・国内でMBAを取得するにあたって、学費の支払いに不安がある

・MBAを取得したい大学があるけれど、費用の面で躊躇している

このような方は奨学金制度を検討してみてはいかがでしょうか。

当コラムでは、国内MBAの取得を目指す人が申請できる奨学金制度について紹介していきます。

※情報は2020年10月時点のものになります。

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国内MBA取得を目指す大学院で申請できる奨学金は大きく2種類

国内MBA取得のために、大学院に通う人が申請できる奨学金は大きく以下の2種類があります。

・様々な大学院で同じように設けられている奨学金制度

・大学独自に設けられている奨学金制度

順番に解説していきます。

関連コラム:国内MBAの学費ってどのくらい?人気校の相場を解説!

様々な大学院で同じように設けられている奨学金制度

国内MBA取得を目指す人が申請できる奨学金として最も一般的なのは、様々な大学院で同じように設けられている奨学金制度です。

具体的には、『日本学生支援機構奨学金』『民間・地方公共団体による奨学金』があります。

日本学生支援機構奨学金

日本学生支援機構奨学金は、最もメジャーといえる奨学金制度です。

早稲田大学(WBS)、慶應大学(KBS)、青山学院大学(WBS)、東京都立大学、一橋大学(HUB)、筑波大学、神戸大学、京都大学など様々な大学に通う人が共通で申請可能な制度となっています。

経済的な理由で修学するのが難しい人を対象にした「貸与型(卒業後に返還が必要)」の奨学金で、大きくは以下の種類があります。

・第一種・・卒業後の返還にあたって貸与総額に利子がつかない無利子型

・第二種・・卒業後の返還にあたって貸与総額に年利 3%を上限とした利子がつく

奨学金の貸与を受けられるかどうかは学力基準・家計基準により選考され、無利子の第一種の方が第二種よりも選考基準が高くなっています。

貸与される月額金額は以下の通りです。※入学年度により選択できる金額が変わります。

第一種(無利子)第二種(有利子)
前期 5 万円・8.8 万円
後期 8 万円・12.2 万円
5 万円・8 万円・10 万円・13 万円・15万円から選択

申込みをするにあたっての学力や収入の基準については、日本学生支援機構の公式サイトで詳細を確認することができます。

民間・地方公共団体による奨学金

私立の方が国公立よりも種類が多い傾向はありますが、様々な大学院で民間・地方公共団体による奨学金というものが設けられています。

貸与型(無利子・卒業後返還が必要)、給付型(返還の必要なし)、それぞれのタイプの奨学金があり、各団体ごとに条件や申請期間、金額などは様々になっています。

民間・地方公共団体による奨学金は、入学後に各団体からの募集要項が大学に届き次第、学生課掲示板及び学生課 HP にて周知されるという流れが一般的です。

大学独自に設けられている奨学金制度(私立大学)

国内MBAの取得ができる人気私立大学では多くの場合、独自の奨学金制度が設けられています。

私立大学の場合、国公立大学よりも独自の奨学金制度の種類が多い傾向があります。

大学独自の奨学金は、返還の必要がない給付型であったり内容が充実しているものも多いですが、選考基準が厳しく容易に申請が通るわけではないという特徴があります。

早稲田大学(WBS)の奨学金

早稲田大学(WBS)独自の奨学金制度は、以下のものがあります。

・出願時に申請し、合格発表時に採用が内定する予約型(入学前)奨学金

・入学後に採用が決定する入学後奨学金

また、奨学金制度以外に早稲田大学は専門実践教育訓練給付金の対象になっているのでこのような制度を活用するのも一つです。

予約型(入学前)奨学金

予約型(入学前)奨学金は出願時に申請し、合格発表時に採用が内定する奨学金で以下のものが用意されています。

※対象は全日制グローバル生。

奨学金名種別金額出願資格
経営管理研究科
専門職奨学金
給付入学初年度学費全額免除(単年度)全日制グローバル志願者で、
かつ日本人等、
英語スコアTOEIC800点以上
私費外国人留学生
授業料減免奨学金
給付入学初年度学費半額(単年度)私費外国人留学生(入学後に在留資格
「留学」を取得予定の方)
渡日前入試予約採用
給付奨学金
給付年額50万円(2年目継続判定あり。
継続の場合は追加で50万円給付。)
渡日を要さない入試に国外から出願した
私費外国人留学生
(入学後に在留資格「留学」を取得予定の方)

入学後奨学金

入学後奨学金は、名前の通り入学後に採用が決定する奨学金です。

日本人等を対象とした主な奨学金には以下のものがあります。

奨学金名種別金額
大隈記念奨学金給付年額400,000円
(単年度)
小野梓記念奨学金給付年額400,000円
(単年度)

私費外国人留学生を対象とした主な奨学金としては以下のものがあります。

奨学金名種別奨学金額
小野梓記念外国人留学生奨学金給付年額400,000円(単年度)
私費外国人留学生授業料減免奨学金給付年間授業料の50%相当(単年度)
外国人学習奨励費給付月額48,000円(単年度)

参考:WBS公式サイト

慶應大学(KBS)の奨学金

慶應大学(KBS)独自の奨学金に関する詳細は入学後に案内される形となっていますが、以下のような奨学金が大学として用意されています。

参考:KBS公式サイト

<日本人学生対象の奨学金>

奨学金名種別期間
小泉信三記念大学院特別奨学金給付1年間
慶應義塾大学「研究のすゝめ奨学金」給付1年間(修士2年、博士優先)
慶應義塾大学大学院奨学金給付1年間(修士1年、博士優先)
指定寄付奨学金給付1年間(再申請可)

青山学院大学(ABS)の奨学金

青山学院大学(ABS)も奨学金制度に関する詳細は、入学後に案内される形となります。

公開されている奨学金制度には以下のものがあります。

・経済支援のための奨学金

・学業奨励・課外活動等支援目的の奨学金

※学部生向け、大学院生向けそれぞれの奨学金があるようです。公式サイトからこれらの情報を見ることができます。

参考:青山学院大学公式サイト

経済支援のための奨学金

奨学金名種別
青山学院万代奨学金貸与
青山学院大学経済支援給付奨学金給付
青山学院スカラーシップ(冠奨学金)給付
大学課外活動等奨励賞給付
青山学院大学学業成績優秀者表彰給付

学業奨励・課外活動当支援目的の奨学金

奨学金名種別
青山学院スカラーシップ(冠奨学金)給付
大学課外活動等奨励賞給付
青山学院大学学業成績優秀者表彰給付

大学独自の奨学金制度(国公立大学)

国内MBAが取得できる国公立大学の場合、一般的に私立大学と比べ大学独自の奨学金制度は少ない傾向ですが独自の奨学金制度が設けられている大学もあります。

東京都立大学の奨学金

東京都立大学では、『東京都立大学 大学院生支援奨学金』という給付型奨学金制度があります。

詳しい内容は、都立大学の『経済支援制度について』から確認することができます。

一橋大学(HUB)の奨学金

一橋大学(HUB)は、国立キャンパス・千代田キャンパスで申請できる奨学金制度が違います。

国立キャンパス

国立キャンパスで独自の奨学金制度は現在、学部生向けのものが多く、独自の奨学金制度についてはあまり公開されていません。

ただし、令和2年度より新しい奨学金制度としてエンデバー・ユナイテッド・ホールディングス基金奨学金が設けられました。

これは、『一般財団法人エンデバー・ユナイテッド・ホールディングス基金』からの寄付金を原資として、経営管理研究科又は経済学研究科に在籍する女子大学院生2名に対し、月額8万円を標準修業年限まで給付するという制度です。

詳しくは一橋大学公式サイトにも掲載されています。

千代田キャンパス

千代田キャンパスも大学独自の奨学金制度はあまり公開されていません。

入学後に学生支援課を定期的に訪問して情報収集し、条件を満たすものがあれば応募するという形になります。

また、千代田キャンパスで行われる経営管理研究科 国際企業戦略専攻 2年プログラム・1年プログラムは、専門実践教育訓練給付金の対象になっています。

関連コラム:専門実践教育訓練給付金の基礎知識&国内MBA対象校一覧

奨学金の注意点

ここまで、国内MBA取得を目指すための大学院で申請できる奨学金について解説しました。

ただし、奨学金制度は学力面や収入面で選考基準が設けられていることが一般的です。申請したからといって必ず貸与や給付が受けられるものではありません。

とはいえ、申請が通れば学費の負担を減らしてMBA取得を目指せます。費用面で心配がある方は奨学金制度を上手に活用してみてはいかがでしょうか。

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