合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

MBAを目指すきっかけ

私は3年前に現在の部門に異動となりました。異動にともない、営業職からコーポレート職へと職種が変わり、より経営に近い立場で業務を遂行することになりましたが、自分自身にコーポレート業務の経験もなく、経営に関する知識・スキルもないことに大きな問題意識を持っていたため、自己のリスキリングの必要性を強く感じていました。

また今後、より高い視座で業務を遂行するためには、業種・業界を超えて他社人材と交流し、国内あるいはグローバル市場における自社の位置付けを客観的に把握する必要があると感じており、スキル習得とリレーション構築の両面を実現できるMBAに関心を持ったことがきっかけです。

アガルートアカデミーをお選びいただいた理由

昨年5月にMBA受験を決意しましたが、志望大学は年1回しか受験機会がないため、不合格時の時間的ロスが非常に大きいと考えました。そして時間を無駄にしないためにも、今春の合格が不可欠であるとも考えました。

確実な合格を図るためには、自己流の学習ではなく、受験ノウハウを知り尽くしたプロフェッショナルの協力を得ることが最適な手段と考えました。そこで、様々な予備校の情報収集を行いましたが、アガルートアカデミーが豊富な合格実績を持っていたことに加え、トライアル受講制度で事前に講座内容が把握でき、その内容が非常に分かりやすかったことが選択の大きな要因となりました。

勉強の方針とどのように勉強を進めていたか

①勉強の方針

対面の講義ではなく、オンラインでの動画視聴とテキスト通読が中心でしたので「受け身にならないこと」を心掛けながら学習を行いました。これは最初から意識できていた訳ではありません。時間的に余裕がある時期(夏頃)に、学習に身が入っておらず、いつの間にか「内容を理解すること」よりも「動画を見ること」が日課になってしまった時期がありました。動画を再生している時間は長いにも関わらず、学習内容を振り返ると何一つ覚えていないことを繰り返してしまった失敗がきっかけとなりました。

目の前に先生がいないことを理由に油断してしまうことがないよう、ノートを取りながら学習する、そのノートを適宜振り返って忘れないようにするなど、リアルに講義を受ける場合と同じ心構えで学習に取り組むことが重要と思います。

②研究計画書のテーマ設定までの流れ

MBAを志した理由の一つが、自己の業務に対して強い課題意識を持っていたためでしたので、研究計画書のテーマ設定は迷うことなく決定することができました。

しかし、普段から頭で考えていることをアウトプットすることや、自社業務を知らない第三者にも理解できる形に噛み砕いて説明することは、想像していた以上に難しかったです。研究計画書を読んでもらう相手は、自社の文化や業務内容を共有できていない人であるということを強く意識しておく必要があると思います。

③勉強のスケジュール

1月 特になし

2月 特になし

3月 特になし

4月 特になし

5月 某大学のMBA入門セミナーを受講し、MBAでの学習内容のイメージを掴む

6月 各予備校のMBA講座情報を比較のうえ、アガルートアカデミーでの学習を開始する

7月 「国内MBA入試攻略講座」を受講

8月 「経営学の基礎講座」を受講

9月 「経営学の基礎講座」を継続

10月 「『出願書類・研究計画書』の書き方講座」を受講し、研究計画書を提出

11月 「経営学の基礎講座(続き)」を継続、「小論文添削講座(基本編)」を受講

12月 「小論文添削講座(大学院別対策編)」を受講し、小論文添削を実施

1月 一次試験と二次試験の間に「面接対策講座」を受講し、模擬面接を実施

2月 合格発表

受講された講座の良さ・当該講座の学習方法(使い方)

国内MBAの入試攻略講座

国内MBAに共通のイメージを掴むことができただけでなく、各大学の特徴を比較する形で紹介頂けたため、志望校を決定するうえで非常に参考になりました(それまでも行きたい学校は漠然と頭に描いていましたが、他校と比較しての違いを把握することができ、志望動機をさらに強めるきっかけにすることができました)。

当該講座の学習方法としては、オリエンテーション的な内容でもあるので、最初から最後までしっかりと視聴することが重要と考えますが、この講座を受講することで、はじめは漠然としたMBAへの憧れしかなかったところから、自分はどの学校で学びたいのかといった具体的な目標にまで落とし込むことが可能になります。

受験勉強は長丁場でもあり、モチベーションを高める(落とさない)ことが重要ですので、学習の初期段階で志望校を具体的にイメージして絞り込めることは、目標に向かって学習を継続するうえで有益だと思います。

経営学の基礎講座

飯野先生による丁寧な解説は、経営学初心者にも大変分かり易い内容でした。また講義動画も、ちょっとした隙間時間にも視聴できるような短い時間(5分程度)で区切られており、自分の生活スタイルに合わせて柔軟に受講することができた点が良かったです。

集中力という観点でも、もし数十分の動画だとおそらく最後まで受講することはできなかったと思いますが、本講座は無理なく学習を進めることができ、結果的に全ての講義を視聴することができました。

学習の工夫としては、動画を漫然と視聴するだけでは講義内容が身に着かないと考えたため、必ず講義ノートを取ることを心掛けました。ノートで学習内容をいつでも振り返ることができるようにしたことが頭の整理につながっただけでなく、試験直前期に知識を振り返る際にも非常に役立ちました。

小論文対策講座(基本編)

提出した回数:0回

論文を提出しなかったのは、時間的に「大学院別対策編」の論文作成を優先したことが一つの理由ですが、もう一つの理由としては、テキストで小論文の書き方のポイントを学習した後で、全8回の模範解答を全て細かく読み込み、ポイントの反映の仕方を分析することに注力したため、自然と解答内容が頭の中に入ってしまった(強い先入観が形成された)ためです。無理に模範解答とは異なる内容の小論文を書こうとすることは、却って混乱につながると判断しました。

小論文対策講座(大学院別対策編)

提出した回数:6回

基礎編と異なり、こちらは上限回数を提出しました。過去8年分の実際の問題と模範解答を見ることができた経験は大変有益だったと感じます。実際の問題を見ることで、志望校の出題形式が4年前から大きく変わったことを把握することができました。

また、変更後の出題形式は他校と比較してもシンプルな問題となり、解答の自由度が高いパターンに変わったことを知ることができたことで、試験対策が行いやすくなったと考えます。つまり、試験では「正解」ではなく、問題に対する「意見」を求められているということに気付くことができました。

自分の意見を論理的に伝えられるようにするためにも、日頃から幅広く情報収集を行うとともに、それらを整理して自分の意見にまとめ上げるスキルを高める必要があると考え、そのことを意識しながら準備に取り組むことができるようになりました。

添削については、時には良い結果でモチベーションが上がったり、時には厳しい結果で危機感を持ったりしましたが、いずれも指摘内容は的確なものであったと感じています。

出願書類・研究計画書の書き方講座

提出した回数:1回

研究計画書は受験結果を大きく左右するものであるため、この講座を受講する意義は非常に大きいと感じました。おそらく独力では、そもそも何を書いたら良いのか不明確で、仮に書き上げたとしても客観的に見た際の完成度も判断しにくいと思います。

過去の受験生が提出した実際の計画書を見て、具体的なイメージを掴むことができたことで、それをヒントにしながら自身の計画書をしっかりと書き上げることができました。もちろん個人ごとに持っているテーマが異なるため、他者の計画書を引用することはあり得ませんが、合格レベルにある計画書を参照することができたことは、非常に良い経験となりました。

また、添削を受けることで、自分では完璧に書けたと満足していた内容でも、他者から見たときに十分に伝わらない箇所を指摘頂いたり、より伝わるようにするための改善点を具体的にアドバイス頂いたりすることができたため、計画書の完成度を高めることができたと考えます。

面接対策講座

受講して良かった点は3点あります。

1点目は、「一般的な質問項目」を事前把握することで、あらかじめ解答内容を考えておくことができたため、必要以上に不安を感じることなく本番に臨むことができたことです。

2点目は、過去受験者の面接体験レポートを読むことで、志望校の面接の様子を事前に知ることができたことです。レポートを読めば、実際は決まった法則のようなものはなく、面接官によって質問内容や雰囲気が大きく異なるということがよく分かります。それが「面接は始まってみないと分からない。最低限の準備は行なって、あとは運に任せよう」という良い意味での開き直り(リラックス)につながりました。

3点目は、模擬面接を受けた際に、何も話せなくなってフリーズしてしまった経験ができたことです。準備した内容を話そうとするあまり、一部の内容が思い出せなくなったときに焦ったことが原因でした。模擬面接後に「面接官は事前に用意してきた言葉を聞きたいのではなく、あなたの意識や意見を聞くために対話したいと思っているはずだ」というアドバイスが大変参考になり、面接の心構えを変えることができました。

研究計画書の研究テーマライブラリー

利用しませんでした。

各種フォロー制度について

ほぼ利用しませんでした。

スランプ・挫折、それを乗り越えるための工夫

半年以上の準備期間がありましたので、日数に余裕がある時期は、学習や課題提出も「明日でも良いか…」と、つい先延ばしにしがちになると思います。しかし、それが積み重なると、最終段階で時間的な余裕の無さにつながりますので、日頃からモチベーションを維持して学習を継続する努力が必要と思います。

私の場合は、志望校が主催するオープン講座、MBA勉強会、MBA体験会など、様々なイベントに極力参加するようにしました。志望校の教授の指導を事前に体験することができるというメリットがありますが、それ以上に、在学生・卒業生の経験談から入学後のイメージを固めることができることや、グループワークでのディスカッションなどで、他の受験者の熱意から刺激を受けて受験に対する緊張感の維持ができたことが大きなメリットであったように思います。

学習時間はどのように確保し、一日をどのように過ごしていたか

10月に入るまでは「平日に学習する。1日あたりの時間は決めないが、できるだけ継続する」というスタンスで取り組みました。動画1コマの5分程度で終わる日もあれば、2~3時間かける日もあるなど、日による差異が大きかったように思います。

10~12月上旬は「平日はこれまで通りに学習するが、土曜日に図書館でまとめて時間を取る」というスタンスに変わりました。図書館では、研究計画書や小論文の執筆などアウトプット活動を主に行ないましたが、その他にも日経ビジネスやハーバードビジネスレビューなどをそれぞれ過去1年分遡りながら、直近のビジネストレンドを調査し、その内容把握に努めました。

直前期の過ごし方:どのような勉強をして、どのような心構えで試験を迎えたか

12月中旬から1月中旬の直前期は、土曜日だけでなく日曜日も図書館で学習することも心掛けました。年末年始期間は図書館が閉館になりましたが、自習室を有償契約して学習環境の確保に努め、元日を除いて学習を継続しました。

これは、それまでの学習時間が不十分だったとの反省もありましたが、「『あと少し勉強すれば良かった』という後悔だけは絶対にしない」ことを決意し、自分自身をあえて追い込んだ側面もあります。

この期間の学習内容は、アガルートのテキストの復習以外にも取り組みました。12月いっぱいは「日経キーワード(2022-2023と2023-2024の2年分)」や「BCGが読む経営の論点2024」から最新のビジネスキーワードと論点の整理を行ったほか、「ゼミナール経営学入門」を通読し、経営学の基本を振り返るなどに費やしました。

ここでも学習内容はノートにまとめ、いつでも振り返ることができる状態にしました。

年が明けてからは、整理した内容の中から、特に重要と思われる論点を3点ピックアップし、小論文の問題を自分で作り、その解答案を作成しました。結果的に、そのうちの1点が出題され、自信をもって解答することができましたので、準備としては適切だったのではないかと思います。

試験期間中の過ごし方

キーワードと解説をまとめたノートの中から、自分が特に重要と思うキーワードについて約50問程度の問題集を自作し、毎日の日課として自己テストを繰り返しました。

(例)「日本的経営の特徴を6つ挙げ、それぞれの長所と短所を答えよ」「差別化戦略における差別化ポイントを11個答えよ」「コストリーダーシップ戦略の成功ポイントを6つ答えよ」など。

重要なテーマであると分かっていても、試験で出題された題目の特徴やポイントをまとめて列挙する必要が出ると、部分的には思い出すことができても、抜け漏れなく即座に思い出すことは難しいと思います。しかし、このようなトレーニングを繰り返すことで、小論文試験時には特定テーマについては、素早く網羅的に特徴を挙げることができる状態になっていたように思います。

受験した時の手ごたえと合格した時の気持ち

①受験した時の手ごたえ

前述のとおり、一次試験の小論文試験では自分が想定解答を用意していた問題が出題されましたので、落ち着いて解答することができました。要求された文字数も、ほぼ上限に近い形で記載できたので、試験直後は「これで落ちたら仕方ない。その時は他の受験生のレベルが高すぎただけと諦めるだけだ」と考えることができました。

一方で英語試験は、自分にとって馴染みのない分野(財務会計)からの出題で、分からない単語も多くあったことから、辞書を引きながら時間との勝負になりました。解答終了が制限時間ギリギリとなり、十分に見直す時間もなかったため、結果は半信半疑の状態でした。

二次試験の面接では、事前に不安視していた程度までは緊張はせず、落ち着いて受け答えすることができました。何が合否の要因になるかは分かりませんでしたので、面接官の質問に真摯に答えることを心掛けました。そういった心構えで臨んだため、不自然に会話が止まるといったことはありませんでしたが、面接直後は「受かった」とも「落ちた」とも明確な手ごたえは無かったというのが正直な感想です。

②合格した時の気持ち

半年間の努力が実を結んだこともあり、嬉しい気持ちと安堵する気持ちの両方が湧き上がりました。加えて、直前期に週末や年末年始をほぼ受験準備に費やしましたが、受験に専念できたのは家族の理解と支援があってのことでしたので、感謝の気持ちも大きかったです。また、合格発表から数日間はそのような状態が続きましたが、大学から書類が届き始めると「これからが本番だ」という緊張感が新たに生まれて来ました。

振り返ってみて合格の決め手は?それに、当該講座はどの程度影響したのか

①合格の決め手

最初は複数大学の受験を考えていましたが、決して器用ではない自分自身にとっては、自分が本当に行きたい学校を早期に定めて、一校の対策だけに専念したことが結果として良かったと考えます。どうしても直前期は時間が足りなくなると思いますが、各校の試験も同じような時期に実施されますので、複数校を受験しようとするとパワーを分散させてしまうことにもつながります。複数校の受験を予定されている方は、特に直前期の時間の使い方(何を優先するか)に注意が必要になるかもしれません。

②講座の影響度

上記の通り、個人的には早期に志望校を絞り込むことができたことが良かったと考えているため、そのきっかけとなった「国内MBAの入試攻略講座」の影響度は非常に高かったと考えています。

その他には「小論文対策講座(大学院別対策編)」で志望校の出題傾向の変化に気付くことができたことと、「面接対策講座」で模擬面接官から非常に参考になるアドバイスをいただけたことも合格につながる要因だったと思いますので、いずれの講座も合格への影響度は高かったと考えています。

卒業後のキャリアについて

①MBAに期待するもの

経営学を学ぶことで、自社の強み・弱みを客観的な視点で把握することができるようになること、また他社の事例などから自社にとって最適な戦略を考えることができるようになることが直接的な期待にあたると考えます。間接的には、学生同士が業務上の利害関係がないフラットな立場で関わり合いながら、学問を前に平等な立場で議論を行い、理解を深め合うことができることを期待しています。

②今後のキャリアビジョン

自部門内に新設された自己のチームについて組織設計・組織開発を行い、チームの活動を軌道に乗せられるようにすることが直近のビジョンです。それが成功すれば、自ずとチームの幹部社員である自己のスキル向上も実現できると考えます。

次に、私が担当するインターナルコミュニケーションは、人的資本経営において今後ますます注目される組織(=各社が課題を抱えている機能)と考えているため、MBAで学んだスキルを自社に適用するだけでなく、そこで得られた知識・経験を他社にも展開できる形にブラッシュアップすることで、広く日本企業に貢献していきたいと考えています。

受験生に対するメッセージ

個人によって最適な学習方法は様々ですので「これだけやっておけば大丈夫」という唯一無二の学習方法は無いものと思います。しかし、どのような形でも良いので、自分の納得した形で「誰にも負けないくらいに学習した」と思えるほど学習に打ち込むことは重要だと思います。

また、長い準備期間の中で、何度学習しても理解できずに自分の能力への疑問を感じる経験や、オープン講座での参加者同士のディスカッションから、周囲の人が全員自分より賢く見えて自信を失ったりするような経験が多々あると思いますが、それは他の受験生から見ても同じなのではないかと思います。

そう思えば、自分を他者と比較して、勝手に委縮してしまうことは、自己の能力発揮の妨げになるだけと思います。そのような状況に陥らないようにするには、弱気になりそうな時に、それを自分の意志で打ち消せるだけの実績を積むことが重要だと思います。「努力は自分を裏切らない」と信じて頑張ってください。