MBAに興味はあるけど、「営業にMBAなんて必要ない」「忙しすぎてMBA通うなんて無理だよ」なんて思っていませんか?

営業として働いていて今後のステップアップやキャリアのためにMBAを検討している方のために、MBAで学ぶ内容が営業の業務にどのように活かせるのか、キャリアはどのように変化するのかについて解説をしていきます。

ちなみに筆者はキャリアを通して営業として従事してきた中で MBAを取得しました。

MBAを目指した時、実際に通っている時、皆様と同様の悩みを抱き、乗り越えてきた私なりに皆様のお悩みにお答えできるかと考えています。

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営業にMBAは役立つ?

まず皆様が悩まれているポイントのひとつは「営業職にMBAは役に立つか」ではないでしょうか。

結論から話すと営業の業務において、MBAで学ぶことは大いに役立ちます。

提案内容に説得力が出る

経営層やファイナンス周りを理解することで営業としての視座が高くなり、提案内容や営業手法が一段と洗練されます。

現場一筋で営業をしてきた方には特にMBAはおすすめです。

なぜなら営業一筋だと営業やマーケティングなどの営業周りのことは経験していますが、経営陣や経営企画が行う経営戦略策定や財務・経理部署が行うファイナンス・アカウンティングなどの知見は少ないのではないでしょうか。

そこで、MBAで経営に関わるすべてを網羅的に勉強をすることでお客様のさまざまな視点に立つことができます。

お客様への提案内容に幅ができたり、説得力のある提案ができるようになります。

多彩な人脈を構築できる。

MBAにはさまざまな属性の方がいて、今の会社では出会えないその方々との人脈を構築できます。

会社(フリーランスも)・年齢層・部署・役職・国籍もさまざまで、多様な価値観が混在します。

経験してきていることも人の数だけあり、その人間関係から学ぶことはMBAに通う一番の醍醐味です。

営業の皆様には公私ともに関係構築ができます。

私もMBA時代の同窓生からご紹介いただいたことで新しい事業構築に繋がりました。

単なる本業の営業に留まらず、イノベーションのもとになることもあるでしょう。

自分の立ち位置を知ることができる

多様な人材の中でご自身を測る新しい判断軸を作ることができます。

今お勤めの会社の中で長年働いていると良くも悪くも自己評価が固まってきているでしょう。

MBAをご検討されている皆様は会社でも一定のご評価を得ていると推測します。

ですが、MBAに通う学生の中に入ると自分より優れていると思うような方が多くいらっしゃいます。

悔しい気持ちや辛い気持ちにもなるかもしれませんが、自分の立ち位置を知ることができ、MBAを通じて更なる成長できます。

関連コラム:合格者の声|筑波国プロ・都立大MBA合格イケイケの営業マンだった私がMBAを自分から学びたいと思うようになるまで

営業職がMBAを学んでからどんなキャリアの広がりが期待できるか?

MBAを修了した後にどんなキャリアが待っているか、私の経験と周りの同窓生の傾向も見た上でご説明します。

勤めている会社に引き続き勤務する場合

修了後も今までの会社にお勤めする場合は、今の業務のレベルを上げて社内評価をさらに上げていく場合と希望部署への異動をする場合が多く見られます。

業務を洗練させる(スキルアップなど)→昇進昇格

MBAで学んだことを営業に活かすことで営業成績やクローズ率の向上につなげることができます。

学んだことを活かし今の業務で大いに成果を上げた結果、社内での評価が一層上がり、昇進昇格という結果につながります。

希望部署への異動

希望していた部署への異動が叶ったという方も見られます。

MBAに来る前から希望部署があった方も入れば、MBA修了の過程でさまざまな分野の勉強をすることで他部署での経験も積みたいという考えになった方もいます。

皮肉なことに営業として優秀であればあるほど異動しにくい現状がありますが、MBA修了はその状況の打破にも一役買うことになるでしょう。

MBA修了により社内評価が高まり、異動希望が叶ったという話は少なく有りません。

会社からするとMBAで学んだことを他部署でも活かしてもらいたいとの思惑もあり、経営戦略やマネジメントに近い部署に移動するケースもあります。

営業から転職する場合

一方で今までの会社を飛び出し、新たなチャレンジに踏み出す方もいます。

キャリアアップ

営業として別会社の上のポジションで転職したり、より大きな会社に転職する方もいます。

中途採用の場でもMBA修了は一定の評価を得ることができ、元々の営業の実績とMBA修了を掛け合わせて転職活動をすることでキャリアアップを実現しています。

キャリアチェンジ

営業以外の職種にチャレンジされる方もいます。

MBAで学んだことを仕事にしたいと考え、未経験の職種へチャレンジされる方です。

本来は未経験での転職は厳しいのが現状ですが、ここでも志望理由と絡めてMBA修了の実績をアピールしコンサルティング業界など希望の業種へキャリアチェンジを成功させています。

関連コラム:合格者の声|筑波大学MBA 営業マンからのキャリアチェンジ「これだけやればよいという指針ができたのは本当に大きかった」【2020年度】

起業

ご自身で会社を立ち上げる方もいます。私の同級生には在学中に起業する方もいました。

起業する方の特徴としてはMBAに来る前からある程度起業を検討していることが多かった印象です。

起業に向けての準備として、在学中には実際にビジネスアイデアをブラッシュアップする科目や実際に模擬的に経営経験をするような科目を中心に履修することでMBAを活用していました。

関連コラム:MBAを取得する意義と卒業後のキャリア&主要な国内MBA

営業においてMBAで学んだことを活かせる業務内容

営業の業務と相性の良い科目とそれを活用できた具体的な営業の業務内容、さらにはおすすめMBAをご紹介します。

ロジカルシンキング ー 資料作成・営業活動全般

ビジネスの基礎となるロジカルシンキングは必ず習得したい能力です。

今まで業務を通じて自然とできている方もMBAに入った際には一度体系的に学ぶと良いでしょう。

提案書などの資料作成の際はもちろん、クライアントや社内別部門との折衝などあらゆる場面で欠かせない能力となります。

統計 ー データ分析

統計も分かった気で実は理解できていない方が多い分野でしょう。

中央値と平均値の違いやそれぞれが示唆する意味はお分かりでしょうか?標準偏差や分散って何?

この辺りの理解が深まると今まで平均値の比較でしか行っていなかったデータ分析に一層の深みがでます。

クライアントに提案する際にも数値の根拠を示しながら提案することができるより説得力のある提案がで切るようになるでしょう。

グループワークのあるすべての科目 ー マネジメント

グループワークは全般的にハードですが、かなりやりがいを感じられます。

メンバーみんなのスケジュール調整から、全員が力を発揮できる場作りやチームビルディングなどマネジメントの場で必要となる能力を磨く機会が多々あります。

会社のように上下関係がなく、年齢による区別もないため、率先してチーム作りをしましょう。

そうすることで、マネジメントの予行演習を行うこともできます。

また、このチームで自分だったらどうやって貢献できるだろうと考えて能力を発揮することも実務に活かせるでしょう。

ネットワーキングの一環としてもグループワークは非常に重要です。

積極的に取り組みましょう。

営業に活かせる内容を学びたい方におすすめのMBA

私がおすすめするのは青山学院大学院国際マネジメント研究科(ABS)です

ABSは必修の卒業論文はなく、多くの学生が2年次に履修する青山アクションラーニングが最大の特徴です。

青山アクションラーニングはMBAの集大成として2年次1年間をかけて取り組むプログラムです。

8プログラムあり、自分の興味のある科目を選択し受講することができます。(希望者が多い場合は選考が実施される可能性もあります。)

どのプログラムもチームを組んで1年間かけて目標に向かってチームワークを行います。

例えば「ビジネスプランニング」というプログラムだと、

  • ビジネスプランニング
  • マーケティング
  • 分析(データや実地調査など)
  • 事業・経営計画策定
  • ピッチ(プレゼンテーション)

などをグループワークを通して行っていきます。

定期的にベンチャーキャピタリストや起業家などから厳しいフィードバックをもらうことができます。

そこから自分のビジネスプランをブラッシュアップさせていき、最終的なビジネスプランを確立するまでがひとつのプログラムです。

青山アクションラーニングは実務に直結する体験ができ、集大成として学んだすべてのものをアウトプットする最適な場です。

ぜひ営業でMBAについて学んでみたいと思われている方は、ABSを強くオススメします。

関連コラム:MBAを日本で取得するには?国内MBAとは?おすすめの大学院や選び方も解説

営業で仕事が忙しくて時間がない人はいつ勉強したらいいのか?

営業で忙しくて日々クタクタなのにいつ勉強したらいいのか、入試突破できるのかな、と不安ですよね。

でも大丈夫です。

効率的に勉強することで絶対的な勉強時間は減らせますし、営業こそ工夫次第で勉強時間は作ることができます。

入試に向けての工夫

MBAの入試突破に向けて、効率的に勉強し、最短距離を駆け抜けましょう。

志望するMBAを決めるための情報を集める

志望するMBAを決めるために情報を集めましょう。

学校によってかなり特色が違います。

アカデミック色が強い・実務重視や開講時間や場所など多くの検討事項があるため情報を集めて志望校を定めましょう。

意外に思うかもしれませんが、学校の場所は選定理由としてかなり重要なポイントです。

業務後通いやすいところでないと平日夜開講授業が受けにくくなるなどのデメリットがあります。

関連コラム:MBAを日本で取得するには?国内MBAとは?おすすめの大学院や選び方も解説

入試の勉強計画を立てる

志望校を決めたら入試を突破するまでの計画を立てましょう。学校によって入試内容は違います。

志望理由書・研究計画書はどの学校でもありますが、筆記試験や英語のスコアが必要な学校もあるから志望校に合わせた計画を立てましょう。

また、可能な限り会社の人にも受験をすることを伝えましょう。

実際に通学するにはある程度職場の理解も必要です。受験前から伝えておくとスムーズです。

関連コラム:【国内MBA初受験】社会人が仕事と両立して合格するための勉強スケジュール

業務に活かす

研究計画書作成や筆記試験対策での勉強でインプットしたことを普段の業務でアウトプットしてみましょう。

驚くほどインプットが深まりますし、業務の面でも有効なので一挙両得です。

新聞・雑誌を読んで考えるクセをつける

普段読んでいる新聞・雑誌からアウトプットするクセをつけましょう。

例えば「アクティビストが◯◯社へ事業切り分け、売却を提案」というニュースを見たら「アクティビストにこういうことを言われないためにはどうすればいいだろう」「万が一のための買収防衛策ってどんなものがあるだろう?」「安定株主を増やすことはアクティビスト排除にもつながるかも。どうやったら安定株主を増やせるだろう?」など考え、自分なりのアウトプットをしてみましょう。

それだけで小論文対策となりますし、考えるクセはMBAに入ったあとも卒業しても必要です。

勉強時間はいつ確保したら良い?

入試に向けてはもちろん入学後の勉強でも時間を有効活用することが重要です。下記時間を有効に活用しましょう。

移動時間

営業は移動時間も多いですよね。

この時間は必ず有効活用しましょう。

英語が必要であれば単語をひとつでも覚えることができますし、ニュースを見て自分の考えをアウトプットすることができますね。

平日朝

業務開始前のこの時間は絶好の勉強時間です。

夜は自分のコントロール外の影響で残業や急な業務発生により時間確保ができない場合もあるでしょう。

朝の時間に1日の計画を達成するくらいのつもりで勉強すると良いでしょう。

MBA入学後は当日の講義の予習に使いましょう。

その日の予習することで講義のインプットの効率性は格段に上がります。

平日夜

朝終わらなかった分をここで消化しましょう。

もし朝の時間が計画通り進んでいれば、翌日分を前倒しで勉強するのもいいですし、身体を休め明日に備えてもいいでしょう。

勉強ばかりで気が滅入ることもあるので、思いっきり遊んでしまいましょう。

休日

休日はしっかり時間をとって勉強してください。

特に入試に小論文がある学校を受ける際は一日一論文書いてみましょう。

2日のうち1日だけはしっかり勉強して1日は休む、などメリハリをつけることも大事です。

MBA入学後は土曜はほぼ授業+ワークで潰れます。

日曜も個人ワークや予習・グループワークで潰れることもあります。

土曜〜日曜午前はしっかり勉強する、日曜午後はしっかり休むなど決めるのもいいでしょう。

営業にとってのMBAは間違いなくメリットが多くあります。

今の会社に残るのも新たなキャリアを築くのにも一助になるでしょう。またそこでできた人間関係は一生物の財産です。

少しでも行ってみようかと考えたなら動き出しましょう。新しいチャレンジはあなたの人生に活力をもたらすでしょう。

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