目次

合格者インタビュー

受講されていたカリキュラム

下記リンクは最新版となります。合格者の方の受講年度と異なります。

自己紹介

氏名:前田 早穂(まえだ さほ)     

年齢:30歳

所属企業・役職:三菱マテリアル株式会社・総合職

最終学歴:大阪大学 人間科学部 人間科学研究科

合格した研究科:早稲田大学 経営管理研究科

MBAを目指すきっかけ

自らの意見・考えを経営者に伝えるためには、まずは経営者の考え方を知る必要があると考えたためです。
私は、学生の頃から企業や組織の中でメインストリームにいない人達をどのように包摂し、公平な環境の下で夢を持ってもらえるかという点に関心がありました。
もちろん、弊社も、全ての方が仕事を通して夢を叶えてほしいと考えています。
しかしながら、現在の私の関心だけでは、「利益を求める」という企業の目的とは方向性が異なってしまうことが、社会人経験を経るにつれてわかってきました。
企業の目的と、私自身がやりたいことを両立させ、実現するためにも、経営者の考え方を理解する必要があると考えました。
世の中には様々なビジネスについての記事や本がありますが、再現性がなかったり、根拠が不明だったり、玉石混交です。
自分の仕事について確実で、体系的な知識を得て経営者としての視点を理解するには、きちんとした専門家による講義と誠実な研究に触れるべきだと考え、MBAを受験することにしました。

アガルートアカデミーをお選びいただいた理由

SNSの評判から、授業のわかりやすさや価格などの口コミを比較し、アガルートさんにしました。
対面授業の予備校もありましたが、当時新型コロナの感染状況が非常に不安定だったため、対面の感染リスクもあったことから、それならしっかりサポートしてくれる体制が取れている予備校の方がよいだろうと思ったのがきっかけです。
また、先生が個性的でユニークそうだったことも、アガルートを選んだ理由の一つにあります。
多様な背景を持つ受験生を受け入れる雰囲気を、先生から感じることができました。

余談ですが、私の「推し」がアンバサダーを務めるブランドを愛用されているようでしたので、毎回の授業で変わる衣装をこっそり楽しみにしていました。

勉強の方針とどのように勉強を進めていたか

①勉強の方針

まずは、基礎知識はしっかり抑えることを意識しました。
基礎がなければ応用が効かず、仮に合格したとしても入学後の勉強についていけなくなると思ったためです。

それと併せて、自分の興味と、経営学が重なる分野についての著作を探し、自分の中の経営学への興味が枯れないようにしました。

②研究計画書のテーマ設定までの流れ

自分が携わっていた役員向け研修について、よりよくしたいという思いがあったため、当初からなんとなくテーマは決まっていました。
研究テーマの探し方講座など、アガルートの講座を受講すると、どのような論理展開で計画書を書くか整理することができました。

③勉強のスケジュール

1月

2月 進学決意

3月 フルカリキュラムを契約

4月 経営学の基礎講座(土日オンライン講義+平日復習)

5月 経営学の基礎講座
   研究計画書の参考図書探索

6月 研究計画書の参考図書探索、研究テーマの探索

7月 研究計画書の作成、小論文対策講座を受講開始

8月 小論文対策講座(大学院別対策編)

9月 小論文対策講座(基礎編)

10月 秋入試(一橋、早稲田)一次試験

11月 秋入試(一橋、早稲田)二次試験

12月 冬入試(一橋)試験対策

1月  同上

2月     同上

受講された講座の良さ・当該講座の学習方法(使い方)

▼国内MBAの入試攻略講座

これからどこに向かって走れば良いのかがわかる、わかりやすい指針になりました。
受験を決めたものの、周囲に経験者がいるわけではないので、当初はなにをどうすればいいのかわかりませんでした。
やみくもに勉強するよりも、ゴールが見える方が、自分の立ち位置ややるべきことが分かると思います。

▼経営学の基礎講座

経営学の基礎について、体系的・網羅的に学べるテキストがよかったです。
また、テキストの中で取り扱った理論について、「ここはおかしいんじゃないのか」「ここはもっとこのように改善できるのではないか」と違和感を抱いた箇所をメモしておき、関連する論文や記事を探しました。
基礎知識を理解して暗記することは必要だと思いますが、自分が興味をもった箇所について調べ、考えを深めるなど楽しみながらできることもありました。
こうすることで、授業の内容がより印象に残りやすくなったと思います。

▼小論文対策講座(基本編)

提出した回数:7回

規定分すべて提出しました。

▼小論文対策講座(大学院別対策編) 

提出した回数:10回

規定分提出しました。

▼出願書類・研究計画書の書き方講座

提出した回数:2回

▼研究テーマの探し方講座

大学毎に研究テーマの探し方、計画書の書き方等対策がなされていた点が非常にありがたかったです。

▼面接対策講座

一度だけ利用しました。
面接の基本的な質問について、すべて網羅されていたと思います。
一方、ここ一番の面接では、上がり症を発症してしまうのは治せなかった部分がありました。

▼各種フォロー制度について(Facebookの質問制度、受験校相談、ホームルーム)

ホームルームでは、アガルートの他の受験生の悩みや進捗を聞くことができる点がよかったと思います。
「私も一緒だな…」と共感することもあれば、「他の人はもうそんなに対策が進んでいるの?」と焦ることもありました。
他の方の状況を知ることで、やる気につながったと思います。

スランプ・挫折・それを乗り越えるための工夫

スランプは、一橋大の入試で不合格になってしまった時です。
不合格がわかったのは早稲田大二次試験の直前で、それから二次試験直前までは、落ちた悔しさと怒り?に任せて、想定質問に対して準備していた回答を猛烈に見直し、1日中暗記した回答をつぶやいていました。

が、早稲田大二次試験の前日になると、特に理由もなく再び自信喪失… 結局メンタル面では最後まで乗り越えられていません。(1日に何度も回答をつぶやいていたため、面接中に上がってしまっても準備していた回答ができた点は、よかったかもしれません)

学習時間はどのように確保し、一日をどのように過ごしていたか

学習時間の確保については、あまり苦労がありませんでした。
コロナ禍による在宅勤務体制かつ上司の理解もあり、さらに育児や介護を担っていなかったので、非常に恵まれた環境にあったと思います。

・「経営学の基礎」を学習している期間(4月~5月)

土日に講義を聞いてから、平日の夜1.5時間くらいで講義内容をノートにまとめて理論を暗記していました。

・研究計画書を作成している期間(5月~7月)

土曜日に国会図書館に訪れ、朝から夕方まで自分の興味がありそうな資料をあたっていました。
資料を読めば書きたいことも出てくるので、アイデアを書き溜めてから、日曜日に考えを整理していました。

・小論文対策の期間(7月~10月)

連休期間に一気に過去問と、小論文の練習題を解きました。1日に2年分ずつ解き、添削をお願いしていました。

直前期の過ごし方(どのような勉強をして、どのような心構えで試験を迎えたか)

・一次試験(記述)対策

過去問を繰り返し解いては自己採点していました。

・その他

志望している大学に在籍している先生の著作を読んでいました。
著作を読む上で、「経営学の基礎講座」で得る知識を応用したような説明も多く出てきたので、知識の復習にもなりましたし、自分の興味の幅を広げることができました。

試験期間中の過ごし方

・二次試験(面接)対策

想定質問に対しての回答を作成し、何度も声に出して読むことで回答を暗記するようにしました。
想定質問については、簡単に回答できるようにすることで、面接当日に想定外の質問をされた際に、じっくり考えるための脳の容量を少しでも捻出するように心がけていました。

・その他

大学に在籍している先生の著作を取り寄せ、積極的に読むようにしました。

受験した時の手ごたえと合格した時の気持ち

①受験した時の手ごたえ

早稲田大学の二次試験面接は、(万全を期して受験した)一橋大学の秋入試に落ちていたこともあり、背水の陣でした。
さらに、以前からここ一番の面接には弱いこともあり、完全に自信を喪失していました。
早稲田大は良い印象の面接官でしたが、自分の回答を思い出しては「もっと良い答え方はなかったのか」と自問自答し、非常に落ち込みながら帰宅しました。

②合格した時の気持ち

正直「助かった」という気持ちの方が大きかったです。
一橋の入試で不合格になった理由が、自分の中で分析できないまま、早稲田の二次面接の日になってしまったため、行く学校がなくなるのではと非常に焦っていました。

前述のとおり自信を喪失していたため、拾ってもらってよかったと思った記憶があります。

振り返ってみて合格の決め手は?それに、当該講座はどの程度影響したのか

①合格の決め手

自分の問題意識を、正直に述べることができたことだと思います。
2023年度の早稲田大の秋入試一次試験では、「どうしたら勝てるのか?」を問うこれまでの王道な「MBAっぽい」出題ではありませんでした。
また二次試験でも、面接官は「どうしたら勝てるのか?」という問い以外にも課題意識がある様子でした。
早稲田大MBAでは、従来の経営学における問いの、さらに先にあるものを求めているのではないかと考えます。
今回、私は早稲田大が持つ課題意識にたまたま合致した課題意識を持ち、自分なりの答えを提示できたのだと思います。

②講座の影響度

以下の二点が合格をいただく上で影響があったと考えます。

1)「経営学の基礎講座」で、体系的に経営学の大枠を学べたことです。

前述のとおり、従来の経営学における問いを理解していなければ、大学からその先を求められても満足のいく回答ができなかったと考えます。
基礎がしっかりあるからこそ、自分の興味関心がある分野に応用した回答ができました。

2)小論文対策講座で、論理的に考えること、伝達効率を意識することを学んだことです。

緊張していると、口頭で複雑な考えを理路整然と述べることは難しくなります。
私自身これらのスキルを完全に習得したとは言えませんが、小論文対策講座での訓練が実力を底上げしたと考えます。

卒業後のキャリアについて

①MBAに期待するもの

自分だけが勝つのではなく、社会全体が誰ひとり取り残さずに豊かになる方法を見出したいと思っています。
そのためにもまずは、私が勤務する会社を、どんな従業員でも取り残さないような組織にするために、MBAでは必要な知識の取得と研究をしたいと思います。

弊社は女性管理職比率も1~2%、外国籍の社員も少なく、経営層・管理職層のほとんどは新卒一括採用で入社した健常者の日本人男性といった人員構成です。
すると当たり前ですが、圧倒的なマジョリティの方たちに適した組織風土や制度となります
しかしこれでは、「マジョリティとしての属性を持たなければ、昇進や採用は難しい」というメッセージを会社が発してしまうことになります。
結果として、女性や外国籍の方が、弊社を通して社会に貢献しようという意欲を持てなくなります。
私は、どんな背景、属性を持つ方でも、皆それぞれが自由に夢を描ける、そんな組織を目指したいと考えています。
大学院では、経営学の基礎知識を学んだ上で、最新の研究に触れ、その道の第一人者の先生方のアドバイスを受けながら、弊社をどんな人でも夢を叶えられるような組織にしたいと思います。

②今後のキャリアビジョン

将来は、①に記載したとおりの組織作りに携わりたいと思っています。
そのためにもまずは、自分のチームを持ち、メンバーの成長や夢に向き合えるリーダーになりたいと思っています。
今後のキャリアビジョンはこのようなものですが、まずはMBAを取得・卒業までが大変だと聞いているので、今は不安の方が大きいです。
他の学生はきっとすごい方なのだろうと、非常に気後れしています…。

推薦書について

①提出されましたか?

早稲田大には提出しませんでした。一橋大には提出しました。

②提出された方はどなたに推薦書をご依頼しましたか?

職場の上司に記載していただきました。

受験生に対するメッセージ

これまでに記載してきたとおり、私は順調に合格をいただいたわけではありません。
特に試験期間中は紆余曲折あり、メンタル面は激しく乱高下していましたが、周囲の家族、友人、職場の上司に支えられ、最終的に収まるべきところに収めてもらったと感じています。

私の体験記を読んでいる方の中には、志望している大学院に落ちてしまったり、勉強に躓いたりしている方がいらっしゃるかもしれません。
そうした方たちにとって、私の体験談が少しでも不安を和らげ、「もしかしたらうまくいくかも」という楽観を生じさせ、最終的には「あともう少しだけ粘ってみよう」と思うきっかけになることを祈っています。