第三種電気主任技術者（以下、電験三種）の勉強を始めようと考えている方は、以下のような悩みをお持ちではないでしょうか。

「電験三種資格を取得したいが、どの科目から勉強していいのかわからない」

「電験三種の効率的な勉強方法を知りたい」

本コラムでは、電験三種の勉強方法について解説します。

科目ごとのおすすめの勉強方法や、独学で合格するためのポイントについても触れているため、ぜひ参考になさってください。

電験三種の4つの勉強方法

電験三種におけるおすすめの勉強方法は、以下の4つ。

• 理論から勉強を始める
• 公式はできるだけ早く覚える
• インプットとアウトプットを繰り返す
• とにかく過去問を解く

それぞれについて、詳しく解説します。

電験三種の勉強の順番は理論から

電験三種の勉強に取り組む際は、まず理論から着手しましょう。

電験三種試験では4科目による学科試験が実施されますが、理論の科目の出題範囲には、ほかの科目の基礎となる内容が含まれています。

そのため、最初に理論の科目に取り組むことで、勉強の効率が良くなるでしょう。

4科目の学習順序は、理論→電力→機械→法規の順番で進めると効果的です。

法規の科目は、ほかの3科目とは出題内容が異なるため、最後に取り組むことがおすすめ。

電力と機械は、どちらから学んでもあまり差がないと言われているため、好みに応じて判断しましょう。

公式はできるだけ早く覚える

電験三種の勉強を行う際は、使用する公式をできるだけ早く覚えることが重要です。

公式を早く覚えることで、どの問題でどの公式を使えばいいかを判断しやすくなります。

また、問題によっては、複数の公式を組み合わせる必要があるため、公式を覚えていないと問題を解けない場合があります。

公式を覚えれば、応用的な問題にも挑戦できるでしょう。

インプットとアウトプットを繰り返す

電験三種試験の学習においては、インプットとアウトプットの繰り返しが不可欠です。

電験三種の試験では計算問題が多く出題されるため、出題範囲の知識を暗記するだけでは合格できません。

テキストの内容を理解するだけでなく、実際に問題を解き、計算できる力を身に付けましょう。

とにかく過去問を解く

電験三種試験に合格するためには、できるだけ多くの過去問を解くことがおすすめです。

過去問を解くことで、実際に問題を解く力が身に付きます。

これまでの出題傾向などを把握できるため、最低でも過去5年間の過去問を3回解くことがおすすめ。

繰り返し過去問を解いて、自分が苦手なポイントを把握し、試験日までに合格点を取得できるようにしておきましょう。

電験三種の勉強方法を科目別に紹介！

ここでは、電験三種におけるおすすめの勉強方法を科目別に紹介します。

• 電験三種の理論の勉強方法
• 電験三種の電力の勉強方法
• 電験三種の機械の勉強方法
• 電験三種の法規の勉強方法

電験三種の理論の勉強方法

理論は、電験三種の4科目の中でも特に重要度が高い科目であるため、十分な勉強時間を確保し、できるだけ早く勉強を始めることがおすすめです。

理論の試験では、電気計測および電子計測や、電気理論・電子理論などに関する問題が18問出題されます。

過去の試験では、計算問題が約8割ほど出題されており、文章問題の割合は約2割です。

計算問題の割合が高いため、基本公式をしっかりと暗記しておく必要があります。

出題範囲の基礎知識に加え、計算問題を解くための応用力が求められるでしょう。

理論の範囲に関する理解を深めることで、ほかの科目を理解しやすくなります。

電験三種の電力の勉強方法

電験三種の電力は、電気系統に関する基礎的な知識や、応用力を問われる科目です。

電力の出題範囲は、発電所・蓄電所・変電所の設計および運転に加え、送電線路および屋内配線を含む配電線路の設計・運用・電気材料などです。

電力の試験の問題数は17問であり、文章問題と計算問題が同程度の割合で出題されると言われています。

そのため、両方の問題に対応できるよう、バランスよく勉強することが重要です。

電力機器の名称をしっかりと暗記し、出題頻度が高い問題の対策を重点的に行いましょう。

電験三種の機械の勉強方法

電験三種の機械は、電気機器に関する技術的な知識が求められる科目であり、出題範囲が広いことが特徴です。

機械の試験では、変圧器・誘導機・直流機・電動機に加え、照明・電熱・電気化学・自動制御などをはじめとする、幅広い分野の問題が18問出題されます。

実務的な内容が多いため、実務経験がある方は、機械の科目をスムーズに理解できるでしょう。

対して、実務経験がない方は、機械の学習に時間がかかる可能性があります。

まずは、出題範囲の内容を理解した上で、過去問を繰り返し解きましょう。

電験三種の法規の勉強方法

法規の勉強のコツは、法律の内容を理解し、正確に暗記することです。

法規の試験では、保安に関する電気法規、および電気施設管理に関する内容が13問出題されます。

法規の試験は、計算問題の割合が約4割・文章問題の割合は約6割であると言われているため、文章問題の対策を重点的に行えば、得点に繋がるでしょう。

計算問題に関しては、ケアレスミスを減らすことが重要です。

法律に関する勉強経験がある方や、暗記が得意な方は、合格を狙いやすくなるでしょう。

参考：第三種電気主任技術者試験

電験三種試験に独学で合格する3つのポイント

電験三種試験に独学で合格するためのポイントは、以下の3つ。

• 参考書を使って効率よく勉強する
• YoutubeやSNSを活用する
• モチベーションを維持する

それぞれについて、詳しく解説します。

参考書を使って効率よく勉強する

電験三種試験に独学で合格するためには、参考書を使って効率良く勉強することが重要です。

独学で電験三種試験に挑戦する場合は、まず自分に合った参考書を見つける必要があります。

電験三種に関する参考書は数多く存在するため、参考書選びに時間がかかってしまうかもしれません。

合格者のブログや、SNSなどにおすすめの参考書が紹介されている場合があるため、参考にすると良いでしょう。

可能であれば、実際に参考書の内容を確認してから選ぶことがおすすめです。

自分がわかりやすいと感じる参考書を見つけたら、なるべく同じシリーズのものを使い続けましょう。

複数の参考書を使うと、かえって理解しにくくなる可能性があります。

自分に合った参考書を繰り返し使って理解を深め、過去問や問題集でアウトプットを行えば、効率的に学習を進められるでしょう。

YouTubeやSNSを活用する

電験三種試験に独学で合格したいなら、YouTubeなどの動画サイトや、SNSなどを活用がおすすめです。

独学で勉強していると、わからないところがあっても、他人に質問できません。

参考書を読んだだけでは理解できない場合、誰かに質問したいと感じることもあるでしょう。

最近では、YouTubeなどの動画サイトに独学者向けの解説動画がアップロードされている場合があります。

また、X（旧Twitter）などのSNSでは、同じ目標をもつユーザー同士がお互いをサポートし合うネットワークが広がっています。

自力ですべての範囲を理解することが難しいと感じた方は、これらのサービスを活用しましょう。

モチベーションを維持する

電験三種試験に独学で合格するためには、最後までモチベーションを維持することが重要です。

電験三種試験に合格するために必要な勉強時間は、約1,000時間であると言われています。

物理や数学が苦手な方や、初学者の方は、より多くの時間がかかることも。

長期間の勉強が必要であるため、途中でモチベーションが下がってしまうケースも多く見受けられます。

独学におけるモチベーションを維持するためには、長期的な計画を立てて勉強に取り組むことがおすすめ。

また、理解に時間がかかるとモチベーションが低下しやすいため、できるだけわかりやすい教材を選びましょう。

電験三種試験に最短で合格するならアガルート！

本コラムでは、電験三種試験に合格するための勉強法について解説しました。

電験三種試験は難易度が高い国家試験であり、すべての科目に合格するまでには、長い時間がかかります。

電験三種試験に合格するためには約1,000時間の勉強が必要であると言われていますが、独学の場合は、さらに長い時間がかかることも。

科目合格制を活用し、何回かに分けて4科目の合格を目指す場合は、有効期限にも注意が必要です。

最後までモチベーションを維持するためには、できるだけ短時間での合格を目指すことが望ましいでしょう。

最短距離で電験三種試験に合格したい方には、アガルートの第三種電気主任技術者講座がおすすめ。

アガルートの講座なら、スキマ時間を使った効率的な学習が可能です。

ひとつの講義動画が約10分~20分で構成されているため、生活の中のちょっとした空き時間を使って、着実に学習を進められるでしょう。

また、最新のEラーニングシステムにより、スマホやタブレットを使って自分のペースで学習できます。

独学で電験三種試験に合格する自信がない方や、早期の合格を目指している方は、無料体験からはじめてみてはいかがでしょうか。