第三種電気主任技術者（以下、電験三種）の試験では、理論・電力・機械・法規の4科目が出題されます。

電験三種試験を受験される方は、科目ごとの試験内容や、効果的な勉強方法を知りたいと考えているのではないでしょうか。

本コラムでは、電験三種試験における4科目のうち、「理論」について解説します。

勉強時間の目安や、おすすめの勉強法なども紹介しているため、ぜひ参考になさってください。

電験三種の理論とは？試験内容も紹介

電験三種試験における理論の科目では、電気に関する基本物性および計測技術に関する理解と分析力が問われます。

ほかの科目の基礎となる知識が出題されるため、電験三種における4科目の中でも、特に重要な科目であるといえるでしょう。

電験三種試験における理論科目の詳細は、以下の通りです。

試験内容	電気に関する基本物性や計測技術に関する理解と分析力
出題分野	電気理論・電子理論・電気計測・電子計測
試験時間	90分
配点	A問題：70点（5点×14題）B問題：30点（10点×3題）

理論の試験では、電気理論・電子理論・電気計測・電子計測などの分野が出題されます。

また、計算問題の割合が高く、中学・高校までの数学や理科の知識が求められます。

電験三種の理論の難易度は？

過去5回の電験三種試験における理論の合格率は、10.4%から32.9%で推移しており、試験の難易度は高いといえるでしょう。

以下は、過去5回分の電験三種試験の合格率です。

年度	法規	理論	電力	機械	全体
2024年上期	27.3%	23.2％	25.2％	26.3％	16.0％
2023年下期	32.0％	32.9％	33.8％	30.3％	21.2％
2023年上期	24.6％	26.6％	25.4％	13.9％	16.6％
2022年下期	28.4％	28.8％	24.6％	20.8％	15.7％
2022年上期	14.7％	18.4％	24.2％	11.3％	8.3％

理論の合格率は実施回によってばらつきがあるため、あくまで参考程度に考えましょう。

電験三種における理論の試験は、全体の約80%を計算問題が占めているといわれています。

計算に時間をかけすぎると試験時間が不足してしまうため、問題を解く順番を工夫しなければなりません。

また、出題範囲が広く網羅的な学習が必要であるため、十分な対策を行いましょう。

電験三種の理論に合格するための勉強時間は？

電験三種試験の理論科目に合格するために必要な勉強時間の目安は、約250時間です。

電験三種試験の合格に必要とされている勉強時間の目安は約1,000時間であるため、1科目あたり約250時間の勉強時間を見積もっておきましょう。

ただし、合格に必要な勉強時間は、個人の学習レベルや実務経験などの条件によって異なります。

電験三種の試験では電気に関する知識が出題されるため、理系科目の学習経験がある方は、勉強時間を短縮できる可能性があります。

対して、初学者の方や、物理や数学に苦手意識がある方は、理解に時間がかかる場合があるでしょう。

電験三種の理論の勉強法5選！

電験三種試験の理論科目に最短で合格するためには、コツを押さえた対策が必要です。

理論科目におけるおすすめの勉強法は、以下の5つ。

• 理論は最初に勉強を始める
• 暗記だけでなく内容を理解する
• テキストを読んだら過去問を解く
• アプリを使って勉強する
• 通信講座を利用する

理論は最初に勉強を始める

理論は電験三種試験の基礎となる科目であるため、最初に勉強することがおすすめです。

理論の出題範囲には、ほかの科目に関連する内容が含まれているため、まず理論から取り組むことで、勉強の効率が上がります。

理論の科目は特に出題範囲が広いため、十分な勉強時間を確保し、余裕をもって取り組みましょう。

暗記だけでなく内容を理解する

理論の試験に合格するコツは、公式や法則を暗記するだけでなく、内容を理解しながら勉強を進めることです。

理論の試験は、電験三種試験における4つの科目の中でも、特に難易度が高いと言われています。

ほかの科目に関連する幅広い知識が求められるため、きちんと内容を理解していないと、ほかの科目で躓いてしまう可能性があります。

内容を理解しながら勉強を進めることで、理論の試験に必要な応用力が身に付くでしょう。

テキストを読んだら過去問を解く

理論の試験に合格するためには、過去問を解くことがおすすめです。

理論の試験では多くの計算問題が出題されるため、問題の内容を理解し、自分で問題を解く力が必要です。

さまざまな過去問を解くことで、自分の苦手な問題や、出題傾向などを把握できるでしょう。

また、インプットとアウトプットを繰り返すことで、知識を定着しやすくなります。

一般財団法人電気技術者試験センターの公式サイトに電験三種試験の過去問および解答が掲載されているため、試験対策に役立てましょう。

アプリを使って勉強する

スキマ時間を使って理論の試験対策を行いたい方は、学習アプリを活用してみましょう。

「第三種電気主任技術者　試験問題演習アプリ」は、問題演習に特化した無料アプリです。

アプリを使って問題を項目ごとに選択したり、レベル別の問題を解いたりできるため、スキマ時間の学習に最適。

また、学習履歴の管理や、間違った問題だけを復習する機能を備えているため、進捗の把握にも役立つでしょう。

問題の追加購入も可能なため、多くの問題を解きたい方にも適しています。

通信講座を利用する

効率よく理論の試験に合格したいなら、通信講座の利用を検討してみましょう。

電験三種の試験は出題範囲が広いため、独学ですべての内容を学習することは困難です。

また、学習スケジュールの管理や、長期にわたるモチベーションの維持が課題となるでしょう。

アガルートの第三種電気主任技術者講座なら、合格に必要な知識を効率的に学べます。

満点ではなく、合格点を取るためのテキストを使って学習を進めるため、独学よりも短い時間で合格を目指せるでしょう。

また、受講生へのサポートが充実しているため、初学者の方や独学に自信がない方にもおすすめです。

理論だけに絞って勉強してもいい？

時間に余裕がある方は、まず理論の科目だけに絞って勉強してみても良いでしょう。

電験三種の試験は、科目別合格制度を採用しているため、1科目ずつ受験できます。

そのため、何年かに分けて4科目を受験し、長い時間をかけて電験三種の資格を取得するケースも見受けられます。

ただし、全科目の合格を目指すなら、いずれはほかの科目も勉強しなければなりません。

まとめ

本コラムでは、電験三種試験における理論の科目について解説しました。

理論科目の試験では、電気に関する基本物性や、計測技術に関する理解および分析力が問われます。

ほかの科目の基礎となる内容が出題されるため、十分な勉強時間を確保し、余裕をもって取り組みましょう。

効率よく電験三種試験の合格を目指したい方には、アガルートの第三種電気主任技術者講座がおすすめ。

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