第三種電気主任技術者（以下、電験三種）の試験は合格率が低く、難易度が高いといわれています。

出題範囲の広さや難しさから、「電験三種に受かる気がしない」「挫折してしまいそう」と悩む受験生は少なくありません。

本コラムでは、試験難易度が高い電験三種に合格するためのポイントを紹介します。

合格できない原因も解説するため、電験三種への合格を目指す方はコラムの内容をぜひ活用してみてください。

電験三種試験に受からない3つの原因

電験三種試験に受からない原因として考えられることは、以下の3つです。

• 基礎の部分の理解ができていない
• 過去問対策が不十分だった
• 独学で勉強していた

基礎の部分の理解ができていない

電験三種の試験は、各科目の基礎が理解できていないと合格は難しいといわれています。

電験三種の試験科目は、理論・電力・機械・法規の4科目です。

科目ごとに合否が判定され、全科目を合格しなければ電験三種合格とはなりません。

さらに電験三種の試験は範囲が広く、計算問題の割合が多い試験です。

計算問題を解くのに必要な数学のレベルは高校卒業程度であり、公式を暗記しただけでは正解できません。

また、計算問題以外にも理系科目の基礎知識を身に付けないと理解が難しい問題が多数出題されます。

そのため、基礎を理解せずに暗記しただけで試験に挑むと、全科目不合格ということもありえるでしょう。

電験三種試験に合格するためには、まずは各科目の基礎を理解してから試験勉強を進めるのをおすすめします。

過去問対策が不十分だった

電験三種は、過去問対策が不十分だと合格が難しい試験です。

近年の電験三種試験は、過去問が使い回されて出題される傾向があります。

さらに、CBT方式の導入により過去問の出題比率が高まっているようです。

そのため、参考書を使用して電気に関する勉強をしているだけでは、受験対策として十分ではありません。

また、過去問を多く解くことは試験問題の傾向を理解したり、問題を解く力が養われたりと試験への実践力に繋がります。

基礎を理解しながら参考書やテキストで勉強を進めることも大切ですが、電験三種は過去問演習もしっかり行うと最短で合格が目指せます。

独学で勉強していた

電験三種の試験は、独学での合格が難しいといわれている試験です。

独学で合格することは不可能ではありませんが、合格率の低さに注目すると非常に困難だと予想できます。

以下、電験三種試験の過去5回の合格率です。

年度	受験者	合格者	合格率
2023年下期	24,567人	5,211人	21.21%
2023年上期	28,168人	4,683人	16.63%
2022年下期	28,785人	4,514人	15.68%
2022年上期	33,786人	2,793人	8.27%
2021年	37,765人	4,357人	11.54%

電験三種試験の合格率は、約8％〜21％で推移しています。

また、例年の合格率は約10％といわれており、国家資格の中でも合格率が低い試験です。

近年は試験回数が年2回に増え、合格率は上昇傾向になりましたが、十分な試験対策をしないと合格することは難しいでしょう。

さらに、独学の場合は自分ひとりだけで試験への準備をしなければなりません。

試験範囲が非常に広い電験三種試験は、全科目を網羅するのには大変時間がかかります。

プロの講師による講義や要点がまとめられたテキストで勉強できる予備校や通信講座の方が、短期間で合格できる可能性が高いでしょう。

電験三種試験に受かるための4つのポイント

電験三種の試験には、受かるためのポイントがあります。

今回紹介するポイントは、以下の4つです。

• 理論から勉強を始める
• 暗記だけでなく内容を理解する
• 過去問をひたすら解く
• CBT方式で試験を受ける

理論から勉強を始める

電験三種の試験勉強は、理論から始めましょう。

受験する全4科目のうち、理論はほかの科目の基礎となる内容が含まれます。

そのため、最初に理論をマスターすれば、そのあとの勉強が効率良く進むでしょう。

また、学習する順番は理論→電力→機械→法規が効果的だといわれています。

ただし、電力と機械はどちらから勉強してもあまり差がないとされるため、好きなほうから勉強しても問題ありません。

法規はほかの3科目とは出題分野が異なるため、最後に勉強するのがおすすめです。

暗記だけでなく内容を理解する

電験三種は理系の試験であり、参考書やテキストの暗記だけでは合格できません。

暗記だけでなく、なぜその答えになるのかを理解できるまで勉強をしましょう。

また、計算問題が多く出題されることも電験三種試験の特徴です。

知識や公式の暗記だけで受験すると、合格基準点まで届かないでしょう。

計算問題で確実に点数が取れるよう、インプラントとアウトプットを繰り返す学習で知識を定着させるのがおすすめです。

過去問をひたすら解く

電験三種試験に合格するためには、できるだけ多くの過去問を解きましょう。

解くべき過去問の範囲は、一般的に10年分といわれています。

最低でも過去5年分の過去問を3回繰り返し解くと、合格基準点に届く実力が身に付きます。

また、過去問演習は試験の傾向を理解するのにも効果的です。

自分の苦手なポイントや理解していない部分の把握にも役立つでしょう。

CBT方式で試験を受ける

電験三種の試験は、CBT方式で受験するようにしましょう。

従来の筆記方式よりも、CBT方式のほうが受験者にとって有利な条件で試験が受けられます。

電験三種の試験は筆記方式とCBT方式があり、受験生が好きなほうを選択できます。

CBT方式とは、テストセンターのコンピュータを使用して受験する方法のことです。

電験三種試験では、2023年（令和5年）の上期試験よりCBT方式が導入されました。

CBT方式を選ぶメリットは、試験日・試験会場・試験時間を自由に選択できることです。

試験会場は全国約200か所あり、職場や住んでいる場所の近くの会場を設定できます。

さらに、受験期間内であれば試験日も科目ごとに選択することが可能です。

例えば、2科目ずつ分けて2日間で受験する、1科目ずつ別日・別会場で受けるというスケジュールでも問題ありません。

一方で、筆記方式では受験者が選べる項目は試験地だけで、試験会場は指定できません。

さらに全科目を1日で受験する必要があります。

なお、筆記方式とCBT方式の難易度は同じです。

CBT方式を選択したほうが自分のペースで受験できるため、普段の実力も発揮しやすいでしょう。

電験三種に受からなくて挫折する前に通信講座を検討

「電験三種に受かる気がしない」と挫折しそうな方は、一度通信講座を検討しましょう。

以下、通信講座を利用するメリットをまとめました。

1. 効率的に学習ができる教材が揃っている
2. 最短で合格を目指せるカリキュラムが整えられている
3. 最新の試験情報に合わせた学習ができる
4. 添削やサポートでモチベーションが保ちやすい

アガルートの第三種電気主任技術者講座では、数学などが苦手な方でも短期間で合格を目指せるカリキュラムが整っています。

効率的に勉強できるため、基礎からスタートする方でも知識が身に付きやすいでしょう。

さらに、サポート体制も充実しており、モチベーションが維持しやすいです。

試験や勉強に関する悩みやわからない問題をすぐに解決できれば、試験勉強もスムーズに進むでしょう。

初学者で電験三種に関する基礎知識が不十分な方、短期間での合格を目指している方は、通信講座を利用するのがおすすめです。

まとめ

本コラムでは、難易度が高い電験三種に合格するためのポイントについて解説しました。

以下、コラムの要点です。

• 電験三種に受からない原因は、基礎部分の理解不足、過去問対策が不十分、独学での勉強の3つが考えられる
• 科目の学習順序に気をつける、暗記だけに頼らず理解する、過去問を解く、CBT方式で受験するという4つのポイントを抑えれば電験三種に合格しやすい
• 電験三種試験に受からずに挫折しそうな方は通信講座の利用がおすすめ

出題範囲が非常に広く、暗記だけでは点数が取れない電験三種試験は、受かる気がしないと挫折しやすい試験です。

しかし、要点をとらえてしっかり勉強していけば着実に合格できる試験でもあります。

効率的な勉強ができないとお悩みの方は、一度通信講座の利用を検討してみると良いでしょう。

アガルートでは無料の資料請求や相談が利用できます。

電験三種の通信講座に興味がある方は、気軽に問い合わせてみましょう。