第三種電気主任技術者試験(以下、電験三種)をインターネットで検索すると、「電験三種は意味がない」という口コミがいくつか目立ちます。

電験三種の合格には時間とお金がかかるため、ネガティブな意見があると不安になってしまいますよね。

「取得しても役に立たなかったら嫌だ」と諦めてしまう方もいるかもしれません。

本コラムでは電験三種は意味がないと言われてしまう理由を解説し、実際に意味がないのかどうかを検証します。

電験三種を取得するメリットや年収をあげるコツも紹介するため、取得を検討中の方はぜひ参考にしてください。

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電験三種は意味がない3つの理由

電験三種は、以下の理由によりネガティブなイメージがついています。

  • 勉強時間の割にコスパが悪い
  • 年収の割に責任が重い
  • 職業が限られている

勉強時間の割にコスパが悪い

電験三種は勉強時間の割にコスパが悪いと言われています。

電験三種の合格に必要な勉強時間の目安は約1,000時間で、試験の難易度も難しいです。

試験の難易度が高い資格なら年収は高いはずと思いがちですが、実際はそうでもありません。

電験三種関連の平均年収は432〜506万円です。

参考:職業情報提供サイト(日本版O-NET)

日本の平均年収は458万円となっているため、比較すると決して高い年収とはいえないでしょう。

参考:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁

ゆえに勉強時間の割にコスパが悪く、取得する意味がないと感じる人がいます。

しかし、日本中にある工場やビルには第3種電気主任技術者(以下、電気主任技術者)が欠かせません。

なぜなら、各施設にある事業用電気設備の保安監督業務は、電気主任技術者の独占業務だからです。

インフラにかかわる電気主任技術者は世間的に必要とされており、電験三種を持っておくと就職先で困ることはありません。

関連コラム:電験三種とは?仕事内容・試験概要・合格率・取得するメリットを徹底解説!

年収の割に責任が重い

電気主任技術者は高圧電気設備の管理を任せられるため、責任が重い仕事です。

しかし、年収は日本の平均と同じ、もしくは低くなる場合があるため、割に合わないと感じやすいです。

例えば、電気設備で事故を起こした場合、原因によっては電気主任技術者が責任を追うことになります。

高圧電気のため、同僚や部下が作業中に感電すると命にかかわる危険性も考えられるでしょう。

高圧電気の危険性や大きな事故を起こした際のリスクだけに注目すると、電験三種を取っても責任が重くなるだけと感じてしまうかもしれません。

仕事が限られている

電験三種は施設の管理者しか就職先がないイメージがあるため、取得しても意味がないと言われています。

実際には電験三種の働き先は幅広く、取得すると電気関連のさまざまな仕事ができます。

以下、電験三種の取得者が就ける仕事の例です。

  • 電気工事士
  • ビル施設管理
  • 太陽光発電の企画・調査
  • 太陽光発電の設備・施工
  • 太陽光発電のメンテナンス

紹介した就職先以外に、鉄道業界やプラント業界などでも働ける可能性があります。

電験三種を取ると電気のスペシャリストとしてさまざまな場所で活躍できるでしょう。

電験三種は意味のある資格!

電験三種は意味のある必要性の高い資格です。

なぜなら、ビルや工場などの電気設備を含む電気工作物の保安管理は、電験三種保有者の独占業務だからです。

電気設備をもつ施設は電気主任技術者を必ず選任しなければならず、電気関連の業界では電験三種の人材が必要とされています。

さらに、経済産業省が策定したエネルギー基本計画を参考に試算すると、電気主任技術者が必要な再エネ設備は、今後1年間に約2,000件増加する見込みです。

電験三種の新規取得者数は毎年約4,000人増加していますが、電気主任技術者の高齢化が進んでいるため退職者も増えています。

将来的に電気主任技術者が不足する可能性があり、電験三種保有者の市場価値はより高まっています。

※参考:電気保安人材の現状分析と取組の方向性について

電験三種を取得する3つのメリット

電験三種を取得する主なメリットは以下の3つです。

  • 資格の需要が高く将来性がある
  • 転職や就職が有利になる
  • 将来独立も目指せる

資格の需要が高く将来性がある

電験三種の資格は需要が高く、今後も残る仕事のため将来性があります。

電験三種の取得者ができる電気工作物の保安は社会のインフラを支えており、ビルや工場などがなくならない限り仕事がなくなることはありません。

さらに電験三種は、AIに代替されにくい仕事です。

発電所や変電所、電気設備を管理するためには、高度な専門知識とスキルが求められるため、AIがすべて代替することは不可能でしょう。

AIを活用して作業する可能性はありますが、特に臨機応変に対応しなければならない場面では知識とスキルをもつ電気主任技術者が必要です。

転職や就職が有利になる

電験三種を取得すると、転職や就職を行う際に有利になります。

前述のとおり、電気設備の保安監督業務は電験三種の独占業務であり、知識があっても資格がなければ電気主任技術者にはなれません。

さらに、電験三種は難易度が高い資格のため、電験三種を持っているとほかの人よりも転職や就職市場で有利になります。

実際に電験三種には未経験可の正社員求人も多いため、異業種からの挑戦でも取得できれば就職には困らないでしょう。

将来独立も目指せる

電験三種は、実務経験5年以上で電気管理技術者としての独立が可能です。

独立すると外部から業務委託で仕事を請け負うことができ、経営がうまくいけば年収1000以上も目指せます。

万が一独立に失敗しても、電験三種を持っていれば再就職もしやすいため安定性が抜群です。

電験三種を取得後に年収を上げる3つのコツ

電験三種のネックである年収をアップさせるコツを紹介します。紹介するコツは以下の3つです。

  • 電験二種と一種を取得する
  • 実務経験を積む
  • 電気系の資格を取る

電験二種と一種を取得する

電験三種のほかに、第二種電気主任技術者試験(以下、電験二種)と第一電気主任技術者試験(以下、電験一種)を取得すると扱える電圧の範囲が広がり、年収アップに繋がります。

以下、各資格の取り扱える電圧範囲です。

電気主任技術者扱える電圧の範囲
第一種すべての事業用電気工作物
第二種電圧が17万V未満の事業用電気工作物
第三種電圧が5万V未満の事業用電気工作物(出力5,000kW以上の発電所を除く)
参考:電気主任技術者の資格と範囲 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター

第二種以上になると、大型商業施設や大規模プラントでも電気主任技術者として働けるようになります。

実際に第二種は年収が500万円〜の求人も多いため、取り扱える電圧範囲が広がると年収アップが期待できるでしょう。

なお、第二種と第一種には以下のような取得条件があります。

電気主任技術者取得条件
第一種試験に合格する、もしくは電験二種取得後に実務経験5年以上(電圧5万V以上の電気工作物が対象)
第二種試験に合格する、もしくは第三種取得後に実務経験5年以上(電圧1万V以上の電気工作物が対象)

実務経験を積む

電験三種を取得して実務経験を積むと転職で有利になり、高収入の仕事に就くことも可能です。

また、実務経験を5年以上積むと電気管理技術者として独立ができます。

独立後は自分のペースで稼げるようになるため、頑張りに応じて年収をあげられるでしょう。

ただし、電気主任技術者の実務経験とは500V以上の電気工作物に関する工事、維持、運用を行うことです。

具体的には配管工事や電気設備の点検が実務の対象になるため、電験三種取得後は電気関係の仕事に就くのをおすすめします。

他の資格を取得する

電験三種の取得後、さらに関連する資格を取ると、仕事の幅が広がって年収アップに繋がります。

以下、電験三種と相性が良い資格の例です。

  • 電気工事士
  • 電気工事施工管理技士
  • 消防設備士
  • 冷凍機械責任者

電験三種や紹介した資格に資格手当が出る会社も多いため、組み合わせて保有すれば手当分が収入に追加されます。

さらに、独立した場合に資格を複数持っていると自身の強みができ、顧客の獲得もしやすくなるでしょう。

まとめ

本コラムでは電験三種は意味がないといわれる理由を解説しました。

以下、要点をまとめます。

  • 電験三種は合格に必要な勉強時間、年収に対する責任の重さ、就職先の観点からネガティブなイメージがついている
  • 電験三種は需要が高く将来性があり、転職や就職に有利な資格。実務経験5年以上で独立も可能
  • 電験三種は第二種、第一種の取得や実務経験を積むこと、関連するほかの資格の取得で年収アップが目指せる

電験三種は意味がない資格ではなく、むしろ取得すると自分にも社会にも役に立つ資格です。

試験の難易度や年収からマイナスなイメージがありますが、一度取得すれば安定性は抜群です。

年収をあげたい方は実務経験を積みながら、ほかの資格取得や独立を目指しましょう。目標達成には、効率的に学べる通信講座を利用するのがおすすめです。

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