MBAの学位取得は、その他の大学院と同じように「修士号」と呼ばれるとしても、その意味や内容は少し異なっています。

なぜなら、MBAプログラムは、その他の大学院における教育プログラムとはまったく異なるプログラムで構成されているからです。

そこでこの記事では、MBAの学位を取得することの本当の意味について解説していきます。

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MBAを取得すると最終学歴はどうなるのか?

MBAを取得すると最終学歴は修士の学位を取得したことになります。

学位の名称は経営学が一般的ですが、プログラムに合わせた名称が付されているケースもあります。

ビジネススクールと普通の大学院で学歴上違う所はあるのか?

ビジネススクール(MBA)と普通の大学院で、修士の学位という意味では同じです。

ただし、MBAと普通の大学院では、教育プログラムが大幅に異なります。それは教育の目的が異なるからです。

普通の大学院は、研究者を養成するためのプログラムが提供されています。

一方、MBAでは、実務の世界で活躍できるようにするためのプログラムが提供されています。

したがって、学歴上は同じであっても、教育目的がまったく異なることから、提供されているプログラムも異なっていることに留意すべきです。

転職・就職などを考えた際に、普通の大学院とMBAのどちらかを修了したのかは、学歴上は同じであっても、見る人が見れば意味がまったく異なります。

転職市場でMBAを取得する人はどう見られるのか?

転職市場でMBAを取得する人は、高度な経営学の知識を身に着け、それを実践できる人材であると見なされるようになります。

ただし、企業側でそれだけの能力を持っている人材に活躍できるだけの場があれば高く評価される可能性が高い一方で、中小企業など、それだけの能力を持っている人材に活躍できるだけの場がないというケースでは敬遠される可能性もあるので注意が必要です。

経営者として高学歴なMBAを取得すると箔がつく?

経営者としてMBAを取得しておくと箔がつくのは間違いありません。

経営者のなかでMBAの学位を取得している人は多くありません。

実際の会社経営の方が忙しく、MBAの学位を取得したくてもできないというのが実情でしょう。

大手の企業のなかには、幹部候補あるいは経営者候補にMBAの取得を進めている会社は多くあります。

大学側も、幹部候補あるいは経営者候補の人材に対して専門のMBAプログラムを提供しているところもあります。

ですが、経営者としてMBAを取得しておくと箔がつくのは間違いありませんが、それ以上に、合理的に会社経営を考えられるようになるということの方が重要ではないでしょうか。

MBAを取得しているときの履歴書の書き方

MBAを取得している場合、履歴書の学歴欄に修士号を持っていることを記入することになります。

通常、経営学修士と学位を記入することになりまます。

学位記に記入されている名称が正式名称ですので、学位記に準じて履歴書に正しく学位を記入しましょう。

学歴以外のMBAの魅力

MBAは修士号の学位を得ることができますが、学歴以外にもMBAの学位には価値があります。

それでは、どのような価値があると考えられるでしょうか。

以下では、MBAの学位を取得する価値について解説していきます。

キャリアネットワーク

MBAで学位を取得する最も重要な価値は、同じ志をもつ仲間と出会えることです。

MBAに入学してくる人は、その後、会社での活躍が求められている、あるいは、自身のキャリアについて真剣に考えている人です。

そんな仲間が集まるMBAプログラムでは、講義やゼミの課題としてかなりハードな課題が課されます。

課題はグループワークで行うものが多く、グループワークを通して仲間づくりができるはずです。

一緒に苦楽を共にした仲間は卒業したあとも関係が続き学問以外のつながりができるでしょう。

MBAの取得後は所属する会社においてそれぞれが活躍することになりますが、MBAプログラムで得られた仲間は、様々な面で支えてくれる存在となります。

自身のキャリアにとっても、MBAの学友たちは極めて重要な存在なのです。

科学的なものの考え方

MBAの学位を取得する過程で、科学的なものの考え方ができるようになることもMBAの価値と言えるでしょう。

実務においては、当然科学的でないものもあるでしょう。

しかし、そういった実務を科学的な視点で説明できるようにすることこそが、MBAで学ぶことの価値なのです。

たとえば、組織不正の要因を説明する理論として、経営学には不正のトライアングルという考え方があります。

こうした理論(科学的な説明方法)を知っているからこそ、組織不正を発生させない組織風土を社内のなかに構築できるようになるのです。

このように、科学的なものの考え方ができるようになることで、経営を合理化できる能力を身につけられることこそが、MBAで学位を取得することの価値だと言えます。

研究者としてのキャリアが拓ける

MBAプログラムで学位を取得したあと、博士課程後期課程に進学して、博士号を取得することで研究職として就職する道もあります。

MBAは実務家を育てることを目的とする教育プログラムではあるものの、修士号の学位を得られることに変わりはないからです。

MBAに通うためにかかる労力や費用

MBAに入学するためには、勉強時間としてどれくらいの時間が必要で、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

ここでは、それぞれの目安について説明していきます。

時間

MBAに入学するためにどれくらいの勉強時間が必要となるかは、どの大学のMBAプログラムを志望するかによるものの、入学年度の試験がある半年以上前から勉強することを推奨しています。

MBAへの入学を希望する人の多くがすでに働いている人だと思いますので、一日中勉強時間に充てられるわけではないでしょう。

仕事が終わったあとに1日3時間勉強すると考えた場合、半年(180日とする)で540時間程度の勉強時間が必要ということになります。

540時間のなかには書類を準備する時間も含まれています。

MBAの試験では、小論文と英語が課されているケースがほとんどですが、英語ができないと合格点に届かない場合が多いため、英語を苦手としている人は、540時間+αの勉強時間が必要となるでしょう。

短時間でも合格できる方法については以下の記事で解説しています。

関連コラム:2ヶ月間の準備期間で国内MBAに合格できる?勉強法・スケジュール

費用

国内MBAの人気校における学費の相場は100万円~370万円と開きがあります。

特に、国内MBAの学費は、私立と国公立で大きな差があり、私立の人気校では、300~370万円程度、国公立の人気校:100~140万円程度が相場となっています。

以下の記事では、MBAの学費について詳しく説明していますので参考にしてください。

関連コラム:国内MBAの学費ってどのくらい?人気校の相場を解説!

MBAに入ることは簡単なのか?

MBAに入学することは簡単ではありません。

まず、大学によっては入学要件が課されています。この要件を満たしていないと入学試験すら受けることができません。

代表的な入学要件としては、就業経験が挙げられるでしょう。

MBAプログラムは、経営に関わるより実践的な知識を養うことを目的としています。

MBAプログラムの修了者は、会社に戻ってから、その会社の経営課題と向き合い、解決していくことが想定されています。

なので入学要件に就業経験が必須なMBAもあるのです。

就業経験は一般に2年以上とされるケースが多いものの、就業経験を入学要件として課さないというMBAプログラムもあります。

入学要件として就業経験が課されていることに加えて、資格保有者でないと入学できないMBAプログラムを提供している大学もあります。

多くは、税理士や公認会計士などの専門プログラムを提供している大学において、資格保有者でないと入学できないMBAプログラムとなっているケースが多いです。

このような入学要件に加えて入学試験が課されます。入学試験が課されるのはどの大学院でも共通ですが、大学によって試験内容は大きく異なっています。

MBAの学位取得のために論文の提出が必要なケースでは、研究計画書を提出し、面接でその計画について説明することを求められます。

論文の提出がないケースはこの限りではありません。

このように、大学によって入学試験で課される内容は大きな差があるので、どのMBAプログラムへの入学を希望するか決める際には注意が必要です。

以下では、国内MBA入試について詳しく説明していきます。

国内MBA入試と大学入試の違い

国内MBA入試と大学入試の入試内容と入試科目の違いについてまとめていきましょう。

ここでは、人気の高い国内MBAプログラムを提供している早稲田大学、慶應義塾大学、一橋大学、神戸大学について取り上げていきます。

大学受験の偏差値はこちらのサイトから引用しています。

早稲田大学

早稲田大学のMBAプログラムは、日本屈指の教授陣から指導を受けられるとして人気があります。

早稲田大学商学部の偏差値は75となっており、日本で一番難しい商学部で、倍率は約9倍です。

早稲田大学のMBAプログラムの一般入試では、第一次選考で、書類審査・筆記試験(小論文)が課され、その合格者のみ第二次選考の面接が行われます。

早稲田大学のMBAプログラムの倍率は例年2~3倍となっていて、人気のMBAプログラムとなっています。

なお、早稲田大学MBAの入試に関しては以下の記事を参照してください。

関連コラム:早稲田大学ビジネススクール(WBS)【入試対策】

慶應義塾大学

慶應義塾大学のMBAプログラムは、独自のケースメソッドによる質の高い講義で人気があります。

慶應義塾大学商学部の偏差値は73となっており、日本で2番目に難しい商学部です。

例年、倍率は3倍程度です。第一次試験において、提出された出願書類についての選考を行い、第一次試験に合格した者を対象に第二次試験が行われています。

①筆記試験では基礎能力、および一般教養に関する知識を総合的に評価する試験が課されます。

②面接試験が課されます。

最近6年間の出願数と合格数は以下のとおりです。単純に計算すると3倍程度の倍率であることがわかるでしょう。

最近6年間の出願数・合格者数(MBA プログラム) 

2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度
出願数279354388391302283
合格者数75888010498105

なお、慶應義塾大学MBAの入試に関しては以下の記事を参照してください。

関連コラム:慶應義塾大学ビジネススクール(KBS)【入試対策】

一橋大学

一橋大学のMBAプログラムは、ゼミナールと質の高い講義、世界水準の研究機関を要する大学として人気があります。

一橋大学商学部の偏差値は70となっており、国立大学としては最難関の商学部です。

倍率は例年2.5~3倍程度です。試験制度が異なっているため、単純に私立大学と偏差値で比較できません。

一橋大学の代表的なMBAプログラムである経営管理プログラムでは、入試要件として実務経験3年以上を課しています。

したがって、実務経験のない人はそもそも受験ができません。

試験内容としては、書類選考・筆記試験(小論文)・口述試験が課されることになります。

合格実績

    2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度
修士課程経営学修士コース経営管理プログラム(ホスピタリティ・マネジメント・プログラム含む) 出願者数 363 358 304 317 207 180
合格者数 65 67 64 65 66 55
倍率 5.6 5.3 4.8 4.9 3.1 3.3

なお、一橋大学MBAの入試に関しては以下の記事を参照してください。

関連コラム:一橋ビジネススクール(HUB)【入試対策】

神戸大学

神戸大学のMBAプログラムは、質の高い講義と親身な修士論文指導で人気があります。

神戸大学経営学部の偏差値は67となっており、国立大学としては2番目に偏差値が高い学部です。

大学受験の倍率は例年3~4倍程度です。

神戸大学MBAプログラムの入学試験は、1次試験と2次試験に分かれており、2022年度の受験者数が174名(志願者数:178名)で、そのうち107名が1次試験に合格しました。

さらに2次試験が行われ、最終的に70名が合格しています。

1次試験は、書類審査・筆記試験:①英語②時事問題小論文(日本語600字程度)となっており、2次試験は口述試験です。

なお、神戸大学MBAの入試に関しては以下の記事を参照してください。

関連コラム:神戸大学MBA【入試対策】

MBAを使った学歴ロンダリングに意味はあるのか?

MBAを学歴ロンダリングというのは、そもそも前提からして間違っているのです。

MBAの学位は、よく「学歴ロンダリング」だと批判されることがあります。学歴ロンダリングとは、自分の出身学部よりもレベルの高い大学院へ進学する人を揶揄する言葉です。

MBAに対する学歴ロンダリングという批判は、MBAという学位の本質を捉えそこねています。

MBAで得られる学位は「修士」という学位であり、「学士」ではありません。

大学(学士)に入学するためには、一般に、国語・数学などの学力が重要視されますが、大学院(修士)に入学するためには、より専門性の高い経営学・英語試験のほか、就業経験などが求められます。

学歴ロンダリングは、MBAという修士の学位を偏差値という尺度で捉えようとしています。それでは、MBAの本質を捉えることはできないでしょう。

MBAの学位は、学力で測定されるものではないのです。

MBAの入学を考えるほとんどの人は、自分の出身学部よりも偏差値的には高い大学院へ進学することになるでしょう。

そもそも、MBAの学位プログラムを提供しているのは偏差値の高い有名大学であることが多く、自分の出身大学がMBAプログラムを提供していないというケースも少なくありません。

それでも、学歴という意味で、MBAに進学して最終学歴を誤魔化す(ロンダリングする)ことには大きな意味があります。

MBAは入学することも難しいですが、大学とは異なり、単位を取得することも難しく、卒業要件として求められる卒業論文も簡単にかけるものではありません。

MBAへの進学を考えている人は自身のキャリアについて考えている人も多く、有名企業であればMBAの学位取得を奨励していることも珍しくないのです。

つまり、MBAに進学して最終学歴を誤魔化そうと簡単に考えていたとしても、実際には、入学するのも、卒業するのも簡単ではなく、MBAプログラムを修了すれば、まさに学歴に見合うだけの専門知識とネットワークを手に入れることができるのです。

以下の動画では、アガルートアカデミー国内MBA試験の飯野一講師が「学歴ロンダリングに意味はあるのか」について解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

MBAに通うことをおすすめしたい人は?

この意味で、MBAに通うことをおすすめしたい人は、自分のキャリアアップを考えているすべての人と言えるでしょう。

MBAという学位プログラムは、単に学力向上のためのものではなく、自身のキャリアについて真剣に考える機会があった人同士が、お互いに切磋琢磨しながらネットワークを作って、より高度な能力が求められる職務に就くことが想定されたものです。

MBAを単に学力向上プログラムとして捉えるのではなく、学力向上プログラムとともに、キャリアのためのネットワーク作り、科学的な視座の獲得、合理的な議論の進め方などを総合的に学ぶ場であると捉え、より高度な企業経営に携わりたいと考えるすべての人に開かれたものであると捉えることが重要です。

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