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最初に、経営学とは?基本知識

経営学は、「企業が売上を上げて利益を出すにはどうするのか」を学ぶ学問です。

企業が活動をするには、まず何を売るのかを決めなければなりません。
そして、それをいくらで売るのか、価格を決めなければなりません。

さらには、その商品をどこで売るのか(リアル店舗かネットか)を決め、広告宣伝媒体は何を使うのか(ネット広告かテレビCMかなど)を決める必要があります。
この決定をおこなうのが経営学の中で「マーケティング」という科目です。

上記でマーケティング戦略を決めたとしたら、そのマーケティング戦略が他社と同じであっては差別化できていないので、それほど売り上げは伸びません。
売上を伸ばすためには、その事業が差別化されていなければなりません。
では、どうやって事業の差別化をするのか、その戦略を学ぶのが「経営戦略」です。

また何を売るのかを決めた場合に、できるだけお客さんに喜んでもらえる商品を開発するには、従業員がやる気になっていないと実現しません。
そこで従業員をどうやってやる気にさせて、どうやって離職率を下げて長く勤務してもらうかなどを学ぶ「人材マネジメント」という科目も経営学の中で重要です。

さらには、企業というものは多くの人が働いていますので、人々を組織化して、人を効率的に動かす必要があります。
どうしたら、人が効率的に動く組織を作ることができるのかを学ぶことも重要です。それが「組織論」という科目です。

最後は、企業がいくら売上を上げて、その売上を上げるにはどのくらいコストがかかって、結局、その会社はいくらの利益が出たのか?という点を数字で把握する必要があります。
その経営上の数字を学ぶのが「会計学」です。

「マーケティング」「経営戦略」「人材マネジメント」「組織論」「会計学」などをトータルで学ぶのが経営学なのです。そして、これを学ぶことができるのが国内MBAです。

ユニクロを例にわかりやすく!「ポジショニング・ビュー」と「リソースベーストビュー」戦略

経営学の基本的な考え方「ポジショニング・ビュー」と「リソースベーストビュー」とは?

ポジショニング・ビューとは、企業を取り巻く競争環境の中で「他社と違う所に自社を位置づけること」です。

すなわち、「他社と違ったことをする」ことです。
このポジショニングの考え方は、「競争する」ではなく、「競争を避ける」という発想です。

競合企業と真正面から戦うのではなく、自社に有利で売上が立ち、利益が出やすい位置を探して、競争することなく儲けよう、という考えです。

リソース・ベースト・ビューとは、「他社とは異なる資源を持とう」ということです。
ポジショニングは企業の外部に焦点を当て決定されますが、リソース・ベースト・ビューは、企業の内部にある資源によって競争に勝ち抜こうという発想です。
経営資源といっても様々ありますが、リソース・ベースト・ ビューで言う資源は「他社が簡単には模倣できない資源」のことを指します(例:アップル社のブランド)。

ポジショニングが競争回避の考えでしたが、リソース・ベースト・ビューは「競争があるならば、内面的な力をつけて、その競争に勝とう!」という競争圧力を受け入れ果敢に立ち向かう戦略です。

経営学は知れば知るほど面白い!仕事の仕方も変わる

経営学がわかると仕事の仕方が変わります。

最初に説明しましたが、経営学では、売上を上げるにはどうするかを学びます。
しかし、売上を上げるために、あまりにも多くのコスト(例えば、広告宣伝費をかけすぎている、人材を多く雇い過ぎている)をかけてしまっては、利益はでません。

よく聞く話が、売上を上げるために、どんどん広告宣伝費をかけてしまうケースです。
広告宣伝費をあまりにもかけて、売上高を上回るほどのコストがかかってしまったとしましょう。

その場合、売上は上がってもコストが多くなるので、企業の利益は出ません。

これは企業経営にとっては良くないことです。

なので、企業の宣伝担当の方は、どのくらいの売上を上げるのか、そのためにはいくらまで広告宣伝費をかけることができるのか、という点をあらかじめ考えて、広告宣伝をする必要があります。

ということで、企業の広告宣伝担当の方も、会計学の視点を持つと、どんどん広告を打って売上を伸ばせばOKという発想はなくなるのです。

また、企業の経営企画室に勤務している方の場合、先に説明した経営戦略の考えが必須になります。

ライバル企業に対して、自社が差別化するにはどのような差別化戦略が有効なのか、という点はやはり経営学を学んだ人でなければ戦略立案はできないのです。

さらには、現代のようなIT、AIの技術進歩が激しい時代には、自社のライバルはどこから出現するか予測不能です。

自動車業界を例にあげます。
自動車業界というと、トヨタ、日産、マツダ、ホンダ、BMW,ベンツなど業界のプレイヤーは決まっていました。

しかし、現在は、電気自動車による自動運転の試みが進められています。
自動車はパソコンなどと同じ電気製品となってしまう可能性があるのです。

そうなると、従来では予測できなかったライバルが出現します。
アップルやグーグルなどのIT企業や従来の電機メーカーなどがライバルとして自動車業界に出現するのです。

このように、IT、AI時代は、不確実性が高く未来を予想することが困難になってきますが、MBAで学ぶ経営学のフレームワークを用いて考えると、業界の将来予測も可能になるのです。

これができると、自分で業界の将来予測ができますので、将来の自分のキャリア計画が立てやすくなります。

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この記事の著者 飯野 一 講師

飯野 一 講師

ウインドミル・エデュケイションズ株式会社で代表取締役を務めながら受験指導をおこない、約20年間にわたる指導経験を有する国内MBA受験に精通したプロフェッショナル講師。

国内MBAに関する書籍を多数出版し、ベストセラーを生み出している国内MBA受験に関する人気作家としての側面も持つ。

国内MBA修了生としては珍しい学術論文の学会発表、学会誌掲載の実績を持つ。

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