衛生管理者試験合格のための効果的な勉強方法とは?科目別勉強法も解説
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「衛生管理者の資格って国家資格だから難しそう」
「はじめてだから勉強方法がわからない」
いざ資格取得の勉強をしようとすると、このような不安を感じますよね?
この記事では、衛生管理者の資格取得に向けた効果的な勉強方法をご紹介します。
資格取得の勉強がはじめての方でも、合格への道のりをイメージできるように分かりやすく解説していきます。
合格に向けた勉強方法にはコツがあるので、効果的な勉強方法のコツをつかみながら合格を目指しましょう。
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衛生管理者の勉強方法の基本
「衛生管理者の勉強はどうやって進めたらいいの?」
はじめは勉強の進め方をイメージしにくいですよね。
まずは、勉強方法の基本について解説いたします。
基本が分かると全体のイメージがつかめるようになります。
実際に取得した経験から分かりやすく解説しますので、基本を押さえながら効率よく勉強を進めましょう。
衛生管理者試験に必要な勉強科目とは
衛生管理者の試験勉強をするにあたって、必要な勉強科目は「関係法令」「労働衛生」「労働生理」の3科目です。
この3科目から出題されますが、第一種、第二種で出題範囲に違いがあります。
科目 | 第一種:全44問 | 第二種:全30問 | |
---|---|---|---|
労働生理 | 10問 | 10問 | |
労働衛生 | 有害業務に係るもの | 10問 | なし |
有害業務に係るもの以外 | 7問 | 10問 | |
関係法令 | 有害業務に係るもの | 10問 | なし |
有害業務に係るもの以外 | 7問 | 10問 |
その他、衛生管理者試験の基本情報はこちらです↓
衛生管理者試験の基本情報
- 出題形式はすべて5肢択一のマークシート記入方法です。
- 試験時間は13:30〜16:30の3時間。これは第一種、第二種とも共通ですが、科目免除者は13:30〜15:30の2時間となります。
- 合格基準は、各科目の得点が40%以上かつ、合計得点が60%以上で合格となります。
- 2023年の第一種衛生管理者の合格率は45.8%となっており、受験者の約半数が合格しています。国家資格のなかでも取得しやすい難易度といえるでしょう。
出題科目を効率よく学習できる順番
出題される3科目を効率よく勉強するには次の順番がオススメです。
1. 関係法令
関係法令は労働安全衛生法、労働基準法など全体の基礎となる部分です。
まず、関係法令をしっかりと理解することで衛生管理者は何を求められるのか、どんな仕事をするのかを掴むことができます。
2. 労働衛生
労働衛生は、職場での労働環境について学びます。
労働衛生法にもとづいて、あらゆる職場環境でのリスク管理基準などを勉強します。
3. 労働生理
労働生理は、人体の機能について学びます。
人体の機能を知ることで労働環境下での身体異常や健康管理での基礎的な知識や対策を勉強します。
この順番は、衛生管理者が求められる業務として必要な知識を1.→2.→3.と、法令という大きな範囲から労働環境へと具体的な分野に入り、人という最小単位へと勉強を進めていくイメージです。
全体をとらえながら具体的な方法を勉強すると内容が理解しやすいので、効率よく学習することができます。
衛生管理者試験勉強に必要なもの
試験勉強に必要なものは、「参考テキスト」と「過去問題集」の2つのみです。
衛生管理者の試験では、過去に出題された問題と同じような内容が出題されます。
ですので、基本的には参考テキストと過去問題集の2冊で合格は十分ねらえます。
衛生管理者試験の勉強方法
基本的に過去問を繰り返し解くだけで、合格基準まで到達することができます。
具体的な勉強方法は次の通りです。
- 参考書・テキストをざっくりと目を通す
- 過去問題集をいきなり解く
- 間違った箇所をテキストで理解しながら理解を深める
- 2.と3.を繰り替えす
1.これから勉強する内容を大まかに把握するために、参考テキストの内容にざっくりと目を通します。
2.過去問題集をいきなり解きます。 最初の数回は全くわからず、ほとんど合格点に到達しませんが大丈夫です。点数を取れなくても主題される傾向が少しづつわかってきます。
3.過去問題集の解答をもとに、間違った箇所を参考テキストで確認しながら理解を深めましょう。 これを数回繰り返すうちに、よく間違う箇所とすでに理解できている箇所が明確になってくるので、よく間違う箇所だけを重点的に参考テキストの確認を繰り返します。
4. 2.と3.を繰り返すうちに、だんだんと正解できる問題が増え、数回後には合格基準に達していきます。
上記の勉強方法で十分に合格をねらえます。
おおよその勉強時間は100時間程度と言われていますので、1日1時間勉強したとして、約3か月で合格できます。
休日などを利用して勉強時間を増やすと、もっと短期間で合格できるでしょう。
関連コラム:衛生管理者試験の合格に必要な勉強時間は?合計何時間・何か月必要か解説!
科目別!衛生管理者の勉強方法
ここからは、科目別にどんな内容を勉強したらよいのかを具体的に解説いたします。
3科目といってもそれぞれの範囲は広いですので、出題される傾向をご紹介します。
出題傾向を確認して、より効率的に学習を進めていきましょう。
関係法令の勉強方法
関係法令には「有害業務に係るもの」と「有害業務に係るもの以外のもの」という大きく2つの分野があります。
第一種の試験では両方の分野が出題されますが、第二種では「有害業務に係るもの」は出題されません。
第一種の試験では、関係法令に関する問題が全部で17問出題されます。そのうち、「有害業務に係るもの」が10問、「有害業務に係るもの以外のもの」が7問出題されます。
第二種の試験では、「有害業務に係るもの以外のもの」のみが10問出題されます。
関係法令のなかで、平成25年〜平成29年の過去5年間で出題が多かった項目についてご紹介します。
以下の項目を重点的に勉強すると、効率よく得点アップにつながります。
有害業務に係るもの | 有害業務に係るもの以外のもの | |
---|---|---|
5年連続で出題されている項目 | ・安全衛生管理体制 ・有機溶剤中毒予防規則 ・粉じん障害防止規則 | ・衛生委員会 ・健康診断(定期・雇入れ時ほか) |
よく出題される項目 | ・酸素欠乏症等防止規則 ・特定化学物質障害予防規則 | ・医師による面接指導 ・事務所衛生基準 ・年次有給休 |
以上が、関係法令の分野で出題傾向が多い項目です。
労働衛生の勉強方法
労働衛生にも「有害業務に係るもの」と「有害業務に係るもの以外のもの」の分野があります。
第一種の試験では両方の分野が出題されますが、第二種では「有害業務に係るもの」は出題されません。
第一種の試験では、労働衛生に関する問題が全部で17問出題されます。そのうち、「有害業務に係るもの」が10問、「有害業務に係るもの以外のもの」が7問出題されます。
第二種の試験では、「有害業務に係るもの以外のもの」のみが10問出題されます。
労働衛生のなかで、平成25年〜平成29年の過去5年間で出題が多かった項目についてご紹介します。以下の項目を重点的に勉強すると、効率よく得点アップにつながります。
有害業務に係るもの | 有害業務に係るもの以外のもの | |
---|---|---|
5年連続で出題されている項目 | ・有害物質の空気中の状態 ・化学物質の健康障害等 ・有害因子による健康障害 | ・VDI作業のガイドライン ・脳血管障害・心臓疾患 ・食中毒 ・温熱条件 ・必要換気量 ・採光・照明 |
よく出題される項目 | ・有機溶剤(性質・障害) ・金属による健康障害 ・呼吸用保護具 ・騒音による健康障害 | ・労働衛生統計 ・一次救命処置 ・熱傷 |
以上が、労働衛生の分野で出題傾向が多い項目です。
労働生理の勉強方法
労働生理には、関係法令や労働衛生のような有害業務に関係する分野がありません。
第一種、第二種、ともに労働生理に関する問題が10問出題されます。
労働生理のなかで、平成25年〜平成29年の過去5年間で出題が多かった項目についてご紹介します。以下の項目を重点的に勉強すると、効率よく得点アップにつながります。
5年連続で出題されている項目 | ・呼吸 ・心臓・血液循環 ・腎臓・尿 ・神経系 ・血液 ・感覚または感覚器 |
---|---|
よく出題される項目 | ・栄養素の消化および吸収 ・内分泌 ・筋肉 |
以上が、労働生理の分野で出題傾向が多い項目です。
3科目それぞれに出題傾向の多い項目があります。
この項目の問題を集中的に解いて、分からない部分の理解を深めることで合格ラインに到達できます。
労働生理の覚え方については、下記コラムをご参考にどうぞ。
また、過去問は公式サイトにも掲載されていますので、ご参考ください。
まとめ
衛生管理者の効果的な勉強方法について解説いたしました。
いかがでしたでしょうか。効果的な勉強方法の基本は、過去問を繰り返し解いて傾向を理解することです。傾向にそって集中的に勉強をすれば合格は可能です。
衛生管理者試験の勉強方法まとめ
- 用意するものは、「テキスト」と「過去問題集」の2冊でOK
- 勉強方法の基本は、「テキスト」をざっくり見たら過去問を繰り返し解く
- 出題科目は3科目。3科目それぞれの出題傾向が多い項目を集中的に勉強
- 合格までの勉強時間は100時間が目安。1日1時間なら約3か月。
衛生管理者の試験を受ける人は、社会人の方がほとんどです。
仕事をしながら独学で資格勉強に挑戦するのには、気力と体力をかなり必要とします。
そこで活用できるのが「通信講座」です。
特に時間がない社会人や、資格勉強の初学者の方は、独学よりも通信講座を受講することをオススメします。
より効率よく学習を進めて、合格への近道をつかみましょう。
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食品衛生、食品製造、調理、労働衛生に関する業務など、多岐にわたる分野の業務を経験。
第一種衛生管理者資格を保有し、労務管理、労働衛生に関する専門分野、ビジネスに関するものなど、さまざまな記事を執筆中。