕をもって取り組みましょう。

関連記事:衛生管理者試験の日程一覧!申込のタイミングは?

3. 過去問だけでなく、テキストも必要

過去問だけの学習では、出題傾向の変化に対応できません。

基礎学習はテキストを反復学習で行い、理解度チェックを過去問で行いましょう。

4. プロフェッショナルに頼る

学習範囲が広く専門用語も多いため、初受験や苦手意識があるなら独学にも限界があります。

通信講座や外部講習で「学習のプロフェッショナル」に頼る選択肢も一考しましょう。

多少の費用はかかりますが、衛生管理者は一生ものの資格ですよ。

まとめ

衛生管理者試験が難しくなった理由や根拠、確実に合格するための勉強法をお伝えしてきました。

衛生管理業務に関する社会的なニーズの高まりから、法律改正や社会情勢を加味して、試験の出題傾向が変わっています。
その結果、合格率も低下し、試験が難しくなったわけですが、十分な対策をすれば確実に合格できます。

確実な合格を目指すのであれば、通信講座がおすすめです。
難しくなった最近の傾向に合わせた授業を受けられるため、理解を深めながら一歩ずつ合格への道を進むことができますよ。

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監修者情報

この記事の監修者

山浦 寛貴

従業員規模800名企業の総務部門に勤務。
企業内の広報雑誌発行など多岐にわたる業務を遂行しながら第一種衛生管理者免許ほか多数の資格を取得。

(保有資格例)
2015年 第一種衛生管理者(一発合格)
2020年 FP2級
2021年 危険物乙種4類

現在も総務部門に勤務し社員の安心安全の労働環境実現に努めながら、労務や福利厚生、資格取得関連などさまざまな記事を執筆および監修を行い、ビジネスに関連するノウハウを提供している。

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